香りがナビゲートする有機化学
香りに関連づけた,有機化学の基礎的な内容を,ユニークかつ入門的に解説
- 発行年月日
- 2016/10/28
- 判型
- A5
- ページ数
- 136ページ
- ISBN
- 978-4-339-06638-8
- 内容紹介
- 目次
- 書籍紹介・書評掲載情報
有機化学の教科書で取り上げられる有機分子は,ほとんどが揮発性があり独特の香りをもっている。本書は,この香りに関連づけて,有機化学の基礎的な内容を解説したユニークかつ入門的な教科書である。香り関連の自習書としても最適。
1章 有機化学を構成する分子の構造を理解するための基礎概念
1.1 有機化学とは
1.2 原子の構造と化学結合
1.2.1 原子の構造
1.2.2 化学結合
1.3 共有結合―混成軌道(sp3, sp2, sp),単結合,二重結合,三重結合,σ結合とπ結合―
1.3.1 混成軌道(sp3, sp2, sp)
1.3.2 単結合,二重結合,三重結合,σ結合とπ結合
1.4 異性体,立体配置と立体配座
1.4.1 異性体
1.4.2 分子の二次元構造と性質(立体配置)
1.4.3 分子の三次元構造,分子の鏡の世界(鏡像異性体)
1.4.4 立体配座
1.5 有機化合物の命名法
2章 有機化合物の構造とその性質との関連
2.1 官能基,親水性と親油性
2.1.1 官能基
2.1.2 水に溶けるものと油に溶けるもの(親水性と親油性)
2.2 分子間相互作用―分極した結合:沸点の違いを生じる原因―
2.3 分極した結合
2.3.1 極性分子―極性をもつ結合―
2.3.2 非極性分子
2.3.3 水素結合を有する分子
2.4 共役と共鳴
2.5 芳香族化合物
2.6 酸と塩基
2.7 互変異性
3章 有機化合物の反応―有機化合物の相互変換―
3.1 炭化水素構造からなる化合物(脂肪族炭化水素)の反応
3.1.1 飽和脂肪族炭化水素の反応
3.1.2 不飽和脂肪族炭化水素の反応
3.2 ハロゲンをもつ化合物(ハロゲン化炭化水素)の反応
3.2.1 ハロゲン化炭化水素の求核置換反応
3.2.2 ハロゲン化炭化水素の脱離反応
3.3 ヒドロキシ基をもつ化合物の反応
3.4 エーテル結合を有する化合物(エーテル)の反応
3.5 カルボニル基をもつ化合物(ケトン,アルデヒド,カルボン酸,カルボン酸誘導体)の反応
3.5.1 求核付加反応
3.5.2 カルボン酸の反応―エステル化―
3.5.3 アルドール反応
3.6 アミノ基(アミン)をもつ化合物の反応
3.7 芳香族化合物の反応―芳香族求電子置換反応―
4章 生体を作っている有機分子と高分子化合物
4.1 脂質
4.2 炭水化物
4.3 タンパク質
4.4 合成高分子化合物
5章 香りがナビゲートする有機化学
5.1 香りを感じる仕組み
5.2 天然の香気素材から香りの成分の抽出
5.3 天然香気抽出物の成分分析
5.4 さまざまな香り分子の合成
付録
A.用語のまとめ
B.においを有する天然有機化合物
参考文献
「化学」(化学同人 発行) 2016年12月号 掲載日:2017/02/03
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