ピアノの音響学

音響サイエンスシリーズ 9

ピアノの音響学

身近な楽器であるピアノに関する音響学について,ピアノの構造の歴史的変遷も踏まえ丁寧に解説した。

ジャンル
発行年月日
2014/08/28
判型
A5
ページ数
234ページ
ISBN
978-4-339-01329-0
ピアノの音響学
品切・重版未定
当面重版の予定がございません。

定価

3,520(本体3,200円+税)

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非常に身近な楽器であるピアノに関する音響学について,ピアノの構造の歴史的変遷も踏まえ丁寧に解説した。また,後半では数式も交え科学的な根拠のもと定性的または定量的にピアノの音の特徴や仕組みおよび演奏について解説した。

Ⅰ.基本編:ピアノの仕組みと音響

第1章 ピアノの音
1.1 音と音の波形
1.1.1 音とは
1.1.2 音の波形
1.2 音の高さと振動数
1.2.1 音の高さの記号
1.2.2 ピアノのキーと振動数
1.3 音階と音律
1.3.1 純正律
1.3.2 平均律
1.3.3 セント
1.4 音の波形と音色
1.4.1 音の成分
.4.2 ピアノの音の成分
1.4.3 ピアノの音のインハーモニシティ
引用・参考文献

第2章 ピアノの仕組みと音響
2.1 グランドピアノの構造
2.2 グランドピアノの各部の構造
2.2.1 弦と支柱
2.2.2 響板
2.2.3 アクション
2.2.4 ペダル
2.3 グランドピアノのアクション
2.4 アップライトピアノの構造
2.5 アップライトピアノのアクション
2.6 弦と響板の振動
引用・参考文献

第3章 ピアノの歴史
3.1 ピアノの起源
3.1.1 ピアノの祖先
3.1.2 クラヴィコード
3.1.3 チェンバロ
3.2 ピアノの誕生
3.2.1 クリストフォリによるピアノの発明
3.2.2 同時代の試み
3.3 アクションの変遷
3.3.1 アクションの種類
3.3.2 バッハとジルバーマン
3.3.3 突き上げ式アクション
3.3.4 跳ね返り式アクション
3.4 音量の増大と音域の拡大
3.4.1 音量の増大
3.4.2 ハンマー質量の増大
3.4.3 音域の拡大
3.5 その他の改良の歴史
3.5.1 弦を支える技術
3.5.2 アップライトピアノ
引用・参考文献

第4章 ピアノ調律の理論
4.1 ピアノ調律の流れ
4.2 うなり
4.3 ピアノ音のうなり
4.4 平均律のうなり
4.5 実際のピアノのうなり
4.6 各種の音律について
4.6.1 開音律
4.6.2 閉音律
4.6.3 さまざまな音律の比較
4.6.4 ピアノ調律におけるインハーモニシティ
引用・参考文献


Ⅱ.発展編:ピアノとピアノ演奏への科学的アプローチ

第5章 ピアノ音響への科学的アプローチ
5.1 キーアクションとタッチ
5.1.1 打鍵力とハンマーヘッドの速度,演奏強度
5.1.2 キーアクションの各部の接触・非接触のタイミング
5.1.3 タッチとハンマーヘッドの動き
5.1.4 タッチと音質
5.1.5 打鍵感(タッチ)
5.1.6 ダンパー
5.2 ハンマー
5.2.1 ハンマーヘッドの製法
5.2.2 フェルトの硬さの計測
5.2.3 整音
5.3 ハンマーの物理モデル
5.4 弦の運動
5.4.1 弦の基本設計
5.4.2 弦のインハーモニシティ
5.4.3 ハンマーによる打弦
5.4.4 ハンマー打弦の理論
5.4.5 ハンマー打弦の物理モデル
5.4.6 複数弦の連成運動と響板の影響
5.4.7 弦の空間運動
5.4.8 弦の縦振動と2次系列
5.5 響板
5.5.1 響板の構造
5.5.2 響板材料と物性
5.5.3 単純支持直交異方性矩形板の振動
5.5.4 響板の振動に関する研究の現状
5.6 音響放射
5.6.1 無限大バッフル中の矩形板からの音響放射
5.6.2 音響放射関連の重要な解析・計測項目
5.6.3 響板の支持体としてのプレートの振動
5.6.4 ピアノの数値解析モデルと等価電気回路による表現
5.7 ピアノ調律技術
5.7.1 弦の非調和性の影響
5.7.2 響板の影響
5.7.3 ハンマーの整音
5.7.4 アクションの整調
引用・参考文献

第6章 ピアノ演奏への科学的アプローチ
6.1 ピアノ演奏研究とMIDI
6.1.1 MIDIとピアノロール
6.1.2 譜面とMIDIデータの関係
6.2 演奏分析と演奏戦略
6.2.1 芸術的逸脱
6.2.2 演奏に含まれる表現の研究
6.2.3 Reppの平均演奏
6.2.4 ピアノ基礎演奏に対する評価
6.2.5 初見演奏の研究
6.2.6 動作分析
6.3 ピアノ演奏の生成
6.3.1 演奏の合成
6.3.2 演奏の合成手法
6.3.3 ピアノ音源の合成
6.4 コンピュータを援用した研究事例
6.4.1 演奏追従
6.4.2 練習支援システム
6.4.3 練習支援システムの例
6.4.4 演奏の視覚化
引用・参考文献

第7章 今後のピアノ研究の展望
7.1 ピアノの改良と物理モデル
7.2 ピアノの改良に関する検討課題
7.2.1 インタフェース部
7.2.2 発音部
7.2.3 支持部
7.2.4 音響空間
7.2.5 その他の課題
7.3 ピアノ演奏に関する研究課題
7.3.1 演奏者の動作
7.3.2 演奏者の脳の働き
7.3.3 心理音響学的アプローチ
引用・参考文献
索引

森 太郎(モリ タロウ)

三浦 雅展(ミウラ マサノブ)

掲載日:2022/03/28

「ユリイカ」2022年4月号広告

掲載日:2021/05/27

「ユリイカ」2021年6月号広告

掲載日:2021/05/06

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