実データで体験する ビッグデータ活用マーケティング・サイエンス - はじめてでもわかる「R」によるデータ分析 -

実データで体験する ビッグデータ活用マーケティング・サイエンス - はじめてでもわかる「R」によるデータ分析 -

  • 横山 真一郎 ブレインウェア大教授・Business & Education Labo(株)代表取締役 工博
  • 大神田 博 産業能率大兼任教員
  • 横山 真弘 千葉商科大専任講師 博士(工学)

マーケティングの基本的事項から「R」を用いた分析まで,ビッグデータを用いて学習する。

ジャンル
発行年月日
2020/06/30
判型
A5
ページ数
186ページ
ISBN
978-4-339-02908-6
実データで体験する ビッグデータ活用マーケティング・サイエンス - はじめてでもわかる「R」によるデータ分析 -
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定価

2,750(本体2,500円+税)

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  • 内容紹介
  • まえがき
  • 目次
  • レビュー
  • 著者紹介
  • 広告掲載情報

マーケティングとはどのような活動なのか,またその活動に必要で有効な分析にはどのような方法があるのかについて,基本的事項から,活用例に重点を置いて「R」を用いた詳細な分析まで,実際のビッグデータを用いて学習できる。

本書で扱う実データの具体的な詳細は,下記のページをご参照ください。
◆「実データ(csv)を用いて取り組める内容について


◆読者対象◆
学生あるいは実務においてデータ解析やマーケティングに興味を持つ方を対象にして,ビッグテータを用いてどのようなことができるのかを分かりやすく解説した。

特に以下の方々に読んでいただきたい。
・マーケティングは第一次産業から第三次産業,さらに非営利組織においても不可欠となっている。そのマーケティング活動に従事されている方やこれから従事される方。特に,POSデータやECサイトなどのビッグデータの扱いに携わっている方。
・どのような産業あるいは組織においてでも,改善や課題解決に統計手法によるデータ分析を考えている方。

◆書籍の特徴◆
本書は,主に小売業のマーケティング活動をイメージした内容構成になっている。
まず現代のマーケティングとはどのような活動なのか,またその活動に必要で有効とされている分析にはどのような方法があるのかについて基本的な事項から説明している。
マーケティング分析では,実際のビッグデータを用いて課題のとらえ方から,「R」を用いた詳細な分析まで学習できるようになっている。「R」は,多くの方に使われている統計解析向けのオープンソース/フリーソフトウェアである。
本書では,「R」の初学者でも理解できる工夫をした。活用例に重点を置き,手法の解説は最小限に留めている。活用に重きを置く読者は,「R」をインストール後に第2章から読み始めてもよい。
各章では,「例」でコマンドの説明を行い,「例題」で実際のデータを用いた活用例を示している。さらにビッグデータに対しての活用方法を「課題」で学習できるようになっている。

◆キーワード◆
ビッグデータ,「R」,データサイエンス,多変量解析,主成分分析,回帰分析,クラスター分析,対応分析,判別分析,アソシエーション分析,コンジョイント分析,決定木分析,テキストマイニング,商圏データ,ハフモデル,売上予測,店頭マーケティング,セールスプロモーション,購買行動,価値観,顧客ロイヤリティ,マーチャンダイジング,ブランド戦略,Webマーケティング,ECサイト

マーケティングは,「製品および価値の創造と交換を通じて,そのニーズや欲求を満たすプロセス」といわれている。価値の創造はもともと物々交換から始まったわけである。人が持つ価値観はそれぞれ異なる。その消費者の価値を満たすために,希望の商品を消費者に届ける「業」が必要になる。マーケティングを必要とするのはモノを生産する製造業だけではない。現在では農水産物を生産する1次産業や流通,金融,不動産などの3次産業から非営利組織においても不可欠となっている。生産者側と消費者側を結び付ける活動における産業を流通業という。

1970年代以降多くの小売業が導入した販売時点情報管理(POS:Point Of Sales)システムが収集するPOSデータはマーケティング・リサーチの世界を大きく変えた。本書では小売業のマーケティング活動をイメージした内容構成になっている。

円滑な流通を実施するために,企業は商品および売り場構成の改善計画や商品計画さらにチラシ広告などを検討する。そのときに行われる活動では従来のPOSデータの分析から顧客ID付きPOSデータによる分析が行われるようになり,POS以外のデータも容易に得られるようになった。そのため,マーケティング活動がビッグデータに基づく活動に変容してきた。また,情報技術の発達により分析も容易になってきた。そのため,このような時代において行われるマーケティング活動では,逐次データから状況を判断していかなければならない。

さらに,インターネットなどの普及により情報が容易に得られるようになったことから,消費者はより自分に合った商品の獲得が容易になった。そして現在はAI(Artificial Intelligence)やIoT(Internet of Things)の進歩もありマーケティング3.0/4.0の時代といわれており,いままでの大量消費の時代から個人の価値の創造や自己実現が求められている。

本書は,現代のマーケティングとはどのような活動なのか,またその活動に必要で有効とされている分析にはどのような方法があるのかについて,基本的な事項から「R」を用いた詳細な分析まで,実際のビッグデータを用いて学習できるようになっている。「R」は,最近多くの方に使われている統計解析向きのオープンソース/フリーソフトウェアである。

本書では,活用例に重点を置き,手法の解説は最小限にしている。活用に重きを置く読者は,Rをインストール後に2章から読み始めてもよい。各章では,「例」でコマンドの説明を行い,「例題」で実際のデータを用いた活用例を示している。さらに,ビッグデータに対しての活用方法を演習課題で学習できるようになっている。

学習項目は,目次に示すとおりである。これらについて特に初学者でも理解できる工夫をした。また,ビッグデータを用いてどのようなことができるのかをわかりやすく解説した。具体的には,小売業の実社会ですでに活用されている事例部分と,ビッグデータを保有する立場として,本書に記載するデータ活用や分析方法の導入の可能性を論じている部分とがある。現代のマーケティング活動における問題にどのように応えていくのか。そのための考え方や解析手法にはどのようなものがあるのか。これらについて,本書で学習してほしい。演習課題や一部の例題で用いるCSVファイルは,本書書籍詳細ページに掲載している。

なお,Rは多くの貢献者による共同プロジェクトで開発され,世界中のユーザによりその機能が日々アップデートされている。

2020年4月     横山真一郎

1.マーケティングにおけるデータ解析の基礎
1.1 マーケティングの変遷
1.2 マーケティングにおける統計的考え方
1.3 Rのインストールと分析の準備
 1.3.1 Rのインストール
 1.3.2 作業フォルダの設定
 1.3.3 Rの起動と設定確認
1.4 統計解析の基礎
 1.4.1 平均値などいくつかの基本統計量
 1.4.2 ヒストグラム
 1.4.3 母集団の比較
1.5 Rによる分析
 1.5.1 R言語の説明と使用例
 1.5.2 データの読み込み―ファイル形式の変換―
演習課題

2.商圏と売上予測
2.1 商圏データ
2.2 従来の商圏把握方法
 2.2.1 Reillyの法則
 2.2.2 Huffモデル
2.3 実商圏調査の変化
2.4 主成分分析による商圏の分析
2.5 売上額予測のための重回帰分析
 2.5.1 重回帰分析
 2.5.2 予測モデルの構築
 2.5.3 主成分回帰モデル
2.6 Rによる変数統合と重回帰分析
 2.6.1 主成分分析
 2.6.2 重回帰分析
演習課題

3.店頭マーケティング(セールスプロモーション)
3.1 購買行動と価値観
3.2 主成分分析による消費者価値観の分析
3.3 クラスター分析による消費者の分類と解釈
3.4 対応分析による消費者あるいはクラスターの解釈
3.5 判別分析による消費者の判別
3.6 アソシエーション分析による購買商品の傾向把握
3.7 顧客満足度と顧客ロイヤリティ
演習課題

4.マーチャンダイジング
4.1 戦略事業計画
 4.1.1 PPMの概要
 4.1.2 PPMにおける事業の特徴の紹介
4.2 事業目標の策定方法
4.3 コンジョイント分析による製品企画
4.4 ブランドとブランドの効果
4.5 ブランド戦略
4.6 決定木分析による店舗選択の分析
演習課題

5.Webマーケティング
5.1 アンケート調査方法とWeb情報
 5.1.1 目的
 5.1.2 集計方法
 5.1.3 アンケート調査の実施方法
5.2 ECサイトデータの分析とレコメンデーション
5.3 口コミ分析と普及メカニズム
5.4 市場原理の確認とテキストマイニング
 5.4.1 市場原理の確認
 5.4.2 テキストマイニング
演習課題

引用・参考文献
索引

読者モニターレビュー【msk様(エンジニア)】

商圏データや購買データといった実店舗の実際のデータを元に,いくつかの分析を行う手法が図とともに解説されているので,直感的でわかりやすかったです。
また,Web情報,アンケート調査の目的やその集計方法からレコメンドやテキストマイニングまでも記載されており,どんな職種であっても実務に役立つデータを扱う上での基礎的な知識が身につくと思います。
最近は数多く応用向けの本が出回っておりますが,そういった本で挫折した方にも1度手にとってもらいたい本となっております。

横山 真一郎

横山 真一郎(ヨコヤマ シンイチロウ)

神奈川大学工学研究所客員教授。工学博士(東京工業大学)。
ビッグデータに基づく化学プラントの安全性管理で1982年に学位を取得。以来,データ解析を中心に幅広い分野で教育と研究を行ってきた。現在,神奈川大学で客員教授として研究活動を行っている。これまで武蔵工業大学(現在東京都市大学)や法政大学などで品質管理や信頼性分野に於ける解析方法の研究やマーケティング分野での市場分析や売上予測モデル構築,プロジェクトマネジメントの定量化などの研究を通じて多くの学生の指導を行ってきた。また,1985年~1986年には米国ロチェスター大学に於いて客員研究員として研究を行った。近年は,研究活動を継続するとともに、これまでの経験を生かすためにコンサルタント会社を2018年に設立して,実務でのデータ分析を中心とした企業の相談に応じている。その他に,海外の大学でも教育活動を行っている。2019年には日本品質管理学会から「フェロー」,2020年にはプロジェクトマネジメント学会から「学会賞」を授与された。

大神田 博

大神田 博(オオカンダ ヒロシ)

大手流通企業(西友)で情報システム,マーケテイング,店舗計画等の部長を経験。実務に活かせる統計手法を産学検討で積極的に取り組んできた。またマーケテイングリサーチ企業(インテージ)に於いてもクライアント業界の実務につながる調査・分析・報告を実践。
大学研究者と共創し理論を実業の業務に活かせる形式知構築を一貫して進めてきた。(横山真一郎氏との共創プロジェクト多数)
また実務経験の傍ら大学教員として学生及び社会人教育にも長期間携わっている。
現在,産業能率大学で社会人対象に「マーケテイング」,「情報分析」科目を担当している。

専門はマーケテイング(データベースマーケテイング・マーケテイングリサーチ)

横山 真弘

横山 真弘(ヨコヤマ マサヒロ)

千葉商科大学サービス創造学部専任講師。電気通信大学大学院情報システム学研究科にて,鈴木和幸先生のもとで信頼性工学,統計的品質管理の研究に取り組んだ。2014年に博士(工学)を取得。その後,中央大学理工学部経営システム工学科に助教として着任し,長塚豪己先生のもとで研究活動を続けた。2015年秋に,職業能力開発総合大学校生産管理系の助教に着任し,生産管理や問題解決に関する授業を担当した。同時に,生産管理に対する統計的なアプローチやものづくり熟練者の動作分析に関する研究を行った。
2020年春より,千葉商科大学サービス創造学部専任講師に着任し,サービス分野におけるICTやデータマイニングに関する授業を担当している。

掲載日:2022/09/05

2022年度 統計関連学会連合大会広告

掲載日:2020/08/27

「現代思想」2020年9月号広告

掲載日:2020/07/15

情報処理学会誌「情報処理」2020年8月号広告

掲載日:2020/07/01

「電子情報通信学会誌」2020年7月号広告

掲載日:2020/06/18

「自然言語処理」27巻第2号(2020年6月)