接合・複合 - ものづくりを革新する接合技術のすべて -

新塑性加工技術シリーズ 8

接合・複合 - ものづくりを革新する接合技術のすべて -

従来の技術に加え,レーザ溶接,FSWや拡散接合,AMなどの新しい接合技術も平易に紹介

ジャンル
発行年月日
2018/04/26
判型
A5
ページ数
394ページ
ISBN
978-4-339-04378-5
接合・複合 - ものづくりを革新する接合技術のすべて -
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定価

6,380(本体5,800円+税)

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『接合』(塑性加工技術シリーズ)で紹介されていた基本技術について内容を見直し,実用上の点を考慮しながらアディティブマニュファクチャリングなど現在注目されている技術を追加した。それぞれの技術の適用例・応用例も紹介する。

日本塑性加工学会編の塑性加工技術シリーズ(全19巻)が発刊されてしばらくになることから,これからの20年を見据え,技術者育成に寄与することを目指し,また若手技術者の教科書・手引書となるよう,2014年度より塑性加工技術シリーズの改編に着手した.その流れを受け,接合・複合分科会を中心に,『接合』(1990年)の改編に取り組んだ.

『接合』が発刊されてから現在まで,太陽光,風力などの自然エネルギーの利用推進,自動車はもとより医療,航空機産業をつぎの成長産業と捉えた取り組み,昨今のAI・IoTの潮流など,技術革新が次々と起こっている.そのような中,内容の陳腐化に伴う見直しをベースとしつつ,新しい技術を盛り込む形で今回の改編にあたった.

接合技術は,当初は建造物や構築物を得るための技術であったが,今では日常使用している身の回りの製品から航空・宇宙産業の先端技術分野まで幅広く用いられ,付加価値の高い部品や製品を生む効率的な技術のひとつとして認識されている.反面,あらゆるものに利用されるため,分野を問わず数えきれないほど多種多様な技術となっている.これらを1冊の本にまとめ上げるというたいへんな作業と努力の賜として刊行されたのが『接合』である.

その流れをしっかり受け継ぎ,新しい技術やことがらを取り入れつつ,議論を重ね進めてきた.それぞれの接合技術を深耕するというよりは,企画設計や加工といったものづくりに関わる際に活用されるよう,どんな接合技術があってどのように使われているのか,生産技術の観点から紹介するよう努めた.

また書籍名については,ものづくりを考えた場合,必ずといってよいほど種々の接合の組合せにより形づくられるが,接合体は基本的には複合(機能体)であり,個々の機能の重ね合わせにより新たな機能も生まれるとの分科会創始者の考えを受け継ぎ,『接合・複合』と題して分科会の思いを込めた.

今回の執筆に際しては,塑性加工学会や接合・複合分科会の方々はもちろんのこと,他の分野の方々にも広くお声掛けし,大学の先生や企業の研究者・技術者の方々より快くご協力をいただいた.執筆者の方々には,普段であれば本1冊に匹敵するような内容を数ページ以内で語るよう,無理難題を承知でお願いした.その結果,コンパクトにそのエキスをまとめていただいた.平易な表現で最新技術を紹介するなど,たいへんご苦労された内容になっている.

一例を挙げると,いまも産業界で用いられる基本的な技術については,装置や応用製品,応用技術をより新しいものになるよう努めた.一方,ここ10年あまりで大きく発展したレーザ溶接,注目のFSW(摩擦撹拌接合)や拡散接合,AM(アディティブマニュファクチャリング)など,本格的に実用化に至った技術も新たに盛り込んでいる.新しいものを取り上げるにあたり,『接合』に比べ塑性加工のトーンが若干薄くなったように感じられると思うが,ご容赦願いたい.

本書が,ものづくりに関わりのある技術者の方々はもとより,学生を含む若手技術者にも接合技術を身近なものとして捉えていただき,ものづくりを行う際の接合技術の選択,あるいは新しい技術を生み出す際の気づきやヒントの一助になれば幸いである.

最後に,お忙しい中,快く執筆をお引き受けいただいた方々や,ご協力いただいた接合・複合分科会の方々に感謝申し上げるとともに,このような機会をいただいた一般社団法人日本塑性加工学会,ならびに株式会社コロナ社に御礼申し上げる.

2018年2月 「接合・複合」専門部会長 山崎 栄一

1. 序論
1.1 接合・複合の意義
1.2 接合・複合の技術史
 1.2.1 古代の接合・複合
 1.2.2 工業における接合・複合
1.3 接合・複合技術の応用
 1.3.1 接合と複合の概念と用法
 1.3.2 技術の分類法
 1.3.3 直接結合と間接結合による分類
1.4 技術の選択と展開
 1.4.1 適用の目的意識
 1.4.2 機能創製と接合・複合
 1.4.3 技術展開への新たな視点
1.5 接合技術の主たる応用
 1.5.1 自動車の接合技術
 1.5.2 航空機の接合技術
 1.5.3 究極の接合技術―常温接合―
1.6 接合状態の評価法
 1.6.1 機械的試験(接合強度試験)
 1.6.2 接合部の観察および検査
 1.6.3 異種材接合にみる特性評価法とその標準化
引用・参考文献

2. 変形・流動接合
2.1 概論
 2.1.1 変形・流動接合
 2.1.2 変形・流動を用いる接合法の種類と特徴
 2.1.3 接合条件と接合性
2.2 圧延の応用
 2.2.1 圧延接合の機構
 2.2.2 接合面率
 2.2.3 接合強度
 2.2.4 接合強度に及ぼす因子
 2.2.5 応用
2.3 鍛造的手法の応用
 2.3.1 押込み接合法
 2.3.2 塑性流動結合法
2.4 押出しの応用
 2.4.1 原理と方法
 2.4.2 接合条件
 2.4.3 応用例
2.5 シェービング接合
 2.5.1 接合原理
 2.5.2 接合方法
 2.5.3 接合強度の構成
 2.5.4 接合条件と強度
 2.5.5 特徴と適用可能性
2.6 爆発圧着
 2.6.1 原理
 2.6.2 接合条件
 2.6.3 応用例
2.7 電磁力による高エネルギー接合
 2.7.1 電磁圧接の原理と衝突時間測定および電磁加工回路
 2.7.2 電磁圧接実験
 2.7.3 電磁かしめ
2.8 その他の変形流動接合
 2.8.1 超塑性接合
 2.8.2 振動熱接合
 2.8.3 半溶融バルジ接合
 2.8.4 半溶融圧接
引用・参考文献

3. 構造締結と弾性締結
3.1 構造締結
 3.1.1 構造締結の特徴と分類
 3.1.2 構造締結の応用と選択
3.2 各種構造締結
 3.2.1 折曲げ締結
 3.2.2 かしめ継ぎ締結
 3.2.3 より合せ締結
 3.2.4 せん断接合
 3.2.5 張出し接合
 3.2.6 その他の構造締結
3.3 弾性結合
 3.3.1 はめあい
 3.3.2 弾性結合の力学
3.4 焼結部品の弾性接合
 3.4.1 焼結ばめ
 3.4.2 焼結部品の圧入
引用・参考文献

4. 局部溶着
4.1 概論
4.2 表面被覆
 4.2.1 表面被覆法の種類
 4.2.2 溶射
 4.2.3 蒸着
4.3 焼結接合
 4.3.1 分類
 4.3.2 原理と特徴およびその適用例
4.4 抵抗溶接
 4.4.1 概要
 4.4.2 抵抗溶接の原理
 4.4.3 各種抵抗溶接
 4.4.4 接合条件および評価
4.5 圧接
 4.5.1 圧接法の分類
 4.5.2 圧接性に及ぼす諸要因
 4.5.3 各種圧接法とその応用例
4.6 超音波接合
 4.6.1 超音波発生の原理と接合機
 4.6.2 超音波接合の特徴と種類
 4.6.3 応用分野
引用・参考文献

5. アーク溶接およびガス溶接などの融接法
5.1 アーク溶接
 5.1.1 アーク溶接の特徴と種類
 5.1.2 アーク放電とその制御
5.2 各種アーク溶接法とその特徴
 5.2.1 ティグ溶接
 5.2.2 ミグ溶接およびマグ溶接
 5.2.3 サブマージアーク溶接
 5.2.4 被覆アーク溶接およびセルフシールドアーク溶接
 5.2.5 その他の関連する融接法
5.3 アーク溶接継手の特徴
 5.3.1 溶接継手の形成組織
 5.3.2 溶接欠陥
 5.3.3 溶接変形と溶接残留応力
5.4 ガス溶接
引用・参考文献

6. ビーム溶接
6.1 レーザ溶接
 6.1.1 レーザ溶接の特徴
 6.1.2 溶接用レーザの種類と特徴
 6.1.3 レーザ溶接現象と溶接部の溶込み形状
 6.1.4 レーザ溶接条件とその溶接部の評価
 6.1.5 レーザ溶接欠陥の生成および防止と溶接部の特性
 6.1.6 レーザ溶接・接合の適用例
6.2 電子ビーム溶接
 6.2.1 電子ビーム溶接装置
 6.2.2 電子ビーム溶接機構
 6.2.3 電子ビーム溶接の特徴
引用・参考文献

7. ろう接
7.1 概論
7.2 ろう材
 7.2.1 はんだ(軟ろう)
 7.2.2 ろう(硬ろう)
 7.2.3 フラックス
7.3 継手の形状と設計
7.4 ろう接装置および接合作業
7.5 ろう接の応用
 7.5.1 継手の試験・検査
 7.5.2 実用例
引用・参考文献

8. 要素結合
8.1 概論
8.2 各種の要素結合
 8.2.1 ボルト・ナット結合
 8.2.2 リベット結合
 8.2.3 公的規格外の要素結合
 8.2.4 キー・コッター結合
 8.2.5 ピン結合
8.3 簡易結合
引用・参考文献

9. 接着
9.1 概論
9.2 接着のメカニズム
 9.2.1 表面でのぬれ
 9.2.2 界面での相互作用
 9.2.3 接着剤の固化
 9.2.4 接着強度の影響因子
9.3 接着剤の種類と特徴
9.4 接着強度と耐久性
9.5 接着の応用
引用・参考文献

10. 拡散接合
10.1 概論
10.2 拡散接合の種類と特徴
10.3 金属を接合するには
10.4 接合面積の増加過程
10.5 接合表面皮膜の挙動
10.6 異種金属の接合
10.7 拡散接合装置
10.8 拡散接合の適用例
引用・参考文献

11. 摩擦攪拌接合(FSW)
11.1 概論
11.2 施工パラメータ
11.3 ツール
11.4 接合装置
11.5 接合過程の現象
11.6 FSWの組織と欠陥
11.7 応用事例
引用・参考文献

12. アディティブマニュファクチャリング
12.1 概論
12.2 各種アディティブマニュファクチャリング技術
 12.2.1 液槽光重合法
 12.2.2 材料押出し法
 12.2.3 粉末床溶融結合法
 12.2.4 その他のAM技術
12.3 CADデータによる造形設計
12.4 応用事例
 12.4.1 企画設計の模型としての利用
 12.4.2 鋳造への応用
 12.4.3 金型への応用
 12.4.4 医療への応用
12.5 今後のアディティブマニュファクチャリング
引用・参考文献

13. 接合技術の変遷
13.1 金属缶に関わる接合技術
 13.1.1 金属缶の分類
 13.1.2 3ピース缶における接合技術
 13.1.3 複合材を素材とする2ピース缶
 13.1.4 缶蓋における接合技術
 13.1.5 二重巻締法
13.2 クラッド材
 13.2.1 金属/樹脂複合材料
 13.2.2 金属/樹脂複合材料の接合法
 13.2.3 非鉄系クラッド複合板
13.3 マイクロジョイニング
 13.3.1 微小部品の接合
 13.3.2 ワイヤボンディング
 13.3.3 その他の結線方式
 13.3.4 フリップチップボンディング用はんだバンプ形成技術
 13.3.5 マイクロろう接
13.4 最近の接合技術の動向
 13.4.1 近年の動き
 13.4.2 機能性接合要素
 13.4.3 材料の改質と特性開発
引用・参考文献

索引

山崎 栄一(ヤマザキ エイイチ)

川森 重弘(カワモリ シゲヒロ)

町田 輝史(マチダ テルフミ)

豊田 裕介(トヨダ ユウスケ)

奥田 晃久(オクダ アキヒサ)

森 敏彦(モリ トシヒコ)

板橋 雅巳(イタバシ マサミ)

吉田 一也(ヨシダ カズナリ)

村上 碩哉(ムラカミ ヒロヤ)

大塚 誠彦(オオツカ マサヒコ)

岡川 啓悟(オカガワ ケイゴ)

木村 南(キムラ ミナミ)

神 雅彦(ジン マサヒコ)

杉山 澄雄(スギヤマ スミオ)

長谷川 収(ハセガワ オサム)

成田 敏夫(ナリタ トシオ)

浅香 一夫(アサカ カズオ)

川上 博士(カワカミ ヒロシ)

加藤 数良(カトウ カズヨシ)

中田 一博(ナカタ カズヒロ)

片山 聖二(カタヤマ セイジ)

有賀 正(アリガ タダシ)

杉井 新治(スギイ シンジ)

大橋 修(オオハシ オサム)

前田 将克(マエダ マサカツ)

小林 具実(コバヤシ トモミ)

川東 宏至(カワトウ ヒロシ)

大瀧 光弘(オオタキ ミツヒロ)

掲載日:2020/11/05

第71回 塑性加工連合講演会講演論文集広告