粉末成形 粉末加工による機能と形状のつくり込み

新塑性加工技術シリーズ 10

粉末成形 - 粉末加工による機能と形状のつくり込み -

優れた材料特性、三次元複雑形状のニアネットシェイプなどのコスト優位性から注目される粉末成形について解説。

ジャンル
発行年月日
2018/12/28
判型
A5
ページ数
280ページ
ISBN
978-4-339-04380-8
粉末成形 粉末加工による機能と形状のつくり込み
在庫あり

定価

4,510(本体4,100円+税)

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粉末成形は優れた材料特性,粉末積層造形やポーラス金属のような三次元複雑形状のニアネットシェイプなどのコスト優位性からも注目される。本書では新しいホットプレス,セラミックス粉末,硬質材料の成形と作製,機能性材料なども加えた。

日本塑性加工学会編の塑性加工技術シリーズ第18巻として『粉末の成形と加工』が出版されたのは1994年のことであった.「粉末冶金」全般に関する書籍とは一線を画し,粉末の成形に関連する事項に焦点を絞り,実際の技術から成形理論までを詳しく解説した.それから約25年が経過し,粉末を原料とする素材や機械部品・製品の製造プロセスは大きく変化しつつある.そこで本書では『粉末の成形と加工』出版後の粉末成形技術の進歩を反映させるために,『粉末の成形と加工』の編集方針を踏まえつつ内容を再検討し,新たな解説を書き加え,また,従来の内容を最近の内容に置き換えて改編した.あわせて,書名をより簡潔な『粉末成形』に変更した.

粉末を原料とする製造プロセスは,原料粉の作製から粉末の混合,成形,焼結,後処理から成り立つ.この製品の完成までの製造プロセスを「粉末冶金法」という.『粉末の成形と加工』の「まえがき」に述べられているように,粉末の製造方法を選択することから始まる製造プロセスを制御することによって,溶製材では実現することができない多様な特性を有する材料が得られ,さまざまな分野で用いられている.

例えば,組織制御が容易であることに基づく特徴ある優れた材料特性,難加工材の成形,自由度の高い三次元複雑形状の付与,ニアネットシェイプあるいはネットシェイプ製品,材料特性と生産性向上がもたらす製造コスト的優位性等があげられる.

最近の動向として,粉末を原料とする製造プロセスは省エネ化や製造の高効率化,次世代を担う新しい素材の創成への寄与が期待されている.特に粉末積層造形やポーラス金属のように,三次元複雑形状や構造を有する材料の製造プロセスとして注目されている.これらの実現のためにはシミュレーション技術の発展も欠かすことができない.

そこで本書は,粉末の成形に焦点を絞る『粉末の成形と加工』の方針を受け継ぎ,つぎのような構成とした.1章では,粉末を用いた素材作製の歴史と粉末成形プロセスから焼結工程までを概説した.2章では,各種粉末成形法の原理と方法,実際の成形挙動から成形の特徴について解説し,新しいホットプレスおよび粉末積層造形について新たな節を加えた.3章では,種々な粉末の成形について,内容を改めて解説した.セラミックス粉末,硬質材料の成形と作製,さらに近年注目を浴びている機能性材料を解説する節を新たに書き下ろした.4章は,個別要素法についての節を加えつつ,本書の特徴である粉末成形の力学を詳細に解説した.

本書は,『粉末の成形と加工』の執筆に携わった方々のご苦労の上に成り立っていることを最初に申し上げなければならない.その上で,『粉末成形』の専門部会を,一般社団法人日本塑性加工学会の「粉体加工成形分科会」の運営委員会が務めた.粉末成形は幅広い分野から成り立っている.執筆に際しては,それぞれの分野に携われている多数の専門家の方々に快くご協力いただいた.厚くお礼申し上げる.

最後に,一般社団法人日本塑性加工学会,新塑性加工技術シリーズ出版部会,および本書の発刊にご尽力いただいた株式会社コロナ社に,出版までにさまざまな助言をいただいたことに深く感謝申し上げる.

2018年10月 「粉末成形」専門部会長 磯西 和夫

1. 粉末成形プロセスの概説
1.1 粉末成形の歴史
1.2 粉末成形の工程
 1.2.1 概要
 1.2.2 粉末
 1.2.3 混合
 1.2.4 成形
 1.2.5 焼結
 1.2.6 後処理
引用・参考文献

2. 各種成形法
2.1 金型成形
 2.1.1 金型の基本構成と代表的成形法
 2.1.2 粉末成形プレスとその成形法
 2.1.3 金型の構成と作動
 2.1.4 工具と粉末との摩擦
 2.1.5 成形中のせん断挙動
2.2 冷間等方圧成形(CIP)
 2.2.1 CIP成形法の種類
 2.2.2 CIP法の特徴
 2.2.3 CIPの用途
2.3 ホットプレス
 2.3.1 ホットプレス法
 2.3.2 圧力下における焼結のち密化とその特徴
 2.3.3 新しいホットプレス
2.4 熱間等方圧成形(HIP)
 2.4.1 HIPの概略
 2.4.2 HIP装置の構成
 2.4.3 HIP装置の発展
 2.4.4 HIPの用途
 2.4.5 今後の展望
2.5 粉末押出し
 2.5.1 粉末押出し加工
 2.5.2 コンフォーム
 2.5.3 押出し装置
 2.5.4 成形工程
 2.5.5 適用分野
 2.5.6 今後の展望
2.6 金属粉末射出成形(MIM)
 2.6.1 MIMの原理,工程
 2.6.2 MIMの特徴
2.7 粉末積層造形
 2.7.1 三次元積層造形技術の歴史
 2.7.2 金属の三次元積層造形
 2.7.3 金属積層造形法の適用分野
2.8 その他の成形法
 2.8.1 粉末鍛造
 2.8.2 粉末圧延
 2.8.3 溶射成形
 2.8.4 溶浸
 2.8.5 接合
引用・参考文献

3. 各種粉末の成形特性
3.1 鉄系粉末の成形特性
 3.1.1 鉄系粉末
 3.1.2 ステンレス鋼粉末
 3.1.3 高速度鋼粉末
 3.1.4 造粒粉
3.2 非鉄系金属粉末の成形特性
 3.2.1 アルミニウム粉末
 3.2.2 超合金粉末
 3.2.3 チタンおよびチタン合金粉末
 3.2.4 銅合金粉末
3.3 セラミックス粉末の成形特性
 3.3.1 セラミックスの粉末成形法の分類
 3.3.2 セラミックス粉末の成形前処理
 3.3.3 乾式成形法
 3.3.4 湿式成形法
 3.3.5 樹脂コンパウンド成形法
3.4 工具材料としての超硬合金,サーメットの成形特性
 3.4.1 切削工具
 3.4.2 超硬合金の強度
 3.4.3 超硬合金工具の製造工程
3.5 機能性材料粉末の成形特性
 3.5.1 金属ガラス
 3.5.2 磁性材料
 3.5.3 熱電変換材料
 3.5.4 MM粉末
 3.5.5 ポーラス材料
 3.5.6 傾斜機能材料
 3.5.7 生体材料
引用・参考文献

4. 粉体成形の力学
4.1 粉体成形の力学的取扱い
 4.1.1 基礎
 4.1.2 粉体の弾性変形
 4.1.3 異方性の発達を考慮した構成式
 4.1.4 力学的な解析
4.2 多孔質体の塑性変形の力学
 4.2.1 塑性変形について
 4.2.2 基礎となる構成式
 4.2.3 構成式の応用
4.3 個別要素法の適用
 4.3.1 個別要素法について
 4.3.2 個別要素法における粒子の取扱い方
 4.3.3 DEMの問題点とその対処
 4.3.4 DEMと連成解析
引用・参考文献

索引

磯西 和夫(イソニシ カズオ)

上野 友之(ウエノ トモユキ)

谷口 幸典(タニグチ ユキノリ)

三浦 大基(ミウラ ダイキ)

鴇田 正雄(トキタ マサオ)

南野 友哉(ミナミノ トモヤ)

近藤 勝義(コンドウ カツヨシ)

三浦 秀士(ミウラ ヒデシ)

清水 透(シミズ トオル)

橋井 光弥(ハシイ ミツヤ)

沖本 邦郎(オキモト クニオ)

武田 義信(タケダ ヨシノブ)

長瀬 石根(ナガセ イワネ)

鈴木 裕之(スズキ ヒロユキ)

高橋 俊行(タカハシ トシユキ)

吉年 規治(ヨドシ ノリハル)

川崎 亮(カワサキ アキラ)

川畑 美絵(カワバタ ミエ)

飴山 恵(アメヤマ ケイ)

金武 直幸(カネタケ ナオユキ)

松下 富春(マツシタ トミハル)

津守 不二夫(ツモリ フジオ)