つながる! 基礎技術 IoT入門 - コンピュータ・ネットワーク・データの基礎から開発まで -

つながる! 基礎技術 IoT入門 - コンピュータ・ネットワーク・データの基礎から開発まで -

IoTってよく聞くけど,実際どんなことなの? と思ったらぜひ読んでみてください!

ジャンル
発行年月日
2020/01/20
判型
B5
ページ数
176ページ
ISBN
978-4-339-02900-0
つながる! 基礎技術 IoT入門 - コンピュータ・ネットワーク・データの基礎から開発まで -
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定価

2,970(本体2,700円+税)

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 IoT (Internet of Things) という言葉は,急速に広まりつつある。皆さんは,どこかで耳にした言葉であろう。IoT は身近でありながら未来技術でもある。スマートフォンから,家庭のお風呂やエアコンのスイッチを入れられたり,コンビニの商品がお店の販売状況に応じて揃えられるということを聞いたことがあるだろう。これらのすでに実現されている便利な技術はIoT の一例である。さらに,未来型技術である自動車の自動運転もIoT の一つである。
 本書は,このようなIoTの開発に携わるかもしれない読者の方々に向けて,最初の一歩を手助けする書籍であり,「IoTをつくるために考える」をテーマとして,各章では,その視点からIoTを構成する技術や,つくり方に関する技術について紹介する。また,各章のはじめにはキーワードをあげ,その章ではどのようなことを学ぶのかがわかるように配慮した。大学生,高専学生,若手技術者におすすめの一冊。

この本を手にとった皆さんはIoTという言葉を一度は耳にしていることだろう。IoTはInternet of Things,すなわちモノのインターネットの略であるが,わかりにくいという印象を持つ方もいらっしゃるだろう。さらに,関連技術は急速に広がりさまざまな用途で使われるようになったため,その定義も曖昧である。とはいえ,「モノとモノがネットワークでつながり,サービスを提供するシステム」という意味を持つことは,広く共有されているように思われる。

われわれの生活はすでにIoTに囲まれている。例えば,最近の天気予報は,人工衛星画像を気象予報士が分析するだけではない。人工衛星画像や百葉箱に加え,街頭に設置されているセンサ,スマートフォンのお天気アプリ,SNSから得た情報を得て,総合的に判断し,天気予報となる。この例の場合,「モノのインターネット」の「モノ」にあたるのが,人工衛星,百葉箱,センサ,お天気アプリであり,これらがインターネットでつながり,一つのサービスである天気予報となる。このように複数のモノがつながりサービスを提供するシステムがIoTである。

IoTなどの情報通信技術が進化するスピードは速く,その進化とともに,ディジタルトランスフォーメーション等のさまざまな言葉が日々登場する。IoTも,すぐに廃れる言葉と言われることもあるが,その登場は意外と古く1999 年である。また,IoTという言葉はシンプルゆえに新たな技術の中心的な意味をなしている。

IoTが普及した現在,それ以前とは明らかに異なるサービスを,われわれは情報通信技術から得るようになった。スマートフォンとSNSの普及に伴い,爆発的につながることでのサービスが多様化した。例えば,天気予報,交通情報等の従来からあるサービスの質の向上に加え,仮想通貨などの新たなサービスが登場した。IoTが登場する前の情報通信技術は,人の仕事の代わりを担い,効率的に作業することが目的だった。IoTの登場により,モノの使われ方が把握できるようになり,人の生活を豊かにすることを目指すようになった。

さらに,この変化により,情報通信技術を構築するために学ぶべき学問も変化しつつある。したがって,IoTというキーワードは消え失せる可能性があるにしても,そのキーワードを中心に学習を進めることの意義は大きい。IoTを構築するためには,基礎となる学問分野を理解する必要がある。名前のとおり,まずはインターネットとモノの技術ということになるが,それではサービスを生み出すことはできない。また,モノは多様で複雑であり,学問分野は多岐にわたる。IoTの特徴として,「つながる」,「サービス」が際立っていることから,ネットワークやサービスに議論が集中しがちではあるが,他の分野も同程度に重要である。

述べるまでもないが,関連あるすべての分野を理解することは困難である。実際,一つの製品には,さまざまな分野の専門家が多数携わり協力して開発が行われる。また,専門としている分野のみの知識ではつなげることは難しい。そこで,T型,すなわちシステム全体を見通せる横断的で広い知識,軸となる専門分野を身につけることが理想的であるが,「なにをどこまで」学習するのかということが問題となる。その点に対し,われわれは,大学の実験や卒業研究でつくることのできる技術に着目し,モノづくり教育を実践している教員で,本書を執筆した。

したがって,本書のテーマは「IoTをつくるために考える」であり,各章は,その視点からIoTを構成する技術や,つくり方に関する技術について紹介する。各章のはじめに,キーワードをあげているので,その章でどのようなことを学ぶのかについて注意して読み進めてほしい。本書で学べる内容は,IoTを構成する技術を学ぶための第一歩にすぎない。今後,各分野を深掘りし,さらにもう一つの分野を探求し,T 型すなわち「広い知識+軸となる専門の知識」を身につけてほしい。
なお,本書に掲載しきれなかった章末問題解答(補足)や実験教材などをコロナ社Webサイトに掲載した。ご活用ください。
2019年11月 執筆者代表 渡辺晴美

0.身近で新しいIoT
0.1 身の回りのIoT
0.2 IoTとは
0.3 IoTとICT
0.4 IoT時代
0.5 知っておきたいICTとIoTの用語
 0.5.1 ICTが目指す社会を表す用語
 0.5.2 IoTと関連した用語
0.6 IoTをつくる
コラム:技術の積み上げ
章末問題

第1部:ネットワークとモノ
1.ネットワーク
1.1 通信とネットワーク
1.2 IoTとインターネット
1.3 プロトコル
1.4 トポロジー
1.5 ネットワークアーキテクチャ
1.6 代表的な通信規格・プロトコル
1.7 IoT機器におけるネットワークの利用
コラム:インターネットと通信障害
章末問題

2.セキュリティ
2.1 セキュリティの課題
2.2 セキュリティとはなにか?
2.3 IoTにおけるセキュリティ
2.4 IoT機器のセキュリティの課題
2.5 IoT機器のためのセキュリティ対策
2.6 IoTを活用したセキュリティサービス
コラム:ちょっと見てみよう!サイバーセキュリティ基本法
章末問題

3.コンピュータアーキテクチャ
3.1 疑問:ソフトウェアが動作する仕組み
3.2 コンピュータアーキテクチャの基本的な構成要素
 3.2.1 マイクロプロセッサとメインメモリ
 3.2.2 演算のためのデータ移動とメモリ階層
 3.2.3 入出力デバイスとバス
3.3 マイクロプロセッサの動作
 3.3.1 C言語レベルの動作
 3.3.2 命令レベルの動作
 3.3.3 少し複雑な機械語コードの例
 3.3.4 コンパイラと開発フロー
3.4 マイクロプロセッサとソフトウェア
 3.4.1 ポーリングとvolatile修飾子
 3.4.2 複数の入力デバイス
 3.4.3 割込み
 3.4.4 DMAコントロータと通信デバイス
 3.4.5 オペレーティングシステムとコンピュータアーキテクチャ
 3.4.6 タスクの抽象化
 3.4.7 ハードウェアの抽象化
 3.4.8 その他の抽象化
3.5 処理性能と電力
 3.5.1 処理性能の視点と指標
 3.5.2 スループットとレイテンシ
 3.5.3 クロック周波数と消費電力のトレードオフ関係
コラム:メモリ容量が少ない?
章末問題

4.リアルタイム
4.1 リアルタイムの問題
4.2 並行性とその実現
 4.2.1 ポーリング
 4.2.2 割込み
 4.2.3 マルチタスク
 4.2.4 並行性の問題
4.3 リアルタイム性とは
 4.3.1 リアルタイム性を実現するために
 4.3.2 IoTにおけるリアルタイム性と関連した課題
コラム:新しいプログラミング言語パラダイム
章末問題

第2部:IoTにおけるデータと物理の利用
5.データの表現と利用
5.1 データからみたIoTシステム
5.2 センサデータの構造化と視覚化
 5.2.1 データの構造化
 5.2.2 データの視覚化
5.3 センサデータの統計処理
コラム:測定,誤差,そして,最小二乗法
章末問題

6.センサ
6.1 センサの概要
6.2 物理現象をどうやって捉えるか
6.3 変換を伴う計測
6.4 センサからの出力形式
6.5 時間遅れ,標本化
6.6 センサ値の正しさ
章末問題

7.アクチュエータ
7.1 インタフェース
 7.1.1 インタフェース回路
 7.1.2 AD変換
 7.1.3 DA変換
7.2 アクチュエータの制御
 7.2.1 PWM
 7.2.2 シーケンス制御
 7.2.3 フィードバック制御
 7.2.4 フィードフォワード制御
7.3 アクチュエータの種類
 7.3.1 電磁ソレノイド
 7.3.2 空気圧アクチュエータ,油圧アクチュエータ
 7.3.3 直流モータ
 7.3.4 交流モータ
 7.3.5 ステッピングモータ
 7.3.6 サーボモータ
章末問題

8.物理モデル
8.1 物理モデルの微分方程式モデル
 8.1.1 電気回路の微分方程式モデル
 8.1.2 機械振動系の微分方程式モデル
 8.1.3 一般的な物理システムの微分方程式モデル
8.2 微分方程式を伝達関数に変換する
8.3 周波数伝達関数モデルに変換してシステムを読む
8.4 微分方程式を状態空間モデルに変換する
8.5 数学モデルで振舞いをシミュレートする
8.6 物理モデルでシステムの特性を読む
8.7 物理モデルに基づく制御系設計
8.8 物理モデルの近似誤差と対処法
 8.8.1 非線形システムの線形近似
 8.8.2 連続時間システムの離散化
 8.8.3 アナログ信号の量子化
 8.8.4 通信遅延とむだ時間
章末問題

第3部:開発プロセスとモデリング
9.IoTシステムの開発プロセス
9.1 サービスの目標―なにができれば満足かを考えよう―
9.2 開発プロセス
9.3 機能要求と非機能要求
コラム:アジャイル開発
章末問題

10.モデリング
10.1 モデルとは
10.2 ユースケースの分析と記述
 10.2.1 ユースケース分析
 10.2.2 ユースケース記述
10.3 実行環境の調査
10.4 アクティビティ図
10.5 オブジェクト図
10.6 クラス図
10.7 シーケンス図
章末問題

第4部:IoTシステム事例
11.高齢者の見守りシステム
11.1 ロボットやセンサが接続した見守りシステム
11.2 IoTサービスの統合
11.3 介護施設における見守りシステム
11.4 リアルタイム性能保証のためのミドルウェア技術
章末問題

12.ドローン
12.1 ドローンとは
12.2 ドローンの構造
12.3 飛行制御
12.4 各種ドローン
12.5 ドローンの将来運用例
章末問題

引用・参考文献
章末問題解答
索引

久住 憲嗣(ヒサズミ ケンジ)

松浦 佐江子(マツウラ サエコ)

新しいものづくりがわかるメディア『fabcross』 掲載日:2019/12/26


掲載日:2020/03/16

「計測と制御」2020年3月号広告

掲載日:2020/03/02

「電子情報通信学会誌」2020年3月号広告

掲載日:2020/02/05

「日本機械学会誌」2020年2月号広告

掲載日:2020/02/01

「電子情報通信学会誌」2020年2月号広告

掲載日:2020/01/09

「電子情報通信学会誌」2020年1月号広告