土木・交通工学のための統計学 - 基礎と演習 -

土木・交通工学のための統計学 - 基礎と演習 -

ジャンル
発行年月日
2015/10/16
判型
A5
ページ数
200ページ
ISBN
978-4-339-05249-7
土木・交通工学のための統計学 - 基礎と演習 -
在庫あり

定価

2,750(本体2,500円+税)

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本書は,大学や高等専門学校などで土木・交通工学を専攻する学生をおもな対象とした,統計学に関する入門書です。統計学はデータを扱う理論や方法に関する学問であり,実験や調査から得られたデータの特性を的確に把握し,結果の評価や対策の検討に資する情報を提供するという重要な役割を担っています。
本書では,統計学の基礎的な理論や方法をできるだけていねいに説明するとともに,土木・交通工学分野で実際に扱う問題を題材とした例題や演習問題を豊富に用意することで,学習者の理解促進と実践力の向上を図っています。したがって,大学等における基礎教育段階のみならず,例えば卒業研究などで実験や調査を行い,得られたデータを整理・分析する際にも,参考になるものと考えています。なお,本書の対象範囲は,統計学の基本である記述統計(データの整理方法,確率と確率分布),推測統計(推定と仮説検定),回帰分析までであり,分散分析や多変量解析などについては,姉妹編として出版された『土木・交通計画のための多変量解析』をご覧ください。本書の構成は以下の通りとなります。

1章「統計学とは」では,統計学が扱うデータ分析の必要性について述べる。土木・交通工学などの工学分野において統計学がなぜ必要かについても言及する。また,統計学の種類(記述統計学,推測統計学)について概説する。
2章「データの統計学的整理方法」では,記述統計学に基づくデータの整理方法を学ぶ。はじめに,データの分布の特性を知るための方法として,度数分布表およびヒストグラムについて述べる。つぎに,データの特性を数値的尺度として示す代表値および散布度について述べる。
3章「確率と確率分布」では,本書の後半で展開される推定や検定をつまずくことなく理解するために必要不可欠な確率的な考え方をていねいに解説する。
4章「推定」では,母集団の代表的な統計量である平均と分散に加え,母平均の差,母比率,母分散の比の推定方法について説明する。
5章「仮説検定」では,推測統計学において,推定とならんで重要な役割を果たしている仮説検定について,基本的な考え方を述べたのち,母集団や標本の性質に対応したさまざまな方法を説明する。検定については,研究はもとより,実社会におけるさまざまな場面で利用されているので,原理をしっかり理解するとともに,使いこなせるようにすることが重要である。
6章「回帰分析」では,土木・交通現象を説明するうえでは,客観的に得られた結果とその意味を踏まえて分析し,考察を述べることが必要であるという観点から,一つの変数だけでなく,二つの変数の関係を分析することを中心に解説する。

なお,各執筆者の専門分野は,構造工学,土木計画学,交通工学,建設管理工学,衛生工学と多岐にわたっており,各章の例題や演習問題の内容も,それぞれの専門の内容を反映したものとなっています。これらの問題を解くことを通じて,土木・交通工学の各分野が対象としているさまざまな問題について,少しでも知る機会になれば幸いです。

1. 統計学とは
1.1 統計学の役割
1.2 土木・交通工学分野における統計学
1.3 統計学の分野
1.3.1 記述統計学
1.3.2 推測統計学

2. データの統計学的整理方法
2.1 データの種類と尺度
2.1.1 データの種類
2.1.2 データの尺度
2.2 度数分布表とヒストグラム
2.2.1 度数分布表
2.2.2 データのグラフ化
2.2.3 ヒストグラム
2.3 代表値
2.3.1 平均値
2.3.2 中央値
2.3.3 最頻値
2.4 散布度
2.4.1 データのばらつき
2.4.2 最大値・最小値・範囲・外れ値
2.4.3 四分位数
2.4.4 分散
2.4.5 標準偏差
2.4.6 不偏統計量
2.4.7 変動係数
2.4.8 ヒストグラムの形状と分布の傾向
2.5 Excelを用いた統計分析
2.5.1 Excelによる基本統計量の算出
2.5.2 Excelによる度数分布表,ヒストグラムの作成
演習問題

3. 確率と確率分布
3.1 確率分布と確率変数
3.2 確率分布から確率関数へ
3.2.1 離散型・連続型の確率分布と確率変数
3.2.2 確率質量関数・確率密度関数
3.2.3 累積分布関数
3.3 二項分布
3.3.1 ベルヌーイ試行とその確率
3.3.2 二項分布の導出
3.4 ポアソン分布
3.4.1 ポアソン分布の確率質量関数
3.4.2 ポアソン分布の平均値と分散
3.4.3 二項分布とポアソン分布の選択指針
3.5 正規分布
3.5.1 正規分布の確率密度関数
3.5.2 標準正規分布とその確率密度関数
3.5.3 正規分布における標準偏差の範囲
3.6 そのほかの主要な確率分布
3.6.1 一様分布
3.6.2 幾何分布
3.6.3 指数分布
3.6.4 対数正規分布
3.7 確率および確率分布に関するExcelの利用
演習問題

4. 推定
4.1 母集団の統計量の推定
4.1.1 母集団と標本
4.1.2 点推定と区間推定
4.2 標本平均の分布
4.2.1 中心極限定理と大数の法則
4.2.2 標本平均と分散
4.3 各種推定の方法
4.4 母平均の推定
4.4.1 母平均の推定(母分散が既知の場合)
4.4.2 母平均の推定(母分散が未知の場合)
4.4.3 サンプルサイズの決定
4.5 母平均の差の推定
4.5.1 母分散が既知のとき
4.5.2 母分散が未知だが等しいとき
4.5.3 母分散が未知で等しくないとき
4.6 母比率の推定
4.6.1 推定方法
4.6.2 サンプルサイズの決定
4.7 母分散の推定
4.8 母分散の比の推定
演習問題

5. 仮説検定
5.1 検定の考え方
5.2 検定の手順
5.2.1 検定の方法
5.2.2 検定の誤り―第1種の誤り・第2種の誤り―
5.2.3 両側検定・片側検定
5.3 各種検定の方法
5.3.1 母平均の検定
5.3.2 母比率の検定
5.3.3 母平均の差の検定
5.3.4 適合度検定
5.3.5 独立性検定
5.4 Excelを用いた仮説検定
5.4.1 確率の計算
5.4.2 等分散の検定(F検定)
5.4.3 母平均の差の検定
5.4.4 クロス集計表の作成方法
演習問題

6. 回帰分析
6.1 二つの変数の関係を分析する基礎:散布図
6.1.1 散布図
6.1.2 外れ値(異常値)の存在と扱い
6.2 二つの変数の関係性を評価する方法:相関分析
6.2.1 相関分析
6.2.2 相関分析を用いてわかることの解釈の注意
6.3 二つの変数の従属関係を分析する:回帰分析
6.3.1 線形回帰
6.3.2 決定係数
6.3.3 回帰係数の検定:t検定
6.3.4 線形回帰以外の回帰分析
6.4 三つ以上の変数の従属関係を分析する:重回帰分析
6.5 Excelを用いた回帰分析
6.5.1 散布図
6.5.2 相関分析
6.5.3 回帰分析
演習問題
付録
引用・参考文献
演習問題解答
索引

金子 雄一郎(カネコ ユウイチロウ)