定年のライフスタイル

ヒューマンサイエンスシリーズ 2

定年のライフスタイル

定年は人生をひと区切りする大きな出来事であり,役割の変更を制度的に受け入れることで人生の再編成につながることが多い。本書では,定年前後のライフスタイルとその周辺に注目し,さまざまな興味深い情報を取り上げ解説した。

ジャンル
発行年月日
2001/04/05
判型
B6 上製
ページ数
218ページ
ISBN
978-4-339-07832-9
定年のライフスタイル
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定価

1,870(本体1,700円+税)

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定年は人生をひと区切りする大きな出来事であり,役割の変更を制度的に受け入れることで人生の再編成につながることが多い。本書では,定年前後のライフスタイルとその周辺に注目し,さまざまな興味深い情報を取り上げ解説した。

1 定年と老後生活
 〔1〕 歴史上の定年  1
 〔2〕 ライフコース上の定年退職  7
 〔3〕 老後生活とリスク  14

2 定年から超定年・脱定年へ
 〔1〕 「勤め上げ」の枠組み  25
 〔2〕 社会問題としての定年  28
 〔3〕 定年の希薄化と引退の拡散  33
 〔4〕 続けるライフスタイル・やめるライフスタイル  39

3 『隠居論』から百年
 〔1〕 隠居の系譜  45
 〔2〕 制度としての隠居  48
  (a) 日本の隠居制度  48
  (b) 近代家族と隠居制度  51
  (c) 老人権承認の時代  53
 〔3〕 優老と隠居  55
  (a) 穂積の老年観  55
  (b) 「老い」の二面性  57
  (c) 「ご隠居」という地位  59
 〔4〕 大衆長寿時代の隠居論  60
  (a) ライフスタイルとしての隠居と定年  60
  (b) 定年模様の変遷  63

4 幸せな老後の生活設計
 〔1〕 国際的な経験から、 幸せな老後の設計へ  67
  (a) タイ――老後と夢  67
  (b) イエメン――老後に心を磨く  68
  (c) アメリカ――老後も自己実現か  69
  (d) カナダ――老後生活は町づくり  70
 〔2〕 幸せ、 生きがい、 豊かさ、 長寿の関係  71
  (a) 長寿と高齢化  71
  (b) 長寿、 発達とエイジング  72
 〔3〕 看護の立場からみた生活  73
 〔4〕 幸せな老後の条件と定年  75
 〔5〕 老後の自己と定年後の自己実現とは  79
 〔6〕 幸せな老後設計への提言  83
 (a) 定年前後の高齢期を発達論として考える  83
  (b) 自己の連続性を保つポイントとしての中年  84
  (c) 自分を看護するセルフ・ケア  85
  (d) 創造的ケアは癒す  86
  (e) 新しい健康観――霊的健康(スピリチュアル・ヘルス)  87

5 「定年」と「帰農」――〈農〉的なものへのさまざまなかかわり方――
 〔1〕 農業志向者の増加  90
 〔2〕 「定年帰農」と「〈農〉的なもの」  94
 〔3〕 「〈農〉的なもの」への契機  96
 〔4〕 「定年帰農」のさまざまな形  98
  (a) 兼業農家の構成員が定年を契機に就農した事例  99
  (b) 新規に就農した事例  100
 〔5〕 セカンドライフとしての「定年帰農」  103
 〔6〕 受け入れる農山漁村の対応  106
 〔7〕 農業の多面性――〈農〉的なものへの多様なかかわりを求めて――  108

6 定年とボランタリズム――【「隠居」というライフスタイルの再発見――
 〔1〕 ライフコースの逆説性に位置する「定年」と生活文化としてのボランタリズムの主題化  111
  (a) ライフコースの逆説性に位置する「定年」  111
  (b) ボランタリズムという概念  113
  (c) 生活文化としてのボランタリズムの主題化  115
 〔2〕 「隠居」というライフスタイルの再発見
    ――ライフコースの逆説性のなかで胚胎するボランタリズム  116
  (a) 「隠居研究会」の立ち上げ  117
  (b) 〈ライフスタイルとしての隠居〉||「定年」から「隠居」へ  119
  (c) 「いい加減」と「屁をこくようなもの」
    ――〈ライフスタイルとしての隠居〉に宿るボランタリズム  124
 〔3〕 高齢社会における人間の「生」と〈遊びとしてのボランタリズム〉  126
 〔4〕 〈ライフスタイルとしての隠居〉はだれのものなのか――いくつかの補足  129

7 定年と旅
 〔1〕 人生の節目としての定年と旅の接点  133
 〔2〕 通過儀礼としての定年  134
 〔3〕 標準的人生の喪失と自分で選択する人生  136
 〔4〕 旅の普遍的意味と庶民化  141
 〔5〕 聖なる世界への旅としての巡礼  146
 〔6〕 制度化された個人儀礼としての巡礼と自分の旅  151
 〔7〕 第二の人生と死への準備  154

8 統計からみた定年模様
 〔1〕 日本人の定年  157
  (a) 社会的関心事項としての定年  157
  (b) 定年と退職  159
  (c) 定年制の歴史  160
 〔2〕 現在の定年制  163
  (a) 定年退職者  163
  (b) 定年制と定年年齢  164
  (c) 定年到達者と退職者  166
  (d) 勤務延長制度と再雇用制度  169
 〔3〕 定年前後の高齢者  172
  (a) 労働力参加  172
  (b) 就業状態  175
  (c) 転職と離職  180
 〔4〕 定年後の生活と意識  183
  (a) 居住形態  183
  (b) 退職後の生活  185
  (c) 生活費と年金  188
  (d) 健康状態と介護  190
 〔5〕 高齢者雇用対策と定年制  192
 
索     引  199

早大人間総合研究センター(ソウダイニンゲンソウゴウケンキュウセンター)

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