性差の人間科学
からだと脳には性差がある。それは男女の生殖機能の違いによるものであり,人間の行動や社会生活の中に様々な形で現れる。本書はからだ,脳,こころ,行動,病気,さらに衣食住における性差について考えるための入門書である。
- 発行年月日
- 2008/09/25
- 判型
- 四六 上製
- ページ数
- 282ページ
- ISBN
- 978-4-339-07789-6
- 内容紹介
- 目次
からだと脳には性差がある。それは男女の生殖機能の違いによるものであり,人間の行動や社会生活の中に様々な形で現れる。本書はからだ,脳,こころ,行動,病気,さらに衣食住における性差について考えるための入門書である。
序章 男と女のかたちと大きさ
1章 性差の原点・生殖系
1・1 生殖器系の性差
1・1・1 生殖腺の性差・卵巣と精巣
1・1・2 配偶子の性差・卵子と精子
1・1・3 染色体上の遺伝子と性差
1・1・4 生殖輸管の性差
1・1・5 付属生殖腺の性差
1・1・6 外部生殖器の性差
外陰部、乳房
1・1・7 産生ホルモンの性差
生殖腺ホルモンの性差、下垂体ホルモンの性差、視床下部ホルモンの性差
1・2 生殖機能の性差
1・2・1 女性生殖機能の原理
周期的な排卵とエストロゲン分泌、排卵のメカニズム、
代償性卵巣肥大のメカニズム、子宮の変化・月経周期、
妊娠のメカニズム、分娩のメカニズム、乳汁分泌のメカニズム
1・2・2 男性生殖機能の原理
精子形成のメカニズム、ひげの性差、精液、勃起と射精のメカニズム
1・2・3 性衝動の原理
1・2・4 母性の原理
2章 脳と脊髄の性差
2・1 脳と脊髄とは
脳、脊髄、脳神経、脊髄神経、神経細胞、神経核、シナプス、
神経伝達、神経伝達物質
2・2 脳の中の性差
終脳、大脳辺縁系、間脳、中脳から延髄、脊髄
3章 性差形成・性分化
3・1 性差形成のメカニズム
3・1・1 一次性分化
性のない初期胎児、精巣と卵巣になる、精巣になる仕組み、
卵巣になる仕組み
3・1・2 二次性分化:生殖輸管、外部生殖器
生殖輸管の性分化、外陰部の性分化
3・1・3 二次性分化:脳
生殖生理、生殖行動、母性行動、攻撃行動、脳構造の性差形成、
脳の性分化におけるアンドロゲンの働き
3・2 思春期から大きくなる性差
3・3 両性具有
両性具有のできるわけ、両性具有の美と意識
3・4 性のアイデンティティー
3・5 更年期でさらに大きくなる性差
4章 からだと病の性差
4・1 皮膚
黒子、爪、毛、髪、体臭
4・2 骨
4・2・1 骨組織
4・2・2 骨格
頭蓋骨、脊椎骨、上肢骨、胸郭、骨盤、下肢骨と関節
4・3 筋
筋細胞の構造、筋の収縮の原理、筋の神経接合部、
筋タンパクとアンドロゲン、からだの筋と腱
4・4 神経系
脳と血管、脳の神経細胞、大脳新皮質、終脳大脳基底核、間脳、
体温、下位脳幹、睡眠、脳のリズム、脳神経、脊髄
4・5 呼吸器系と声
鼻、咽頭、喉頭、気管、肺
4・6 消化器系
4・6・1 消化管
口腔、食道、胃、腸、肛門
4・6・2 消化腺
肝臓、胆嚢、膵臓
4・7 循環器系と血液
4・7・1 循環器系
心臓、血管、リンパ管、リンパ組織、脾臓
4・7・2 血液
赤血球、白血球、血小板
4・8 泌尿器系
腎臓、膀胱
4・9 感覚器
4・9・1 皮膚と関節
触覚と圧覚、痛覚、冷温覚、関節と筋
4・9・2 眼
涙、光量調節、焦点調節、光受容、外眼筋
4・9・3 耳
聴覚、平衡感覚
4・9・4 鼻
4・9・5 舌
4・10 内分泌器官
松果体、下垂体、甲状腺、上皮小体(副甲状腺)、副腎、
胸腺、ランゲルハンス島(膵島)、生殖腺
4・11 生殖器
4・11・1 女性
卵巣、子宮、胎盤、分娩、乳腺
4・11・2 男性
5章 こころと行動
5・1 感情
精神疾患
5・2 ことば
5・3 性格と性癖
性格、性癖、収集癖
5・4 振る舞い
5・5 遊び
子どもの遊び、おとなの遊び
5・6 好み
色
5・7 美学
芸術、空間認識、運動
5・8 犯罪
レイプ犯罪、売春
6章 衣食住の性差
6・1 衣
6・1・1 服装
6・1・2 下着
6・1・3 髪型とかつらと帽子
6・1・4 はきもの
6・1・5 装身具の性差
6・1・6 化粧
顔、唇、歯、爪、香水
6・2 食と職
6・2・1 食べる
食欲、食物、食器、料理をする、マナー
6・2・2 職の性差
6・3 住
6・3・1 住居
厠、台所と居間、浴室、寝室、玄関
6・3・2 生活用具の中の性差
6・3・3 場の性差
参考図書
おわりに
索引