脳が作る感覚世界 - 生体にセンサーはない -

脳が作る感覚世界 - 生体にセンサーはない -

対象が出す波が届くと,耳や目の受容器はセンサーでなく比較器として働き,脳を活動させて音や光の感覚を生む。本書は,感覚を生理学の手法で解析し,哲学,情報学の視点で読み解く。今までの生理学の枠組みとは異なる見方で述べる。

ジャンル
発行年月日
2006/05/23
判型
A5
ページ数
212ページ
ISBN
978-4-339-06735-4
脳が作る感覚世界 - 生体にセンサーはない -
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定価

3,190(本体2,900円+税)

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対象が出す波が届くと,耳や目の受容器はセンサーでなく比較器として働き,脳を活動させて音や光の感覚を生む。本書は,感覚を生理学の手法で解析し,哲学,情報学の視点で読み解く。今までの生理学の枠組みとは異なる見方で述べる。

まえがき
謝辞

序章

1章 人工システムの特徴
1.1 温度センサー
1.2 温度比較器

2章 生体システムの特徴
2.1 芯温と皮膚温
2.2 効果器
2.3 皮膚の温・冷受容器から標的までの経路
2.4 皮膚の温・冷受容器
2.5 脳温の調節器
2.6 脳にも温・冷細胞がある

3章 温度感覚系の伝統的説明の問題点
3.1 温度受容器はセンサーではない
3.2 脳に皮膚温の調節器はない
3.3 セットポイント説

4章 温・冷受容器の新しい見方-比較器説
4.1 脳の温・冷細胞は脳温の比較器
 4.1.1 温 細 胞
 4.1.2 冷 細 胞
4.2 脳の温・冷細胞が芯温を調節する
4.3 皮膚の温・冷受容器は皮膚温の比較器

5章 比較器が体温を調節する-モデル研究
5.1 温・冷細胞のシンボル
 5.1.1 温 細 胞
 5.1.2 冷 細 胞
5.2 脳の温・冷細胞による芯温調節
 5.2.1 芯の単一容器モデル
 5.2.2 温細胞がクーラーを用いて行う温度調節(無負荷時)
 5.2.3 温細胞がクーラーを用いて行う温度調節(熱負荷時)
 5.2.4 山型の発火頻度を示す温細胞による温度調節
 5.2.5 冷細胞がヒーターを用いて行う芯温調節
 5.2.6 温細胞と冷細胞が行う芯温調節
 5.2.7 多数の温細胞による調節
5.3 皮膚の温・冷受容器と脳の温・冷細胞による体温調節
 5.3.1 皮膚と芯の二重容器モデル
 5.3.2 皮膚の冷受容器が行う皮膚温調節
 5.3.3 皮膚の冷受容器と芯の冷細胞が行う体温調節
 5.3.4 皮膚の温受容器が行う皮膚温調節
5.4 体温調節のまとめ

6章 温・冷受容器の温度比較機構
6.1 イオンチャネル
6.2 パッチクランプ法
6.3 冷チャネルのイオン機構
 6.3.1 Caイメージ法
 6.3.2 膜電位記録
 6.3.3 ホールセル電流記録
 6.3.4 細胞レベルの閾応答
 6.3.5 単一チャネル活動
6.4 比較のしくみはチャネルの相転移
6.5 温・冷受容器の遺伝子

7章 生体にセンサーはない
7.1 伸張受容器は長さ比較器
7.2 圧受容器は圧比較器
7.3 電位依存性チャネルは電位比較器
 7.3.1 電位依存性Naチャネル
 7.3.2 電位比較器が活動電位を生む
7.4 化学受容器は濃度比較器
7.5 代謝型受容器

8章 脳が作る感覚世界
8.1 大脳皮質の感覚野
8.2 哲学と生理学
 8.2.1 経験論と生得説
 8.2.2 生理学
8.3 感覚の三要素
8.4 五感の世界
8.5 感覚に姿・形はない
8.6 重力に姿・形はない
8.7 生物学の中心に心と自己を位置づける
8.8 感覚の共通性

9章 皮膚感覚
9.1 冷感覚
 9.1.1 比較器と標的ニューロンが作る冷感覚系
 9.1.2 自己ニューロンと普通ニューロン
 9.1.3 1自己ニューロンに1情報
 9.1.4 ラベルつき線路説
 9.1.5 脳の断層像
 9.1.6 感覚系の処理方式は離散的
 9.1.7 冷感覚は分散統合システム
9.2 触感覚
9.3 幻肢
9.4 共感覚
9.5 単細胞生物

10章 味覚

11章 嗅覚

12章 聴覚
12.1 耳の構造
12.2 受容器はセンサーか
12.3 受容器は周波数の比較器
12.4 聴覚系は鍵盤楽器
12.5 振動源の定位
12.6 聴覚野のニューロンが持つROM

13章 視覚
13.1 視覚の概要
13.2 視細胞は波長の比較器
13.3 視細胞と自己ニューロンが作る視覚系
13.4 特徴抽出説

14章 感覚の枠組み転換
14.1 センサー説から比較器説への転換
14.2 心身二元論
 14.2.1 一元論と二元論
 14.2.2 二元論のおよぼす影響
 14.2.3 唯物論
 14.2.4 二元論から一元論へ
14.3 情報はニューロン間を伝わらない
14.4 感覚を生む・情報・の特徴
14.5 個体発生は私たちを作る

おわりに

引用文献
索引

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