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書店様向けレビュー
原理から学ぶ光学
私は仕事で光センサーを扱うことがあり、しっかりと光学の基礎を抑えたいと以前から考えていました。
本書はそうした私の要望に応えてくれる魅力的な一冊となっています。
本書最大の特徴は同じ物理現象を異なる3つの原理から説明していることです。
これによって最初の説明で理解できなくても、異なる視点で学んだあとに改めて理解することができました。
また本文中にたくさんの例題があり、求めた式に具体的な値を適用する例が与えられています。
題材もDVDや写真レンズなど身近なものが用いられており、求めた公式がどのような場所で活かされているのかを実感でき楽しく学べました。
13章には電磁波の性質が簡潔にまとまっており、電磁気学でさらっとしか学んでいない人にも理解できるつくりとなっていると思います。
本文中でも13章を参照することが多々あるので、こちらから学び1章に戻る読み方もお勧め。
まとめると本書はたくさんの光学現象を3つの原理から理解できる格好の書となっています。
全体も200ページと社会人であっても学びやすい分量となっており、光学に興味があるすべての人におすすめしたい一冊です。
制御理論
本書は制御工学の初学の方から実際の実務で使っている方まで幅広く読めるように内容が多岐に渡っている。紙面もB5サイズで大きくて読みやすく、それに伴って図などが豊富な点が嬉しい。また、古典制御、現代制御の両方の内容が記載されているのが特徴である。具代的には、フィードバック制御系の設計において、伝達関数及び状態方程式のそれぞれの手法から導かれている。このとき、数式の導出過程が詳細に書かれているので初学の方でも分かりやすい。また例題や演習問題も付いており理解を深めるのに役立っている。是非、制御工学を勉強する人は書店で実際に見ていただきたい。
人工知能原理 (改訂版)
この本では人工知能の第1世代から第3世代における技術的な内容を学ぶことができて、さらに各章においてプログラムが書かれているので、全体的に実際的な内容になっています。また、線形代数や初歩的な微分積分のことを学んだ他の分野の方でも、5章(強化学習など)や7章(SVMなど)を除けば読むのに苦労しないような構成になっています。個人的な感想として、1章にある状態空間探索の中で、ある条件下ではA*アルゴリズムに最適経路が存在することを保証する健全性を証明していたのが興味深かったです。
原理から学ぶ光学
私は普段レーザー光を扱っております。光学の基礎を学ぶにあたり大著はいくつかありますが入門するには敷居が高いです。しかし平易な説明では物足りないということも多々あります。本書ではこれを見事に一冊で完結させています。
本書はB5サイズで文字や数式が目に入りやすく光学を始めて学ぶ方でも十分に読みやすいと感じ取りました。各章では的確で簡潔な説明がなされており、光学の分野にいる私も、再確認用に手元に置いておきたくなる心強い書籍です。また各章末にある演習問題も、実際的な感覚を養えるものが揃えられており新たな気づきもありました。
光学に興味のある方、目次を見て興味の湧いた方はぜひ手に取っていただきたい一冊です。
制御理論
本書は、制御工学の基礎的な知識を学ぶことができる初心者向けの本である。主に古典制御と現代制御について解説されているが、第2章では非線形システムを線形化する過程が詳述されており、現実のシステムを解析するための重要な手法を学ぶことができる。また、第5章ではロバスト安定性に関する議論があり、設計した制御系が不確かさに対してどれだけ安定性を保てるかを学ぶことができる。そのため、中級者にとっても有益な内容となっている。
各章は非常に事細かに解説されており、特に第7章では、初心者が疑問に感じやすいフィードバック制御系の設計手順が順を追って説明されており、理論だけでなく実際のシステムへの適用方法についても理解を深めることができる。さらに、演習問題が豊富に用意されており、それぞれの問題に対する詳しい解説があるため、体系的に学ぶことができ理論と実践の両面から制御工学を身に付けられる。しかし、第8章では実用上重要な最適レギュレータやオブザーバに関する説明が不十分であり、具体的なシミュレーションの例もないため、その点については物足りなさを感じた。
以上をまとめると、本書は初心者から中級者に向けた制御工学の入門書として優れており、理論をしっかり学び、実際のシステムに応用するための土台を築くことができると考える。
ゲノム配列情報解析
ゲノムアセンブリに用いられるツールは、コマンドを実行するだけで解析が可能ですが、「なぜそのソフトを使うのか?」と問われたときに、「この分野で皆が使っているから」と答えるだけで良いのかと疑問に思うことが多々ありました。
Bowtie2、SPAdes、BLASTなどの汎用ソフトの元論文を辿れば、それらがどのようなアルゴリズムで動作しているかは記載されています。しかし、初学者が論文からアルゴリズムを理解し、ツールを自身の研究に最適化して使用するには大きなハードルがあります。
本書は、ゲノムアセンブリやマルチプルアライメントのアルゴリズムを日本語で丁寧に解説した貴重な一冊です。研究を始めたばかりの人が分野の全体像を掴むための入門書としても最適であり、また、論文を読み進める中で生じた疑問を補完するのにも役立ちます。
さらに、簡易なPythonコードがGitHub上で公開されているため、手を動かしながら理解を深めることができます。
総じて、本書はゲノム解析に興味がある全ての人におすすめしたい一冊です。
制御理論
本書は、古典制御から現代制御まで幅広く学べる一冊です。まえがきにもあるように、一つ一つの事柄が丁寧に説明されており、途中式も豊富に記載されているため、数学が苦手な方でも理解しやすくなっています。特に第2章では、他の書籍で省略されがちなベクトルのラプラス変換について詳しく解説した後、伝達関数へとつなげて説明している点が非常に良いと感じました。また、第5章では、多くの書籍で一括して扱われる「内部安定性」と「入出力安定性」が、それぞれ独立した項目として取り上げられ、既約分解の観点から詳しく解説されている点が印象的です。さらに、図が多用されており、視覚的に理解しやすい構成になっています。ただし、一部の内容は定性的な説明にとどまっており、数式や図による補足があれば、より分かりやすくなったと感じました。
総じて、制御工学の理解を深めたい初心者の方におすすめの一冊です。本書の購入を検討されている方の参考になれば幸いです。
原理から学ぶ光学
本書『原理から学ぶ光学』は、光学の基礎を体系的に整理し、光学現象を原理に基づいて理解することを目的とした教科書です。
B5サイズで図表や数式が見やすいのが気に入っています。
光学の基礎的な内容について数式と図を用いて厳密に説明しています。
ホイヘンス-フレネルの原理、フェルマーの原理、重ね合わせの原理という三本柱を軸に、光の伝搬、反射・屈折、干渉、回折、偏光などの現象を多角的に解説しています。数学的厳密性と物理的直観のバランスを重視し、フェーザ表示や行列法を多用することで、特に電気系技術者にも理解しやすい構成になっています。
また、偏光の章では、ポアンカレ球表示やジョーンズベクトルを用いた偏光変換まで記述があります。
電磁波の基礎や光学伝達関数などの高度な概念にも踏み込み、応用分野としてフォトニクスやオプトメカトロニクスにも触れています。
光学の専門家や研究者にとって、原理を再確認しつつ、幅広い光学的応用への洞察を深めるのに適した一冊です。
制御理論
本書では,古典制御から現代制御までの制御工学に関する基礎的な知識を学ぶことができる.特に,フィードバック制御系の設計として,第7章:伝達関数に基づく方法,第8章:状態方程式に基づく方法,とそれぞれで章を割かれており,自身が取り扱う対象に応じて本書を参考にし,それぞれの方法ごとに学ぶことができるのは,非常に分かりやすいと思われる.また,本書内では式の導出が丁寧に実施されていることに加えて,図も豊富に記載されており,視覚的なイメージを持ちながら学ぶことができると感じられた.各章には演習問題が設けられており,その解答も丁寧に書かれているため,内容を振り返りつつ演習問題を解き,解答を参照することで,制御工学の理解をさらに深めることができると思われる.
IEC 61850システム構成記述言語SCL - 電力システム設計者のための解説と記述例 -
本書は、IEC 61850を適用した監視制御システムの設計・開発業務に携わる上で、非常に有用な書籍です。IEC 61850で規定されているSCLについて、単に規格の内容を翻訳するのではなく、具体例を用いて一つずつ記載されているため、非常に分かりやすくまとめられています。IEC 61850の解説を学びたい方は、著者の「IEC 61850を適用した電力ネットワーク」も参照すると良いでしょう。
監視制御システムの設計・開発における課題を提示し、それらの課題がSCLを用いることでどのように解決されるのかを説明しています。特に、基本設計業務や購入仕様書の作成、制御ケーブルの検討など、実務に即した業務を例に挙げ、多くの時間や労力を要する業務の変遷が詳しく記載されています。
また、第3章で記載されているトップダウン方式によるエンジニアリングについては、業務の効率化や自動化を進める上で非常に有効な手段であることが分かります。将来展望として有用な情報が詰まっており、SCLを活用した今後のツール開発に非常に期待が持てます。
実務に即した内容と将来展望が記載されている書籍であるため、IEC 61850を適用した監視制御システムの設計・開発業務を行っている、もしくはこれから始める方におすすめの書籍です。
IEC 61850システム構成記述言語SCL - 電力システム設計者のための解説と記述例 -
『スマート○○』という言葉を耳にするようになって久しい.
スマート化とは,従来の技術にデータの力を使って効率や機能を高めるという試みであり,近年特に社会システムへのアプローチも進んでいる.そのトップランナーとして挑戦的な試みを行っているのがスマートグリッド等を擁する電力業界である.
本著はその電力システムのスマート化の精華ともいうべきIEC61850シリーズのシステム記述言語SCL(System Configuration description Language)についての解説である.データを活用するためには,そのシステムがどのような情報で構成され,どのような情報を扱えるのかを記述する必要がある.その設計には実例を元にしたユースケースがあり,そこから抽出された要求事項を,技術仕様に落とし込んで規格を構築するわけだが,規格文書だけでは,なかなかそういった背景にあるものは見えてこない.本著は国際標準化に当たられたエキスパートにより執筆されたこともあり,変電所システムという実例を配した具体性のある実例解説から,その背景にあるこれらの考え方を知ることができるという点で非常に有意義であり,システムズエンジニアリングの成果を知る一好例である.
小職は電力分野が専門ではないが,スマート製造分野におけるデータ活用の国際標準化に関わっている.その視点から見ても本著は「スマート社会の作り方」の実例として参考になるものであり,スマート技術に関わる技術者諸賢,そしてスマート時代を生き抜くことになる学生諸子にも関連書籍である『IEC 61850を適用した電力ネットワーク: スマートグリッドを支える変電所自動化システム』と併せて一読をおすすめしたい.
3DCAD時代における 幾何公差の表し方と測定
従来の幾何公差の指示方法に加え、接触式・非接触式三次元測定やデータ処理など測定方法にも重点を置いた実践的な内容が特徴です。多用される3D図により視覚的な理解が深まり、最終章ではPMI(製品製造情報)にも触れ、3DCADを活用する設計者にとって有益な内容となっています。ただし、従来の2D図で対応可能な内容も多く、3DCADならではの具体例がやや物足りない印象です。それでも、幾何公差と測定技術を体系的に学べる良書であり、実務に直結した知識を求める方におすすめです。
人工知能原理 (改訂版)
本書は「コンピュータサイエンス教科書シリーズ」の12巻目に位置する書籍の改訂版である.本巻では,人工知能にまつわる技術・アルゴリズムについての記述がなされている.
改訂前後での違いは,2017年の初版(Ref:https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339027129/)が出版から約7〜8年が経過し,技術革新されている部分もあり,そちらの記述が追記されている点が大きな違いである.具体的には,4.4節の粒子群最適化,7章にサポートベクターマシン,t-SNEなどが追記されている.
1章では,人工知能と呼ばれるものはどのように発展してきたかという歴史から紐解き,深層学習(DeepLearning)の技術の登場により,再びブームが再来している2024年現在までの現状について概説されている.
人工知能に関するブームは,今まで何度か流行しては消えを続けているような印象だが,その第1・2次ブームの際,コンピュータ処理において,8章の知識表現の知識ベース・推論ベースのエキスパートシステムが流行していたようだが,そちらの記述もある点が個人的には興味深かった.意外とここ最近の他書では,昔からの人工知能に関する技術は紙面の都合なのか省かれていて,機械学習を中心としたものが大多数なので改めて知るきっかけにもなった.
本書には,各種アルゴリズムをC言語(C++言語)およびPythonで記述したソースコードも記載されていて,これから,それらの言語を学んでみようと思うきっかけになるのはもちろんのこと,実際にプログラムを動作・改良して人工知能に関するアルゴリズムの深い理解にもつながるだろうと思われる.それに加えて,各章末には演習問題も記載されており知識の定着度合いの確認もできるようになっている.
また,それらのプログラムソースコードや演習問題の解答例は,Webサイトからダウンロードできるようになっているので,プログラムを実際に動作・改良する演習などが容易に行えるだろうと思われる.
ゼロから学ぶ 実践 マルチボディダイナミクス入門
本書の「はじめに」にもある通り、私自身も「マルチボディダイナミクスは難しい」という先入観を持ち、これまで敬遠してきました。しかし、本書を読むことで、機械力学の基礎を積み重ねれば意外と理解できることに気づかされました。
これまでの教科書の多くは、簡易的な理論の導出と抽象的な例題に終始しており、大学の授業などで補足がなければ入門のハードルが高かったように思います。一方で本書は、丁寧な理論の導出に加え、実践的な応用のイメージが掴みやすい例題が豊富に掲載されています。その例題には詳細な解説と回答が最後までしっかりと示されており、読者の理解を深めるのに非常に役立ちます。
基礎的な機械力学や制御工学の知識を持ち、MATLABを使用できる人であれば、独学でも大きな困難なく最後まで理解を進められるでしょう。さらに、専門外の人でも気軽に学び始められる内容になっており、マルチボディダイナミクスの門戸を広げるという点で極めて価値のある一冊です。
oTreeではじめる社会科学実験入門 - Pythonのインストールから実験の実施まで -
社会人学生になって最初にぶつかった壁が、調査とその分析方法でした。学士課程では社会科学とはまったく別の分野を学んでいたので、データの集め方や分析の仕方が全然分からず、何から手をつければいいのか迷うばかり。講義やゼミで雰囲気は掴めても、自分の研究にどう活かすかまでにはいたりません。
そのような私にとって本書は、実験のやり方やその意義を知るだけではなく、実験設計の全体像を理解する手助けをしてくれる内容となっています。 オンライン実験特有の注意点や工夫についても触れてあり、オンライン実験の意義から、実際のやり方、さらには応用までが丁寧に解説されています。oTreeに関する情報は公式チュートリアルやブログでも手に入りますが、一冊にまとまっていることの強みを感じました。
また、Python初心者や環境設定に不慣れな人でも対応できるよう、ある程度詳しく書かれているのも私にとって大きな魅力でした。自分で調べながら進められるような配慮が随所に感じられますし、公式ホームページなどでのフォローアップも今後期待できそうです。
社会科学の実験やオンライン調査に興味がある人にとって、大きな味方になってくれる本書。特に、実験経験が少ない方や初心者には、研究を形にしていくための道筋を示してくれる一冊だと思います。
oTreeではじめる社会科学実験入門 - Pythonのインストールから実験の実施まで -
本書の特徴を、一言でまとめるとすれば「oTreeを利用したいとき、最初の最初に読むべき本」と言えます。
最初にお断りすると、評者の専門は、社会科学系では「ありません」。これまで、時系列データを中心に、機械学習や深層学習を用いた統計モデリングに従事してきました。その延長線上で、社会科学実験の存在を知り、興味を持ったところです。
このような評者が感じた、本書の特徴は大きく3つあります。
(1)社会科学実験の「概要から注意点まで」を含めた初心者向けの記載が詳しい。
(2)手を動かして実験をするための「実践的な事例」が複数記載されていて楽しい。
(3)筆者のこれまでの実践上の「ノウハウ」が細々と書かれているので助かります。
社会科学実験初心者の評者にとっては、(1)のように記載があることは非常に嬉しいです。興味を持ったテーマとしても、勘所が掴めなくて何から手を付けて良いか分からない中で、この本があれば最初の一歩を十分に始められるのは最高です。(2)、(3)は、実践するうえでは言わずもがなの記載で、これも満足させて頂きました。
最後に、本書後の今後の要望を、幾つかあげさせて頂きたいと思います。まずは、oTreeのアドバンスドな解説が欲しいです。評者個人としては、ボットを使った事例が知りたいです。二つ目は、付録でクラウドを利用した説明があります。「クラウド破産」という言葉もあるように、クラウド利用には注意も必要です。是非、料金などを含めて、様々なクラウドでの事例提供を増やして頂きたいと思います。
以上のような、初心者向けの特徴や今後の展開への期待も含めて、非常に価値の高い一冊になっている本です。是非、お勧めいたします。
ゼロから学ぶ 実践 マルチボディダイナミクス入門
本書は機械力学から見たマルチボディダイナミクスの書籍であり、リンク系ロボットやモビリティに関する例題通してマルチボディダイナミクスを学習できるように構成されています。そのため、公開されている例題プログラムと書籍の内容を理解することで1DCAEなどを行う際に必要となる機械系の物理モデル作成に関する知識を得れる書籍だと思います。
本書の構成は3部構成になっており、各構成は次のようになっています。
第1部では2次元平面のマルチボディダイナミクスモデルを構築する際に必要となる基礎的な内容が記載されており、初めに質点モデルの話から始まり徐々に内容が難しくなるように工夫がされているので理解を深めながら学習ができます。
第2部~第3部では第1部で学習した内容を元にして、実際の機械システムに近い解析モデルの定式化を行う手法について書かれています。また、マルチボディダイナミクスの書籍は一般に行列式を簡略化した形式で式が書かれているため、初学者が見ると式の意味が分からない場合があるが、第2部~第3部のほとんどは行列式の中身が具体的に記述されている。そのため、書籍を読みながら式を目で追うことで内容を理解できます。また、書籍の内容と公開されている例題プログラムを見比べて学習することで、シミュレーションをする際のプログラムの書き方を理解を深めることができます。
少し残念と感じたところは書籍の一部ではプログラムで数式を解くために必要となる数式の導出で式の記述が止まっている箇所があり、具体的に運動方程式の記述がされておらず書籍を読むだけでは意味を理解しにくい部分があることです。
また、本書を用いて学習をする際に注意する必要があると感じたことは、タイトルに”ゼロから学ぶ”と書かれてますが、一般的なビジネス書のような完全な初学者向けの書籍ではないことに気を付けた方がいいです。もしも、初学者が本書を用いて学習をするときは、書籍内で筆者が紹介している書籍を参考してして学習をすることで本書の理解がスムーズにできると思います。
最後に、マルチボディダイナミクスに関する書籍は多く出版されておらず、本書のように豊富な例題を通して学ぶことできる書籍は貴重であるので、マルチボディダイナミクスを学習する方にとって良本であると考えます。本書のご購入を検討する方々に私の読書レビューがご参考になれば幸いです。
ゼロから学ぶ 実践 マルチボディダイナミクス入門
マルチボディダイナミクスは、複雑な構造物や機械の運動、振動、制御などを扱う学問であり、機械系の学生や技術者には必須なアイテムである。そのなかで、特に本書は機械制御の設計者にお勧めしたい。内容は平面運動に絞って、モデルと定式化が詳しく書かれている。本書がモデリングに関する辞書的な役割として有効であることを確信している。また、Octaveを使用した豊富な量のプログラミング演習を通して、知識を深めることができる。是非、書店で見かけた際には手に取って見て頂きたい。
oTreeではじめる社会科学実験入門 - Pythonのインストールから実験の実施まで -
本書は、oTreeを用いて社会科学実験を実施するための、実践的な解説書です。
1章や9章では社会科学実験の概観のみならず、実際に実験をする際に注意すべき点や、プレレジ・レジレポについても紹介されています。参考文献も挙げられているので、社会科学における実験研究について学びたい方には有用な導入となるでしょう。
メインの内容であるoTreeの基本的な使い方については、もちろん公式レファレンスで学ぶこともできますが、本書では参加者間マッチングの具体的な方法、作成した実験をサーバへアップする方法、プログラミングのための環境構築など、初学者がつまずきやすそうなポイントも押さえています。
実際に実験プログラムを作成していると本書だけでは解決できないトラブルにも直面するでしょう。そんなときに、oTreeのtipsをどうやって検索したらいいのかという情報も書かれています。さらに学びたい方は、著者によるサポートページも参照するとよいでしょう。
非常に教育的な書籍ですので、oTreeを用いた社会科学実験の基本を学びたい人、教えたい人におすすめです。
コンピュータビジョン - デバイス・アルゴリズムとその応用 -
コンピュータビジョンは日常生活で身近になりつつある一方、技術の背景を理解するのは難しいと感じる人も多いでしょう。本書はイメージセンサのハードウェアからソフトウェアへの応用までを包括的に解説し、俯瞰的な理解の一助となります。さらに、オープンソースソフトウェアやビジネス事例も紹介されており、実践的な視点からも大変参考になります。
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