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書店様向けレビュー
コンバータ回路の応用 - PFC,LLC,PSFB,OBC -
本書は、PSFBやOBC、VRMなど、カーボンニュートラル社会の実現や生成AIの発展に欠かせない応用的なコンバータ回路を学べる一冊である。数式や波形を多用して動作原理を詳しく解説しており、なぜ特定の手法が損失やリップルを抑えられるのかが理解しやすい。また、コンバータ回路の制御系についても解説されており、どのようにして制御を実現しているのかも分かり易い。ただし、シリーズの第1巻から第4巻までで説明されている部分は端折られているため、前巻を読んでいることが望ましい。
数理でひもとくAI技術の深化 - ボルツマンマシンとたどる最先端への道 -
自然言語の文章のような系列データをAIが扱う際には、情報を記憶しそれを適切に利用できる必要がある。従来はニューラルネットワークの構造に再帰的な結合を導入することでデータを逐次的に処理していた(RNN)のに対し、大規模言語モデル(LLM)のアーキテクチャであるTransformerは、注意機構によってデータを並列的に処理している。
以上のようにごく簡単に歴史を整理したとき、注意機構の登場は唐突であるように思われるかもしれない。しかし実は、注意機構は、70年代に登場し発展してきた(甘利・)ホップフィールドネットワークを一般化したものと同一視することができるという。本書第二章は、単純なホップフィールドネットワークの紹介から始まり、それを徐々に一般化していくことで、注意機構を歴史的な文脈に位置づけることを可能にする。
以降の章でも同様に、最先端の話題を単純なモデルを介して扱っている。いずれのモデルの説明においても数式が使われており、また随所に数式の「気持ち」が添えられている。したがって読者は、数理的な正確性を損なうことなく、最先端の話題を直観的に理解することができる。
IEC 61850システム構成記述言語SCL - 電力システム設計者のための解説と記述例 -
本書は、前著「IEC 61850を適用した電力ネットワーク -スマートグリッドを支える変電所自動化システム-」に続き、変電所保護監視制御システムのデジタル化を支える国際標準IEC 61850について解説したものであり、特に重要な役割を担うSCL(system configuration description Language)に焦点を当てている。IEC 61850は変電所のデジタル化を核として適用範囲が急拡大しているが、参考文献がほとんどIEC規格文書であることからも分かるように和書での解説書は著者らによるこの2冊しかなく、特にシステム開発、設計、工事に携わる技術者には重宝されるであろう。
第1〜3章では、SCLの背景、IEC 61850導入による変化、そして将来構想をわかりやすく整理している。特に第3章の将来展望では、現実的な課題に触れつつも、「SCLベースのトップダウン型エンジニアリング」の可能性に読者を導く構成が優れている。
第4章では、SCLスキーマ構造やXMLの文法にまで踏み込んで、構成要素の一つ一つを丁寧に解説している。IEC規格文書の焼き直しではなく、「なぜそう記述するのか」「どのように設計効率化が図れるのか」といった設計者視点の解釈が加えられているのが本書の強みであり、規格文書を読み解くガイドブックとしても役立つ。
第5章では、サンプル変電所を題材としたSCLファイル記述例を豊富に掲載。理論だけでなく、実際にどう書くのか、どのように運用するのかを体験的に学べる章であり、学生から実務者まで実践的な設計スキルの習得につながる内容となっている。
変電所保護監視制御システムの設計、運用、開発に携わるすべての関係者、電力ネットワーク技術者にとって、本書は現場で役立つ知識を提供すると同時に、将来を見据えた視点も与えてくれる。電力ネットワークの次世代を支える技術理解に貴重な一冊といえる。
数理でひもとくAI技術の深化 - ボルツマンマシンとたどる最先端への道 -
本書の最大の特徴は、ホップフィールドネットワーク、イジング模型、イジングマシン、ボルツマンマシンという一見異なる分野の手法が、実は本質的に同一の数理モデルを基礎としていることを明確に示している点にあります。また、基本のモデルを出発点とした議論の広がりも本書の特徴です。第2章では注意機構まで、第4章では量子アニーリングまで、第5章ではスコアモデルや拡散モデルまでと、現代の機械学習における最先端の話題まで一貫した枠組みで扱われており、分野の歴史的発展を俯瞰できる構成となっています。数式の扱いにも配慮が行き届いており、直感的理解を促すための日本語での説明が併記されています。これにより、数学的な厳密性を保ちながらも、読者の理解を深める工夫が随所に見られます。
基礎的な概念から最先端の応用まで段階的に構成されているため、初学者でも無理なく学習を進めることができる一方で、専門家にとっても新たな視点を得られる深い内容となっていると思います。2024年のノーベル物理学賞受賞により注目が集まっている現在、異なる分野の知見を横断的に学びたい研究者や学生はもちろん、この分野の発展に関心を持つ幅広い読者にとって、極めて価値の高い一冊といえます。
数理でひもとくAI技術の深化 - ボルツマンマシンとたどる最先端への道 -
本書では、ホップフィールドネットワークから生成AIの拡散モデルまでが一気通貫で解説されています。本書の魅力は、ボルツマンマシンを中心に据え、統計力学・計算量理論・量子計算といった一見別々の領域をまとめて説明し、AI技術に共通する構造をわかりやすく示している点です。
第1章ではホップフィールドネットワークとイジング模型の数理的同型を示し、第2章では連想記憶からTransformerの注意機構へと議論を発展させます。この「古典から現代へ」の橋渡しは丁寧で分かりやすく、読者が無理なく最新の理論へと進めるよう配慮されています。さらに第4章ではイジングマシンを用いた巡回セールスマン問題の実装例を取り上げ、量子アニーリングにも踏み込むため、理論志向の読者にも応用志向の読者にも響く内容となっています。終章に位置付けられたボルツマンマシンと拡散モデルの対比は、生成AIの数理を学びたい方にとって格好のガイドとなるでしょう。
解説では数式を惜しみなく使用しつつも、直感的な理解ができるよう日本語で丁寧に説明しており、微分・積分と確率の基本的な知識があれば大部分を読み進められます。各章末のまとめが要点を端的に再確認させてくれるため、読み進める手が止まりにくいのもありがたいです。
総じて、本書は「ボルツマンマシン=古典的モデル」という固定観念を覆し、AIの現在地と未来像を俯瞰させてくれる稀有な一冊です。2024年にJohn J. Hopfield氏とGeoffrey E. Hinton氏がノーベル物理学賞を共同受賞して注目が高まる今こそ、AIを数理で深く理解したい研究者・エンジニア・学生におすすめです。
臨床工学技士のための システム工学
本書は目次や索引などのページを除いて170ページであるが、そのうち内容部分は71ページで、それ以外は第2種ME技術実力検定試験や臨床工学技士国家試験の問題と解答が掲載されている。最初の71ページでは基本的な情報系の知識や信号理論、セキュリティなど実際に業務に携わる上で必要な知識が学べる。内容は簡潔で理論的説明が省かれており、詳細なことを知りたいのであれば適さないが、上記のような試験に合格するための必要最低限のことを学ぶことができるといえる。つまり、詳細なことを省いて上のような技術者を目指して勉強していきたい方、さらっと復習して問題を解きたい方にはおすすめな本である。
暮らしと霧の科学
暮らしと霧の科学」は、霧の発生メカニズムや性質にとどまらず、自然現象・環境問題・芸術表現まで幅広く霧に関わる事柄を扱った、科学入門書であると同時に総合的な霧の案内書である。著者が30年以上にわたり丹沢大山で行ってきた観測結果をもとに、特に大気汚染によって酸性化した霧や霧雨が植物や環境に与える影響について詳しく紹介している。また、第一章では霧の定義や水蒸気が水滴に変わる過程、第二章では噴霧技術や霧の文化的価値、第三章では実際の観測データに基づく環境変化、そして第四章では今後の霧研究の重要性が語られている。高校化学の気体やイオンの知識が理解を助けるが、中高生から一般まで楽しめる構成で、科学の楽しさと自然の奥深さを感じられる一冊である。
初歩から学ぶ無機化学
原子と元素の違いとは」といった高校までに習う知識をきちんと定義し直すことから始まり、量子化学や分子軌道法などの大学の教養科目で習う内容が豊富な挿絵と具体例で説明され、最後には原子力発電においてホウ素が用いられる理由やヘモグロビンが酸素を運ぶ原理など、日常に潜む化学現象のしくみまで分かるようになるという非常に魅力的なステップアップができる本です。
周期表の全ての元素をカバーしており、「この物質ってどんな性質があるんだろう」と疑問に思った際に辞書的に使うこともできます。
一見分量が多いのですが各章に非常に簡潔で網羅性の高い章末問題がついており、重要事項を読み落とさずにすむ点も非常に使い勝手が良いと感じました。
コピュラ理論の基礎
コピュラの全体感を展望し、興味がある分野を掘り下げいく用途に適しており、コピュラ理論を通じて統計学を学びたい意欲のある学生や実務者に向けた1冊だと感じました(コピュラは強力だとは言われるが、概念をある程度厳密に知りたいし、イメージも持って、理解をしたいという思いがある人)。
内容としては、第1章で、確率について、密度関数、また分布とは、を理解し、読み進めることができ、確率・統計学の中心的な概念と、最も関心のある「なぜコピュラを用いるのか」、について説明されています。数式も多いですが、概念の説明も文章で導入をしつつ、裾従属、ケンドール順位相関係数など、周辺理論のイメージを文章でも理解できるよう説明がされていて、周辺理論の理解にも役立ちました。
また章末問題が、通常は略解が多い中で本書は、文中で証明が進められ、章末問題でそれを復習できるという形式の問題もあり、アウトプットにも活用できると感じました。
過去に読んだコピュラの文献を再読してみようと思います(巻末の引用・参考文献リストも環境、金融、医療、信頼性工学など多分野にわたり充実しています)。
コピュラ理論の基礎
本書はコピュラ理論をたくさんの例を用いて解説した優れた入門書になっている。
予備知識として初等的な数式とあるが、微分積分と確率統計を知っている方が本書の魅力を最大限味わえると思う。
本書にある通りコピュラは一様分布の同時分布関数として与えられる。
2~3章では種々のコピュラがその性質とともに解説されており、著名な分布関数からなるコピュラを見ることができる。
巻末にある参考文献を見ることで、ここまでの内容で多様なモデリングができることがわかると思う。
個人的なハイライトは4章であり、相関の強さとコピュラの関係が提示される。
ケンドールの相関係数やスピアマン相関係数など初めて出会う相関や局所的な相関(裾従属)のようにこれまで考えたことのない概念に触れることができ、モチベーション高く学習できた。
5章では、ここまで扱ってきたコピュラを生成素という関数から見つめなおしている。
生成素を与えられれば、対応するコピュラが定まるという性質は、実用性のみならず数学の面白さを味わうことができると思う。
6章はここまでの内容を多変量に拡張している。
応用範囲は広がりそうだが、多変数特有の複雑さが増しており難しく感じた。
上述の通り、本書はコピュラの基礎的な部分について、丁寧にかつ過度に数学的になりすぎずに解説した格好の入門書だと強く思う。
特に確率論を学んだ人や、統計モデルを扱っている人に新たな視点を提供してくれる書物であり、強く勧めたい。
コンバータ回路の応用 - PFC,LLC,PSFB,OBC -
筆者はこれまで,例えばPFCやLLCといった個別回路の名称は認識していた.しかし,それらの詳細やシステム全体の要求仕様に基づき最適な方式を選択する体系的アプローチの理解には至っていなかった.
本書は各コンバータ方式の理論的背景と実装課題を体系的に解説し,個別技術と設計思想との橋渡しを可能にしてくれた.「なぜこの方式が必要か」という設計論への深化は複雑な電源回路に対する深い洞察をもたらす.
本知見は,座学の知識を実システム実装に資する真の設計能力へと高める上で不可欠であり,今後の研究・開発活動における高性能電力変換システム実現に大きく貢献すると考える.
電気法規と施設管理
本書は、電気事業法、電気工作物の保安とそれに関わる電気主任技術者、電気工事士の資格と役割、電気設備技術基準(電気設備の技術基準の解釈)について体系的に学ぶことを学ぶこと主眼としている。
単なる法規に関する条文解説にとどまらず、電気事業の歴史的変遷、エネルギー情勢や電力需給の動向、電気設備に関する基本事項について簡潔に触れ、法規や施設管理の意義を総合的に理解できる構成となっている点が本書の特徴である。一般的な解説書には見られない視点であり、法規を単なる暗記科目ではなく、実務と結びついた知識として捉える助けとなる。
さらに、電気設備に関するトラブル事例とその対策も取り上げられており、実践的な内容も充実している。安全で効率的な電気設備管理を実現するための意義と実務をバランス良く学べ、法規遵守の重要性を実感できるだろう。
本書は、電気工学を学ぶ大学生・高専生をはじめ、電気主任技術者や電気工事士の資格取得を目指す受験者、現場で設備管理に携わる技術者、施設運営管理者など、電気設備に携わるすべての方にとって、一読に値する一冊である。
暮らしと霧の科学
霧の定義から始まり、科学的説明を基本に広く話が展開され、多少の数式こそあるものの理系高校生などが読むのに好適です。
特に3章は大学の研究室や研究の紹介という趣があります。価格も手ごろで地学オリンピックなどの場に出る高校生に渡してみたい本です。
一方、暮らしの面からは、気象庁の出す気象情報や濃霧注意報等に触れられていないのが残念でした。濃霧注意報がどういう情報か、どう注意すればいいかというのは最も暮らしに直結する観点の一つですから、改訂の折などに追記されることを期待いたします。
専門家を目指す人への書籍として、おすすめできる本でした。
核融合炉入門 - フュージョンエネルギーへの道 -
本書は、フュージョンエネルギーに関する素朴な疑問から、専門的かつ最新の話題までを丁寧に解説しており、関心を持つ読者にとって読み応えがあります。
日米欧のトカマク炉の開発史に関する記載は中でも印象深く、各国の取り組みがどのような経緯を経て、現在のフュージョン炉開発へとつながっているのかがよく理解できました。
私自身もかつて、フュージョン炉の先進性に魅了されて原子力業界を志した経緯があり、本書を通じてその原点を思い起こすことができました。
フュージョン炉に対する正しい知見を身に着けることができるとともに、実用化への期待が湧いてくる一冊です。
コンバータ回路の応用 - PFC,LLC,PSFB,OBC -
本書は、PFC、LLC、PSFB、OBCといったパワーエレクトロニクスの応用的なコンバータ回路について解説された一冊であるが、動作原理や電流経路、波形、制御回路などの図が多く掲載されており、初学者でも視覚的に理解しやすい構成となっている。特に、電流経路図や動作波形は、回路の理解を深めるうえで大変参考になる。応用回路の解説を中心としながらも、動作原理に関する基礎的な記述も含まれているため、初めてその回路を扱う読者でも無理なく学習を進められる。パワーエレクトロニクスに興味のある学生や技術者にとって、自身の理解を深めるうえで役立つ一冊であり、 PFC、LLC、PSFB、OBCといった各種コンバータ回路について理解を深めたい方は、ぜひ書店で実際に手に取ってみていただきたい。
コピュラ理論の基礎
本書はコピュラ理論の入門書として非常に有用であり、特に統計学・確率論をある程度学んだ学生には適していると感じました。
各章の構成について、定義→定理→証明や具体例の流れがしっかりしており、論理の筋が追いやすいです。また、図やビジュアル的な補助があるので、コピュラの直感的理解ができるものとなっています。
章末問題は、理解の確認と深掘りに非常に役立ちました。特に2章・3章の扱いは、実際に計算する中で理論の意味が深まったように思います。解答はWeb上に公開されておりました。
ただし一部の証明や章末問題の回答では途中計算が省略されているところもあり、特に初学者向けにはもう一段階細かな補足があるとより親切だと思いました。
総じて、大学院生や数理系や情報系学部生が理論的背景を学ぶうえで非常に有用な一冊といえます。
音楽制作 - プログラミング・数理・アート -
本書は、電子楽器を初めとするテクノロジーを用いた音楽表現について、わかりやすく、詳細に記された1冊である。
全体的に、この分野では、日本語での書籍や情報が少ないと感じることが多い。その中でも本書はタイトルにある通り、音楽制作を中心にテクノロジーの歴史から、プログラミングの実例、作品例を、日本語で取り上げた良書である。
構成として、初めには音楽用語の解説、テクノロジーを用いた作品や歴史など、時系列順で記載されており、多少の知識があれば、一部だけを読んでも出来る内容となっている。さらに、適宜、図や画像があるためソフトなどの詳細な違いの理解などがしやすい。
ライブエレクトロニクス上演のプロセスや、コードの例、環境構築なども記載されており、座学的要素のみならず、実践に役立つ内容も豊富である。
特に私の場合、セリー音楽のような数学的側面の強い作曲技法について、あまり理解していなかったものの、本書の詳細な解説は、理解に非常に役立った。
DAWやPd、Maxの概念についても丁寧に説明がされており、且つ冗長では無い。簡潔にまとまりながらも、充実した内容であるため、初学者からメディアアーティスト、研究者まで、読者の程度を問わず勧めたい書籍である。特にPdやMaxを初めて扱う学生などには強く勧めたい。
核融合炉入門 - フュージョンエネルギーへの道 -
現在ロボティクスやAIの分野のソフトウェアエンジニアで門外漢の私ですが、わかりやすい流れで非常に楽しく読めました。
多様性によるイノベーションが叫ばれる中、日本がフュージョン炉を造る技術のすべてを持っている稀有な国、というのは大きな希望に感じました。丁寧な仕事、積み上げ磨いた技術が実り世界の資源大国になる日を夢見られる、同時に、すぐにではない現実的な未来として想像できる一冊です。
理解しやすい制御工学
本書では主に古典制御(微分方程式・伝達関数・伝達関数に基づく制御系設計等)に関する内容を解説している。「理解しやすい」とタイトルにある通り、初学書では省略されがちな古典制御の基礎内容が網羅されている。例えば,昨今の初学書で省略されがちな伝達関数の代表特性根やランプ応答の定常/過渡特性に関する丁寧な解説がなされている。制御系設計においては,限界感度法だけでなくMp規範や根軌跡を用いたゲイン調整法も解説されている。本書を一通り読むことで古典制御の基礎の理解が進むと考えられる。一方,古典制御の代表的な内容のすべてを解説しているわけではなく,本書のみで古典制御の全てを理解できるわけではない。本書の網羅範囲としてPID制御の設計に留まっており,マクローリン展開に基づくゲイン設計や2自由度制御の設計等の応用的な内容に関しては解説されていない。また,MATLABやPython等の演習用プログラム等は付属していない。したがって,本書で古典制御の基礎を理解した上で他の初学書も併用して勉強することを勧める。
理解しやすい制御工学
古典制御の基本的な内容がコンパクトにまとめられています。
タイトルの通り、確かに途中式の省略がほぼなく、「どうやってこの式になった!?」となる場面が少なかった様に思います。
また、全編に渡って、ほぼ全てのページに図や表が記載されており、「少しでもイメージをしやすくしよう」と言った著者の方々の気遣いを感じました。
本編についても然る事ながら、演習問題の解答についても同様に省略が少なく、特に社会人になってから独学するような読者にはありがたいのではないでしょうか。
欲を言えばもっと行間を埋められたのではないか、と言った点も見受けられましたが、まだ初版ですので今後の展開にも期待したい書籍です。
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