書店様向け

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書店様向けレビュー

読者モニターレビュー【 つねぞう 様(業界・専門分野:工作機械)】 掲載日:2026/04/21
構想設計の方法論 - ディスラプションからトランジションへ -

本書は、製品やサービスの設計において「何を作るべきか」を考える段階、つまり構想設計の方法論を、14章・544頁にわたってまとめた本だ。付録の最後には「構想設計とは、決められないことを決めることである」という一文がある。これが本書のすべてを言い表していると思う。

構想設計の手順書やすぐ使えるノウハウ集を期待してこの本を手に取ったなら、おそらく戸惑うだろう。各章末の問いは、就職活動の自己分析や料理のレシピ考案といった題材を使って、物事の考え方そのものを問うてくる。「まず自分の頭で考えよ」という姿勢が全編を貫いており、読み進めるにはそれなりの覚悟がいる。

ただ、設計歴が長く若手の指導に携わっている人には、別の読み方ができる。長年の経験を通じて感覚的に身についていたものを、言葉と構造で整理し直す道具として使えるのだ。まえがきで著者が求める「専門性の殻を打ち破ること」は、積み上げてきたものがある人にこそ響く言葉だと思う。何度か読み返してみようと思っている。

読者モニターレビュー【 メカメカ 様(業界・専門分野:機械工学)】 掲載日:2026/04/21
自律的行動創発システムと身体性 - 機械獣の構成論 -

現在主流の「目的」をもって作られたロボットに対して、「目的」をもたないロボットが自律的にどのような行動を創発するのかに注目した意欲的な本です。使い道を設定しない「無目的」なロボットはどのような意味があるのかが、導入部分で熱く語られており、読み応えがあります。

前半はベースになる理論である強化学習、恒常性強化学習などの基礎部分が解説され、後半から展開される「実践編」に向けた導入となっています。具体的な事例は第5章からで、深層恒常性強化学習によるシミュレーションの構築と実験の結果が紹介され、擬似「餌」を取得する行動によるエネルギー維持と体温上昇抑制を両立させるシミュレーションの結果は非常に興味深かったです。第6章は、副題にある「機械獣」を想定した既成の4脚ロボット製品を使った取り組みで、「現実のロボット」で動作させることにより、創発された行動パターンの「リアル」がわかる内容になっています。第7章では、第6章までの内容をベースに「機械獣」の展開例が紹介されています。深層強化学習環境crafterに恒常性を考慮した新たな環境を構築し、複雑な状況をシミュレーションすることで、行動創発のバリエーションがわかりやすく解説されています。最後に、本書の印象ですが、「機械獣」の今後の展開については無限の発展性が感じられるというものでした。

読者モニターレビュー【 MasaTam 様(業界・専門分野:Robotics/AI/Software Engineering)】 掲載日:2026/04/20
Unityによる3DCGプログラミング - 基本原理と実践 -

Unityで3DCGプログラミングということで、大学院時代のOpenGLでのCGとShaderの授業を思い出しながら楽しんで読みました。Unityですが、単純にゲームのCGと言うよりは、その名の通り、CGがどう作られてるか、また、レンダリングパイプラインに始まり、モデルのメッシュ、カメラやライティングの技法などをUnityというツールを使い面倒な部分のアシストを使いながら基礎から実践まで学べるような一冊です。最後まで読むとGPUを用いて流体のシミュレーションなど粒子の流れを高速で操るようなプログラムまで学べます。この本を理解すれば、3DCGをより深く柔軟に使えるようになると思います。

読者モニターレビュー【 Mizu 様(業界・専門分野:組み込み)】 掲載日:2026/04/20
Unityによる3DCGプログラミング - 基本原理と実践 -

本書はポリゴンの基礎からレイトレーシング、シェーディングまでを
実コードと併せて解説する入門書となっている。

実行環境にはUnityを用いており、プラットフォーム依存の下回りなどの複雑な部分は隠しつつ、3DCGの基礎はコード・数式で理解できるように工夫されている。

個人的に面白かった部分をいくつか挙げたい。
まず4章のシェーディングでは物理ベースレンダリングのひとつGGXが取り上げられている。
GGXの式を完全に理解することは原論文などを参照する必要があるが、実際の結果を見ることでその有用性を認識することができると思う。

また6章ではGPGPUの基礎が丁寧に解説されており、最後に流体シミュレーションとしてSPHが挙げられている。
この方法はPS5の『アストロボット』にも使用されており、本書の内容が机上のものだけでないことが分かる。

上記以外にも、様々な事項がコード・数式で説明されており、理論と実装の隙間を埋めるのに最適である。
本書単体での使用、理論を深く解説した書籍と併せた使用、両方をお勧めできる良き書籍だと、自信をもって推薦できる。

読者モニターレビュー【 いたち 様(業界・専門分野:評価装置メーカー)】 掲載日:2026/04/20
Unityによる3DCGプログラミング - 基本原理と実践 -

本書籍は分かりやすく3DCGと2次元間の処理が学べると思います。
内容として、Unityでの処理に対して、各章で分けながら、ひとつずつ解説してくれるため、私のような画像処理系初心者の方でも安心して読める1冊だと思います。
これから学ぶ方や、専攻となる方におすすめの1冊です。
教科書のようなものですと、解説がある程度省かれて分かりづらかったりするのですが、本書籍では多彩なイラスト付きで一つ一つ説明しているため、読者に対してだいぶ考慮してくれた1冊だと思います。

読者モニターレビュー【 かねまる 様(業界・専門分野:化学・製造技術)】 掲載日:2026/04/20
半導体デバイス基礎の基礎

半導体の解説にあたり、いきなりデバイスの話に入るのではなく、まずは化学、電磁気学、量子力学の基本的な要素が解説されています。そのうえで、無機化学的な視点から結晶構造へと話が進み、キャリアの振る舞いへとつながる構成になっています。難解な印象がある半導体について、ハードルを下げながら、半導体デバイスの全体像をつかませてくれる一冊だと感じました。特に、細かな計算に入る前に、まず仕組みや考え方を理解したい方には読みやすい構成です。また原子や分子、材料に関する記述が数多く見受けられるため、化学系の自分にとっても親しみやすく、興味を持って読み進められました。

読者モニターレビュー【 豊平哲平 様(業界・専門分野:ライター業)】 掲載日:2026/04/20
プロジェクトマネジメントとは何か - 「計画の遂行」から「価値の生成」へ -

完成させるモノの向こう側、プロジェクトが生み出す意味や価値について考えや行動が至っていないところがあったと気付かされました。仕事に限らず家事や学業においても、あらゆるものがルーティンかプロジェクトと見なすことができ、マネジメントの余地があるはずです。それらでモノを超えて価値を意識できるようになると、人生はより豊かになるのではないかと思っています。そういった意味ですべての人に読んで欲しい書籍でした。

読者モニターレビュー【 MASA 様(業界・専門分野:機械工学)】 掲載日:2026/04/06
金属疲労の基礎と疲労強度設計への応用 (増補)

本書は金属材料にき裂などの損傷が金属材料の強度に及ぼす影響や評価方法を体系的にまとめられた内容となっており、言い方を変えると疲労設計を行う際に必要となる材料力学、破壊力学、材料強度学、表面処理工学の知識が要約された書籍です。また、本書の内容は著者の専門の鉄道分野だけでなく幅広い分野の技術者にとって有益な書籍になると思います。これは、本書の第1章から第5章では上記に示した専門分野の事項や疲労強度に及ぼす影響因子や評価方法がかかれていることや、第6章では鉄道の疲労設計の事例だけでなく多くの機械製品に使用される歯車、ボルト、軸、キーについての記述があるためです。そのため、機械設計を行う技術者に手にとってほしいのはもちろんですが、評価方法の記載があることから信頼性評価を行う技術者にもおすすめする書籍です。

読者モニターレビュー【 松岡 大輔 様(業界・専門分野:プログラマー)】 掲載日:2026/04/06
Unityによる3DCGプログラミング - 基本原理と実践 -

本書の特徴は、コンピュータグラフィックスの基本となるレンダリングパイプラインを大胆に4つのフェーズに分けた点にある。レンダリングとは「3次元空間に存在する物体を2次元画像へと変換する処理」(p.1)である。そのプロセスは複数の処理からなり、それらの処理を整理する観点として、理論的なものと実装的なものが考えられる。

本書は理論と実装の橋渡しとしての位置づけを自認しており、そのため、旧来の教科書的な理論的整理とはやや異なるレンダリングパイプラインを構成している。そして、それによって、レンダリングパイプラインの各フェーズがUnityの主要なクラスに明確に対応付けられている。Unityはコンポーネントシステムによってコンポーネントごとの独立性を保ちながら、保守性の高いソース管理ができる点にも特徴があるので、このようにレンダリングパイプラインをUnityのクラスと対応させる形で整理することで、実装の分業やファイル構成が明確化できるというメリットがある。

本書は基礎となる数理をある程度解説してから、その後はレンダリングパイプラインの各フェーズと対応するUnityのクラスを活用した具体的なソースコード例を用いて理論のリアライゼーションを試みる。いわば理論と実装の両面からの説明を試みているわけである。

このような書籍の構成によって、まず読者は、コンピュータグラフィックスに関するレンダリングパイプラインの全体像を、Unityのクラスと対応付けながら、理論と実装の両面から理解することができる。著者はUnityという環境を超えた基本原理の共通性を信じてこの書籍を執筆している(まえがき)。

ただし、Unityという選択の妥当性については多少の留保も必要である。他のエンジンとして、UnrealEngineやGodotも検討されるはずだが、UnityはC#の習得容易性とクラス構成の透明性という2点がこの教科書の目的に対して合理的な選択である。一方で、高品質グラフィックスの理論を扱う際の上限とライセンスリスクは留保として残る。

また、上記のようなレンダリングパイプラインの構成によるデメリットもある。たとえば、一般的な理論的観点からのレンダリングパイプラインで扱われるフェーズが一部暗黙のものとされていたり、本来独立したフェーズとして扱われないものが実装との対応のために独立したフェーズとして位置づけられていたりする。だが、これらに関しては、本書一冊で学習が完結するものではないと考えて、シリーズの他の書籍などを適宜参照していくことになるのだろう。

理論と実装をつなぐ位置づけ、という明確でありながら難しい課題を、Unityのクラスとの対応関係を軸にしながら大胆かつ具体的に解説してみせた点に、本書の面白さがあるように思う。

読者モニターレビュー【 しまむら 様(業界・専門分野:画像処理プログラミング)】 掲載日:2026/04/01
Unityによる3DCGプログラミング - 基本原理と実践 -

3DCGの基本的な原理をUnityでコード実行して視覚的に確認できる、という本です。
Unity等の開発環境でモデリングしたものが実際に画面に表示されるまでに、裏でどのような処理が実行されているかの概要が掴めます。
特に、実務(コーディング)から入らずに、まずは3DCGの基本原理と処理のおおまかな流れを知ることから学習を始めたいという方にはおすすめの本です。
ある程度実務経験のある方にとっても、レンダリングパイプラインやGPU構造を振り返る良い機会になります。
プログラミング言語の基本的な使い方の他に、並行処理プログラミング、同次変換行列、照明計算などは別途知識として持っておきながら読むとより理解が深まると思います。

読者モニターレビュー【 たーぼー 様(業界・専門分野:自動車部品業界・物性物理学,プラズマ物理学)】 掲載日:2026/04/01
五訂版 放射線機器学(Ⅰ) - X線撮影機器・診療画像機器 -

装置構成,画像形成原理,品質管理を産業応用の視点から体系的に解説しており,自動車分野の非破壊検査や線量管理に直結する実務知識が得られます。講義的な理論説明は明快で,法規や安全管理の章は企業コンプライアンスに有用です。臨床や産業現場で求められる装置特性の理解や品質保証の基礎を丁寧に示し,研究面では計測手法や線量評価の基礎理論が整理されています。総じて基礎から応用への橋渡しができる良書であり,産業利用を意識する技術者や教育担当者に推奨します。さらなる実務での活用が一層期待されます。

読者モニターレビュー【 ぼっちまん 様(業界・専門分野:情報学)】 掲載日:2026/04/01
基礎力がつくPythonプログラミング入門

本書は、Pythonの基礎知識とJupyterLabの基本操作を身につけたいと考えている読者に、広くお薦めできる一冊である。

特徴的なのは、記述したプログラムの背景に数学だけではなく、化学の話も盛り込まれている点だ。これにより、実践的に知識を習得できると感じた。また、章末問題も非常に充実しており、大学の講義の延長として自主学習を進める際の教材としても大いに役立つ内容となっている。

さらに、初学者が触れることが少ない例外処理やエラー処理に関する章が独立して設けられており、非常に参考になった。豊富な具体例に基づいたエラーへの対応策が丁寧に解説されており、実際のプログラミングにおいて実用性が高い構成となっている。

読者モニターレビュー【 メディアテク 様(業界・専門分野:VR, Art, Music)】 掲載日:2026/04/01
アート・エンタテインメントとXR

本書は、テクノロジーを基盤とする芸術表現を多角的に論じた意欲的な著作である。XRをはじめとする先端的な表現技術のみならず、メディア・アート全般に関心を持つ読者にとっても有益な内容となっている。身体表現を伴うパフォーマンス、ロボット・アート、AIによる生成芸術など、多様な実践例が紹介されており、掲載されたQRコードを通じて実際の映像作品を参照しながら読み進められる点も非常に興味深い。
また、約10年前に行われたドローンとダンサーのコラボレーション作品をはじめ、芸術的完成度の高い事例が豊富に取り上げられていることも特筆に値する。さらに、アート・エンターテイメントの研究手法についても言及があり、テクノロジーを用いた芸術作品をより深く理解するためには、制作活動のみならず、学術的分析や論文としての体系的整理が不可欠であることを示唆している。研究者にとっては容易な課題ではないが、その意義と可能性を再認識させる一冊である。

読者モニターレビュー【 舵磁 様(業界・専門分野:哲学)】 掲載日:2026/04/01
システムとサイバネティクスの思想

本書は1940年代に誕生し、後世に大きな影響を与えたサイバネティクスについての本であり、本書一冊でサイバネティクスの誕生前夜から現代に至るまでを詳しく理解することができる。1〜4章では主として思想としてのサイバネティクスとその現代的展開について、5〜7章では組織論の観点よりサイバネティクスの実践あるいは実装が語られている。本書の特徴はその射程の広さと領域横断性であり、オートポイエシスやセカンドオーダーサイバネティクス、エナクティブアプローチ、VSMといったサイバネティクスの現代的展開に対して、機械論と目的論、現象学や情報学などの哲学的な議論が互いの地平でどのように結びつくのかが丁寧に記述されている。特にAIについて、目的論的観点から生物の知性との根源的差異を照射する議論は高度なAIが極めて身近になりつつある現代に於ける重要な視点であろう。またサイバネティクスが現代社会へと実践されてゆく中で、どのような議論がなされたのかが、経営論、組織論、デザイン論の観点から読み解かれており、現代思想の重要な側面を理解することができる。当該ジャンルについて類書はあまり見当たらないが故に、文理を問わず、また年齢を問わず読まれるべき名著である。

読者モニターレビュー【 Manny-Lab 様(業界・専門分野:機械学習や深層学習を用いた統計モデリング)】 掲載日:2026/03/26
数理工学のための線形代数 - 線形代数の新しい地平 -

本書の特徴を、一言でいうならば、「線形代数を学んだ学部生が、線形代数の理解を深めるために、次に学ぶための本」と言えます。

近年のデータサイエンスやAIの発展に伴い、線形代数の重要性は高まる一方です。しかしながら、学部で線形代数を学んだ学生が、その重要性に気づけない理由の一つに、具体的な応用イメージの欠如があると評者は考えています。その中にあって、本書は、筆者の研究を含む「数理工学」という具体的な事例を取り上げつつ、具体的な事例に取り組んだ良書と言えます。(適度に抽象的な概念も入っているも良いですね。)
 
そのうえで、是非、読者にお勧めなのは「演習問題」に取り組むことです。演習問題には、少しアドバンスドな話題も含めて掲載されており、線形代数の広がりを感じるものが多く掲載されています。評者としては、第3章で代数的トポロジーの題材が取り上げられていることに、ニヤリとしました。また、読者の中でプログラミングなどにも興味がある方は、PythonやSageMathなどでの実装を試みてはどうでしょうか。より具体的なイメージが沸くと思います。
 
昨今の生成AIが進展する中、手を動かしてみることをお勧めできるテーマが満載の本です。

読者モニターレビュー【 たーぼー 様(業界・専門分野:自動車部品業界・物性物理学,プラズマ物理学)】 掲載日:2026/03/26
固体材料の強度と物性評価のための 分子動力学法入門

企業での材料開発および産学連携研究の経験から,本書は固体材料の強度・破壊機構を原子論的に理解するための実践的リファレンスとして極めて有用である。分子動力学(MD)法の数理的基盤,原子ポテンシャルの選択指針、境界条件や時間積分法など計算設定の要点が体系的に整理され,初学者にも段階的に理解しやすい構成となっている。また,ポテンシャルの適用限界,計算コストと精度のバランス,マルチスケール連成への展開可能性など,産業応用を意識した視点が盛り込まれており,MDが設計指針の高度化や試作削減に寄与し得ることを明確に示している。総じて,本書は研究者・技術者双方にとって,原子スケールの理解を材料開発へ結びつけるための信頼性の高い入門書である。

読者モニターレビュー【 つねぞう 様(業界・専門分野:工作機械の設計)】 掲載日:2026/03/26
金属疲労の基礎と疲労強度設計への応用 (増補)

疲労限度・疲労寿命・損傷許容の3アプローチを起点に、金属疲労のメカニズムから応力集中・表面処理・腐食環境といった影響因子まで体系的に学べる。個人的に参考になったのが表面粗さに関する記述で、高強度の合金鋼ほど表面粗さが疲労限度に与える影響が大きいという点は、強度の高い材料に変えれば解決するという単純な発想を見直すきっかけになった。第6章ではボルト・歯車・クランク軸など実機部品ごとの設計手法も示されており、基礎から実務まで繋げて学びたい設計者に勧めたい一冊だ。

読者モニターレビュー 【ももか 様(業界・専門分野:電気(エネルギー)、通信】 掲載日:2026/03/23
基礎力がつくPythonプログラミング入門

近年、社会のあらゆる分野において、データテクノロジーを活用し新たな価値を創出するおける「デジタルトランスフォーメーション(DX)」化が急速に進んでいる。DXを推進する上で最も有力なプログラミング言語としてはPythonが注目されおり、大学授業においても理工系の他、文系においても必須化する大学が多くなりつつある。

私の本業はソフトウェア関係とはかけ離れており、ソフト知識は趣味でのマイコン工作程度(PICマイコン)程度のレベルであるが、今回、初めてPythonに挑戦してみた

Pythonはフリーソフト(完全無料)として公開されているため、本書に記載された手順でダウンロード・インストールし、本書のプログラム例を基にキーボードより手入力することによりPythonからの応答を確認することができる。

本書においては、「式(演算、基本要素)、プログラム実行、基本的な組み込み」等の初歩から丁寧に記述されているため、全章のプログラム例を実行してみたところ、Python機能の概要が把握でき、「プログラムが動くしくみ」についても理解することができた。

著者の富永先生は、以前は大学教員をされており、「書籍化前に本書内容に沿った授業を行い、学生からの意見を取り入れて更なる充実を図った。」とのことであり、これも分かりやすさの一因である。

また、著者や出版社のご厚意により、コロナ社ホームページ上において「補足情報」が掲載されており、本書に掲載されている「入出力に使っているテキストファイル」や、「CSVファイル」もダウンロード可能なため、途中からは同プログラムを活用させていただき、効率的に学習(手入力時間の削減)することができた。

今後は、本書の続編(工学系における各種の応用事例等)の刊行を期待したい。

読者モニターレビュー【 N/M 様(業界・専門分野:総合情報学[情報科学])】 掲載日:2026/03/23
アート・エンタテインメントとXR

本書は「バーチャルリアリティ学ライブラリ」の3巻目に位置する書籍である.本巻では,XR (Extended Reality または,Cross Realityの略) 表現を用いた,アート・エンタテインメント分野での最新の活用事例や研究事例などの幅広い解説がなされている.

1章では,本書でこれから話題にするXR,エンタテインメント,アート等の用語を改めて定義する,導入の章としての解説がなされている.ここでは,特にXRの他に似た用語としてVR (Virtual Reality; 人工現実感) ,AR (Augmented Reality; 拡張現実感) ,MR (Mixed Reality; 複合現実感) といった用語の違いを改めて理解し直すきっかけにもなった.

2章では,XR技術を活用したアート・エンタテインメントの活用事例を豊富に紹介する過程で,XR及び,AI技術との関係性が詳細に解説がなされている.その中でも特に,触覚によるVRの試みの変遷として,私自身が今も所持している「ニンテンドー64の振動パック」が挙げられていたことに興味が湧いた.今では当たり前となった振動フィードバックが,当時コントローラに装着するデバイスとしてゲーム体験に確かな付加価値を与えていたことを思い出し,今の技術へとつながる進化の流れを改めて感じた.

3章では,2章までのXR技術を用いた応用事例の実現している各種技術について,人間の五感の特徴を中心にどのように関連しているかということを詳細に解説がなされている.

なお,この章の内容は,本シリーズの1巻目に位置する書籍である『ヘッドマウントディスプレイ』(Ref: https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339026917/)及び,2巻目に位置する書籍である『神経刺激インタフェース』(Ref: https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339026924/)にも詳細が記載されており,適宜読まれることをお勧めする(※ 両巻とも拙い文書ではあるが,私がレビュさせていただいているので,読まれる際の参考にでもしていただければ嬉しく思う).

4章では,XR技術を用いたアート・エンタテインメント分野の研究方法及び,それらを評価する方法論についての解説がなされている.その中でも,自身の研究や作品を他者に公開する際に行われる「ワークショップ」という鑑賞者に体験してもらい評価する方法が述べられている.その際に,電気・熱・水の使用や衛生面,プライバシへの配慮といった「実装現場での盲点」にしっかりと言及されている点が素晴らしい.単なる技術解説に留まらず,制作者が直面する実務的な課題にまで踏み込んだ視点は,専門外の私にとっても自身の視点を広げる良いきっかけになった.

最後の5章では,アート・エンタテインメント,及びXR技術の今後の展望ということで未来に向けてのまとめの章になっている.

本シリーズは今後もハプティクスや,拡張認知インタフェース,3Dユーザインタフェース,メタバースなど多様なテーマで続刊が予定されているとのことだが,これからの展開がますます楽しみである.

読者モニターレビュー【 WandererEng 様(業界・専門分野:産業用機械(自動化装置)の制御)】 掲載日:2026/03/23
システムとサイバネティクスの思想

本書は、サイバネティクスの原点からネオ・サイバネティクス、エナクティヴ・アプローチに至る思想的系譜を通じて、「制御」と「認識」を再考するものである。
特に、機械系制御エンジニアとして現場の自動化に携わる私にとっては、「反制御」という視点から「制御対象」と「環境」の包含関係を反転して捉える点が新鮮に感じられた。
この点は、「自律した制御系は外から働きかけられるのではなく、自らが認知したものを世界そのものとして制御していく」ものと理解した。
さらに、身体性や相互作用に根ざした認知観は、言語処理の延長にある現在のAIの限界を浮き彫りにし、その先にある身体を獲得したAIや次世代知能を考える上で不可欠な視座を与えると感じた。
現代のAI技術の先を見通すための重要な一冊である。

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