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書店様向けレビュー

読者モニターレビュー【 ぼっちまん 様(業界・専門分野:数理科学)】 掲載日:2026/02/09
ベイズ画像処理の基礎

本書は確率モデルがどのように活用されている技術なのかを知りたい人におすすめできる。

1章では、画像処理で使われる手法とそれに必要な数学の知識がわかりやすく説明されており、大学で習った画像処理の復習にぴったりだった。特に数値最適化法の説明では、理論の説明に加えてアルゴリズムの紹介もされているため、深い理解につながった。

7章では、グラフ表現を用いた具体例が出てきて、確率伝搬法の計算がどのように進むのかがよくわかった。付録には導出過程も掲載されているのも便利でよい。

題名にあるベイズ画像処理は8章で登場する。ここまでに必要となる予備知識は、線形代数、微分積分、統計学といった基礎的な数学だ。確率モデルの前提知識となる最尤法などの統計的推定に関する知識があると、さらに読みやすいだろう。すでに情報理論を学んだ人にとっては、グラフ理論を通して新たな視点から見直す際にも役立つ一冊だと感じた。

読者モニターレビュー【 山口 直彦 様 東京国際工科専門職大学(業界・専門分野:情報工学)】 掲載日:2026/02/09
説明可能AI入門 - 人とAIが共存する未来に向けて -

世の中の多くの人は、「銀行のATMがどのようなしくみで動いているのか」を理解しなくても、引き出したい金額(入力)と出てきた現金(出力)が合っていれば特に困りません。しかし銀行員の立場で考えると話が変わってきます。銀行員にとってはお金の出入りが1円でもずれてしまったら大問題ですから、ATMが「どのような処理をしているのか」「正当な手続きを経て処理が行われているのか」が明確に確認できないと困ってしまいます。

これと同じような図式が、人工知能の世界でも起こっています。世の中の多くの人は「与えた入力に対して、それらしい出力が得られれば良い」と思うかもしれませんが、「なぜその出力に至ったのか」がわからないと困ってしまう人がいるという事です(例えば人工知能がレントゲン写真を見て「ここが悪いから切除すべき」と診断したとしても、なぜその診断に至ったのかという根拠がわからなければ、医師は手術をためらうでしょう)。

本書は、判断過程が人間に理解できる人工知能(説明可能AI)を構築するためのノウハウが集められた本です。現在流行しているディープニューラルネットワーク(DNN)は強力な性能で目覚ましい成果を挙げている反面、原理上どうしても内部の挙動がブラックボックスになりがちです。そのためこの本はまず、DNNだけではない様々な人工知能アルゴリズムについて概要を解説した後「(DNNではない)中身の分かりやすい人工知能アルゴリズムが使えないか検討する」「性能を保ったままできるだけ構造のシンプルなアルゴリズムを構築する」「どうしてもDNNが必要な時に、ブラックボックスを紐解くためのツールを使う」という流れで説明可能AIを構築する手法を解説してくれます。説明可能AIに関心がある人だけでなく、人工知能をチューンアップして軽量高速にしたい人にも役立つ内容がたくさん含まれている本です。

また大きな特徴として、それぞれのアルゴリズムを説明する図が素晴らしく良くできています。言葉だけではわかりにくい処理のイメージを、的確な図でわかりやすくしめしてくれています。

注意点として、本書は様々なノウハウを網羅的に紹介している分、各アルゴリズムの詳細については深入りしていません。ある種のカタログとして本書で概要をいったんつかみ、さらに詳しい内容が必要な時は参考文献を追って学んでいくという使い方が良いでしょう。

読者モニターレビュー【 杉浦 大 様(業界・専門分野:医薬)】 掲載日:2026/02/09
建築におけるスピーチプライバシー

本書は、プライバシー空間における音響設計を建築設計の中核的テーマとして捉え、理論、評価指標、設計手法を高いレベルで統合した、非常に完成度の高い専門書だと感じました。
近年、オフィスのオープンプラン化や医療施設、金融機関などにおいて、会話内容の秘匿性や心理的安心感が強く求められる一方で、「声がどの程度聞こえるべきか」「どこまで聞こえない状態を目指すのか」といった判断は、設計者の経験や感覚に委ねられてきた側面が大きいと思います。
本書は、その曖昧さを国際規格に基づく客観的な評価軸によって整理し、建築設計における合理的な判断へと導いてくれる点に大きな価値があります。
ISO 3382-3によるオープンプランオフィスの音響評価、ASTM E1130-16に示されるスピーチプライバシーの測定概念、ASTM E2638-10による遮蔽性能の評価方法、さらにISO 22351-1に基づく音声了解度および不明瞭性の考え方が体系的に整理されており、単なる規格解説にとどまらず、それらを設計者がどのように実際の設計に落とし込み、設計判断に活かすべきかという実務的視点で書かれている点が印象的でした。
また、ABCDルール(A:吸音、B:遮断、C:マスキング、D:話者との距離)を軸とした設計指針は、吸音、遮音、天井や内装構成、距離やレイアウトといった建築的操作がスピーチプライバシーの確保にどのように寄与するのかを分かりやすく示しており、建築計画の初期段階から音響を統合的に扱うための有効な思考フレームになっています。
材料選定や間仕切り計画、設備計画を検討する際の判断根拠が明確になり、設計意図を施主や関係者に説明する際の説得力が高まる点も、実務者にとって大きな利点です。一方で、作業妨害感や音声情報漏洩に対する主観的印象は、純粋な音響性能だけでなく、利用者の心理状態、業務内容、人間関係、空間の視覚的要素など、音響以外の主観的要因とも密接に関係していることも事実です。そのため、現行の評価指標だけでは、主観印象のすべてを包含するには限界があると感じました。
今後は、本書で示された音響評価の枠組みを基盤としつつ、日常生活における室内音環境をより総合的に捉える評価手法や、建築設計と人間の認知・心理を結びつけた研究がさらに進展されることを期待いたします。

読者モニターレビュー【 Mizu 様(業界・専門分野:組み込み)】 掲載日:2026/02/05
自律的行動創発システムと身体性 - 機械獣の構成論 -

本書のタイトルを見てAIBOやASIMOのようなロボットについての書籍かな、と思った方もいらっしゃるのではないだろうか。
私もそのような期待を抱き拝読させていただいたが、内容は期待以上のものだった。

本書では特定の目的やタスクを持たない機械獣を作ることを目指し、強化学習に恒常性の概念を加えた手法を展開している。
近年、深層強化学習やLLMの発展が目覚ましく、関連する書籍も多いが、その多くが特定のタスクを達成するためのものであると感じている。
そのためAIBOのように友達ロボットとも言えるようなタスクには、どう適応すれば良いのかイメージが湧かない。
そのような方は、本書を読むことで上のようなロボットへのアプローチの一端が開けるのではないかと思う。

本書は8章で構成されており、前半3章が自律型ロボット/強化学習の基礎事項、後半5章が恒常性を組み込んだ強化学習と機械獣の構成について記述されている。
深層学習や強化学習に詳しくなくても理解できるように記述されているが、事前に学習しておいた方が、4章以降のハイライト部分の理解がはかどると感じる。
4章5章で恒常性を強化学習に適用するための報酬・アーキテクチャが丁寧に説明されており、タスク・目的を特定しないための方法論が理解できる。
5章までの準備基に6,7,8章で機械獣が論じられる。
ここはぜひ読んで体感して欲しいので詳しい内容は述べないが、ロボットに強化学習を適用するための工夫が盛りだくさんで、研究・開発どちらの技術者にも参考になる部分が多い。

本書全体を通して、"なぜこの手法を用いるか"と"妥当性はあるか"が論理立てて説明されており、非常に理解しやすい構成となっている。
私のようにAIBOみたいなロボットに興味がある人だけでなく、強化学習の応用に興味がある方、人工知能系の基礎研究に従事している方など、
幅広い方にお勧めしたい。

読者モニターレビュー【 ビクトール 様(業界・専門分野:機械工学)】 掲載日:2026/01/29
自律的行動創発システムと身体性 - 機械獣の構成論 -

システム・制御系の本ということもあり、ロボットを構成する要素の中でも、画像認識やモータ制御について詳細に書かれている。機械獣を扱っている本ため、動物の思考パターンを例として、感覚を受容してから行動に至るまでのプロセスを詳細に描かれている。扱う数式の量は、他のロボット工学系と比較して少なめで、概念の説明などが多い。実際のシミュレーション結果がグラフや写真として載っていて、分かりやすい。深層学習に関する説明はコンパクトにまとめられているため、深層学習に関して詳細に書かれている本と合わせて読むと、より理解が深まる。

読者モニターレビュー【 電気系学生 様(業界・専門分野:電力システム工学、パワーエレクトロニクス)】 掲載日:2026/01/29
Pythonで始めるスワーム制御プログラミング

マルチエージェントシステムや自律分散制御、群知能の応用に興味があり、実装まで踏み込んで学びたい方におすすめの一冊である。

魚や鳥の群れ、蟻の行列など、自然界にはマルチエージェントシステムの典型例が数多く見られる。そして、こうした自然界のマルチエージェントシステムをアナロジーとして、工学分野へ応用する研究が盛んに行われている。最適化の分野では粒子群最適化(PSO)アルゴリズム、ロボット工学の分野ではドローンの群制御などがその代表例である。また、交通工学、電力工学、通信工学といった、自律分散制御の必要性が高まっている分野においても、マルチエージェントシステムの活用が検討されている。

本書は、自然界のマルチエージェントシステムの中でも、羊の群れを誘導する牧羊犬モデルに焦点を当て、その理論と実装について丁寧に解説している。

マルチエージェントシステムを道具として活用したい人にはぜひ読んでほしいと思える、どの工学分野にも応用が利く内容である。

読者モニターレビュー【 N/M 様(業界・専門分野:総合情報学[情報科学])】 掲載日:2026/01/26
ベイズ画像処理の基礎

本書は,マルコフ確率場 (Markov Random Field; MRF) と呼ばれるグラフィカルモデルの一種を用いた,ベイズ画像処理の基礎についての解説がなされている.

まず私自身,数学的な数式を読み解くことに苦手意識があるため,本書の数式が意味するところの深い理解はできていないように個人的には感じる.そのため,本レビュでは概略的に気になる点を中心に記述させていただく.

1章では,本書の守備範囲である画像処理 (Image Processing) についての概略が記載されており,これらの分野をすでに知っている方への復習という意味合いでの解説がなされている.

2章〜7章では,ベイズ画像処理の専門分野に入る前に前提として必要な知識についての解説がなされている.具体的には,2章ではグラフ理論,3章では数値最適化法(数値解析やオペレーションズ・リサーチ等の分野で扱う手法),4章〜7章では確率・統計の分野より,必要な前提知識についての詳細な解説がなされている.

8章〜11章では,本書のメインテーマであるベイズ画像処理に焦点が当てられ,数学的な理論を基にした詳細な解説がなされている.

ただ,まえがきにもある通り,『時間的問題や分量的な問題により,本書では画像処理の問題としてノイズ除去問題しか扱うことができなかった.ベイズ的扱いについても,半ベイズ的な扱いにとどめ,完全なベイズ的扱いまでを紹介するには至らなかった.マルコフ確率場に基づく画像処理の方法はさまざまな画像処理問題に応用されている.その他の画像処理問題への応用については,巻末の引用・参考文献にその一部を挙げている.』とある.

個人的な希望としては,今回紹介しきれなかったその他の画像処理の問題についても,ぜひ続刊にて詳細な解説がなされることを願っている.本書が『ベイズ画像処理の基礎』という名称であるので,『ベイズ画像処理の応用』のような名称で,兄弟書・姉妹書が出版されることを期待したい.

最後に,学生時代に離散数学の分野でグラフ理論を学んだことがあるが,その理論がベイズ画像処理の分野においても活用されている点について,本書を拝読し驚きと発見があった.数式を完全に追いきれずとも,このように既知の知識と最先端の技術が結びつく面白さを実感できたことが,個人的な一番の収穫であった.

読者モニターレビュー【 MASA 様 (業界・専門分野:機械工学)】 掲載日:2026/01/22
技術者のための ねじのトラブル解決策

本書はねじのトラブルの原因となるゆるみや疲労破壊について著者の過去の経験や技術相談の事例を基に書かれた書籍です。本書の構成はねじの基礎的な事項から始まり、ねじのトラブル原因についての説明へと段階的に移行するようになっていることや、技術者目線に立った文章の書き方や多くの図表をを用いた説明をしているため、機械設計や材料力学の基礎的な知見があれば無理なく読み進めることができます。また、本書で私自身が最もよいと思った内容は第5章から第6章の内容であり、この章ではねじのゆるみと疲労破壊について体系的にまとめられており、その内容や参考文献は設計や不具合発生時の要因分析を行う際に役に立つ情報源になると思います。そのため、機械製品の設計や生産技術に関わる技術者や将来的に設計業務を志す技術者・学生などの幅広い層の読者におすすめする書籍です。

読者モニターレビュー【 jack4andMana'sTalk 様(業界・専門分野:AIオペレーター{AI for Scienceの文脈}の趣味人 )】 掲載日:2026/01/22
自律的行動創発システムと身体性 - 機械獣の構成論 -

通常のロボットから、生命系の模倣のロボットへ興味を持たれた方や、逆に生命系から無機系での実装としてのロボットへ興味を持たれた方など、既存の単一学術領域から学際領域へのシフトを始めようと思っている方の最初の一冊にオススメで、おおまかなフレームワークや、重要なキーワードを網羅的にチェックできて、次に自分にとって、どの分野・情報が必要になるのかを明らかにしてくれるという点でも、非常に役立つ一冊です。
また、網羅的・大系的な理解をしてから実装することを好むタイプの人よりも、「必要最小限の知識」から【まずは動かしてみたい】、というタイプの人に、特にオススメの一冊です。

非常に多分野に渡る学術融合的な領域を扱う書籍なので、その点がわかるように、まず【はじめに】【用語集】から記述が始まっているのが、ありがたいです。

また、【機械獣】という文字のニュアンスからは人工生命を連想しやすく、倫理的な問題と不可分性があるシビアな領域かと反射的に思いがちですが、本書の対象は、あくまでもホメオスタシスを中心とした構成論的アプローチでの自律型ロボット(オートマタ)に限定されているので、その心配もなく読める点も良いと思います。

読者モニターレビュー【 いたち様(業界・専門分野:評価装置メーカー)】 掲載日:2026/01/22
ベイズ画像処理の基礎

私の読んだ感想を一文にすると、いい本で難しい本でした。

本書の読書層としては、専門の方、これから専門としていく方に特化して書かれた本だと思います。
ノイズ除去に対するベイズ画像処理および関連の知識について、幅広く且つ、例も混じえて分かりやすく書かれています。
専門の方が、本棚に並べておく1冊としてとてもいい本だと思います。

私は知識の幅を広げるために読んだ読者でして、私のような方がお読みになる時は、1章、5章と8章以降を読んでいただいて、再度1から読むと目的と基礎知識ツールが頭に入りやすいと思うのでオススメです。

読者モニターレビュー【 メカメカ 様(業界・専門分野:機械工学)】 掲載日:2026/01/22
自律的行動創発システムと身体性 - 機械獣の構成論 -

本書は身体が環境との相互作用によりもたらされる多様な運動形態を力学やシステム・制御工学に基いて学び、さらに「知能」の意味を見つめ直すことができる良書である。アクチュエータのない受動歩行に始まり、アクチュエータをもつ生体模倣ロボット、四脚ロボット、脚部と体幹部を有するロボット、群れ行動するロボット、などの具体事例が豊富な図・写真で紹介されている。これらが織りなす身体と環境の相互作用によって生み出される「知能」的な行動は複雑なものであるが、本書の丁寧な解説により理解できる。この身体性に基づく知能システムの設計・制御の体系化の指針が与えられ、将来的には大規模言語モデルと身体性との相互作用が重要な役割を持つことが示唆されている。演習問題ではPythonプログラムやWebアプリを参照することにより、可視化された身体性知能の実体験も可能である。約500件にわたる幅広い引用文献は、より深い理解への道案内にもなっている。

読者モニターレビュー【 松岡 大輔 様(業界・専門分野:プログラマ)】 掲載日:2026/01/22
ベイズ画像処理の基礎

本書は確率モデルに基づく画像処理の数理的基礎を扱っている。本書における画像処理とは、画像に数値的な計算操作を施して必要な情報を作り出す手続きである。そこでなぜ確率モデルが必要かというと、不確実性が存在するからである。たとえばノイズや類似物体の存在といった不確実性が存在する画像から必要な情報を抽出する際に、確率モデルを用いることで、不確実性を数理的に取り扱うことができる。

さらに、本書のタイトルであるベイズ画像処理とは、上記のような画像処理をベイズ推定の枠組みで考えるということである。つまり、画像処理が与えられた画像から知りたい情報を抽出することであるとすると、それは与えられた画像から知りたい情報を事後分布に基づいて推定することに相当する。

本書は技術的なことよりむしろ数理的な基礎に多くの記述を割いており、大学初年度程度の微積分と線形代数の知識を前提にした初歩的な数学から始めて、段階的に必要な数学を学んでいく構成になっている。ゴールは不確実性のもとでの画像処理の数理である。8章以降、ノイズ除去を事例にしながら、二値画像処理から始めて、8ビット画像、そして最終的に確率変数の実現値を離散値から実数全体に拡張したモデルを提示している。

画像処理という工学的なテーマを扱いながらも、どちらかというと数学書としての面白さの側面もある。たとえば個人的に読んでいて面白かったのは6章である。5章までに学んできた内容をもとに、ここで大きく展開して、確率分布の無向グラフ表現を導入する。つまり、無向グラフの頂点集合と確率分布の確率変数を同一視することで、確率分布をグラフ構造を用いて視覚的に表す、確率的グラフィカルモデルである。そして、マルコフ性の議論を介してイジングモデルが導入される。さらに、マルコフ確率場が無向グラフによる確率分布の表現であるのに対して、確率分布を有向グラフで表現したものがベイジアンネットワークである、という形で展開していく。このあたりの展開の堅実さとすばやさがとても面白かった。

そして、このグラフ理論と画像処理の実装を結ぶのがKL情報量である。これを介してモデルを用いた近似計算を行い、パラメータを収束させるアルゴリズムが、本書で提示されている方法論である。

もちろん、数理の解説自体が目的ではない。本書の目的は数理によるモデル化と計算法である。それを確率分布の無向グラフ表現を軸にした簡潔な数理で、ポイントを絞りながら段階的に構成している。そして、その一連の議論を大学初年度程度の数学知識を前提にして順次的に説き起こしているというあたりが、類書に対する特徴であり、本書の教育書としての姿勢であるだろう。

読者モニターレビュー【 製品設計者 様 (業界・専門分野:製造業(輸送機器部品))】 掲載日:2026/01/08
技術者のための ねじのトラブル解決策

本書は、ねじの基礎的な内容から実務で直面するトラブル対策まで幅広く網羅されており、設計者にとって実用性の高い一冊だと感じました。各章では、図やグラフに加え、FEM解析結果も多用されており、文章だけでは理解しにくい現象も直感的に把握できます。特にグラフは多水準で整理されており、各因子の影響度合いが視覚的に分かりやすい点が印象的でした。全体を通して、著者の長年にわたる研究に基づく知見が随所に感じられ、理論的な裏付けを重視する技術者にとって有益な内容だと思います。

読者モニターレビュー【 たーぼー様 (業界・専門分野:自動車部品業界・物性物理学、プラズマ物理学)】 掲載日:2026/01/06
高効率薄膜太陽電池の物理と化学 - ペロブスカイトと有機半導体 -

本書は、薄膜太陽電池の高効率化を支える物理・化学の基盤を体系的に整理し、材料科学・デバイス物理・プロセス技術を横断的に理解できる構成となっている。光吸収、キャリア輸送、界面準位、欠陥生成といった物理現象に加え、成膜プロセス、組成制御、結晶性改善など化学的アプローチが丁寧に解説されており、企業技術者が量産プロセス改善や新材料導入を検討する際の実務的な判断軸を得られる。特に界面制御や欠陥低減のメカニズムは、歩留まり向上や信頼性確保に直結する知見として価値が高い。また、ペロブスカイト、有機薄膜材料系の特徴・課題・成熟度が比較されており、「どの技術領域に投資すべきか」「どの材料系が将来の競争力を左右するか」を見極めるための視点が提供されている。また、基礎物性からデバイス構造、製造プロセスまで一貫して俯瞰できるため、研究テーマの優先順位付けや技術ロードマップ策定にも活用しやすい。研究と量産の断絶を埋めるヒントも多く、企業の中長期R&D戦略を支える実務的なリファレンスとしても有用な一冊である。

読者モニターレビュー【 忠地 俊明 様 株式会社CPM (業界・専門分野:ねじ商社)】 掲載日:2026/01/06
技術者のための ねじのトラブル解決策

『技術者のためのねじのトラブル解決策』は、技術書でありながら読み物としても成立した稀有な一冊である。著者があとがきで「書物」という語を用いるように、本書は単なる参考書や解説書ではない。読者がこれまで蓄積してきた知識を呼び起こし、問題に向き合う姿勢を自然と促してくれる点に、その特徴がある。また、ねじを単体要素ではなく「ねじ締結体」として捉え、トラブルの本質を“予張力の破綻”として整理する構造は、設計者のみならず不良・不具合対応に携わる者にとっても極めて実践的な視座を提供する。締付け、緩み防止、疲労破壊という工程に分解しつつ、原理原則の重要性へと立ち返らせる本書は、解析技術が高度化する現代においても揺るがない思考基盤を与えてくれる。ねじ締結の構造理解を深めたい者はもちろん、未然の防止策を設計に込めたい人や、ねじ締結トラブルの低減を願う人まで、ねじを扱うすべての人に強く薦めたい一冊である。

読者モニターレビュー【 奈佐原 顕郎 様 筑波大学(業界・専門分野:農学・環境科学)】 掲載日:2026/01/06
房総半島の地層と岩石のフィールドガイド - チーバくんと探る大地の成り立ち -

チーバくんの首から下(+後頭部)のユニークな地質物語を圧倒的な質と量で語る熱い本である。「千葉の地質ファンよ, ここまで登ってくるがよい」と執筆陣が不敵に微笑む様子が浮かぶ。本書と折り畳み自転車を持って内房線・外房線・久留里線で出かけたい衝動に駆られる。個人的に惹かれたのは大山千枚田が(おそらく)蛇紋岩由来の地すべりであり, それは三浦半島から丹沢, 静岡まで伸びるCIMSBというカッコいい名前の地質帯の一部だと知ったことである。茨城在住の私はこんな素晴らしい本に恵まれた千葉が羨ましくて仕方ない。次はぜひ茨城もお願いします。

読者モニターレビュー【ZOOK様(業界・専門分野:建設コンサルタント)】 掲載日:2025/12/10
電気法規と施設管理

この「電気法規と施設管理」は電気関連の法規等を説明したテキストであり、また、法律に関連した電気施設の管理を説明した内容となっている。一読してみると個々の法律について分かりやすく丁寧に説明されており、理系特有の法律分野に弱い方にも理解しやすいと感じた次第である。電気事業法を中心とした内容になっており、電気主任技術者や電気工事士といった資格関連の説明や電気工事や施設に関連する電気設備技術基準の説明もきちんとされている。電技解釈の本と合わせて読む事で条文の意味が分かってくると思う。

読者モニターレビュー 【 ももか(業界・専門分野:電気(エネルギー)、通信】 掲載日:2025/12/02
発変電工学

本書は、発電分野については、従来からある発電方式の水力、火力、原子力の他、近年、再生可能(非化石)エネルギーとして注目されている太陽光発電(太陽電池の原理、パワーコンディショナーの原理、系統連携)や、風力発電(風力エネルギーの考え方、風車出力、系統連携)まで幅広く記載されている。また、発電と密接に関連する変電設備、電力貯蔵設備についても記載されている。

近年、強電系分野の新刊書の発行は激減しているが、本書は発変電分野について基礎的解説から応用までを解説しており、発変電工学を学ぶ学生の他、電気主任技術者国家試験(電験)・第3種、第2種1次試験の「電力」科目の学習教材としても最適である。

特に、電験過去問を掲載した電験試験模範解答集については、他出版社より発売されているものの、試験出題方式が記述式から現行の選択式に変更になった平成7年以降については、解答に至るまでの考え方等について詳細に記載されているものは少ない状況にあるが、本書(発変電工学)は発変電の基礎理論の他、制御や運用等の応用面まで考え方を含めて詳細に記載されいるため、試験問題の結論(解答)に至るまでの考え方を容易に理解でき、効率的な学習をすることができる。

更に、著者や出版社(コロナ社)のご厚意により、本書に掲載されている練習問題の詳細な解答説明や本書に記載できなかった補足事項等について、出版社ホームページ上に「サポートページ」が開設されており、本書に記載されているQRコードを読み取ることにより「サポートページ」にアクセスでき、著者である熊野先生による解説動画を閲覧(無料)することができ、より理解が深まる。

これから電力工学を学ぶ学生の他、電験受験に向けて勉強されている方にとっても非常に学びやすい(価値の高い)学習書である。

読者モニターレビュー【 N/M 様 (専門分野:総合情報学(情報科学))】 掲載日:2025/12/02
メディアのための数学 - 数式を通じた現象の記述 -

本書は,「メディア学大系シリーズ」(全19巻)の16巻目に位置する書籍である.本巻では,CGやゲーム制作,音声・音響信号処理など,メディアにおける現象を数式で表すために必要な数学的な知識についての記述がなされている.

まず,私自身,数学が[まえがき]にも記述されている『どんなことに利用できるのか』という部分が,まさしく重要だと感じた.その上,私自身,どちらかといえば数学(数式での記述および読み解き)に苦手意識があった.

本書は,2章では,ベクトル,行列を扱う線形代数学,3章では,微分積分(解析学),4章ではグラフ理論・ゲーム理論などの数学及び,その他の分野についての記述がなされている.

1章,4章,2章・・・の順で拝読させていただいたが,1章では,分野を限定せず数学概論といった内容で簡潔にまとめられている.

2章では,CG・ゲーム制作を行う際に必要となる線形代数についての記述がなされている.例えば,ベクトルの内積は,光線が面に当たるかどうかの判定や物体同士の衝突判定など,ゲームでお馴染みの物理現象の裏側はこのように実装されていたのか,という新たな発見が得られて大変興味深かった.

4章では,私自身,本書と同じコロナ社から発行されている『情報科学のための離散数学』(Ref: https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339023299/)を学生時代に教科書として指定されていたこともあり,既知の内容も多く,復習として拝読させていただいた.

我々が暮らす日常生活(人間社会)に数学が役に立っているモデルの例として,グラフ理論,ゲーム理論などが取り上げられている.グラフ理論の始まりの「オイラー小道」(一筆書きの問題,オイラー路の問題)は上記に挙げた書籍でも紹介されており,改めて興味深い内容だった.

他にも,学生時代に理解に苦労した,線形計画法,最大流問題などについて,改めて考えるきっかけにもなった.

それに加えて,ゲーム理論では,囚人のジレンマ問題が一般教養として論理学で紹介されていた記憶がある以外は,全く知らなかった分野・理論であったため,こちらも興味深かった(「ゲーム理論」という名前から,本書にも記述されているように,当初はゲーム制作に必要な各種理論なのかと最初は思っていた・・・).古典的なゲームのじゃんけん(グリコじゃんけん)での利得・混合戦略,経済活動でのナッシュ均衡の概念など,日常生活に直結するような例が挙げられており,身近に感じ取ることができるだろうと思われる.

最後に,本書で数学的なものの見方(数式)に慣れた後に,次の17巻目に位置づけられている書籍『メディアのための物理 - コンテンツ制作に使える理論と実践 -』(Ref: https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339027983/)が,物理現象を数式で表すメディアのための物理学が扱われているようで,内容的にも連続性があり良いように思われる.私自身,物理学も「数学の延長で難解な数式が多く難しい」という印象しかないが,本書をきっかけに拝読しようかと検討している次第である.

読者モニターレビュー【 Haruk1y 様 (業界・専門分野:機械学習)】 掲載日:2025/11/25
強化学習アルゴリズム

本書は深層学習以降の現代的なアルゴリズムに関する記述が圧倒的に充実している点が特徴です。PPOやSACといったデファクトスタンダードな手法に加え,類書では体系的に学ぶのが難しい「オフライン強化学習」や,生成モデル(拡散モデル)との融合領域まで網羅されています。また,実装だけでなく数理的な導出が丁寧で,最新論文を読み解くための基礎体力のようなものが養える点も魅力です。LLMやロボット制御など,最先端の研究に直結する知識を効率よく学びたい学生にとって,まさに待望の教科書だと感じました。

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