SOLIDWORKSによるCAE教室 - 機構解析/流体解析 -

SOLIDWORKSによるCAE教室 - 機構解析/流体解析 -

「SOLIDWORKSによるCAE教室- 構造解析/振動解析/伝熱解析 -」の続編

ジャンル
発行年月日
2022/07/27
判型
B5
ページ数
230ページ
ISBN
978-4-339-04680-9
SOLIDWORKSによるCAE教室 - 機構解析/流体解析 -
在庫あり

定価

4,070(本体3,700円+税)

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「SOLIDWORKSによるCAE教室- 構造解析/振動解析/伝熱解析 -」の続編。さらに「機構解析/流体解析」をCAE解析により学習します。操作については基礎から記述していますので,本書から読み始めても大丈夫です。

私がシミュレーションの分野の1つである計算力学に出合ったのは,1999年に大学院の修士課程に入学したときでした.この計算力学は材料力学,流体力学,振動工学,伝熱工学などの力学現象を計算で予測することができます.そのため,この計算力学をうまく活用すれば,設計工程を大幅に縮小し,低コストのものづくりの開発が実現できることを意味していました.しかし当時は,実際の構造物が動作する複雑な物理現象を表現する解析手法,数理モデルや,大規模で高性能なコンピュータシステムを用い,膨大な数の計算やデータの記憶を必要とする処理環境が確立されていませんでした.そのため解析手法や数理モデルがどの程度,実際の構造物で生じる物理現象を表現することができるのかなど,未知数な部分が多く,解析による物理現象の再現性が未検証でした.CAEソフトウェアの中身を知らずに,ブラックボックスで構造物を設計することは大変危険であり,「実際の物理現象と解析手法などがどのように対応しているかをよく理解しておく必要がある」と指導教員,会社上司,先輩から私は教わってきた記憶があります.そういった計算力学の教育分野における時代背景からでしょうか?CAEの教材は,物理現象を示す数理モデルや解析手法の解説から始めることが一般的です.

2022年現在では,さまざまな物理現象に対応した解析手法が考案され,幅広い設計分野への適応が進んでいます.一方で,これらの複雑化した解析手法はかなり難解となり,大学の学部生に対して,これらの解析手法を講義したとしても,簡単に学生の理解が得られません.興味が持てず,計算力学の分野から脱落してしまう学生が後を絶ちません.そのような理由から,ソフトウェアのブラックボックス化を認め,解析結果のみを議論することで,学生の興味を引き付けることができるのではと思い,2020年に「SOLIDWORKSによるCAE教室-構造解析/振動解析/伝熱解析-」を執筆しました.この教科書を用いた大学の講義終了後における学生の授業評価アンケートのコメント欄を以下に抜粋します.

・「CAEの手法を解説しつつ,材料力学などの内容もしっかり解説されていた.」
・「CAEによって部品のシミュレーションができるのが面白かった.解析シミュレーションはこれからも使うものだろうから,その基礎・発展的な内容を知ることができてよかった.」
・「CAE解析は,最近いろいろな会社で使われている.あらかじめ大学でCAE解析を学ぶことにより,入社してからいち早く戦力になれると感じた.また,この講義はCAE初学者でも,わかりやすい解説によって問題なく課題を進めることができ,さまざまなCAE解析の知識を得ることができた.」
・「CAE解析のメリットはたくさんありましたが,その中でも実際にモノを作らなくてもいいというのが一番大きなメリットだと思いました.」
・「SOLIDWORKSのCAEを触ったのは初めてで少し新鮮でした.基本的な機能はやはり同じ_なのだなということがわかり,だいたいの使い方を理解していれば別のCAEも扱えそうだという謎の自信がわきました.またCAEの講義で材料力学の知識を使うことになったのは驚きました.」
・「CAD,CAM,CAEを使用することで開発の効率が上がると思いました.これから実際の数値も踏まえて使用していくと思うので,使用方法や応用を理解しておきたいと思いました.」
・「CAEの基礎的なことが少しわかり,社会に出てからも必要なスキルだと思うので続けて勉強したいです.」
・「CAE解析を利用している企業を探していたらたくさんあって驚きました.」
・「コロナ禍で仕方がないことですが,CADやCAEの講義を,しっかりと学校で先生に直接指導のもとで受けたいと,オンライン講義受講中に感じました.」
・「CAEを用いれば,実際のものを製造し,実験で評価するよりも低コストで,さらには少ない時間で評価することができることがわかった.」
・「授業を通して,CAEとはどのようなものなのか,CAEでは何ができるのかということや,線形・非線形解析,伝熱解析などの基本的なCAE解析の方法などを理解することができました.遠隔授業となってしまったため,教科書に記載されているすべての内容を行うことはできませんでしたが,この夏休みの期間を利用し,授業ではできなかった円柱のねじりの解析や,梁の振動解析なども行ってみたいと思いました.後期の授業ではCAMについて学べるようなのでとても楽しみです.」

2020年度において世界中を襲った新型コロナウィルス(COVID-19)の蔓延のため,遠隔授業がメインとなりましたが,当初の想定以上に,本講義の学生の学習意欲が高いことがわかりました.またコメント欄を確認すると,もっと複雑なシミュレーションもやってみたいと思っている学生も多いことがわかりました.そのようなことから,「SOLIDWORKSによるCAE教室–機構解析/流体解析–」を執筆しました.SOLIDWORKSのCAEの機能の中からSOLIDWORKS MotionおよびSOLIDWORKS Flow Simulationを取り扱います.SOLIDWORKS Motionによる解析は一般には機構解析もしくはマルチボディダイナミクスと呼ばれています.SOLIDWORKS Flow Simulationによる解析は流体解析と呼ばれています.これらの機能を用い,本書では,基礎的なCAEを学習します.

最後にCAE教育において,ソフトウェアの使い方に終始するのではなく,各種の力学の知識の重要性を前提に,シミュレーションを体感しながら,知識の定着を図るコンセプトにご賛同いただき,本書出版にご尽力いただいたコロナ社に感謝申し上げます.

2022年6月
篠原主勲

1.マルチボディダイナミクス(機構解析)

2.SOLIDWORKS Motion共通操作

3.球の運動
3.1 球の運動
3.2 水平投射を解析してみましょう
3.3 操作手順
3.4 課題解答例

4.ベルト
4.1 ベルト
4.2 ベルト伝動装置の理論
4.3 ベルト伝動装置を解析してみましょう
4.4 操作手順
4.5 課題解答例

5.ブレーキ
5.1 ブレーキ
5.2 単ブロックブレーキの理論
5.3 単ブロックブレーキを解析してみましょう
5.4 操作手順
5.5 課題解答例

6.砂時計
6.1 砂時計
6.2 砂時計を解析してみましょう
6.3 操作手順
6.4 課題解答例

7.スロットレーシング
7.1 スロットレーシング
7.2 周回走路1周あたりの周回時間
7.3 スロットレーシングを解析してみましょう
7.4 操作手順
7.5 課題解答例

8.スライダークランク機構(機構解析)
8.1 スライダークランク機構
8.2 スライダークランク機構の理論
8.3 スライダークランク機構を解析してみましょう
8.4 操作手順
8.5 課題解答例

9.スライダークランク機構(機構-構造連成解析)
9.1 連成解析によるスライダークランク機構
9.2 スライダークランク機構の応力分布を解析してみましょう
9.3 操作手順
9.4 課題解答例

10.流体解析
10.1 流体解析
10.2 流体解析における支配方程式
10.3 流線,流脈線および流跡線
10.4 セル
10.5 乱流強度

11.SOLIDWORKS Flow Simulation共通操作
12.ベンチュリ管(内部流れ解析)
12.1 ベンチュリ管
12.2 ベンチュリ管を解析してみましょう
12.3 操作手順
12.4 課題解答例

13.円柱まわりの流れ(外部流れ解析)
13.1 円柱まわりの流れ
13.2 抗力係数とレイノルズ数
13.3 ストローハル数
13.4 円柱まわりの流れを解析してみましょう
13.5 操作手順
13.6 課題解答例

14.楔のまわりの高速流れ(圧縮性流体解析)
14.1 楔のまわりの高速流れ
14.2 楔のまわりの高速流れの理論
14.3 楔のまわりの高速流れを解析してみましょう
14.4 操作手順
14.5 課題解答例

15.平板流れ(熱流体解析)
15.1 平板流れ
15.2 境界層の理論
 15.2.1 境界層
 15.2.2 プラントル数
 15.2.3 境界層方程式
 15.2.4 プロフィール法
15.3 平板流れを解析してみましょう
15.4 操作手順
15.5 課題解答例

16.風の力による梁のたわみ(構造-流体の連成解析)
16.1 風の力による梁のたわみ
16.2 風の力による梁のたわみの理論
16.3 風の力による梁のたわみを解析してみましょう
16.4 操作手順
16.5 課題解答例
索引

篠原 主勲

篠原 主勲(シノハラ カズノリ)

掲載日:2022/06/07

「日本機械学会誌」2022年6月号広告