アコースティックイメージング

音響テクノロジーシリーズ 15

アコースティックイメージング

アコースティックイメージングは,音波を用いて目に見えない対象を可視化する技術,あるいは空間的に広がる音そのものを可視化する技術である。本書は,音の伝搬媒体によって海洋,生体,そして空気という3つに分けて解説した。

  • 口絵
ジャンル
発行年月日
2010/09/17
判型
A5 上製
ページ数
254ページ
ISBN
978-4-339-01115-9
アコースティックイメージング
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定価

4,180(本体3,800円+税)

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アコースティックイメージングは,音波を用いて目に見えない対象を可視化する技術,あるいは空間的に広がる音そのものを可視化する技術である。本書は,音の伝搬媒体によって海洋,生体,そして空気という3つに分けて解説した。

1 画像と分解能
1.1 波動の伝搬
 1.1.1 平面波の伝搬
 1.1.2 球面波
 1.1.3 円筒波
1.2 波動による空間情報の伝搬
1.3 平面波源による遠距離の分布
1.4 アレイ送受波器
 1.4.1 アレイ送受波器の指向特性
 1.4.2 アレイの組合せ
1.5 近距離音場と分解能
 1.5.1 平面振動子と分解能
 1.5.2 凹面振動子と分解能
1.6 信号波形と分解能
 1.6.1 単一パルス
 1.6.2 繰返しパルス
 1.6.3 線形FM信号
引用・参考文献

2 トモグラフィ
2.1 トモグラフィとは
2.2 超音波CT
 2.2.1 投影からの画像再構成
 2.2.2 フーリエ切断定理(中央切断定理)
 2.2.3 逆ラドン変換
 2.2.4 超音波CT
2.3 回折トモグラフィ
 2.3.1 弱散乱不均質媒質中での波動方程式
 2.3.2 ボルン近似
 2.3.3 画像再構成法
2.4 狭開口フェーズドアレイによるトモグラフィ
 2.4.1 狭開口フェーズドアレイによって形成される超音波ビーム
 2.4.2 再構成法
2.5 非線形効果を用いる手法
 2.5.1 有限振幅超音波
 2.5.2 二つの超音波を直交させる方法
 2.5.3 二つの超音波を同方向へ送波する手法
引用・参考文献

3 生体中のイメージング
3.1 はじめに
3.2 生体組織の音響特性
3.3 超音波診断装置
 3.3.1 パルスエコー法
 3.3.2 ビームフォーミング
 3.3.3 ビームステアリング
 3.3.4 画像診断をサポートする機能
 3.3.5 生体組織の周波数依存減衰がBモード画像へ与える影響
3.4 ドプラ法
 3.4.1 原理   
 3.4.2 連続波ドプラ法   
 3.4.3 パルスドプラ法   
 3.4.4 パワードプラ表示   
3.5 ハーモニックイメージング
 3.5.1 ティッシュハーモニックイメージング
 3.5.2 高次ハーモニックイメージング
3.6 コントラストエコー法
3.7 スペックル
 3.7.1 スペックル発生のメカニズム
 3.7.2 スペックルの特徴
 3.7.3 スペックル軽減法
3.8 生体組織の動きの抽出
3.9 超音波顕微鏡
3.10 3次元映像化
 3.10.1 超音波による3次元データの取得
 3.10.2 3次元画像データの構築
 3.10.3 3次元映像化
引用・参考文献

4 海洋におけるアコースティックイメージング
4.1 海中の音波伝搬
 4.1.1 海中の音速 
 4.1.2 海中の音波減衰
 4.1.3 音速分布のある海洋中の音波伝搬
4.2 海洋における音響映像の種類
4.3 船舶直下の音響映像
4.4 スキャンニングソーナー
4.5 計量魚群探知機
4.6 マルチナロービーム(クロスファンビーム)による音響映像
4.7 サイドスキャンソーナー
4.8 海洋音響トモグラフィ
 4.8.1 海洋音響トモグラフィの概要
 4.8.2 海洋音響トモグラフィの信号処理
 4.8.3 海洋音響トモグラフィにおける逆問題解決手法
4.9 パラメトリックアレイ
4.10 サブボトムプロファイラ
4.11 合成開口ソーナー
4.12 アコースティックデイライトイメージング
引用・参考文献

5 空気中のイメージング
5.1 空気中の音響波の伝搬
 5.1.1 オイラーの式と連続の式
 5.1.2 波動方程式
5.2 時間領域有限差分法(FDTD法)
 5.2.1 基本原理
 5.2.2 有限差分近似
 5.2.3 テイラー展開法
 5.2.4 差分スキーム
 5.2.5 インパルス応答
 5.2.6 境界条件
 5.2.7 高次差分近似
 5.2.8 安定性と分散性
5.3 開領域問題への適用のための吸音境界条件
 5.3.1 吸音境界条件(D-ABC)
 5.3.2 PML境界層(M-ABC)
5.4 室内音響とイメージング
 5.4.1 さまざまなホールの「かたち」
 5.4.2 ホール形状に関するFDTDイメージング
 5.4.3 音響拡散体の効果
 5.4.4 3次元音場イメージング
5.5 環境騒音予測・制御とイメージング
 5.5.1 環境騒音予測・制御に対するFDTD法の問題点
 5.5.2 防音塀による回折の可視化
 5.5.3 道路の半地下化による騒音対策
5.6 建築・環境音響分野におけるFDTD法の課題と展望
引用・参考文献
索引

秋山 いわき(アキヤマ イワキ)

蜂屋 弘之(ハチヤ ヒロユキ)

掲載日:2020/11/02

「日本音響学会誌」2020年11月号広告