聴覚の文法 - CD-ROM付 -
- 発行年月日
- 2014/03/31
- 判型
- A5
- ページ数
- 176ページ
- ISBN
- 978-4-339-01328-3
- 内容紹介
- 目次
「我々が言葉をしゃべり理解できるのは,聴覚系に文法の核があるからだ」大胆な仮説の下,ゲシタルト原理や聴覚情景分析の知見をふまえ,文法のもととなり,また文法から導き出された錯聴現象を軸として,音声,音楽の体制化を語る。
1.音の世界を組み立てる:聴覚体制化
1.1聴 覚と視覚
1.2知覚系による世界の構築
1.3聴覚情景分析
1.3.1音事象と音脈
1.3.2聴覚情景分析とは何か
1.3.3同時的体制化と継時的体制化
1.3.4音の透明性
1.4聴覚とゲシタルト原理
1.4.1歴史的概観
1.4.2ゲシタルト原理と心理物理同型説
1.4.3聴覚におけるゲシタルト原理
1.5聴覚コミュニケーション
1.5.1音声コミュニケーションの基本的枠組み
1.5.2言語の線状性と二重性
1.5.3音素知覚
1.5.4音楽とコミュニケーション
2.音の世界を作りだす:錯聴
2.1錯覚研究の意義
2.2錯聴研究の歴史
2.3知覚の多義性と音脈
2.4時間誘導
2.4.1連続聴効果
2.4.2音素復元
2.4.3楽音復元
2.5時間に関する錯聴
2.5.1充実時間錯覚
2.5.2時間縮小錯覚
2.5.3時間伸長錯覚
2.6音脈と聴覚の時間分解能,記憶モデルとの関係
2.7空隙転移錯覚
2.7.1交差する周波数変化音の聞こえ
2.7.2空隙転移錯覚と空隙の単一帰属化
2.8分離音現象
2.8.1空隙転移錯覚から論理的に予測される錯覚現象
2.8.2分離音現象によって生ずる音節
2.9音の世界を組み立て,作りだすことの必然性
3.音の世界を組み立て,作りだすしくみ:聴覚の文法
3.1音脈,音事象,音要素
3.2簡単な文法
3.3聴覚の文法の適用例
3.3.1日常の音
3.3.2空隙転移錯覚
3.3.3分離音現象
3.3.4時間伸長錯覚と終端音現象
3.3.5重なり合う二つの純音
3.3.6メロディーにおける音の重なり
3.3.7空隙によるメロディー
3.3.8連続聴効果
3.4聴覚の文法と心理物理同型説
4.聴覚の文法の展開
4.1聴覚の文法の意義
4.2音声と聴覚の文法
4.3音楽と聴覚の文法
4.4脳科学と聴覚の文法
4.5結びに代えて 聴覚の文法から知覚心理学の再構築へ
文献
索引