演習で学ぶMATLABによるディープラーニング

演習で学ぶMATLABによるディープラーニング

本著は,演習を通して実践的に学ぶ,MATLABによるディープラーニング入門書である。

ジャンル
発行年月日
2024/03/01
判型
A5
ページ数
220ページ
ISBN
978-4-339-02942-0
演習で学ぶMATLABによるディープラーニング
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定価

3,520(本体3,200円+税)

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本書は大学生,大学院生または企業のAI 実務担当(予定)者が学ぶディープラーニングの実践的入門書である。ディープラーニングに関する書籍はすでに数多く出版されているが,初心者がその分野に足を踏み入れるには敷居が高いきらいがある。そこで,ツールを演習で使用しながらディープラーニングを体得する進め方が,初心者の勉学意欲を喚起すると考えて本書を企画した。

1章「ニューラルネットワークの基礎」では,2 ~4 章でのディープニューラルネットワークの理解に必要となるニューラルネットワークの基礎について述べる。
2章「ディープラーニングの基礎」では,3,4章でのMATLABを用いたディープラーニングの理解に必要となる基礎を,具体的なディープニューラルネットワークを用いて学ぶ。
3 章「MATLABによるディープラーニングの予備知識」では,ディープラーニングの世界を俯瞰するのに役立つMATLABでのチュートリアル,例題をQ&A付で紹介している。この3章までが,演習をこなすための準備である。
4章「MATLABによるディープラーニング演習」では,MATLABのモジュールを用いてディープニューラルネットワークを体験する。読者の方々が,「MATLABを用いてディープニューラルネットワークを自ら使えることを実感する!そして,使いたくなる!」ことを目標とした。

本書は大学生,大学院生または企業のAI実務担当(予定)者が学ぶディープラーニングの実践的入門書である。大学教養科目としての数学を基礎知識としてもち,プログラミングの経験があると,理解しやすい。しかしながら,これらの素養がなくても,その不足分を補うに足る勉学意欲があれば,実践力が育まれるように工夫して書いた。

大学・大学院での演習,または企業の研修での教科書・参考書として利用いただくことを想定しているが,独習用にも活用できるように配慮した。

ニューラルネットワークの研究は,神経生理学からスタートした。本書の執筆時点は,その第3発展期にあたる。本書で取り扱うディープラーニングは,多層のニューラルネットワークによる機械学習手法であり,ニューラルネットワークの研究の歴史の中で,特筆すべき成果である。

ニューラルネットワークは人工知能の一形態と考えられており,近年,ディープラーニングがAIの代名詞となってきた。本書は,初心者が実践力を身に着けることを優先して書いたので,ディープラーニングに至るまでの先人たちの貢献については,紙面の多くを割くことはできなかった。

筆者らは,研究における軌跡を記すというより,むしろAIの活用を促進したいという思いから本書を企画した。MATLABは,科学技術計算用のツールとして利用されており,ディープラーニングも対象としている。本書の執筆時点では,ディープラーニングを行うとき,プログラミング言語としてPythonを使われる方が多いと思われる。それでは何故,ディープラーニング入門のツールとして,MATLABを取り上げたかというと,たんに使いやすかったからである。バージョンアップも毎年行われており,ヒントや例題も豊富で,サポート体制も完備されているため,ブラックボックス的色彩が拭えないディープラーニングの世界に,初心者が足を踏み入れるのに都合がよい。

また,MATLABからPythonのプログラムを呼び出したり,PythonのプログラムからMATLABを呼び出したりすることも可能とされているので,Pythonでのプログラムと経験の蓄積をMATLAB使用時にも有効活用できる。

ディープラーニングに関する書籍はすでに数多く出版されているが,初心者がその分野に足を踏み入れるには敷居が高いきらいがある。そこで,ツールを演習で使用しながらディープラーニングを体得する進め方が,初心者の勉学意欲を喚起すると考えて本書を企画した。

まず1章で,ディープラーニングに至るニューラルネットワークの源流を概観し,2章で,具体例を踏まえて,ディープラーニングの基本的ネットワークの構造を把握してほしい。3章では,ディープラーニングの世界を俯瞰するのに役立つMATLABでのチュートリアル,例題をQ&A付で紹介している。ここまでが,演習をこなすための準備である。そして,4章の演習を通じて,ディープラーニングの世界に自ら足を踏み入れてほしい。

4章の演習問題で提供している解答例のプログラムは,Windows11上のMATLAB R2022aの環境で動作確認をしている。4章の演習問題4.1.3,4.1.4については,MATLAB R2023aで解答例を作成した。本書の解答例のプログラム,本書に関する画像データなどはコロナ社のホームページ上にてダウンロードできる(目次の末尾をご確認ください)。

4章の演習問題を解くためにMATLAB本体以外にToolboxを用いる必要が生じる場合は,そのToolbox名が,実行できることを必ず確認するようにと,指示している参考例に記されている。ただし,演習問題4.1.3,4.1.4については,参考例はない。しかし,これらの問題を解くためには,Computer Vision Toolboxを用いる必要がある。

本書の執筆にあたり多くの方々にお世話になった。本書はMathWorks社のブックプログラムによるご協力の基に作成したものである。MathWorks社の皆様にこの場を借りて感謝申し上げる。

本書を読まれて,ディープラーニングを「よし!使ってみよう!使いたい!」という気持ちになっていただければ,無上の喜びある。

2024年1月
著者を代表して 𠮷冨康成

1章 ニューラルネットワークの基礎
1.1 形式ニューロンとシナプスの可塑性
1.2 パーセプトロン
1.3 誤差逆伝搬学習法
1.4 ネオコグニトロン
引用・参考文献

2章 ディープラーニングの基礎
2.1 AlexNet
 2.1.1 ネットワークの構造と学習済みの事例
 2.1.2 主な構成要素
 2.1.3 転移学習の利用方法
2.2 GoogLeNet
 2.2.1 ネットワークの構造と学習済みの事例
 2.2.2 主な構成要素
 2.2.3 転移学習の利用方法
2.3 LSTM
 2.3.1 ネットワークの構造
 2.3.2 主な構成要素
 2.3.3 適用方法
引用・参考文献

3章 MATLABによるディープラーニングの予備知識
Question 一覧
3.1 チュートリアル Q&A
3.2 例題 Q&A
 3.2.1 共通
 3.2.2 例1:深層学習を使用したWebカメライメージの分類
 3.2.3 例2:新しいイメージを分類するための深層学習ネットワークの学習
 3.2.4 例3:イメージ分類用の残差ネットワークの学習
 3.2.5 例4:深層学習を使用した時系列予測

4章 MATLABによるディープラーニング演習
4.1 画像認識
4.2 LSTM
4.3 モデルの調整
演習問題のヒント
演習問題の解答例
演習問題の解答例の解説

索引
英訳索引

読者モニターレビュー【 クラーク 様(業界・専門分野:医療・MRI )】

この度、『演習で学ぶMATLABによるディープラーニング』の読者モニターをさせていただく機会に恵まれました。書籍を手にした初めの印象としては、「MATLABって難しいんじゃないの?もっと厚い本かと思った」でした。ですが、書籍の中に散りばめられた多くのQRコードが初手の印象を見事に覆しました。QRを読み取ることで、活字とPCのオンライントレーニングが見事に線となり理解を促進させています。また、実際に手を動かしながら進められることで、本のページ数の何倍もの奥行きが得られました。さらに、かゆいところに手が届くようにQ&Aが散りばめられており大変助かっています。初心者の状態からのスタートですが、豊富な演習問題も用意されており、反復した理解が得られると思います。多くの人にお勧めの一冊に出会えたことで、この先の活路が見えそうな気が致しました。

読者モニターレビュー【 ナラなら 様(業界・専門分野:組み込み制御 )】

本書は、シナプスやニューロンの生理学的な要素から始まり、これらがどのようにニューラルネットワークの設計に影響を与え、さらにディープラーニング技術の発展に繋がったかを、初学者にも理解しやすいように解説してくれます。
また、ディープラーニングの基本概念から先端技術に至るまでを幅広く扱い、MATLABを用いた具体的な演習を通じて、理論と実践の橋渡しをしてくれます。特に、画像認識と時系列予測に関する演習は、技術の実世界での応用への理解を深めるのに役立ちます。
本書は、ディープラーニングを学び、理解を深めたい研究者や技術者にとって、理論と実践を結ぶ理想的なガイドと言えると思います。

読者モニターレビュー【 中田 康史 様 慶應大学総合政策学部(業界・専門分野:脳波解析 )】

本書は「大学生,大学院生または企業のAI実務担当者が学ぶディープラーニングの実践的入門書」というコンセプトのもとに作られている本であるが,他の入門書と大きく違う点がある.それは約200ページのうちの60ページを割いて基礎的なニューラルネットワーク,ディープラーニングの学問的基礎とMATLAB自体の知識を割いているという点である.これらの情報は自学自習のためにという配慮で書かれているが,この部分だけでもとても助かるという人は多いように思う.演習の内容については本の中で宣言している通り,ある程度のプログラミング的な素養(他のプログラミング経験など)があったほうがわかりやすい.ただ,冒頭はmathworkの教育的資産を使っているのである程度相談もしやすいだろう.経験が多いわけではない人でも解答例などから考えることでより理解が進むと考える.他の書籍と比べて演習形式なので「きちんと理解しているのか」ということをたどりながら考えることができる.まとめると,自分の大学の大体1コマ分の分量があり新たにディープラーニングを実際に自分の手で一気通貫に始めたい人におすすめの書籍である.

𠮷冨 康成(ヨシトミ ヤスナリ)

浅田 太郎(アサダ タロウ)

田伏 正佳(タブセ マサヨシ)

横山 友也(ヨコヤマ ユウヤ)

MathWorks「MATLAB/Simulink 関連書籍」:演習で学ぶMATLABによるディープラーニング 掲載日:2024/02/19

MathWorks 様にプロモーション用ページを制作いただきました。

掲載日:2024/04/01

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