化学系学生にわかりやすい 平衡論・速度論

化学系学生にわかりやすい 平衡論・速度論

無機化学や有機化学などの基礎となる平衡論と速度論の基礎から応用までを1冊にまとめた。

ジャンル
発行年月日
2021/04/16
判型
A5
ページ数
136ページ
ISBN
978-4-339-06654-8
化学系学生にわかりやすい 平衡論・速度論
在庫あり

定価

2,090(本体1,900円+税)

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  • 内容紹介
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  • 広告掲載情報

化学平衡論基礎編では化学ポテンシャル、相平衡など、応用編では多成分の相平衡、生体系における相平衡などを解説。反応速度論基礎編では反応速度式と反応次数など、応用編では生体系における反応速度論、高速反応測定法などを解説。

本書は,大学の学部・大学院で化学平衡論,化学反応速度論およびその関連科目について講義している酒井(健),酒井(秀)および湯浅が,化学平衡論および化学反応速度論を学ぶ学生諸氏のために書いたものである。

化学的な現象を物理学的な手法で研究する化学を物理化学といい,大変広範囲な学問領域であり,あらゆる化学分野の基礎となっている。物理化学には化学熱力学,化学平衡論,化学反応速度論,量子化学,電気化学などがある。このうち,本書で取り上げる化学平衡論は,可逆反応において順方向の反応と逆方向との反応速度が釣り合い,反応物と生成物の組成比が巨視的なレベルで変化しないという理論である。また,化学反応速度論は反応速度の測定により反応速度式を求め,それを検討することにより化学反応機構を明確にするという理論である。この化学平衡論と化学反応速度論は,無機化学や有機化学を勉強する上で基礎となる学問領域である。そのため内容は広範にわたり,一人で執筆することはとても難しいため,執筆者3名がそれぞれ得意分野や講義している分野をもとに分担執筆している。

本書は,化学平衡論と化学反応速度論をそれぞれ基礎編と応用編に分けて構成している。

化学平衡論の基礎編である1章では,化学平衡論の定義,熱力学の諸法則,化学ポテンシャル,相平衡と状態図,2成分系の相平衡などについて紹介する。化学平衡論の応用編である2章では,多成分系の相平衡,生体系における相平衡(多段平衡論を中心に)などについて述べる。

化学反応速度論の基礎編である3章では,化学反応速度論の定義,反応速度式と反応次数,反応機構の基礎,反応速度の温度依存性などについて紹介する。さらに,化学反応速度論の応用編である4章では,各種反応機構の応用例,生体系における化学反応速度論,高速反応測定法等を学ぶ。各章の最後には演習問題を設けたので,是非復習してほしい。

本書の本文ページの見開き両端には〔memo〕欄を設けている。学生諸氏は,この〔memo〕欄に関連・補足事項や自分で気が付いたことなどを書き込んでいただき,本書を自分だけの化学平衡論・化学反応速度論のノートとして仕上げていただくことをお勧めする。そして化学平衡論および化学反応速度論を興味深く理解していただければ幸いである。

本書の執筆に当たり,企画の段階から内容の検討など,刊行に至るまで,コロナ社の皆様に多大のご助言をいただいた。コロナ社の関係諸氏に心より感謝申し上げる次第である。

2021年2月
酒井 健一
酒井 秀樹
湯浅  真

1.化学平衡論:基礎編
1.1 序論
 1.1.1 国際単位系(SI)
 1.1.2 状態変数
 1.1.3 微分に関する重要な公式
1.2 化学熱力学の法則と自由エネルギー
 1.2.1 熱力学第一法則
 1.2.2 熱力学第二法則
 1.2.3 エンタルピーと熱容量
 1.2.4 自由エネルギーの定義
 1.2.5 マクスウェルの関係式
 1.2.6 自由エネルギーの性質
 1.2.7 ギブスエネルギーの圧力依存性
 1.2.8 ギブスエネルギーの温度依存性
1.3 化学ポテンシャルと圧平衡定数
 1.3.1 化学ポテンシャルの定義
 1.3.2 化学ポテンシャルの性質
 1.3.3 混合に伴うギブスエネルギーの変化
 1.3.4 質量作用の法則と圧平衡定数
 1.3.5 ルシャトリエの法則
1.4 相平衡と状態図
 1.4.1 純物質の化学ポテンシャルと相転移
 1.4.2 純物質の状態図
 1.4.3 クラウジウス・クラペイロンの式
 1.4.4 ギブスの相律
 1.4.5 理想溶液
 1.4.6 2成分系の気/液平衡
1.5 希薄溶液の性質
 1.5.1 ヘンリーの法則
 1.5.2 蒸気圧降下
 1.5.3 沸点上昇
 1.5.4 凝固点降下
 1.5.5 浸透圧
演習問題

2.化学平衡論:応用編
2.1 多成分系の相平衡
2.2 生体系における相平衡─Hbの多段平衡論を中心に─
 2.2.1 ヒルの解析
 2.2.2 アデアの解析
 2.2.3 モノー・ワイマン・シャンジューの解析
 2.2.4 解析例のまとめ
2.3 生体系の多段平衡のpH依存性─Hbのボーア効果─
2.4 熱力学パラメータと化学反応の進む向きの一例
演習問題

3.化学反応速度論:基礎編
3.1 反応速度とは
 3.1.1 ショ糖の加水分解反応
 3.1.2 反応速度の定義
3.2 反応速度式と反応次数
 3.2.1 反応速度式の概念と定義
 3.2.2 反応次数
 3.2.3 反応速度と反応機構
 3.2.4 反応速度定数とその単位
3.3 種々の次数の化学反応の反応速度
 3.3.1 n次反応
 3.3.2 一次反応
 3.3.3 半減期
 3.3.4 二次反応
3.4 いろいろな反応
 3.4.1 可逆反応
 3.4.2 逐次反応
 3.4.3 定常状態近似とその適用
 3.4.4 酵素反応
 3.4.5 反応速度の圧力依存性
3.5 反応速度の温度依存性
 3.5.1 衝突理論
 3.5.2 遷移状態理論
演習問題

4.化学反応速度論:応用編
4.1 反応機構の応用
 4.1.1 次数別の分類
 4.1.2 化学方程式別の分類
4.2 生体系における化学反応速度論─MbおよびHbを中心に─
 4.2.1 二次反応
 4.2.2 二次平衡反応
 4.2.3 平衡交換反応
4.3 酵素反応速度論
 4.3.1 酵素反応の反応式(ミカエリス・メンテンの式)に基づく反応
 4.3.2 阻害剤の影響:拮抗型阻害,非拮抗型阻害および不拮抗型阻害
 4.3.3 酵素活性へのpH,温度などの影響
4.4 高速反応測定法
演習問題

引用・参考文献
演習問題解答例
索引

ケムステ書評掲載ページ

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