2023
07/05

「SDGs,持続可能性」関連書籍(2023年7月情報更新)

2015年に国連サミットで採択された国際目標である「SDGs」について,日本国内でも理解の浸透がすすみ,政府はもちろん企業においても様々な取り組みが急速に進んでおります。そこで,ここでは「持続可能な開発目標(SDGs)」および「持続可能性」に着目した関連書籍をご案内いたします。




SDGsとは?

持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals,SDGs)とは,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓っています。 

参考:

外務省Webサイト「JAPAN SDGs Action Platform」:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/index.html


2023年4月発行

シリーズ 21世紀のエネルギー 6)

ごみゼロ社会は実現できるか(改訂版)

日本エネルギー学会 編/行本正雄(中部大教授)・西 哲生(ソーシャルデザイン研究所代表)・立田真史(富山県立大准教授)共著

本体1,800円+税


本書では,ごみの発生量や不法投棄量,海洋汚染の現状など,ごみに関する諸問題や,リサイクルに関する法律,行政・事業者・市民の取り組みなどを紹介している。また,ごみ発電,燃料化などごみ処理の技術や海外の事例も取り上げた。

初版の発行から約15年が経過し,廃棄物をめぐる状況も変化してきた。一般廃棄物の排出量については,各種リサイクル法の施行に伴い減少傾向にあるものの,産業廃棄物の排出量については横ばいの状況が続いている。こうした状況を踏まえ,出来る限り最新のデータを用いて編集し直し,改訂版とした。


2023年4月発行

農業・食料生産分野における バイオマス利用工学

- 循環型社会のための生物資源利用 -

農業食料工学会生物資源部会 編

本体4,800円+税


バイオマス利用の基礎理論と,特にマテリアル利用とエネルギー利用のための実際の技術,生物資源の生産や収穫などに関わる機械作業や乾燥操作,食の安全,環境影響評価,SDGsとの関りなど,社会実装に至る話題を取り上げた。



2023年1月発行

廃プラスチックの現在と未来

- 持続可能な社会におけるプラスチック資源循環 -

日本エネルギー学会 編

本体5,100円+税


プラスチックは透明性や耐水性が高く,軽量でさまざまな形に加工でき,丈夫で腐食しにないといった特性を持つ素材であるため,さまざまな分野で使用され,私たちの生活に不可欠なものとなっている。一方で,耐久性・分離困難性があるにもかかわらず,種類によっては安価なため,短期間で使い捨てられ,大量の廃棄物とな多くの環境問題を引き起こしてきた。さらに,海洋プラスチック問題がグローバルな環境問題として注目されており,これを受け,プラスチック資源循環問題に拡大するとともに日本の政策重点がシフトしている。

本書は,近年世界的に注目されている廃プラスチック問題について,国内外で具体的にどのような問題が生じているのか,またそれらに対してどのような取組みがなされているのかを資源循環社会,法制度,技術的な対応などの観点からまとめ,科学的な根拠と共に紹介する。

本書が廃プラスチック問題を正しく理解し,将来にわたり私たちがプラスチックを賢く利用していくための一助となれば幸いである。

日本エネルギー学会創立100周年記念出版


環境と社会

- 人類が自然と共生していくために -

井田 民男(近大教授)・川村 淳浩(釧路高専教授)・杉浦 公彦(大阪府立大高専教授) 共著

本体2,600円+税


環境問題は喫緊の課題である。今も人類によって自然環境は大きく破壊されつつあるが,科学技術をさらに発展させれば,人類は自然と共生することができるようになるのか。本書では,よい環境とは何か,よい社会とは何かを考えていく。


バイオコークス

- 再生可能エネルギー社会の礎となる新しい固体バイオエネルギー -

井田 民男(近大教授) 著

本体2,000円+税


木本系,草本系,農産系,厨芥系,果樹系バイオマス資源の特性を熱・物理学的観点から説明し,さらにバイオコークスの熱エネルギーとしての基本特性や循環型社会実現に向けたバイオコークス開発の意義などについて解説する。


SDGs時代の 持続学のすすめ

- あてになる人間への挑戦 -

行本 正雄(中部大教授) 編著

本体1,900円+税


持続可能な社会を構築していくには,自分の専門分野を深めるだけでなく,関連する学際研究,教養や文化も学ぶことが大切である。本書ではそのような多面的な考え方を身につけ,昨今の多様かつ複雑な社会問題を解決していく力を養う。


サステイナブル工学基礎

- 持続的に発展する社会の実現に向けて -

芝池 成人(東京工科大教授) 編著

本体2,400円+税


環境やエネルギー問題の概要と,その解決に向けた各分野における技術的課題や対策例を具体的に紹介。加えて,技術や製品の持続可能性を評価し,向上させる手段として,LCAや環境効率評価,各種指標,分析手法を丁寧に解説した。

日本設計工学会 2018年度 武藤栄次賞 Valuable Publishing 賞


エネルギー環境経済システム

藤井 康正(東大教授) 著

本体3,400円+税


エネルギー環境に関わる行政・企業のプロジェクト指標である,エネルギー,環境,経済という三つのキーワードについて,数多くの事例を通して丁寧に解説。電気系学生や社会科学系学生だけでなく,事業立案者にも読んでほしい一冊。


エコトピア科学シリーズ 1)

エコトピア科学概論

- 持続可能な環境調和型社会実現のために -

名古屋大学エコトピア科学研究所 編

本体2,800円+税


安全・安心で豊かな美しい社会を将来にわたり持続的に発展させていくためには,地球環境負荷を低減した環境調和型社会の実現が必須であるというエコトピア科学の考え方を,関連各分野の専門家が多くの図表を用いて解説している。


シリーズ 21世紀のエネルギー 11)

「エネルギー学」への招待

- 持続可能な発展に向けて -

日本エネルギー学会 編/内山 洋司(筑波大教授)編著

本体2,200円+税


「エネルギー学」とは,エネルギー問題を総合的視点で捉え,工学や理学などの自然科学から,哲学・文化・政治・経済などの人文社会科学まで多くの分野を包括する新しい学術である。本書はその入門として,さまざまな視点を提示する。


生態恒常性工学

- 持続可能な未来社会のために -

藤江 幸一(横浜国大教授)編著

本体2,000円+税


生態恒常性工学とは,さまざまな人間活動やそれを取り囲む自然環境を生態系と見なし,生物のもつホメオスタシス(生体恒常性)のように,生態系全体で状態を一定に保とうとするための技術である。環境問題に関心のある方,必読の書。


環境安全論

- 持続可能な社会へ -

北爪 智哉(東工大名誉教授)・池田 宰(宇都宮大教授)・久保田 俊夫(茨城大教授)・辻 正道(イー・アンド・イーソリューションズ(株))・北爪 麻己(元東工大補佐員) 共著

本体2,200円+税


身の回りの環境問題から,循環型社会の考え方,化学物質の安全管理に加え,食料事情と化学物質,バイオハザード,作業環境管理まで幅広くカバー。また,随所に国内外の事情をおり混ぜてあり,広い視野での理解を得られる1冊である。


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