生態恒常性工学 - 持続可能な未来社会のために -

生態恒常性工学 - 持続可能な未来社会のために -

生態恒常性工学とは,さまざまな人間活動やそれを取り囲む自然環境を生態系と見なし,生物のもつホメオスタシス(生体恒常性)のように,生態系全体で状態を一定に保とうとするための技術である。環境問題に関心のある方,必読の書。

ジャンル
発行年月日
2008/04/25
判型
A5
ページ数
208ページ
ISBN
978-4-339-06741-5
生態恒常性工学 - 持続可能な未来社会のために -
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定価

2,200(本体2,000円+税)

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生態恒常性工学とは,さまざまな人間活動やそれを取り囲む自然環境を生態系と見なし,生物のもつホメオスタシス(生体恒常性)のように,生態系全体で状態を一定に保とうとするための技術である。環境問題に関心のある方,必読の書。

1. 未来社会を拓く鍵――生態恒常性工学へ
1.1 持続社会のために取り組むべき課題
1.2 未来社会の姿
1.3 われわれの克服すべき課題
1.4 未来社会の恒常性工学へ

2. 食から見た生態恒常性工学
2.1 食と環境の現状
2.1.1 概説
2.1.2 生産と環境
2.1.3 輸送と環境
2.1.4 消費・廃棄と環境
2.2 食の生態恒常性に関する研究
2.2.1 旬産旬消による環境負荷低減
2.2.2 地産地消
2.2.3 旬産旬消・地産地消による環境負荷低減効果
2.2.4 エコクッキング
2.2.5 献立による環境負荷の違い
2.3 まとめ

3. 住から見た生態恒常性工学
3.1 概説
3.2 都市・建築のLCI分析と環境負荷低減
3.2.1 建物のエネルギー消費原単位
3.2.2 都市の需要エネルギーマップ
3.3 建築物の環境負荷低減
3.3.1 住宅の省エネルギー
3.3.2 オフィスビルの省エネルギー
3.4 建築のヘルスモニタリング(長寿命構造の光ファイバセンシング)
3.4.1 はじめに
3.4.2 FBGセンサ
3.4.3 計測システムの概要
3.4.4 複合材料ならびにその接合部の損傷モニタリング
3.4.5 鋼材ならびに鋼製制震部材の塑性進展モニタリング
3.4.6 実構造物への適用事例
3.5 建築・土木構造からの環境負荷低減
3.5.1 はじめに
3.5.2 低環境負荷材料を用いた構造形式の提案――FRP材料の利用
3.5.3 免震・制震装置を用いた構造物の長寿命化
3.5.4 既存建築物の耐震性能評価と耐震補強
3.6 米・英国の学校の環境教育とサステナブルデザイン先進事例の研究
3.6.1 米・英国の学校におけるサステナブルデザインへの取組み
3.6.2 サステナブルデザインとは何か
3.6.3 LEEDとは何か
3.6.4 LEEDプロジェクトなどにおけるカテゴリーと項目
3.7 安心・安全なまちづくり(防災まちづくり)の取組みと環境負荷低減
3.7.1 研究の背景
3.7.2 防災まちづくりワークショップ
3.7.3 延焼シミュレーションを利用した防災まちづくりワークショップ

4. エネルギーから見た生態恒常性工学
4.1 化石資源の有限性
4.2 エネルギーの利用形態
4.3 エネルギー利用にかかわる基礎
4.3.1 エネルギー収支
4.3.2 エネルギー変換効率
4.3.3 エネルギーの量と質
4.3.4 発熱・吸熱反応の熱力学的解釈
4.4 さまざまなエネルギー変換技術
4.4.1 熱機関
4.4.2 新たなエネルギー変換技術
4.5 エネルギー分野における生態恒常性のシナリオ

5. 循環社会システムから見た生態恒常性工学
5.1 物質フローを理解すること
5.1.1 物質フロー解析について
5.1.2 物質フローはどのように推計するのか
5.2 適正な物質フローを知ること
5.2.1 人類は物質をいくら消費しているのか
5.2.2 適正な物質フローとは――脱物質化という考え方
5.3 適正な循環システムへの取組み
5.3.1 行政
5.3.2 企業
5.3.3 市民
5.3.4 行政・企業・市民間の情報共有
5.4 生態恒常性社会へ
5.4.1 物質管理
5.4.2 情報システム

6. リサイクル技術から見た生態恒常性工学
6.1 未利用物質の資源化
6.2 高温高圧水の特徴
6.2.1 超臨界流体とは
6.2.2 高温高圧水の物理的特性
6.3 高温高圧水を用いた未利用物質の再資源化技術
6.3.1 タンパク質系未利用物質からのアミノ酸生成
6.3.2 炭素繊維強化樹脂からの炭素繊維の回収
6.3.3 鋳物成形廃砂の再生処理および改質
6.3.4 アルミニウムドロスの再資源化
6.3.5 余剰汚泥可溶化技術を用いた排水処理プロセスの改善とリン資源回収の促進
6.3.6 ポリ乳酸の再資源化促進技術の開発
6.3.7 有機性循環資源からの高品位液体飼料の製造
6.4 まとめ
6.4.1 高温高圧水を用いた応用技術への提言
6.4.2 今後の展望
6.5 おわりに

7. 先端技術から見た生態恒常性工学
7.1 序論
7.2 生物に普遍的な酵素リボヌクレアーゼPにおける環境と進化の研究
7.2.1 酵素リボヌクレアーゼPとは
7.2.2 リボヌクレアーゼPの研究は何に役立つのか
7.3 微生物機能を活用した汚染環境修復技術――微生物生態系の解明と活用に向けて
7.3.1 環境汚染の現状
7.3.2 微生物を利用した環境浄化技術
7.3.3 バイレメ技術の長所と短所
7.3.4 バイレメのさらなる向上に向けて
7.4 DNA傷害防御機構の解明と環境評価への応用
7.4.1 はじめに
7.4.2 未解明なDNA傷害防御機構の解明
7.4.3 新規生体有害性検出評価法に関する研究
7.4.4 おわりに
7.5 生分解性高分子材料による環境負荷の低減
7.5.1 生分解性高分子材料はなぜ必要か
7.5.2 定義
7.5.3 構造
7.5.4 まとめ
7.6 水質浄化技術(膜分離法)
7.6.1 はじめに
7.6.2 膜ろ過法の分類
7.6.3 溶質分離機構
7.6.4 膜ろ過と生物学的排水処理の組合せ(膜分離バイオリアクター)
7.7 静電気的手法を用いた空気浄化技術
7.7.1 はじめに
7.7.2 放電プラズマの発生
7.7.3 放電プラズマを用いた窒素酸化物の除去
7.7.4 おわりに
7.8 静電気的手法を用いた生体高分子の操作・反応・解析技術の開発
7.8.1 はじめに
7.8.2 顕微鏡視野内での1分子DNAの物理操作・反応制御
7.8.3 おわりに
7.9 超高感度SQUID磁気センサを用いた環境計測応用の進展
7.9.1 はじめに
7.9.2 食品内異物検査装置の現状
7.9.3 検査装置の原理
7.9.4 検査装置および試験結果
7.9.5 まとめ
引用・参考文献
索引

藤江 幸一(フジエ コウイチ)

立花 潤三(タチバナ ジュンゾウ)

松本 博(マツモト ヒロシ)

山田 聖志(ヤマダ サトシ)

加藤史郎 ・中澤祥二(カトウシロウ ナカザワショウイチ)

渡邉昭彦 ・細田智久(ワタナベアキヒコ ホソダトモヒサ)

大貝彰 ・郷内吉瑞(オオガイアキラ ゴウウチキチズイ)

小口 達夫(オグチ タツオ)

後藤 尚弘(ゴトウ ナオヒロ)

大門 裕之(ダイモン ヒロユキ)

二又 裕之(ヒロユキ フタマタ)

田中 照道(タナカ テルミチ)

浴 俊彦(エキ トシヒコ)

辻 秀人(ツジ ヒデト)

木曽 祥秋(キソ ヨシアキ)

水野 彰(ミズノ アキラ)

高島 和則(タカシマ カズノリ)

田中 三郎(タナカ サブロウ)

廿日出 好(ハツカデ ヨシミ)