初めて学ぶエンジン技術と機械工学

初めて学ぶエンジン技術と機械工学

エンジン技術を支えている機械工学の基礎理論から学び,ユニークな実験,設計,演習を通じて,「技術的な勘」を育成することが大切である点を強調した。エンジン技術者育成に携わる現場の教師の経験や努力が集約されている指南書。

ジャンル
発行年月日
2007/06/15
判型
A5
ページ数
200ページ
ISBN
978-4-339-04583-3
初めて学ぶエンジン技術と機械工学
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定価

2,640(本体2,400円+税)

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エンジン技術を支えている機械工学の基礎理論から学び,ユニークな実験,設計,演習を通じて,「技術的な勘」を育成することが大切である点を強調した。エンジン技術者育成に携わる現場の教師の経験や努力が集約されている指南書。

序論 エンジン技術者を目指すために学ぶ機械工学の主要体系
1. エンジン技術者と学科選びについて(高校生,受験生へ)
2. 大学入学後のコースの選択(新入生へ)
3. 入学後の履修計画(大学2,3年生へ)
4. 基礎理論とエンジン技術(大学2~4年生へ)

Ⅰ. エンジンの仕組みと機械工学基礎理論
1. ピストンエンジンの構造
1.1 4ストロークエンジンの基本構造
1.1.1 ピストン
1.1.2 クランクシャフト
1.1.3 シリンダブロック
1.1.4 燃焼室
1.1.5 動弁系

2. 熱力学とエンジン
2.1 熱力学の基礎
2.1.1 熱エネルギーを機械的仕事へ
2.1.2 熱エネルギーと内部エネルギー
2.1.3 熱の移動と熱平衡(熱力学第0法則)
2.1.4 熱エネルギー量の計算
2.1.5 仕事とp-V線図
2.2 熱力学第1法則
2.3 理想気体
2.3.1 理想気体の性質
2.3.2 理想気体の状態変化(準静的過程)
2.4 熱力学第2法則
2.4.1 熱効率の限界
2.4.2 カルノーサイクル
2.4.3 エントロピー
2.4.4 理想気体のエントロピー変化
2.5 ピストン式エンジンのサイクル
2.5.1 オットーサイクル
2.5.2 ディーゼルサイクル
2.5.3 サバテサイクル
2.5.4 ピストン式エンジンのp-V線図例

3. 流体力学とエンジン
3.1 作動流体の取扱い(圧縮性流体と非圧縮性流体)
3.2 作動流体の数学的取扱い
3.2.1 状態方程式
3.2.2 連続の方程式
3.2.3 運動量方程式
3.2.4 エネルギー式
3.3 シリンダ内のガス流れ
3.3.1 2ストローク機関におけるシリンダ内ガス流れとその目的
3.3.2 4ストローク機関におけるシリンダ内ガス流れとその目的
3.3.3 シリンダ内流れの計測
3.3.4 シリンダ内流れの数値シミュレーション
3.4 吸・排気管内の流れ
3.4.1 吸・排気管内流れの取扱い
3.4.2 吸・排気管内圧力の測定
3.4.3 管内圧力振動の動的効果

4. エンジン燃料
4.1 炭化水素系燃料
4.2 火花点火機関の燃料(ガソリン)
4.2.1 ガソリンの気化性状
4.2.2 ノック
4.2.3 オクタン価
4.3 圧縮着火機関の燃料(軽油)
4.3.1 ディーゼル燃料
4.3.2 セタン価
4.3.3 軽油からの硫黄分の低減
4.4 燃焼学の基礎
4.4.1 燃焼反応
4.4.2 断熱燃焼温度
4.5 石油代替燃料
4.5.1 アルコール燃料
4.5.2 バイオエタノール混合ガソリンとバイオディーゼル燃料
4.5.3 天然ガスと液化石油ガス
4.5.4 ジメチルエーテル
4.5.5 水素

5. 伝熱学とエンジン
5.1 エンジンの冷却
5.1.1 エンジンを冷却するのはなぜか
5.1.2 熱負荷とそれによる障害
5.1.3 冷却方法
5.2 エンジンの放熱量と熱効率
5.2.1 エンジンの放熱量
5.2.2 エンジンのエネルギーフロー
5.2.3 熱効率は放熱量が少ないと高いのに
5.2.4 セラミックス遮熱形エンジン
5.3 伝熱学の基礎とエンジンの熱伝達
5.3.1 熱伝導
5.3.2 対流熱伝達
5.3.3 熱放射
5.3.4 エンジンの燃焼室の熱伝達
5.3.5 エンジン部品の温度と熱の流れ

6. 機構学,機械力学とエンジン
6.1 ピストン・クランク機構
6.1.1 運動学モデル
6.1.2 運動と慣性力
6.2 等価力学モデル
6.3 慣性力の釣合せ
6.3.1 釣合せの原理
6.3.2 単シリンダ機関の慣性力の釣合せ
6.3.3 直列形多シリンダ機関の慣性力の釣合せ

7. エンジンの点火技術と電気回路
7.1 エンジンにおける点火の歴史
7.2 各部品と点火回路
7.2.1 接点式
7.2.2 トランジスタ式
7.2.3 CDI式
7.3 新しい点火法
7.3.1 プラズマジェットイグナイタ
7.3.2 レールプラグ
7.3.3 レーザ

8. 環境に調和したクリーンエンジンを支える関連技術
8.1 触媒技術
8.1.1 有害排出物の生成
8.1.2 ガソリンエンジン車の触媒技術
8.1.3 ディーゼルエンジン車の触媒技術
8.2 ハイブリッド技術
8.2.1 なぜハイブリッド自動車か
8.2.2 HEVの構成
8.3 潤滑技術
8.3.1 摩擦と潤滑
8.3.2 潤滑装置
演習問題

Ⅱ. エンジンを題材としたユニークな授業
9. 湘南工科大学における事例(その 1)― プロジェクト実習A,B(レース用エンジンとモータスポーツ) ―
9.1 教育目標
9.2 対象学生
9.3 授業時間
9.4 授業内容
9.5 まとめ

10. 湘南工科大学における事例(その 2)― スターリングエンジンの試作・設計 ―
10.1 教育目標
10.2 対象学生
10.3 授業内容
10.4 スターリングエンジンとサイクル

11. 工学院大学における事例(その 1)― 機械工学総合設計演習(往復動内燃機関のピストンリングの設計) ―
11.1 教育目標
11.2 対象学生
11.3 授業時間
11.4 授業内容
11.5 授業Ⅱ(180分)
11.6 授業Ⅲ(180分)

12. 工学院大学における事例(その 2)― 機械実験および演習(火花点火機関の構造と基本性能) ―
12.1 教育目標
12.2 対象学生
12.3 実施方法
12.4 授業内容

13. 芝浦工業大学における事例
13.1 2ストローク機関の給気比の測定(2年生:機械工学実験)
13.2 シリンダ内の観察(3年生:応用機械工学実験)

引用・参考文献
演習問題解答
索引

amazonレビュー

エンジン技術者教育研究会(エンジンギジュツシャキョウイクケンキュウカイ)

是松 孝治(コレマツ コウジ)

森棟 隆昭(モリムネ タカアキ)

中野 正光(ナカノ マサミツ)

雑賀 高(サイカ タカシ)

松本 宏行(マツモトマツモト ヒロユキ)

吉本 康文(ヨシモト ヤスフミ)

田邉 明(タナベ アキラ)

江口 之治(コレハル エグチ)

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