マルチボディダイナミクス(1) - 基礎理論 -

コンピュータダイナミクスシリーズ 3

マルチボディダイナミクス(1) - 基礎理論 -

本書は,定式化の基礎となる基準枠,標準的な拡大法と再帰的な方法による多体系の運動方程式と拘束方程式の導出,これを解くための数値積分法などを説明している。最後に柔軟多体系や汎用解析プログラムのトピックスを紹介している。

ジャンル
発行年月日
2006/04/06
判型
A5
ページ数
324ページ
ISBN
978-4-339-04493-5
マルチボディダイナミクス(1) - 基礎理論 -
品切・重版未定
当面重版の予定がございません。

定価

4,950(本体4,500円+税)

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本書は,定式化の基礎となる基準枠,標準的な拡大法と再帰的な方法による多体系の運動方程式と拘束方程式の導出,これを解くための数値積分法などを説明している。最後に柔軟多体系や汎用解析プログラムのトピックスを紹介している。

1 序論
1.1 はじめに
1.2 マルチボディダイナミクスの発展
1.3 マルチボディダイナミクスの役割
1.4 マルチボディダイナミクスの方法と計算工学
1.5 マルチボディダイナミクスの応用と課題

2 数学の基礎
2.1 基準枠と座標
2.2 幾何ベクトルと代数ベクトル
 2.2.1 幾何ベクトル
 2.2.2 代数ベクトル
2.3 マトリックス
2.4 ベクトリックス
2.5 基底ベクトルの演算
2.6 幾何ベクトルと代数ベクトルの演算
2.7 ベクトルとマトリックスの微分

3 座標と拘束式と自由度の基礎
3.1 拘束のない系の一般化座標と自由度
3.2 拘束
3.3 拘束のある系の一般化座標と自由度および座標の選定
3.4 直交座標と拘束
3.5 相対座標と拘束
3.6 自然座標と拘束

4 位置と姿勢
4.1 座標の変換
 4.1.1 座標変換マトリックスとその性質
 4.1.2 二つのベクトルと座標変換
4.2 位置と位置ベクトル
4.3 回転姿勢の表現
4.4 回転の角度表現
4.4.1 基本回転
4.4.2 回転変換

5 角速度・速度および角加速度・加速度
5.1 角速度
 5.1.1 微小回転と角速度
 5.1.2 座標変換マトリックスの時間微分と角速度
 5.1.3 角速度ベクトルの性質
5.2 速度
 5.2.1 幾何ベクトルの時間微分
 5.2.2 速度の関係式
5.3 角速度と回転角の時間微分
 5.3.1 オイラー角の時間微分
 5.3.2 タイト・ブライヤン角の時間微分
 5.3.3 ブライヤント角の時間微分
5.4 角加速度
5.5 加速度

6 オイラーパラメータによる姿勢表現
6.1 オイラーパラメータの定義と座標変換マトリックス
6.2 オイラーパラメータの性質
 6.2.1 座標変換マトリックスの分解マトリックスの性質
 6.2.2 任意ベクトルを伴った分解マトリックスの性質
6.3 複数の基準枠と相対姿勢
 6.3.1 相対姿勢と座標変換
 6.3.2 オイラーパラメータによる相対座標変換
6.4 角速度とオイラーパラメータの時間微分
6.5 オイラーパラメータの微分の性質
 6.5.1 オイラーパラメータの時間微分
 6.5.2 任意ベクトルを伴った分解マトリックスの微分
6.6 角加速度とオイラーパラメータの高階時間微分
6.7 オイラーパラメータの高階微分の性質
 6.7.1 オイラーパラメータの高階微分
 6.7.2 任意ベクトルを伴った分解マトリックスの高階微分

7 仮想変位,仮想速度と変分
7.1 仮想変位と仮想回転
7.2 仮想回転とオイラーパラメータの変分およびオイラー角の変分
7.3 相対姿勢の変分と相対角速度
7.4 速度と角速度の変分量
 7.4.1 仮想速度
 7.4.2 角速度の変分
 7.4.3 角加速度の変分

8 剛体系の拘束方程式
8.1 拘束式の種類と例
8.2 二つのベクトルの間の拘束
 8.2.1 二つのベクトルの垂直の条件・その1(n1タイプ)
 8.2.2 二つのベクトルの垂直の条件・その2(n2タイプ)
 8.2.3 二つのベクトルの平行の条件・その1(p1タイプ)
 8.2.4 二つのベクトルの平行の条件・その2(p2タイプ)
8.3 二つの物体間の拘束式
 8.3.1 球ジョイント,ユニバーサルジョイント,回転ジョイント
 8.3.2 円柱ジョイント,並進ジョイント,ねじジョイント
8.4 複合拘束
8.5 絶対拘束
8.6 駆動拘束
8.7 拘束条件式の微分と導関数
 8.7.1 拘束条件式の変分
 8.7.2 回転ジョイントのオイラーパラメータ表示
 8.7.3 ねじジョイントのオイラーパラメータ表示
 8.7.4 絶対拘束式のオイラーパラメータ表示
8.8 ノンホロノミック拘束の例
 8.8.1 理想化した乗り物モデルの運動の例
 8.8.2 コインの回転運動の例

9 運動学における位置,速度,加速度の解析
9.1 位置解析
9.2 速度解析
9.3 加速度解析
9.4 ヤコビアンマトリックスCqとベクトルγのオイラーパラメータ表示

10 力学の基本特性
10.1 質量の幾何
 10.1.1 質量と質量中心
 10.1.2 慣性マトリックス
10.2 運動量と角運動量
 10.2.1 運動量
 10.2.2 角運動量
10.3 力とトルク
10.4 力要素
 10.4.1 一般化力
 10.4.2 ばね,ダンパ,アクチュエータ
 10.4.3 クーロン摩擦
 10.4.4 接触

11 力学原理1・ダランベールの原理とラグランジュの方程式
11.1 仮想変位と仮想速度
11.2 仮想仕事と仮想仕事の原理
 11.2.1 仮想仕事
 11.2.2 一般化力
 11.2.3 仮想仕事の原理
11.3 ダランベールの原理
11.4 ラグランジュの方程式
11.5 拘束のある系のラグランジュの方程式

12 力学原理2・仮想パワーの原理とケインの方程式
12.1 仮想パワーの原理
 12.1.1 仮想パワー
 12.1.2 仮想パワーの原理による運動方程式の定式化・質点系
 12.1.3 仮想パワーの原理による運動方程式の定式化・剛体系
12.2 仮想パワーの原理の適用
12.3 一般化スピード,部分速度および一般化力
 12.3.1 一般化スピードと部分速度
 12.3.2 一般化力
12.4 一般化スピードと拘束式
12.5 ケインの方程式

13 多体系の運動方程式
13.1 質点のダイナミクス
13.2 多質点系のダイナミクス
13.3 剛体のダイナミクス
13.4 多剛体系のダイナミクス
 13.4.1 拘束のない多剛体系
 13.4.2 拘束のある多剛体系の変分方程式
 13.4.3 拘束のある多剛体系の運動方程式

14 再帰的な方法
14.1 相対座標による運動学
14.2 速度に対する再帰公式と速度変換法
14.3 力に対する再帰公式
14.4 多体系の運動方程式

15 運動方程式の数値積分法
15.1 ラグランジュ乗数を用いた拡大法による運動方程式と数値積分法
15.2 再帰的な方法による運動方程式と数値積分法
 15.2.1 解くべき微分代数方程式系
 15.2.2 マトリックスKの構成法
 15.2.3 多段数値積分公式
 15.2.4 計算の高速化
15.3 柔軟多体系に現れる運動方程式と数値積分法

16 柔軟多体系の解析
16.1 はり要素の運動方程式の一般的な記述
16.2 慣性力によりなされる仮想仕事
16.3 弾性力によりなされる仮想仕事
16.4 はり要素の運動学
 16.4.1 はり要素の基準枠の定義
 16.4.2 時刻tnにおける要素基準枠から時刻tn+1における中間基準枠への変換
 16.4.3 時刻tn+1における要素基準枠と回転変形ベクトルの抽出
16.5 剛性マトリックスと質量マトリックスの導出
 16.5.1 接線剛性マトリックス
 16.5.2 線形剛性マトリックスおよび質量マトリックス
 16.5.3 質量マトリックス
16.6 全体方程式の組立てと解析の流れ
 16.6.1 全体系への変換
 16.6.2 ピン結合の取扱い
16.7 柔軟多体系の数値積分法

17 汎用解析ソフトと解析例
17.1 代表的な汎用解析ソフト
 17.1.1 汎用解析ソフトの紹介
 17.1.2 標準的な汎用解析ソフトの構成
17.2 簡単な数値解析例
 17.2.1 二足歩行ロボットの歩行解析
 17.2.2 振動台の制御解析

付録
引用・参考文献
章末問題解答
索引

清水 信行(シミズ ノブユキ)

今西 悦二郎(イマニシ エツジロウ)