マルチメディアシステム工学 - 音響と画像の実用システムから技術を知る -

マルチメディアシステム工学 - 音響と画像の実用システムから技術を知る -

音響信号処理と画像信号処理は共通の技術を用いることが多い。本書は基本技術を述べた後,アナログシステム,ディジタルシステムの順で音響信号技術と画像信号技術を述べて対比し,実用システムを例にあげて技術応用手法を概観する。

ジャンル
発行年月日
2004/09/22
判型
A5
ページ数
192ページ
ISBN
978-4-339-00768-8
マルチメディアシステム工学 - 音響と画像の実用システムから技術を知る -
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定価

2,640(本体2,400円+税)

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音響信号処理と画像信号処理は共通の技術を用いることが多い。本書は基本技術を述べた後,アナログシステム,ディジタルシステムの順で音響信号技術と画像信号技術を述べて対比し,実用システムを例にあげて技術応用手法を概観する。

1.基本的な事項
 1.1 マルチメディアシステムとは何か
  1.1.1 コンテンツとメディア
  1.1.2 マルチメディアの概念
 1.2 物理量と波
  1.2.1 基本となる物理量
  1.2.2 電磁波と音波
 1.3 マルチメディア信号の取扱い
  1.3.1 信号の次元
  1.3.2 時間領域と周波数領域
  1.3.3 時間周波数と空間周波数
 1.4 人の心理現象の定量化法
  1.4.1 心理量の尺度化
  1.4.2 心理現象の性質とウェーバー・フェヒナーの法則
  1.4.3 評定尺度法(オピニオン評価)
  1.4.4 精神物理学的測定法
 レポート課題

2.音声と音楽,聴覚と視覚
 2.1 人の音声と音楽信号
  2.1.1 音声生成部の構造と音声の大きさ
  2.1.2 音響信号としての母音と子音
  2.1.3 音響信号としての音楽
 2.2 人の聴覚機能
  2.2.1 耳の構造:マイクロホンとの対比
  2.2.2 耳に聞える音の大きさと高さ
  2.2.3 聴覚マスキング
  2.2.4 両耳効果とステレオホニック
 2.3 人の視覚機能
  2.3.1 目の構造:カメラとの対比
  2.3.2 目の分解能
  2.3.3 色感と三原色
  2.3.4 フリッカの感覚
 2.4 システム設計における人の感覚の性質への留意点
 レポート課題

3.アナログシステム技術
 3.1 音響信号のアナログ伝送とラジオおよび電話
  3.1.1 AMと中波放送
  3.1.2 DSB,SSB,VSBと周波数分割多重電話伝送システム
  3.1.3 FMと超短波ステレオラジオ放送
 3.2 動画像のアナログ伝送とテレビジョン
  3.2.1 使用する周波数
  3.2.2 放送すべき信号の周波数成分と音響信号
  3.2.3 画像信号の走査と同期
  3.2.4 輝度信号と色度信号
  3.2.5 NTSC映像信号の生成
  3.2.6 EDTVと高精細度テレビジョン
 3.3 音響信号のアナログ記録とカセットテープシステム
  3.3.1 磁気テープシステムの原理
  3.3.2 カセットテープシステムの構成
  3.3.3 周波数特性の補償
 3.4 動画像のアナログ記録とビデオカセットテープシステム
  3.4.1 信号の記録形式
  3.4.2 画像の記録と再生
  3.4.3 音響信号の高品質記録再生
 3.5 ビデオテープを用いた音響信号のPCM記録再生方式
 レポート課題

4.線形ディジタルシステム
 4.1 なぜディジタルシステムを用いるか
 4.2 音声,音響信号のディジタル化とコンパクトディスク(CD)
  4.2.1 標本化
  4.2.2 量子化
  4.2.3 CDのハードウェア
  4.2.4 CDの信号記録方式とインタリーブ
  4.2.5 符号付加による誤り訂正方式
  4.2.6 CDの記録内容と発展
 4.3 音声信号のPCM伝送:24チャネルPCM方式とISDN電話
  4.3.1 電話信号の標本化と量子化:信号の圧伸
  4.3.2 時分割多重方式によるディジタル伝送
  4.3.3 ISDNシステム
 4.4 エコーキャンセラによる送受信号の分離
 4.5 画像信号のディジタル化とコンピュータ内の画像信号
  4.5.1 二次元画像の空間周波数
  4.5.2 二次元静止画像の標本化と量子化
  4.5.3 二次元動画像の標本化
  4.5.4 コンピュータでの画像信号の取扱い
 4.6 PCMを基礎とした種々のディジタル化方式
  4.6.1 オーバサンプリング
  4.6.2 ∑-△変調
 4.7 正弦波のディジタル変調方式とADSLシステム
  4.7.1 正弦波の多値ディジタル変調
  4.7.2 ADSLシステム
 レポート課題

5.信号適応ディジタルシステム技術
 5.1 ディジタル信号処理応用の基本とPHS方式
  5.1.1 信号処理の基本技術1:時間軸上の処理
  5.1.2 PHSモバイル電話システム
 5.2 音響信号の信号処理を伴うディジタル伝送とMPEGオーディオ方式
  5.2.1 信号処理の基本技術2:周波数軸上の処理
  5.2.2 MPEGオーディオ方式の基本構成
  5.2.3 写像
  5.2.4 聴覚心理モデルによる情報圧縮
  5.2.5 ビットストリーム
  5.2.6 品質評価
 5.3 音声に特化した信号処理ディジタル伝送と携帯電話方式
  5.3.1 ボコーダ:CELPの基盤となった技術
  5.3.2 CELPの基本構成と種類
  5.3.3 品質評価
  5.3.4 ディジタル携帯電話システム
 5.4 静止画像のディジタル記録とディジタルカメラ
  5.4.1 エントロピー符号化
  5.4.2 直交符号化
  5.4.3 ディジタルカメラシステム
 5.5 凸レンズの定数
 5.6 ズームレンズ
 5.7 動画像のディジタル伝送と記録と地上ディジタル放送
  5.7.1 動画像のための予測符号化
  5.7.2 MPEGビデオ符号化方式
  5.7.3 伝送される情報の構成
  5.7.4 地上ディジタルテレビジョン
  5.7.5 ディジタルラジオ放送
 5.8 マルチメディアシステムの例としての光ディジタルディスクシステム
  5.8.1 ディジタル多目的ディスク(DVD)システム
  5.8.2 書込みできるCDとDVD
 レポート課題

参考文献
あとがき―マルチメディアシステム技術と社会―
索引

大賀 寿郎(オオガ ジュロウ)