数理工学のための線形代数 - 線形代数の新しい地平 -

数理工学のための線形代数 - 線形代数の新しい地平 -

現代の数理工学に対応するための,抽象的な代数学の視点と応用的な視点の架け橋となる一冊

ジャンル
発行年月日
2026/03/25
判型
A5
ページ数
312ページ
ISBN
978-4-339-06136-9
数理工学のための線形代数 - 線形代数の新しい地平 -
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定価

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【本書の特徴】
本書は,通常の線形代数の枠組みを環・加群など抽象代数も含む広義の線形代数として体系化した書籍です。数理工学で現れる構造を読み解く力を養うことを目指します。集合と写像から出発し,商(同値類)の考え方を丁寧に整理したうえで,ユークリッド整域を中心とする環・整域の基礎を導入します。さらに,通常の線形代数の議論が「どこまで通用し,どこから拡張が必要か」を見通せるように構成しました。

本書の核は,行列式を足場に,エルミート標準形・スミス標準形・ジョルダン標準形を一本の流れとして理解できる点にあります。標準形を単なる計算結果としてではなく,「同値変換(基底の取り換え)で何を動かしてよく,何が不変量として残るのか」という観点で捉えることで,論文や専門書で標準形が現れたときにも,議論の要点を的確に理解できるようになります。後半では,非負行列とマルコフ連鎖,グラフラプラシアンとクロン縮約(大規模ネットワークの縮約),離散フーリエ変換・FFTへと展開し,抽象理論が解析手法や計算アルゴリズムへつながることを示します。

線形代数の基礎を一度学んだ学部3年生以上を主対象に,研究の共通基盤として学び直し,理解を深めたい読者に最適です。

【本書のキーワード】
数理工学,線形代数,抽象代数,行列の標準形,非負行列,マルコフ連鎖,グラフラプラシアン,クロン縮約,離散フーリエ変換,高速フーリエ変換

数理工学とは,数学の理論を基盤にして工学や情報科学の諸問題を解析し,その解決に役立つ新しい数理的手法を生み出すことを目的とする学問領域である。応用数学の一分野にとどまらず,工学的課題から新しい数学的概念や道具を引き出す点に大きな特徴がある。例えば,システム制御理論や最適化,信号処理やネットワーク解析,機械学習や暗号理論など,数理工学は現代の社会や技術に直結する幅広い分野で中心的な役割を担っている。

線形代数学は数理工学のあらゆる分野で基盤となる学問であり,行列演算や固有値問題,標準形などの理論が中心的な役割を果たしている。しかし,従来の教科書で展開される「体上のベクトル空間」を前提とした理論だけでは,整数環や多項式環を背景にした問題,データ解析や暗号といった現代的課題を十分に扱うことはできない。本書は,そうした背景のもとで,数理工学の多様な課題に通用する「広義の線形代数」を体系的に学べるように執筆したものである。読者が抽象的な線形代数学的視点と数理工学的視点を往復しながら学び進められるように,一冊の中で両者を結び付けることを目指している。

本書の大きな特徴は,ジョルダン標準形の位置付けを見直した点にある。従来の線形代数の教科書では,行列のジョルダン標準形の導出が学習の一つの到達点とされることが多い。しかし本書では,それを「広義の線形代数」の方法論を応用する題材と捉え直し,ユークリッド整域上のスミス標準形の理論を経由して体系的に導出する。こうすることで,複素数体上におけるジョルダン標準形が,より一般的な「ユークリッド整域を基盤にした加群や行列の分解理論」の特殊な姿として自然に現れることを明らかにし,標準形の理論を統一的に理解できるよう構成している。さらに,ジョルダン標準形の応用として,非負行列の理論とその応用を詳しく解説する。特に筆者自身の研究とも関わる,有向グラフに対応するグラフラプラシアンのクロン縮約については,その数理的性質と意義を詳細に論じる。

また,本書の「広義の線形代数」に含まれる代数学の考え方が多様な数理工学の問題において実際に役立つことを実感してもらうために,高速フーリエ変換(FFT)の理論も取り上げる。多項式の積を直接計算すると大きな手間がかかるが,「多項式を特定の点で評価し,その値を使って積をとり,最後にもとの形に戻す」という方法を利用すれば効率化できる。FFTはこの方法を再帰的に分解したアルゴリズムである。本書ではこの観点を通して,線形代数の考え方がどのように具体的なアルゴリズムと結び付き,数理工学に応用されていくのかを解説する。さらに,ジョルダン標準形導出の際に用いるスミス標準形が,トポロジカルデータ解析やシステム制御理論などの数理工学においてどのように応用されているかを簡潔に紹介した。

本書の構成はつぎのとおりであり,図1がその全体像である:第1章は集合・写像の基礎事項を整理し,さらに線形代数の教科書ではあまり扱われない商集合を導入する。商集合は抽象的な概念ではあるが,本書全体の理解において重要な役割を果たすため,特に丁寧に解説する。第2章では本書全体を通して中核となるユークリッド整域を中心に,代数学の基礎概念を詳述する。第3章では加群と準同型写像を取り上げ,ベクトル空間との違いを明確にしつつ,加群論の基本的枠組みを与える。第4章では整域上の行列式を定義から性質に至るまで体系的に構築し,後続の議論に備える。第5章ではエルミート標準形,スミス標準形,ジョルダン標準形という三つの標準形を取り上げ,特にジョルダン標準形と複素ベクトル空間の直和分解の関係を詳しく論じる。第6章では非負行列の一般論を展開し,その応用としてマルコフ連鎖を導入し,さらにグラフラプラシアンのクロン縮約について詳細に解説する。第7章では多項式の積とFFTの関係を線形代数学的観点から明らかにし,さらにFFTの深層学習モデルへの応用に触れる。最後に第8章では,本書で整えた「広義の線形代数」が具体的に数理工学のどのような分野に活用されるかを三つの視点から示す。すなわち,トポロジカルデータ解析,代数解析学に基づくシステム制御,そして耐量子暗号の有力候補である格子暗号である。





「数理工学のための線形代数」という題が示すとおり,本書は工学的課題に取り組むための線形代数の拡張を目指している。新しい問題に出会ったときに,適切な道具を選び,必要ならば道具そのものを創造できる—そのための足腰を,本書で養っていただければ幸いである。

謝辞:本書は井上大輔氏(株式会社豊田中央研究所数理工学研究領域),岩出大毅氏(東京大学大学院情報理工学系研究科),梅津光汰氏(東京大学大学院情
報理工学系研究科),坂元佑弥氏(株式会社フィックスターズ),先名健一氏(合同会社QRテクノロジー)のコメントによってさまざまな点で改善されました。ここに深く感謝申し上げます。また,本書の執筆が長期にわたり,締切延長にご理解を賜りながら,終始温かくご支援くださったコロナ社の皆様に心より御礼申し上げます。そのご寛容とご理解があってこそ,本書を世に出すことができました。最後に,執筆を支えてくれた妻と娘には,日々の励ましに心から感謝します。

2026年1月
佐藤一宏

1.準備
1.1 集合 
1.2 写像 
1.3 商集合 
章末問題

2.代数学の基本事項
2.1 本章の全体像 
2.2 群 
 2.2.1 群の作用と軌道 
 2.2.2 部分群と剰余類 
 2.2.3 正規部分群と剰余群 
 2.2.4 群の準同型定理 
2.3 環と体 
 2.3.1 環の重要な例:行列環 
 2.3.2 可換環の重要な例:多項式環 
 2.3.3 部分環 
 2.3.4 イデアル 
 2.3.5 剰余環 
 2.3.6 環の準同型 
 2.3.7 多項式への代入 
 2.3.8 環の直積と中国剰余定理 
2.4 整域 
 2.4.1 商体 
 2.4.2 最大公約元 
 2.4.3 ユークリッド整域 
 2.4.4 単項イデアル整域 
 2.4.5 素元と既約元 
章末問題

3.加群
3.1 加群の定義 
3.2 加群の間の準同型写像 
3.3 加群の直和と準同型写像の直和 
 3.3.1 外部直和:複数の加群から新たな加群を構成 
 3.3.2 内部直和:加群から複数の部分加群に分解 
 3.3.3 外部直和と内部直和の関係 
 3.3.4 加群の直和の同型写像 
 3.3.5 準同型写像の直和 
3.4 自由加群 
3.5 ベクトル空間 
3.6 整域上の行列のランク 
3.7 自由加群の性質 
3.8 自由加群の間の準同型写像の表現行列 
3.9 ユニモジュラ行列 
3.10 基本変形と基本行列 
3.11 基底の変換 
3.12 不変部分加群と表現行列 
章末問題

4.整域上の行列の行列式
4.1 行列式の基本的な性質 
4.2 逆行列の公式 
4.3 コーシー・ビネの公式 
4.4 行列式を用いた行列のランクの特徴付け 
4.5 行列式因子 
4.6 ケーリー・ハミルトンの定理 
4.7 シューア補行列と商公式 
章末問題

5.ユークリッド整域上の行列の標準形
5.1 本章の全体像 
5.2 標準形導出のための準備 
5.3 エルミート標準形 
5.4 スミス標準形 
5.5 ジョルダン標準形 
5.6 固有値,固有ベクトル,(一般化)固有空間 
 5.6.1 線形写像の固有値と固有ベクトル 
 5.6.2 固有値の幾何学的重複度と代数的重複度 
 5.6.3 一般化固有空間 
5.7 対角化可能な複素正方行列 
5.8 ジョルダン標準形の応用例:離散時間線形システムの安定性 
5.9 本章でユークリッド整域上の行列を考えた理由 
章末問題

6.非負行列とその応用
6.1 非負行列の理論 
 6.1.1 非負行列と有向グラフ 
 6.1.2 非負行列の既約性と可約性 
6.2 マルコフ連鎖 
6.3 グラフラプラシアンとそのクロン縮約 
 6.3.1 クロン縮約の存在性 
 6.3.2 クロン縮約によって得られた行列の性質 
 6.3.3 クロン縮約後のグラフの性質 
 6.3.4 本節の結果に関する注意 
章末問題

7.多項式の積と高速フーリエ変換
7.1 計算量について 
7.2 多項式の評価と補間 
7.3 多項式の積の計算法 
7.4 離散フーリエ変換と高速フーリエ変換 
 7.4.1 離散フーリエ変換 
 7.4.2 高速フーリエ変換 
 7.4.3 線形代数の観点からの高速フーリエ変換 
 7.4.4 畳み込みと多項式の積の同値性 
7.5 線形システムと畳み込み 
 7.5.1 単一入力単一出力の場合 
 7.5.2 複数入力複数出力の場合 
7.6 高速フーリエ変換の深層状態空間モデルへの応用 
章末問題

8.数理工学への案内
8.1 トポロジカルデータ解析 
8.2 代数解析学に基づくシステム制御理論 
8.3 格子暗号 

付録
A.1 対称群 
A.2 ノルム 
引用・参考文献
章末問題解答
索引

読者モニターレビュー【 Manny-Lab 様(業界・専門分野:機械学習や深層学習を用いた統計モデリング)】

本書の特徴を、一言でいうならば、「線形代数を学んだ学部生が、線形代数の理解を深めるために、次に学ぶための本」と言えます。

近年のデータサイエンスやAIの発展に伴い、線形代数の重要性は高まる一方です。しかしながら、学部で線形代数を学んだ学生が、その重要性に気づけない理由の一つに、具体的な応用イメージの欠如があると評者は考えています。その中にあって、本書は、筆者の研究を含む「数理工学」という具体的な事例を取り上げつつ、具体的な事例に取り組んだ良書と言えます。(適度に抽象的な概念も入っているも良いですね。)
 
そのうえで、是非、読者にお勧めなのは「演習問題」に取り組むことです。演習問題には、少しアドバンスドな話題も含めて掲載されており、線形代数の広がりを感じるものが多く掲載されています。評者としては、第3章で代数的トポロジーの題材が取り上げられていることに、ニヤリとしました。また、読者の中でプログラミングなどにも興味がある方は、PythonやSageMathなどでの実装を試みてはどうでしょうか。より具体的なイメージが沸くと思います。
 
昨今の生成AIが進展する中、手を動かしてみることをお勧めできるテーマが満載の本です。

読者モニターレビュー【 たか 様(業界・専門分野:制御工学(産業応用))】

「線形代数」と聞くと、多くの人はベクトル空間や行列演算といった分野を思い浮かべるだろう。しかし、本書は副題に “新しい地平” とあるように、代数学と数理工学の視点を橋渡しする書籍である。

前半では、群・環・体、整数論などの代数学の基礎が丁寧に説明されている。そして、本書の大きな魅力は、これらの代数学的性質を、従来の線形代数で扱ってきたベクトル空間の視点から改めて確認できる点にある。例えば、第4章では整域上での行列式の解説があり、第5章のジョルダン標準形も加群の理論を踏まえて議論が展開される。私自身、これまで「代数学」と「線形代数」の書籍で別々に説明されることが多かった内容が、本書を通して読むことによって,つながることを実感できた。

さらに、第6章以降ではグラフ理論、制御工学、FFT など、数理工学への応用が幅広く紹介されており、「このような応用と結びつくのか」と実感することができる。特に、第8章で扱われる behavior approach のように、制御工学において代数学的なアプローチを用いる研究は現在も盛んに行われており、本書はこうした分野に必要な基礎知識を身につけるうえでも有用である。

代数学的な手法に興味のある人はもちろん、目次を見て気になると感じた人にもぜひ手に取ってもらいたい一冊である。

読者モニターレビュー【 北山 匡史 様 三菱電機(株)(業界・専門分野:電力システム)】

線形代数は制御工学をはじめとするシステム工学,統計学,経済学など,幅広い分野に共通する基盤である。大学初年度に「ベクトル空間上の線形写像」として学んだ内容が,各専門分野で改めて必要となるときに,改めて習ったことを振り返って学習する書物,というのが線形代数の書籍に対する印象である。しっかり学習している学生もいるのだろうが,行列の計算,固有値の計算と対角化,といった計算技術に目が行ってしまい,深い理解に至りにくい面があると思われる。

近年,このような初学者向けの教科書的な書籍でなく,応用分野を深く,広く理解するための線形代数を扱う書籍が増えてきたように感じる。その背景には,従来の学術分野を横断的に理解したいというニーズに加え,ビッグデータを用いた深層学習などデータサイエンスが身近になるにつれ,これらを「使う」だけでなく「理解する」ための数学的基礎として,線形代数の重要性が改めて認識されてきたことも一因であろう。また,本書が基盤とする代数学についても,一般的な関心が高まっているようである。

本書は,大学教養課程で扱う「体上のベクトル空間としての線形代数」を,環や加群といった抽象代数の視点から再構築した,広義の線形代数の体系書である。単なる計算技術の習得にとどまらず,数理工学における複雑な構造を読み解き,新たな道具を自ら創造するための「数学的思考の基礎体力」を養うことを主眼としている。また,応用例として,大規模ネットワークを効率よく縮約するクロン縮約,信号処理の根幹をなす高速フーリエ変換の線形代数的解釈,深層学習モデルへの応用,さらには格子暗号を取り上げており,抽象理論が高度なアルゴリズムへと結実する過程を丁寧に解説している。

線形代数の基礎を修めた学生はもちろん,システムモデリングやデータ分析の理論的裏付けを深めたい実務家エンジニアにとっても,座右に置く価値のある一冊である。抽象と具体を往復する本書の構成は,現代の複雑な技術課題に立ち向かうための真の数理工学的センスを養う上で,大きな助けとなるだろう。

読者モニターレビュー【 田中 裕己 様(業界・専門分野:情報処理技術)】

一般的な線型代数学の教科書は、抽象的なベクトル空間の理論から入るものと、よりイメージしやすい3次元幾何や行列の計算から入るものに大別されるかと思います。本書の最もユニークな特徴は、前者寄りの理論的なアプローチをとりつつも、グラフ理論や高速フーリエ変換等、工学的に重要かつ興味深い応用例を豊富に取り上げている点であると思います。

本書の構成に踏み込むと、2章までの代数学の準備は、純粋数学としての理論に踏み込みすぎずエッセンスが効率よくまとまっていると思います。

3章から5章ではベクトル空間を一般化した加群の理論を出発点として、基底の取り換え、次元公式、標準形などの重要な理論が展開されていきます。ここは本書の中でも重たい部分になりますが、線型代数に対して一段抽象的な観点から見通しが得られ、高度な応用への盤石な基礎が固まるでしょう。説明の構成という観点では、線型代数で必ず学ぶ固有値・固有ベクトルが標準形の説明の後に出てくる等、いくつか珍しい点があると感じました。

6章以降は数理工学・情報科学諸分野への線型代数が展開されています。それぞれの章の内容はグラフ理論、FFTなどの各専門書を紐解けば学習できますが、特に線型代数の理論によって美しく記述できる部分が凝縮されており、興味のある個所を一部ピックアップするだけでも線型代数へのモチベーションが上がると思います。また、応用の章は基本的に行列を中心に展開されるので、5章までの抽象的議論が完全に消化できなかったとしても十分理解して楽しめる内容になっています。ここでの内容を面白いと感じる方は、本書で扱っていない話題として、ランダム行列の理論やLie代数の理論も学んでみると面白いかもしれません。

決して易しい本ではありませんが、一般的な学部の講義や教科書で「線型代数は一通り分かった」と思った人にこそ本書を手に取り、線型代数の広くて深い世界に触れてほしいと思います。

読者モニターレビュー【 電気系学生 様(業界・専門分野:電力システム工学、パワーエレクトロニクス)】

この本はぜひ電気工学や制御工学を使う学生や社会人に読んで欲しい1冊である。大学の工学部や高専の学生なら授業で線形代数を習わない人はいないであろう。しかし、授業で習う線形代数は手を動かす演習系のカリキュラムがほとんどであるため、数学としての定義や定理を厳密に理解し、またそれを数理的に応用できる人はわずかである。

この本では、線形代数を学ぶ上で見落としがちな理論に言及し、それらの応用例を詳しく提示している。特に、クロン縮約と電気回路そしてマルコフ連鎖という一見関係がなさそうなものの数理学的なつながりについて詳しく説明されている点がとても興味深いと感じた。

大規模系の制御やシステムの縮約など近年、注目されている課題について足がかりとなるようなヒントが良く書かれている印象を受けた。初学者にとっては難しく感じそうであるが、研究活動を行っている学生や社会人などが読めば新しいアイデアが降ってきそうである。

レビュー,書籍紹介・書評掲載情報一覧

佐藤 一宏

佐藤 一宏(サトウ カズヒロ)

東京大学大学院情報理工学系研究科数理情報学専攻 准教授。2009年京都大学工学部情報学科卒業,2011年同大学院情報学研究科修士課程修了,2014年同博士後期課程修了(博士〈情報学〉)。京都大学特定研究員,北見工業大学助教を経て現職。可制御性スコア(可制御性に基づいたネットワークの介入重要度指標)という概念を提案し,「可制御性スコア理論に基づくネットワークシステム制御理論の展開」に関する一連の研究によって2026年 計測自動制御学会 制御部門パイオニア賞を受賞。2025年10月からはJSTさきがけ課題「可制御性スコアに基づくシステム介入と変革点検知」の研究を推進している。研究・教育の両面において線形代数を基盤としている。

掲載日:2026/03/01

電子情報通信学会誌2026年3月号

掲載日:2026/02/10

「計測と制御」2026年2月号