基礎 材料学

基礎 材料学

材料創りに関心のある初学者のための「入門書の入門書」となることを目指し,感覚的に理解できるように心がけた。また,材料科学の最も基礎からはじめて,金属材料に主眼を置いたうえで,他の材料にも応用できるように説明した。

ジャンル
発行年月日
2011/04/18
判型
A5
ページ数
192ページ
ISBN
978-4-339-04612-0
基礎 材料学
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定価

2,640(本体2,400円+税)

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材料創りに関心のある初学者のための「入門書の入門書」となることを目指し,感覚的に理解できるように心がけた。また,材料科学の最も基礎からはじめて,金属材料に主眼を置いたうえで,他の材料にも応用できるように説明した。

1. 原子と結晶
1.1 原子と分子 
1.1.1 原子の概念 
1.1.2 原子の構造 
1.1.3 周期表 
1.1.4 電子配置 
1.1.5 分子の概念 
1.1.6 分子の構造 
1.1.7 分子の電子配置 
1.2 原子の結合 
1.2.1 イオン結合 
1.2.2 共有結合 
1.2.3 金属結合 
1.3 分子の結合 
1.3.1 水素結合 
1.3.2 ファンデルワールス力 
1.3.3 結合エネルギー 
1.4 結晶構造 
1.4.1 結晶の対称要素と点群 
1.4.2 空間格子と空間群 
1.4.3 ミラー指数表示 
1.5 共有結合結晶 
1.5.1 炭素の結晶 
1.5.2 Siの結晶 
1.6 イオン結晶 
1.6.1 イオン結晶 
1.6.2 岩塩型(NaCl型)構造 
1.6.3 塩化セシウム型(CsCl型)構造
1.6.4 閃亜鉛鉱型構造 
1.6.5 ホタル石型構造
1.6.6 イオン半径と結晶型の関係
1.7 金属結晶
1.7.1 面心立方格子
1.7.2 体心立方格子
1.7.3 六方最密充てん構造
1.7.4 fccとhcpの違い
1.8 分子結晶
1.8.1 水素結合結晶
1.8.2 ファンデルワールス結晶
1.9 高分子結晶
1.9.1 有機化合物の結合
1.9.2 高分子化合物
1.9.3 モノマーとポリマー
1.9.4 ポリマーの結晶
演習問題

2. 結晶構造と電子のふるまい
2.1 量子論の導入
2.1.1 光電効果
2.1.2 ハイゼンベルクの不確定性原理
2.1.3 シュレディンガー方程式
2.1.4 1次元井戸型ポテンシャル
2.2 固体の電子状態
2.2.1 孤立原子内の電子状態
2.2.2 結晶内の電子状態
2.3 自由電子
2.3.1 1次元の自由電子 
2.3.2 3次元の自由電子 
2.3.3 フェルミエネルギー 
2.4 周期的ポテンシャル中の電子
2.4.1 周期的ポテンシャル 
2.4.2 ブラッグ反射
2.4.3 逆格子空間とブリルアンゾーン
2.5 エネルギーバンドと電気的性質
2.5.1 エネルギーバンド
2.5.2 エネルギーバンドと導電性
2.6 結晶の構造解析(1)X線回折
2.6.1 ブラッグ反射条件式
2.6.2 結晶構造因子
2.6.3 X線回折の例
2.7 結晶の構造解析(2)電子線回折
2.7.1 電子線を使うメリット
2.7.2 走査型電子顕微鏡(SEM)
2.7.3 透過型電子顕微鏡(TEM)
2.8 結晶の構造解析(3)走査型プローブ顕微鏡
2.8.1 走査型トンネル顕微鏡(STM)
2.8.2 原子間力顕微鏡(AFM)
2.8.3 その他のプローブ顕微鏡
演習問題

3. 凝固と状態図
3.1 金属の相変態 
3.1.1 相変態と自由エネルギー
3.1.2 金属の凝固 
3.2 核生成 
3.2.1 均質核生成 
3.2.2 不均一核生成 
3.3 固体結晶の成長 
3.4 合金の凝固 
3.4.1 溶質の分布 
3.4.2 溶融中の結晶成長と粒構造の形成
3.5 鋼の変態 
3.5.1 同素変態 
3.5.2 鉄-セメンタイト(Fe3C)系平衡状態図
3.5.3 TTT曲線 
3.5.4 ベイナイト変態 
3.6 マルテンサイト 
3.6.1 マルテンサイト変態と組織
3.6.2 マルテンサイト変態に伴う結晶構造の変化
3.7 合金状態図
3.7.1 状態図の基礎事項
3.7.2 1成分系状態図
3.7.3 熱分析
3.8 2成分系状態図
3.8.1 冷却曲線と状態図
3.8.2 てこの法則
3.9 全率固溶体型の状態図の冷却過程と組織
3.10 共晶型の状態図の冷却過程と組織
3.11 包晶型の状態図の冷却過程と組織
3.12 偏晶型の状態図
3.13 共析・包析型の状態図
3.13.1 共析・包析型の状態図
3.13.2 2成分系状態図の実例
演習問題
 
4. 固体中の拡散
4.1原子の拡散とフィックの法則
4.1.1 拡散の機構 
4.1.2 拡散の活性化エネルギー
4.1.3 フィックの第1法則と第2法則
4.1.4 フィックの第2法則の解とその応用
4.2 拡散に及ぼす温度の影響
4.3 カーケンドール効果
4.4 高速拡散
4.5 拡散と相変態
演習問題
 
5. 材料の力学的性質
5.1 応力とひずみの概念 
5.1.1 荷重の種類 
5.1.2 引張試験 
5.1.3 圧縮試験,せん断およびねじり試験
5.2 弾性変形
5.2.1 弾性変形における応力とひずみの関係
5.2.2 材料の弾性的性質
5.3 塑性変形
5.3.1 引張特性 
5.3.2 真応力と真ひずみ
5.4 金属の塑性変形 
5.4.1 金属の結晶構造とすべり系
5.4.2 単結晶におけるすべり変形
5.4.3 多結晶におけるすべり変形
5.4.4 双晶変形
5.4.5 塑性変形と組織
5.5 塑性変形と転位 
5.5.1 転位の種類 
5.5.2 バーガース回路 
5.5.3 転位のすべり運動と結晶表面のステップ形成
5.5.4 部分転位と積層 
5.5.5 転位の弾性応力場と転位に働く力
5.5.6 転位の運動 
5.5.7 転位の相互作用 
5.5.8 転位を動かすのに要するせん断応力
5.5.9 転位の増殖機構 
5.5.10 転位の集積 
5.5.11 延性材料の破壊 
5.5.12 マクロ的なひずみ 
5.6 加工硬化とひずみ時効 
5.6.1 加工硬化 
5.6.2 冷間加工による機械的性質の変化
5.6.3 ひずみ時効 
5.7 回復と再結晶 
5.7.1 回復・再結晶の過程 
5.7.2 結晶粒の成長 
5.8 材料試験 
5.8.1 硬さ試験 
5.8.2 シャルピー衝撃試験 
5.9 金属の強化機構 
5.9.1 結晶粒の微細化による強化
5.9.2 固溶強化(固溶硬化) 
5.9.3 分散強化 
5.9.4 転位の障害物の乗り越え方
演習問題
 
参考文献 
演習問題解答 
索引

小林 政信(コバヤシ マサノブ)

山本 恭永(ヤマモト ヤスヒサ)

為広 博(タメヒロ ヒロシ)

「材料」(日本材料学会) 2012年8月号 掲載日:2012/08/16
上記学会誌に上智大学・久森紀之先生による書評が掲載されました。

「材料」Webページはこちら

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