知能科学 - ロボットの“知”と“巧みさ” -
本書では,ロボットが自ら環境を認識し,運動を計画し,環境や物体に触れながら作業するための科学的根拠をなるべく原点に立ち戻って講述する。後半では,ロボティクスと脳科学の観点から,身体運動の巧みさの源泉となる知能に迫る。
- ジャンル
- 発行年月日
- 2007/01/22
- 判型
- A5
- ページ数
- 200ページ
- ISBN
- 978-4-339-04517-8
- 内容紹介
- 目次
- 広告掲載情報
本書では,ロボットが自ら環境を認識し,運動を計画し,環境や物体に触れながら作業するための科学的根拠をなるべく原点に立ち戻って講述する。後半では,ロボティクスと脳科学の観点から,身体運動の巧みさの源泉となる知能に迫る。
1. ロボットと知能科学
1.1 ロボティクスの定義
1.2 コンピュータがすべてではない
1.3 人間の知能はどこから生まれたか:手の自由解放と拇指対向
1.4 人間の知能はなぜ発達したか:言語の獲得
1.5 人間の知能はロボットに移植できるか
1.6 身体運動と巧みさの科学
2. 人間とコンピュータの共生:コミュニケーション
2.1 サイバネティクスの誕生
2.2 ディジタル通信技術の成熟
2.3 人間と機械との対話(チューリングテスト)
2.4 命題論理
2.5 機械ができる思考:論証と推論
2.6 エキスパートシステムと一階述語論理
2.7 チューリング機械とアルゴリズム:ロボットは,結局は,なにができるか
3. コンピュータ(自律移動ロボット)が得意な知能
3.1 地図データベースと探索
3.2 接線グラフと障害物回避
3.3 最適探索のアルゴリズム
3.4 自律移動ロボットの経路計画
3.5 ゲームに勝つための戦略
4. 機械による認識
4.1 人類は“数”をどのようにして認識したか
4.2 直線の認識:ハフ変換
4.3 ハウスドルフ距離による図形のマッチング
4.4 テンプレートマッチングと位相限定相関法
4.5 回転と拡大・縮小があるときのパターンマッチング
4.6 一般化ハフ変換に基づくパターンマッチング
5. ロボットの運動の基本原理
5.1 ニュートンの運動の法則
5.2 仕事とポテンシャルエネルギー
5.3 1自由度系の運動
5.4 剛体の回転運動と慣性モーメント
5.5 変分原理とエネルギー保存則
5.6 平面ロボットの運動方程式
5.7 ロボット運動の制御
6. “巧みさ”と冗長自由度問題
6.1 “巧みさ”の文脈依存説
6.2 冗長自由度系とベルンシュタイン問題
6.3 冗長自由度問題の自然な解消法:仮想ばね・ダンパ仮説
6.4 3次元物体の“Blind Grasp”
7. 脳科学から見たロボティクス
7.1 身体運動と脳科学
7.2 ロボティクス研究と脳科学
7.3 高知能化をめざしたロボティクス研究の行き先
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掲載日:2021/04/01