情報ネットワークの分散制御と階層構造
制御動作の時間スケールや制御範囲の空間スケールに基づく階層構造の考え方やモノの見方について解説した。
- 発行年月日
- 2015/10/05
- 判型
- A5
- ページ数
- 230ページ
- ISBN
- 978-4-339-02803-4
- 内容紹介
- 目次
- 広告掲載情報
ネットワークの大規模で複雑なシステムを統一的な見方で認識するための枠組みとして,制御動作の時間スケールや制御範囲の空間スケールに基づく階層構造の考え方が有効であり,そのための考え方やモノの見方について解説した。
1. 自律分散制御と階層構造
1.1 大規模複雑システムとしての情報ネットワーク
1.2 自然界の秩序はどこからくるのか
1.3 ミクロとマクロを結び付けるしくみ
1.3.1 階層構造の例
1.3.2 近接作用の考え方から見た自律分散制御
1.3.3 くりこみ群の考え方から見た階層構造
1.3.4 自律分散制御と階層構造
1.3.5 自律分散制御と階層構造に関する若干の補足
章末問題
2. 偏微分方程式に基づく自律分散制御
2.1 局所動作規則と偏微分方程式
2.1.1 連続の式
2.1.2 拡散方程式
2.1.3 拡散方程式の解
2.2 偏微分方程式に基づく自律分散制御の構成法
2.2.1 偏微分方程式に基づく自律分散制御
2.2.2 離散化に伴う注意事項
2.3 ネットワーク上の拡散方程式
2.3.1 ラプラシアン行列と固有値問題
2.3.2 ネットワーク上の拡散方程式と拡散の流れ
2.3.3 ラプラシアン行列の固有値問題とフーリエ変換
2.4 拡散現象のくりこみ変換を用いた自律分散制御法
2.4.1 拡散現象のくりこみ変換と偏微分方程式
2.4.2 空間構造を生み出す自律分散制御
章末問題
3. 拡散現象に基づく自律分散クラスタリング
3.1 MANET の階層型経路制御とクラスタリング
3.2 自律分散クラスタリングのためのドリフト項設計
3.3 制御動作の離散的な記述
3.4 クラスタ構造の安定化技術
3.4.1 逆拡散ポテンシャル84
3.4.2 拡散とドリフトの強さの自律調整機構87
3.4.3 空間構造の履歴情報を用いたクラスタ構造の安定化技術94
3.5 偏微分方程式に基づくその他の空間構造生成法と注意事項
章末問題
4. ホイヘンスの原理に基づく自律分散クラスタリング
4.1 ホイヘンスの原理を利用した自律分散クラスタリング
4.1.1 ホイヘンスの原理とくりこみ変換
4.1.2 空間構造分布のレンジと増幅
4.2 ホイヘンスの原理に基づく自律分散クラスタリングの特徴
4.3 生成されるクラスタ数の制御技術
章末問題
5. カオスを利用した分散制御
5.1 予備知識の簡単な解説
5.1.1 TCP の動作概要とTCP グローバル同期問題
5.1.2 RED の狙いと動作概要
5.1.3 カオスを利用した階層型ネットワーク制御のコンセプト
5.2 結合振動子に現れるカオスと送信レート制御への応用
5.2.1 緩和振動子からなる結合振動子
5.2.2 カオスを利用した送信レート制御
5.3 リンク帯域の制限を考慮した送信レート制御の特性とカオスの回復
5.3.1 リンク帯域の制限を考慮した送信レート制御
5.3.2 送信レートの最大値の振舞い
5.3.3 カオスに基づく階層制御の枠組みの回復
章末問題
6. くりこみ変換と階層構造
6.1 準静的アプローチ
6.1.1 ユーザと通信システム間の相互作用と階層構造
6.1.2 準静的アプローチのコンセプト
6.1.3 準静的アプローチに現れるゆらぎの表現方法
6.2 ユーザの時間分解能のくりこみ群と準静的アプローチ
6.2.1 再試行を含む入力トラヒックレートのくりこみ変換
6.2.2 入力トラヒックレートのくりこみ群方程式
6.3 ダイナミクスの縮約と準静的アプローチ
6.3.1 断熱近似とくりこみ群方程式
6.3.2 非断熱効果の摂動展開と準静的アプローチの理解
6.4 再試行を含む入力トラヒック量の時間発展方程式
6.4.1 具体的な時間発展方程式
6.4.2 評価例
章末問題
7. まとめ
7.1 全体のまとめ
7.2 更なる勉強のための情報
付録
A.1 マルコフ過程
A.2 マスター方程式
A.3 ランジュバン方程式とフォッカー・プランク方程式
A.4 伊藤過程と伊藤の補題
引用・参考文献
索引
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掲載日:2024/09/10
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掲載日:2024/03/12
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掲載日:2024/03/12
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掲載日:2024/03/04
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掲載日:2023/09/06
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掲載日:2023/03/15
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掲載日:2023/02/01
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掲載日:2021/12/28
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- 「情報ネットワーク科学シリーズ」ラインナップ