真空科学ハンドブック

真空科学ハンドブック

真空の基礎科学から作成・計測・保持する技術に関わる科学的基礎を解説。真空科学・技術の過去・現在・未来が詰まった一冊。

ジャンル
発行年月日
2018/03/30
判型
B5 上製/箱入り
ページ数
590ページ
ISBN
978-4-339-00908-8
真空科学ハンドブック
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定価

22,000(本体20,000円+税)

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真空の基礎科学から作成・計測・保持する技術に関わる科学的基礎を解説。また,成膜,プラズマプロセスなどの応用分野で真空環境の役割を説き,極高真空などのこれまでにない真空環境が要求される研究・応用への取組みなどを紹介。

『真空科学ハンドブック』をお届けします.ハンドブックというには大部に過ぎないかといわれると,まさにそのとおりです.むしろ教科書と考えていただいた方がよいでしょう.それも,現在入手可能な真空科学・技術に関する類書の中では,おそらく最も詳しく,かつ最も高度な内容であると思います.かなり充実したものであると自負しております.このような本ができた背景には,永年にわたってJournal of the Vacuum Society of Japan(『真空』誌)に,論文,解説記事を書かれた方々,また,毎年日本真空学会が開講している真空夏季大学の講師として活躍された方々が多数いらっしゃることがあります.

真空夏季大学は2017年で57回目を迎えました.毎年,テキストを更新し,講師が交替するときには,さらに内容を付け加えるなどして,すでにかなりの厚さとなり,これ自体が真空科学・技術の教科書に成長しています.夏季大学の限られた時間内には教えきれないという矛盾も抱えています.夏季大学のテキストを出版物として残そうという話はずいぶん昔からありました.それが実現しなかったのは,夏季大学のテキストは毎年,講師が更新すべきで固定したものとするのは良くない,すなわち講師もテキスト作りで勉強すべきであるという積極的な理由もありました.一方,これほどページ数の多い本は昨今の出版事情では発行が難しいという背景もありました.

コロナ社から,社の創立90周年記念出版として真空学会編集の本を出したいという相談をいただいたのは2013年のことでした.かねてより真空科学のテキストをまとめたいという希望がありましたので,これは願ってもないことでした.夏季大学のテキストとしてかなりの内容のものが形を成していましたし,しかも,ページ数の制限はないとのことなので,ほとんどの部分はそのまま原稿とすることができる,とかなり楽観的な予想の下,編纂が始まりました.素材がほぼそろっているという点では,その予想は当たっていました.しかし,一つひとつ独立した,しかもそれぞれ講師の色が強く出ている夏季大学のテキストを集めただけでは1冊の本にはなりません.統一感と一貫性を確かなものにするために編集委員は工夫し,執筆者の皆様にはさまざまのお願いをいたしました.また,時間の制限のために夏季大学では扱っていない項目を加えて,網羅的なものにまとめることにも努力いたしました.

用語と記号の統一も課題でした.「真空」は相当に広い分野に広がっており,用語・記号にも分野ごとのバラエティがあります.それらを無理矢理に画一的にそろえることは,記述のスマートさを損なうことになるので,適当と思われるところで止めてあります.
本書には真空科学・技術の過去・現在・未来が詰まっています.「過去」は先人達が築いてきたこの分野の基礎であり,「現在」は,文字どおりこの分野の活動の現状といえるでしょう.「未来」は見えません.予想でしかありません.しかし,本書に書かれていることが,まだ見えぬ未来の科学と技術の礎になることは間違いないと思います.本書がそのように活用されれば編集委員・執筆者一同の喜びであります.

最後になりましたが,編集委員のお一人,橘内浩之さんが本書の完成をご覧になることなく急逝されましたことはたいへん悲しく残念なことでした.本企画が始まって以来の多大のご尽力に感謝申し上げ,ご冥福をお祈りいたします.

2018年2月 真空科学ハンドブック編集委員会委員長 日本真空学会会長 荒川一郎

0. 真空科学・技術の歴史
0.1 真空と気体の科学
 0.1.1 真空と大気圧
 0.1.2 気体の状態方程式と分子の運動
 0.1.3 導管内の分子の運動とコンダクタンス(M.KnudsenとM.vonSmoluchowski)
0.2 真空ポンプ
 0.2.1 液柱ポンプの発明
 0.2.2 気体輸送式ポンプ――現代につながる真空技術の進歩(W.GaedeとI.Langmuir)――
 0.2.3 イオンポンプとゲッターポンプ
 0.2.4 クライオポンプ
0.3 圧力の測定
 0.3.1 力学的測定
 0.3.2 気体の諸性質を利用する圧力測定
 0.3.3 電離真空計
 0.3.4 質量分析計
0.4 真空科学・技術の現在と将来

1. 真空の基礎科学
1.1 希薄気体の分子運動
 1.1.1 気体の圧力
 1.1.2 空気
 1.1.3 気体の法則
 1.1.4 気体の状態方程式
 1.1.5 物質の三態
 1.1.6 気体の熱力学
 1.1.7 気体分子の速度分布
 1.1.8 真空科学で用いられる種々の物理量の統計平均
 1.1.9 平均自由行程
 1.1.10 入射頻度
1.2 希薄気体の輸送現象
 1.2.1 粘性流と分子流
 1.2.2 圧力が高い領域での輸送現象
 1.2.3 圧力が低い領域での輸送現象(分子条件下での輸送過程)
 1.2.4 輸送現象における壁面の効果
1.3 希薄気体の流体力学
 1.3.1 希薄気体を特徴付ける量
 1.3.2 壁面における分子散乱
 1.3.3 流量
 1.3.4 コンダクタンス
 1.3.5 コンダクタンスの合成
 1.3.6 粘性流領域でのコンダクタンス
 1.3.7 分子流領域でのコンダクタンス(1)――円形断面の導管の場合――
 1.3.8 分子流領域でのコンダクタンス(2)――任意の断面形状を持つ導管の場合――
 1.3.9 中間流領域でのコンダクタンス
1.4 気体と固体表面
 1.4.1 真空科学の中の表面科学
 1.4.2 気体分子と表面の相互作用:吸着・散乱・拡散・脱離
 1.4.3 気体の吸着
 1.4.4 気体分子の散乱
 1.4.5 気体の拡散
 1.4.6 気体の熱脱離
 1.4.7 電子遷移誘起脱離
 1.4.8 気体の吸着と脱離
1.5 固体表面・内部からの気体放出
 1.5.1 気体の固体内部への溶解
 1.5.2 気体の固体内部での拡散と透過
1.6 関連資料
 1.6.1 マクスウェル速度分布に関する計算
 1.6.2 拡散方程式
 1.6.3 おもな気体の基本的な性質一覧
 1.6.4 熱的適応係数の測定値

2. 真空用材料と構成部品
2.1 真空容器材料
 2.1.1 ステンレス鋼
 2.1.2 アルミニウム合金
 2.1.3 チタンおよびチタン合金
 2.1.4 銅
2.2 真空用部品材料と表面処理
 2.2.1 耐熱材料(ニッケル基合金)
 2.2.2 高温および低温用材料
 2.2.3 ガラス,セラミックス,グラファイト
 2.2.4 プラスチック,エラストマー
 2.2.5 表面処理技術
2.3 接合技術・材料
 2.3.1 金属と金属の接合
 2.3.2 金属とガラスの接合
 2.3.3 金属とセラミックスの接合
 2.3.4 接着剤
2.4 真空封止
 2.4.1 エラストマーシールフランジ
 2.4.2 メタルシールフランジ
 2.4.3 メタルOリング
 2.4.4 バルブ
 2.4.5 真空バルブの構造
 2.4.6 各種真空バルブ
2.5 真空用潤滑材料
 2.5.1 真空中での摩擦
 2.5.2 液体潤滑剤
 2.5.3 固体潤滑剤
 2.5.4 ガス放出
2.6 運動操作導入
 2.6.1 真空中への運動の伝達
 2.6.2 直線導入
 2.6.3 回転導入
 2.6.4 モーター駆動
2.7 電気信号導入
 2.7.1 電流導入
 2.7.2 熱電対,光ファイバー導入
 2.7.3 高電圧導入
 2.7.4 高周波導入
2.8 洗浄
 2.8.1 汚れの種類と洗浄法
 2.8.2 機械的な除去
 2.8.3 湿式洗浄
 2.8.4 乾式洗浄
 2.8.5 洗浄の評価方法
 2.8.6 洗浄後の保管
 2.8.7 総合的な洗浄方法の検討例
 2.8.8 関連資料
2.9 ガス放出データ
 2.9.1 熱脱離によるガス放出
 2.9.2 ガス放出速度データの参考文献
 2.9.3 透過と拡散
 2.9.4 蒸気圧
 2.9.5 ポンプからのガス放出
 2.9.6 熱脱離以外のガス放出

3. 真空の作成
3.1 真空の作成手順
 3.1.1 到達圧力と常用圧力
 3.1.2 真空装置の構成
 3.1.3 真空ポンプの選択
 3.1.4 真空容器の設計
 3.1.5 真空排気システム
 3.1.6 リーク検査
3.2 真空ポンプ
 3.2.1 真空ポンプの使用圧力範囲
 3.2.2 油回転ポンプ
 3.2.3 ルーツポンプ
 3.2.4 ドライポンプ
 3.2.5 拡散ポンプ
 3.2.6 ターボ分子ポンプ
 3.2.7 クライオポンプ
 3.2.8 ゲッターポンプ
 3.2.9 スパッタイオンポンプ
 3.2.10 ソープションポンプ
3.3 排気プロセス
 3.3.1 排気の方程式
 3.3.2 粘性流領域の排気
 3.3.3 分子流領域の排気
3.4 排気速度とコンダクタンス
 3.4.1 実効排気速度とコンダクタンス
 3.4.2 粘性流領域のコンダクタンス
 3.4.3 分子流領域のコンダクタンス
 3.4.4 中間流領域のコンダクタンス
3.5 リーク検査
 3.5.1 リークのメカニズム
 3.5.2 リーク量の単位
 3.5.3 許容リーク量
 3.5.4 ヘリウムリークディテクターの原理と校正
 3.5.5 各種リーク検出方法
 3.5.6 リーク検出の実際

4. 真空計測
4.1 全圧真空計
 4.1.1 U字管真空計
 4.1.2 マクラウド真空計
 4.1.3 ブルドン管真空計
 4.1.4 隔膜真空計
 4.1.5 熱伝導真空計
 4.1.6 粘性真空計
 4.1.7 電離真空計
4.2 質量分析計,分圧真空計
 4.2.1 四極子形質量分析計
 4.2.2 RGAの実際と問題点
 4.2.3 磁場偏向型質量分析計
 4.2.4 飛行時間型質量分析計
 4.2.5 その他の質量分析計
4.3 流量計,圧力制御
 4.3.1 はじめに
 4.3.2 マスフローコントローラー
 4.3.3 形状の決まった孔を用いる方法
 4.3.4 透過リーク
 4.3.5 膜式流量計(せっけん膜流量計)
 4.3.6 面積流量計(フロート流量計)
4.4 真空計測の誤差の要因と対策
 4.4.1 気体の種類による感度の違い
 4.4.2 真空系に起因する誤差
 4.4.3 真空計に起因する誤差
4.5 真空計を用いた気体流量の計測システム
 4.5.1 はじめに
 4.5.2 基礎
 4.5.3 真空試験のための計測システム
 4.5.4 昇温脱離分析法
 4.5.5 ガス透過測定
4.6 校正と標準
 4.6.1 はじめに
 4.6.2 圧力真空標準
 4.6.3 国際単位系(SI)
 4.6.4 比較校正法
 4.6.5 真空計測における不確かさとトレーサビリティについて

5. 真空システム
5.1 実験研究用超高真空装置
 5.1.1 超高真空の基礎
 5.1.2 超高真空用材料と超高真空装置構成部品
 5.1.3 実験用超高真空装置の製作
 5.1.4 試料作製機構の具体例
 5.1.5 超高真空実験の安全対策
5.2 大型真空装置
 5.2.1 はじめに
 5.2.2 粒子加速器
 5.2.3 スペースチャンバー
 5.2.4 核融合装置
 5.2.5 重力波検出器
5.3 産業用各種生産装置
 5.3.1 概要
 5.3.2 真空の五つの性質
 5.3.3 差圧を利用する
 5.3.4 断熱を利用する
 5.3.5 蒸発を利用する
 5.3.6 無酸素環境を利用する
 5.3.7 放電を利用する
 5.3.8 応用最前線

6. 真空の応用
6.1 薄膜作製
 6.1.1 はじめに
 6.1.2 薄膜作製法の概要
 6.1.3 成膜の素過程
 6.1.4 実際の成膜例
 6.1.5 まとめ
6.2 プラズマプロセス
 6.2.1 低中真空領域でのプラズマプロセス
 6.2.2 低中真空領域プラズマを用いた超微細加工~プラズマエッチング
 6.2.3 微細加工プラズマプロセスの今後の展望
6.3 表面分析
 6.3.1 真空中の試料表面
 6.3.2 真空中の電子の飛行距離
 6.3.3 電子と固体の相互作用を利用した表面分析
 6.3.4 X線と固体の相互作用を利用した表面分析
 6.3.5 イオンと固体の相互作用を利用した表面分析

索引

掲載日:2024/03/08

第66回フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム講演要旨集広告

掲載日:2023/03/10

第64回フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム講演要旨集広告

掲載日:2022/03/01

「第62回 フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム 講演要旨集」広告

掲載日:2021/11/17

「トライボロジー総覧 2022」広告

掲載日:2021/03/01

第60回 フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム講演要旨集広告

掲載日:2020/12/03

応用物理学会誌「応用物理」2020年12月号広告

掲載日:2020/03/16

第58回 フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム講演要旨集広告

真空科学ハンドブック特設サイト
本書の特徴・読者対象

本書の特徴

  • 真空科学・技術に関する類を見ない高度な内容を備えた専門書。
  • 最新の情報を織り込みつつ,真空科学・技術の基礎から応用までをなるべく体系的に平易に解説。

読者対象

  • 真空科学・技術に関わる
    広範にわたる技術者・研究者
  • 真空科学・技術に興味を持つ大学院生
凡例・体裁見本

凡例

1. 構成および章・節・項の区分
  • (a)章・節・項はポイントシステムを採用した.
  • (b)図・表・式は,節ごとの一連番号とした.
2. 用語
  • (a)主要な用語は,その初出時に対応英語を併記した.
  • (b)外国人名は,定理や方法などに冠する際には片仮名書きとし,その他の場合は原語とした.
  • (c)外来語の表記については,そのまま日本語の用語として使用されているものは片仮名書きとし,日本語の用語が統一されていないものは原語で表記した.なお,片仮名表記法は,原則としてJISZ 8301 に準拠した.
  • (d)外国語の略語には,原則として原語(フルスペル)を併記した.
  • (e)真空関連用語の表記は,原則としてJIS Z 8301に準拠した.
3. 単位,定数
単位は,原則として国際単位系(SI)を用いることとした.ただし,文献を引用した場合や広く慣用的に用いられている場合は,SI 以外の単位表記を認めている.
諸定数は2014 CODATA を基にした.ただし,質量標準の見直しに伴って抜本的な改定が行われ,2018年に2018 CODATA が発表される予定である.
4. 数学記号,量記号,単位記号および図記号
一般の数学記号,量記号,単位記号および図記号は,原則としてJIS に準拠した.
5. 文献
  • (a)文献は章末または節末に一括して掲載した.
  • (b)文献番号は章または節ごとの一連番号とした.
  • (c)文献は,本文中のその事項の右肩に片括弧付きの番号を付けて表記した.
  • (d)文献の記載の仕方は,つぎのとおりとした.[雑誌] 著者名:誌名,巻(発行年)ページ.[書籍] 著者名:書名,(編者名)(出版社,出版地,発行年)版,巻,章,ページ.
6. 索引
巻末に五十音順,アルファベット順で掲載した.

体裁見本

図表や画像も多く掲載しています
刊行のことば

 『真空科学ハンドブック』をお届けします.ハンドブックというには大部に過ぎないかといわれると,まさにそのとおりです.むしろ教科書と考えていただいた方がよいでしょう.それも,現在入手可能な真空科学・技術に関する類書の中では,おそらく最も詳しく,かつ最も高度な内容であると思います.かなり充実したものであると自負しております.このような本ができた背景には,永年にわたってJournal of the Vacuum Society of Japan(『真空』誌)に,論文,解説記事を書かれた方々,また,毎年日本真空学会が開講している真空夏季大学の講師として活躍された方々が多数いらっしゃることがあります.

 真空夏季大学は2017年で57回目を迎えました.毎年,テキストを更新し,講師が交替するときには,さらに内容を付け加えるなどして,すでにかなりの厚さとなり,これ自体が真空科学・技術の教科書に成長しています.夏季大学の限られた時間内には教えきれないという矛盾も抱えています.夏季大学のテキストを出版物として残そうという話はずいぶん昔からありました.それが実現しなかったのは,夏季大学のテキストは毎年,講師が更新すべきで固定したものとするのは良くない,すなわち講師もテキスト作りで勉強すべきであるという積極的な理由もありました.一方,これほどページ数の多い本は昨今の出版事情では発行が難しいという背景もありました.

 コロナ社から,社の創立90 周年記念出版として真空学会編集の本を出したいという相談をいただいたのは2013 年のことでした.かねてより真空科学のテキストをまとめたいという希望がありましたので,これは願ってもないことでした.夏季大学のテキストとしてかなりの内容のものが形を成していましたし,しかも,ページ数の制限はないとのことなので,ほとんどの部分はそのまま原稿とすることができる,とかなり楽観的な予想の下,編纂が始まりました.素材がほぼそろっているという点では,その予想は当たっていました.しかし,一つひとつ独立した,しかもそれぞれ講師の色が強く出ている夏季大学のテキストを集めただけでは1 冊の本にはなりません.統一感と一貫性を確かなものにするために編集委員は工夫し,執筆者の皆様にはさまざまのお願いをいたしました.また,時間の制限のために夏季大学では扱っていない項目を加えて,網羅的なものにまとめることにも努力いたしました.

 用語と記号の統一も課題でした.「真空」は相当に広い分野に広がっており,用語・記号にも分野ごとのバラエティがあります.それらを無理矢理に画一的にそろえることは,記述のスマートさを損なうことになるので,適当と思われるところで止めてあります.

 本書には真空科学・技術の過去・現在・未来が詰まっています.「過去」は先人達が築いてきたこの分野の基礎であり,「現在」は,文字どおりこの分野の活動の現状といえるでしょう.「未来」は見えません.予想でしかありません.しかし,本書に書かれていることが,まだ見えぬ未来の科学と技術の礎になることは間違いないと思います.本書がそのように活用されれば編集委員・執筆者一同の喜びであります.

 最後になりましたが,編集委員のお一人,橘内浩之さんが本書の完成をご覧になることなく急逝されましたことはたいへん悲しく残念なことでした.本企画が始まって以来の多大のご尽力に感謝申し上げ,ご冥福をお祈りいたします.

2018年2月

真空科学ハンドブック編集委員会委員長
日本真空学会会長
荒川一郎

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