アクティブ・プラズモニクス

アクティブ・プラズモニクス

近年注目されているプラズモニクス技術に基礎を置きながら,光メタ物質について,基礎からその最新の研究までを解説した。

ジャンル
発行年月日
2013/05/23
判型
A5
ページ数
318ページ
ISBN
978-4-339-00836-4
アクティブ・プラズモニクス
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定価

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本書では,近年注目されフォトニックデバイスなどに応用されているプラズモニクス技術に基礎を置きながら,それに深くかかわる自然界には存在しない光学媒質である,光メタ物質について,基礎からその最新の研究までを解説する。

1. 表面プラズモン
1.1 はじめに
1.2 伝搬型表面プラズモンの分散関係
1.3 表面プラズモンの励起
1.4 局在プラズモン共鳴

2. プラズモニックモードの結合
2.1 表面プラズモンにおける結合
2.1.1 同一の二つの共振器の結合
2.1.2 一般的な二つの共振器の結合
2.1.3 正規モード分裂
2.1.4 表面プラズモン誘起透明化
2.1.5 ファノ共鳴
2.2 励起子ポラリトン
2.2.1 弱結合と強結合
2.2.2 ラビ分裂の古典論的取扱い
2.2.3 ラビ分裂の観測
2.2.4 表面プラズモンとの強結合
2.3 入力の共振器への結合

3. プラズモニック導波路
3.1 プラズモニック導波路の概要
3.2 導波路解析のための準備
3.2.1 マクスウェル方程式
3.2.2 分散関係と波長
3.2.3 導波路解析の概要
3.2.4 直交座標系におけるマクスウェル方程式の成分表示
3.2.5 円筒座標系におけるマクスウェル方程式の成分表示
3.2.6 媒質の誘電率と透磁率
3.3 基本構造
3.4 導波路としての誘電体・金属界面
3.4.1 平面誘電体・負誘電体界面の特性方程式
3.4.2 電磁場分布
3.4.3 ポインティングベクトル
3.4.4 分散関係
3.5 平面型プラズモニック導波路
3.5.1 特性方程式
3.5.2 負誘電体薄膜導波路
3.5.3 負誘電体ギャップ導波路
3.5.4 ナノ光導波路
3.6 円筒型プラズモニック導波路
3.6.1 負誘電体ロッドの特性方程式
3.6.2 負誘電体ロッドの伝搬モード
3.6.3 負誘電体ロッドのビーム半径
3.6.4 その他の円筒型負誘電体導波路
3.7 プラズモニック導波路の損失
3.8 超集束
3.8.1 テーパー型プラズモニック導波路
3.8.2 楔形負誘電体導波路
3.9 ナノ光集積回路への応用
3.9.1 光集積回路と回折限界
3.9.2 その他のプラズモニック導波路
3.9.3 カップラー
3.9.4 受動型機能性PWG
3.9.5 能動型機能性PWG

4. 非線形プラズモニクス
4.1 非線形光学効果
4.1.1 はじめに
4.1.2 非線形分極を起源とする非線形光学効果
4.1.3 非線形分極を起源としない非線形光学効果
4.2 層構造からの高調波発生
4.2.1 金属表面からのSHG
4.2.2 界面における高調波発生の反射と透過
4.2.3 多層膜における反射率の計算
4.2.4 多層膜からのSHG
4.2.5 表面プラズモン増強SHG の計算結果
4.3 球構造からの高調波発生
4.3.1 コアシェル構造
4.3.2 コアシェル構造の吸収と散乱
4.3.3 コアシェルからの光高調波発生
4.4 ハイパーレイリー散乱
4.4.1 ハイパーレイリー散乱
4.4.2 金属ナノ粒子におけるハイパーレイリー散乱
4.5 光整流とフォトンドラッグ効果
4.5.1 はじめに
4.5.2 表面プラズモンと光整流
4.5.3 表面プラズモンとフォトンドラッグ効果
4.6 多光子蛍光
4.6.1 はじめに
4.6.2 2光子蛍光強度
4.6.3 金ナノ構造からの2 光子蛍光の利用

5. 蛍光増強および有機EL 素子の光取出し
5.1 表面プラズモンによる蛍光増強
5.1.1 はじめに
5.1.2 パーセル因子と自然放出増強度
5.1.3 自由空間における振動双極子のエネルギー散逸
5.1.4 基板上の振動双極子のエネルギー散逸
5.1.5 層内に置かれた振動双極子のエネルギー散逸
5.1.6 表面プラズモンへのエネルギー移動
5.1.7 電子–正孔対の生成の波数依存性
5.1.8 金属ナノ粒子へのエネルギー散逸
5.1.9 FDTD 法による自然放出増強度の計算
5.1.10 表面プラズモンによる蛍光増強
5.2 プラズモニック構造による有機EL 素子の高効率化
5.2.1 はじめに
5.2.2 有機EL 素子における励起子のエネルギー散逸
5.2.3 プラズモニック結晶による光取出し効率の向上
5.2.4 高指向性有機EL 素子
5.2.5 金属/誘電体/金属構造電極を用いた波長選択有機EL 素子

6. 表面プラズモンの増幅とプラズモニック・レーザー
6.1 利得媒質との相互作用
6.1.1 利得媒質との界面における全反射
6.1.2 利得媒質との界面における伝搬型表面プラズモン
6.1.3 局在型表面プラズモン共鳴における利得媒質
6.2 表面プラズモンの増幅
6.2.1 単一界面表面プラズモンの増幅
6.2.2 長距離伝搬型表面プラズモンの増幅
6.3 プラズモニック・レーザー
6.3.1 プラズモン導波路を用いた量子カスケードレーザー
6.3.2 MIM 導波路を用いた半導体レーザー
6.3.3 spaser
6.3.4 ハイブリッド・プラズモンモードを用いたレーザー

7. プラズモニックLED
7.1 固体発光デバイスの現状
7.1.1 InGaN/GaN 系LED の問題点
7.1.2 LED の発光効率の改善方法
7.2 プラズモニクスを利用した光取出し効率の改善
7.2.1 GaAs 系LED の光取出し効率の改善
7.2.2 ナノ回折格子による光と表面プラズモンの相互作用
7.3 プラズモニクスを利用した輻射再結合速度の改善
7.3.1 GaAs 系赤外発光LED の高効率化
7.3.2 InGaN/GaN 系QW におけるパーセル効果
7.3.3 InGaN/GaN 系QW による青色発光の高効率化
7.3.4 自然放出速度の増加とパーセル増強因子
7.4 さまざまな材料系におけるプラズモニック発光増強
7.4.1 有機材料や半導体ナノ微粒子への応用
7.4.2 シリコンナノフォトニクスへの応用
7.5 プラズモニックLED の可能性
7.5.1 プラズモニックLED の動作原理
7.5.2 プラズモニックLED デバイスの可能性
7.5.3 光取出し効率の向上を目指したプラズモニックLED
7.5.4 金属アイランド構造を埋め込んだプラズモニックLED
7.5.5 ドライエッチングを用いたプラズモニックLED
7.5.6 プラズモニックLED の将来展望

8. プラズモニック太陽電池
8.1 太陽電池の現状と問題点
8.2 プラズモニック太陽電池の基本タイプ
8.3 伝搬型表面プラズモンを利用した太陽電池
8.3.1 プリズムによる減衰全反射法の利用
8.3.2 ナノグレーティング構造の利用
8.3.3 透過光増強効果の利用
8.4 局在型表面プラズモンを利用した太陽電池
8.4.1 金属微粒子による光散乱・吸収増強の利用
8.4.2 金属微粒子の近接場相互作用の利用
8.4.3 その他の表面プラズモン共鳴の利用
8.5 おわりに

付録
A.1 クレッチマン配置における共鳴曲線
A.2 ポインティングの定理
A.3 基板上の双極子の輻射
A.4 遅延が無視できない場合の局在表面プラズモンへのエネルギー移動
引用・参考文献
索引

岡本 隆之(オカモト タカユキ)

岡本 晃一(オカモト コウイチ)

「Electoronic Journal」(電子ジャーナル発行) 2013年9月号 掲載日:2013/09/18
上記雑誌に書評が掲載されました。
日刊工業新聞2013年7月25日 「技術科学図書」欄 掲載日:2013/07/29
日刊工業新聞 「技術科学図書」欄に当書籍の新刊紹介が掲載されました。

「日刊工業新聞」Webページはこちら

掲載日:2020/12/03

応用物理学会誌「応用物理」2020年12月号広告