わかりやすい電子物性 - はじめて学ぶ電子工学 -
半導体物性やそれを使ったダイオード,トランジスタ,およびそれらを用いる増幅回路などにおける各素子の動作を平易に解説した。
- 発行年月日
- 2013/04/30
- 判型
- A5
- ページ数
- 224ページ
- ISBN
- 978-4-339-00848-7
- 内容紹介
- 目次
- レビュー
本書は,半導体物性やそれを使ったダイオード,トランジスタ,およびそれらを用いる増幅回路などにおける各素子の動作を,できるだけ我々が幼児体験を有する「力学」や「人間生活」をベースに,わかりやすく解説した。
0. 電気をイメージする ─ 電気の可視化 ─
0.1 オームの法則の可視化
0.2 交流の可視化
0.3 ドライヤのパワー
0.4 まとめ
1. 電子の動きを理解する
1.1 電流の実際
1.2 「モノ」の移動と「電子」の移動
1.3 「ヒト」の移動と「電子」の移動
1.4 電流の2要素 ─ ドリフト電流と拡散電流 ─
1.5 まとめ
2. 電子にとっての位置エネルギーと力学的位置エネルギーの比較
2.1 原子の構造
2.2 「モノ」が落ちる現象と力学的位置エネルギー
2.3 宇宙から「モノ」を落とす?
2.4 ばねの伸びと力学的位置エネルギー
2.5 電子にとっての位置エネルギー
2.6 ま と め
3. 固体における電気伝導 ─ エネルギーバンドの形成 ─
3.1 単原子,2原子,N原子固体における電子のエネルギー(ナトリウム)
3.1.1 単原子ナトリウム
3.1.2 2原子ナトリウム
3.1.3 N原子ナトリウム
3.1.4 ナトリウムにおけるエネルギーバンド形成のまとめ
3.2 単原子,2原子,N原子固体における電子のエネルギー(シリコン)
3.2.1 単原子シリコン
3.2.2 2原子シリコン
3.2.3 N原子シリコン
3.2.4 シリコンにおけるエネルギーバンド形成のまとめ
4. 半導体はなぜ「半・導体」か?
4.1 新しい概念の導入
4.2 フェルミ・ディラック分布関数の形
4.3 フェルミ・ディラック分布関数の意味と特徴
4.4 金属,半導体,絶縁体
4.5 まとめ
5. 半導体におけるキャリヤ生成の考え方 ─ 自由電子とホール ─
5.1 実際の構造とエネルギーバンド図との対比
5.2 自由電子と正孔(ホール)
5.3 真性キャリヤ密度
5.4 まとめ
6. 半導体における不純物とは?
6.1 n型半導体
6.1.1 実際の構造とエネルギーバンド図との対比
6.1.2 フェルミ準位の温度依存性 ─ 極低温から低温の領域 ─
6.1.3 フェルミ準位の温度依存性 ─ 室温から高温の領域 ─
6.1.4 n型半導体のまとめ
6.2 p型半導体
6.2.1 実際の構造とエネルギーバンド図との対比
6.2.2 フェルミ準位の温度依存性 ─ 極低温から低温の領域 ─
6.2.3 フェルミ準位の温度依存性 ─ 室温から高温の領域 ─
6.2.4 p型半導体のまとめ
6.3 まとめ
7. 真性,n型,p型各半導体のキャリヤ生成の考え方
7.1 キャリヤ生成の考え方
7.2 フェルミ準位
7.3 半導体の耐熱温度
7.4 まとめ
8. 固体結晶内におけるキャリヤ伝導の式
8.1 電界によるキャリヤの動き(ミクロ版)
8.2 電界によるキャリヤの動き(マクロ版)
8.3 ドリフト電流
8.4 拡散現象とそれに伴う電流
8.5 全電流の式とアインシュタインの関係
8.6 まとめ
9. 電磁気学の教えるところ ─ ポアソン方程式 ─
9.1 電磁気学の教えるところ
9.2 ポアソン方程式を使った解析例
9.3 平行平板コンデンサのエネルギーバンド図表現
9.4 各種電荷分布によって生じる電界・電位差
9.4.1 電荷分布の例(1)
9.4.2 電荷分布の例(2)
9.4.3 電荷分布の例(3)
9.5 まとめ
10. pn接合ダイオードとその電気特性
10.1 理想ダイオードの回路図記号・特性とその意味
10.2 現実のダイオードの特性例
10.3 シリコンpn接合ダイオードの構造とエネルギーバンド図
10.4 順バイアス印加
10.5 逆バイアス印加
10.6 まとめ
11. 金属 ─ 半導体接触
11.1 仕事関数
11.2 金属 ─ 半導体接触の組合せパターン
11.3 金 属 ─ 半導体接触(1)─ 金属A,B/p型半導体,金属A/n型半導体のパターン ─
11.4 金 属 ─ 半導体接触(2)─ 金属C/p型半導体,金属B,C/n型半導体のパターン ─
11.5 ショットキー障壁(ショットキーバリヤ)
11.6 金属 ─ 半導体接触の実用上の問題と解決法
11.7 まとめ
12. バイポーラトランジスタとその電気特性
12.1 バイポーラトランジスタの詳細構造と各端子の役割
12.2 特性グラフを読む
12.3 特性を生じさせる要因
12.4 増幅とは
12.5 まとめ
索引