レーザアブレーションとその応用

レーザアブレーションとその応用

本書は,高品質微細加工,高温超伝導膜,超微粒子,フラーレンなどの生成を可能にしたレーザアブレーションの原理と応用(医学応用を含む)について,入門的な解説から専門的ノウハウまでを広く網羅して解説した。

ジャンル
発行年月日
1999/11/25
判型
A5
ページ数
384ページ
ISBN
978-4-339-00715-2
レーザアブレーションとその応用
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定価

6,270(本体5,700円+税)

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本書は,高品質微細加工,高温超伝導膜,超微粒子,フラーレンなどの生成を可能にしたレーザアブレーションの原理と応用(医学応用を含む)について,入門的な解説から専門的ノウハウまでを広く網羅して解説した。

1. レーザアブレーション
1.1 レーザアブレーションとは…1
1.2 レーザアブレーションの歴史…4
引用・参考文献…9

2. レーザアブレーションの原理
2.1 レーザと固体の相互作用…11
2.1.1 光吸収と緩和…11
2.1.2 相変化…13
2.1.3 シリコンの短時間温度上昇と過渡的溶融層の生成…14
2.1.4 レーザアブレーション過程…16
2.1.5 レーザアブレーションの問題点…18
2.2 電子的過程による原子放出とレーザアブレーション…19
2.2.1 光子の吸収…19
2.2.2 電子励起エネルギーの局在…20
2.2.3 線形過程と非線形過程…23
2.2.4 非線形電子励起欠陥過程の例…23
2.2.5 電子的欠陥過程とレーザアブレーション…25
2.3 金属のレーザアブレーション…26
2.3.1 はじめに…26
2.3.2 加熱蒸発による中性原子放出…27
2.3.3 内殻電子励起によるイオン放出…30
2.3.4 まとめ…33
2.4 セラミックスのレーザアブレーション…34
2.4.1 セラミックスの分解プロセス…34
2.4.2 プラズマとレーザビームの相互作用…35
2.4.3 エキシマレーザの加工特性…37
2.5 高分子材料のレーザアブレーション…39
2.5.1 光の吸収…39
2.5.2 分解過程…41
2.5.3 エッチング深さ…43
2.5.4 レーザ照射後の表面状態…44
2.5.5 まとめ…47
2.6 生体組織のレーザアブレーション…47
2.6.1 生体組織のレーザアブレーションの特徴…47
2.6.2 生体組織の特性…48
2.6.3 生体アブレーション機構…51
2.7 超短パルスレーザによるレーザアブレーション…54
2.7.1 はじめに…54
2.7.2 超短パルスレーザとチャープパルス増幅…55
2.7.3 多光子過程…57
2.7.4 フェムト秒レーザアブレーション…58
2.7.5 まとめ…61
2.8 レーザアブレーションの数値解析モデル…62
2.8.1 はじめに…62
2.8.2 汎用シミュレーション法の必要性とレーザアブレーション…63
2.8.3 CIP法…64
2.8.4 固体・液体・気体の同時解法…65
2.8.5 レーザ加工…69
2.8.6 まとめ…71
引用・参考文献…71

3. レーザアブレーションプルーム中の動力学
3.1 レーザアブレーションプルームとその診断…76
3.1.1 はじめに…76
3.1.2 プルームの計測…78
3.2 高密度高温プルーム中の動力学…80
3.2.1 初期プルームとレーザ相互作用…80
3.2.2 時間分解レーザプラズマ軟X線吸収分光法…81
3.2.3 発生プルームの初期過程…83
3.3 放出粒子の組成と動力学…89
3.3.1 発光分光法による放出粒子の診断…89
3.3.2 質量分析法による放出粒子の診断…92
3.3.3 放出粒子の飛行速度分布…95
3.4 雰囲気ガス中でのプルームの挙動…98
3.4.1 プルームの画像診断…98
3.4.2 雰囲気ガス圧力によるプルーム構造の変化…101
3.4.3 プルームの進展…102
3.4.4 雰囲気ガスとの反応…104
3.4.5 クラスタリング反応と凝縮…105
3.4.6 基板の影響…105
3.5 デブリ付着のメカニズム…107
3.5.1 はじめに…107
3.5.2 デブリ付着現象…107
3.5.3 デブリ付着率に対するパラメータの影響…112
3.5.4 デブリ付着量の低減法…113
引用・参考文献…115

4. レーザアブレーション実験装置
4.1 エキシマレーザ装置…118
4.1.1 エキシマレーザの発振原理…118
4.1.2 レーザアブレーション用エキシマレーザ…121
4.2 CO◇2◇ レーザ装置…124
4.2.1 CO◇2◇ レーザの特徴…124
4.2.2 CO◇2◇ レーザ技術の開発…125
4.2.3 レーザアブレーション実験のためのCO◇2◇ レーザ装置…126
4.2.4 CO◇2◇ レーザ装置システム…127
4.3 YAGレーザ装置…128
4.3.1 YAGレーザの特徴…128
4.3.2 Q-swYAGレーザ装置…129
4.3.3 高調波のYAGレーザ装置…130
4.4 レーザアブレーション加工用各種光学システム…133
4.4.1 集光照射系…134
4.4.2 ビームホモジナイザ…136
4.4.3 アッテネータ…138
4.4.4 加工ステージ,ビーム走査系…138
4.4.5 量産加工用高効率加工光学系…139
引用・参考文献…141

5. レーザアブレーションによる加工および表面改質
5.1 ポリマーのレーザアブレーション加工…144
5.1.1 はじめに…144
5.1.2 表面微細構造の形成…146
5.1.3 ポリマーの表面処理…150
5.1.4 特異場でのレーザアブレーション…151
5.1.5 まとめ…152
5.2 セラミックスのレーザアブレーション加工…152
5.2.1 セラミックスの加工…152
5.2.2 セラミックス加工品質の向上…154
5.2.3 ガラスの加工…156
5.3 金属のレーザアブレーション加工…159
5.3.1 金属に対するレーザアブレーションの応用…159
5.3.2 金属のレーザアブレーション加工プロセス…160
5.3.3 光-音響変換法によるレーザアブレーションしきい値の測定…161
5.3.4 金属のレーザアブレーション加工の例…165
5.4 複合材料のレーザアブレーション加工…169
5.4.1 はじめに…169
5.4.2 サンプル材料…170
5.4.3 エキシマレーザ発振器と光学系…170
5.4.4 実験結果…171
5.4.5 切断加工の例…176
5.4.6 まとめ…176
5.5 エキシマレーザアブレーション加工の産業応用…177
5.5.1 フレキシブルプリント基板の微細精密穴あけ…177
5.5.2 インクジェットプリンタのノズルの穴あけ…178
5.5.3 微細導線の絶縁被覆層除法(ワイヤストリッピング)…179
5.5.4 その他の産業応用…180
5.6 Qスイッチ固体レーザによる電子部品加工…181
5.6.1 レーザトリマ…181
5.6.2 レーザリペア…184
5.6.3 レーザマーキング…188
5.7 YAGレーザ高調波によるレーザアブレーション加工…191
5.7.1 ポリイミドの加工…192
5.7.2 ソーダガラスの加工…194
5.7.3 ワイヤの絶縁被覆除去加工…195
5.8 レーザ表面クリーニング…196
5.8.1 はじめに…196
5.8.2 レーザクリーニングの照射条件…196
5.8.3 レーザクリーニングの現状…198
5.8.4 レーザクリーニング法の多様性,将来展望…199
引用・参考文献…200

6. レーザアブレーションによるナノクラスタ作成
6.1 生成機構Ⅰ:フラグメンテーション…206
6.1.1 レーザアブレーションの動的過程…206
6.1.2 レーザアブレーションの統一モデル…207
6.1.3 炭素物質のレーザアブレーションと時間空間分解測定…209
6.1.4 ナノクラスタ生成の前駆状態…213
6.2 生成機構Ⅱ:気相成長…215
6.2.1 Siのナノクラスタ成長…215
6.2.2 Siアブレーション粒子のクラスタ化,およびナノクラスタ化の計測…216
6.2.3 たい積ナノクラスタの大きさのガス圧およびガス圧たい積場所依存性…220
6.2.4 まとめ…221
6.3 カーボンナノクラスタ:フラーレン…222
6.3.1 C◇60◇ フラーレンの合成…222
6.3.2 窒素ドープ化フラーレンの合成…225
6.3.3 カーボンナノチューブの合成…225
6.3.4 生成機構…226
6.4 Siナノクラスタ:可視発光と発光機構…229
6.4.1 はじめに…229
6.4.2 シリコンナノ構造の構築…230
6.4.3 ホトルミネセンス…232
6.4.4 ナノ構造Siからの高効率可視発光…233
6.4.5 まとめ…236
6.5 ナノクラスタのデバイス応用…237
6.5.1 微粒子・ナノクラスタのデバイス応用技術…237
6.5.2 レーザアブレーションによるナノクラスタのデバイス応用技術…239
6.5.3 今後の課題…243
引用・参考文献…244

7. レーザアブレーションたい積法による薄膜形成
7.1 高温超伝導薄膜の形成…247
7.1.1 はじめに…248
7.1.2 Y系超伝導薄膜…248
7.1.3 Bi系超伝導薄膜…250
7.1.4 Tl系超伝導薄膜…251
7.1.5 Hg系超伝導薄膜…252
7.1.6 薄膜表面の平滑化技術…252
7.1.7 大面積化技術…253
7.1.8 まとめ…254
7.2 機能性酸化物薄膜の形成…254
7.2.1 はじめに…254
7.2.2 PLDによる複合酸化物薄膜作成…255
7.2.3 最適化と膜特性…259
7.2.4 機能特性と応用…262
7.3 酸化物薄膜の作成と原子レベル成長制御…263
7.3.1 はじめに…263
7.3.2 どのようにして原子層を制御するか…264
7.3.3 レーザMBE法による酸化物セラミックス薄膜成長の原子層制御…265
7.3.4 原子層制御のための基板表面超平たん化と表面構造解析…267
7.3.5 サファイア(単結晶アルミナ)薄膜の2次元エピタキシャル成長…268
7.3.6 Si基板上への酸化物単結晶薄膜の室温成長…270
7.3.7 酸化物人工超格子の作成と電気特性評価…271
7.3.8 まとめ…273
7.4 機能性有機薄膜の形成…273
7.4.1 はじめに…273
7.4.2 レーザアブレーションによる有機薄膜形成技術…274
7.4.3 F◇2◇ レーザを用いたフッ化物高分子薄膜形成とその機能化…274
7.4.4 レーザアブレーション法によるCuPc薄膜形成と有機デバイス作製…277
7.4.5 まとめ…282
引用・参考文献…283

8. レーザアブレーションの医学応用
8.1 角膜のレーザアブレーション治療…289
8.1.1 ArFエキシマレーザによる角膜形成術…289
8.1.2 PRK装置およびその運用条件…290
8.1.3 ArFエキシマレーザによる角膜アブレーション機構…292
8.1.4 最近の研究…293
8.2 動脈硬化病変のレーザアブレーション治療…294
8.2.1 動脈硬化と虚血性心疾患…294
8.2.2 種々の冠状動脈狭窄・閉塞病変の治療…295
8.2.3 動脈硬化病変とレーザーアブレーション…296
8.2.4 レーザ血管形成術の成績とその問題点…299
8.2.5 レーザ血管形成術の今後…300
8.3 歯硬組織のレーザアブレーション…301
8.3.1 はじめに…302
8.3.2 波長3μmにおけるレーザアブレーション効果…303
8.3.3 波長10μmにおけるレーザアブレーション効果…304
8.4 髄核,半月板のレーザアブレーション治療応用…306
8.4.1 はじめに…306
8.4.2 髄核のレーザアブレーション治療…307
8.4.3 半月板のレーザアブレーション治療…310
引用・参考文献…313

9. レーザアブレーションの新しい応用
9.1 レーザの水中照射による金属材料の応力改善…316
9.1.1 レーザによる応力改善の原理…316
9.1.2 プルームの観測と圧力評価…317
9.1.3 YAGレーザによるステンレス鋼表面の応力改善…319
9.1.4 産業分野への応用…320
9.2 レーザアブレーションによる放射能汚染の除去…320
9.2.1 レーザ除去法の原理と特徴…320
9.2.2 レーザ除去法に関する研究例…322
9.2.3 レーザ除去法の動向と課題…325
9.3 レーザアブレーションによる微小立体加工(レーザ旋盤加工法)…325
9.3.1 はじめに…325
9.3.2 レーザ旋盤加工法…326
9.3.3 加工例…327
9.3.4 将来の展望…328
9.4 レーザアブレーションによる光学素子加工…329
9.4.1 レーザアブレーションの光学素子加工への応用…329
9.4.2 加工原理…330
9.4.3 加工装置…330
9.4.4 プラスチック光学素子…331
9.4.5 ガラス・石英光学素子…334
9.5 レーザアブレーションを用いた固体表面の分析…336
9.5.1 レーザアブレーションの元素分析への応用…336
9.5.2 LAAF分光法による固体表面のサブナノメータ分析…338
9.6 SORによるテフロン加工…343
9.6.1 テフロン加工用短波長光源…343
9.6.2 SORによる光化学的加工…344
引用・参考文献…348

10. 内外のレーザアブレーションに関する研究動向
10.1 国内学会における研究動向…351
10.2 国際会議における研究動向…355
10.3 ドイツにおけるレーザアブレーション応用動向…360

索引…363

amazonレビュー

レーザアブレーションとその産業応用調査専門委員会(レーザアブレーショントソノサンギョウオウヨウチョウサセンモンイインカイ)

堀田 和明(ホッタ カズアキ)

神成 文彦(カミナリ フミヒコ)

緑川 克美(ミドリカワ カツミ)

山口 滋(ヤマグチ シゲル)

荒井 恒憲(アライ ツネノリ)

伊藤 義郎(イトウ ヨシロウ)

糸崎 秀夫(イトサキ ヒデオ)

井上 満夫(イノウエ ミツオ)

遠藤 彰(エンドウ アキラ)

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小海 文夫(コウミ フミオ)

佐々木 孝友(ササキ タカトモ)

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實野 孝久(ミノ タカヒサ)

高木 茂行

高木 茂行(タカギ シゲユキ)

 31年間、(株)東芝に勤務し、2015年に東京工科大学に工学部が設立される時に、電気電子工学科の教員として採用されました。企業経験が長かったこともあり、研究室では、実践的・実用的な研究に重点を置いています。「使ってもらってこそ工学の研究」というのが、基本的な考えです。
 入社後の15 年間は、NEDOプロジェクトで高電圧・大電流を扱うガスレーザの研究開発に取り組みました。プロジェクト終了後は、シミュレーションを使った液晶・半導体のプロセス開発・改善に取り組み、国内のクリーンルームを転々としました。レーザから半導体へと専門分野を変わる時は、慣れない分野で苦しみもありましたが、変わることにより多くの成果を上げることができました。「研究者・技術者のも社会の要請に対して変化しなければならない」とうのがもう一つの考えです。
 東京工科大学ではパワーエレクトロニクスを担当しています。パワー半導体で電力を制御するという複合技術による応用研究です。企業で経験したレーザ開発は電力を制御する技術、半導体シミュレーションはパワー半導体を効率よく活用する技術に結びついています。パワーエレクトロニクスが応用研究という点は、「使ってもらってこそ工学」という考えに直結しており、とても気に入っているテーマです。
 最後に少しだけ趣味の話を。大学時代に研究室のメンバーと槍ヶ岳に登って以来、山の魅力にとり付かれました。会社の同期2名と南アルプスを縦走した時、光岳の山頂に「日本百名山達成」というプレートがかけられていました。同行していた2人から深田久弥さんの日本百名山について教えてもらい、「いつか自分も日本百名山」と思い始めました。その後、日本百名山で最北の利尻岳から、最南の宮之浦岳(屋久島)までをコツコツと登り、94座まできました。残りは、北アルプスの五竜岳など6座です。達成できる日を楽しみにしています。

徳村 啓雨(トクムラ ケイウ)

新納 弘之(シンノウ ヒロユキ)

乗松 孝好(ジョウマツ タカヨシ)

春田 健雄(ハルタ タケオ)

林 健一(ハヤシ ケンイチ)

村上 浩一(ムラカミ コウイチ)

吉本 護(ヨシモト マモル)