微生物とその利用

微生物とその利用

本書は,微生物学の歴史と発展,微生物の定義と基礎知識を論じ,さらに,食品・医薬産業,農業,環境浄化等にかかわる微生物の特徴と機能について,積極的な利用例を示しながら解説した応用微生物学の入門書である。

ジャンル
発行年月日
1997/03/25
判型
A5
ページ数
206ページ
ISBN
978-4-339-07643-1
微生物とその利用
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定価

2,420(本体2,200円+税)

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本書は,微生物学の歴史と発展,微生物の定義と基礎知識を論じ,さらに,食品・医薬産業,農業,環境浄化等にかかわる微生物の特徴と機能について,積極的な利用例を示しながら解説した応用微生物学の入門書である。

1. 微生物学の歴史と発展
1.1 自然科学としての微生物学
1.2 微生物の世界の発見
1.3 自然発生説と生物発生説
1.4 有機物の変換と微生物
1.5 地球化学的物質変換と微生物の役割
1.6 病気と微生物
1.7 応用微生物学の展開と発展
1.8 生化学と微生物学
1.9 微生物による物質生産
1.10 生命化学としての微生物学
引用・参考文献
2 微生物の分類と性状
2.1 分類
  2.1.1 生物界における微生物の位置
  2.1.2 微生物の大きさ
  2.1.3 真核生物
  2.1.4 真正細菌
  2.1.5 古細菌
  2.1.6 ウイルス
2.2 微生物の多様性
  2.2.1 発酵微生物
  2.2.2 病原菌
  2.2.3 特殊な微生物
2.3 微生物の生理
  2.3.1 微生物の増殖
  2.3.2 微生物の増殖に及ぼす環境因子
引用・参考文献
3. 微生物の分離と育種
3.1 微生物のスクリーニング,純粋分離
  3.1.1 液体集積培養法
  3.1.2 純粋分離
  3.1.3 スクリーニングにおける有用機能検出法
3.2 微生物の保存
3.3 有用微生物の育種法
  3.3.1 変異
3.4 一次代謝産物生成微生物の変異育種
  3.4.1 代謝制御発酵
3.5 二次代謝産物生成微生物の変異育種
  3.5.1 ランダムスクリーニング
  3.5.2 プレカーサーを用いた生産
3.6 真核微生物の育種
3.7 遺伝子工学による育種
  3.7.1 形質転換
  3.7.2 プロトプラスト融合
  3.7.3 遺伝子ターゲッティング
3.8 まとめ
引用・参考文献
4. 微生物機能の開発と利用
4.1 微生物機能の探索と開発
4.2 微生物の物質代謝
  4.2.1 アルコール(エタノール)発酵
  4.2.2 グリセリン発酵
  4.2.3 乳酸発酵
  4.2.4 混合有機酸発酵と2,3-ブタンジオール発酵
  4.2.5 有機酸発酵
  4.2.6 バクテリア・リーチング
4.3 発酵食品
  4.3.1 酒類
  4.3.2 乳製品
  4.3.3 調味食品
  4.3.4 その他の発酵食品
  4.3.5 呈味成分の発酵生産
4.4 酵素利用工業
  4.4.1 糖質関連酵素
  4.4.2 その他の酵素
  4.4.3 酵素の固定化とバイオリアクター
  4.4.4 バイオセンサー
4.5 バイオマスエネルギーの微生物変換
  4.5.1 エタノール
  4.5.2 アセトン・ブタノール発酵
  4.5.3 メタン発酵
  4.5.4 水素発酵
4.6 微生物の生産する生理活性物質および菌体
  4.6.1 抗生物質
  4.6.2 多糖類
  4.6.3 ホルモンおよびビタミン
  4.6.4 タンパク質源としての微生物
4.7 新物質と新素材
  4.7.1 微生物による脂質生産
  4.7.2 バイオセルロース
  4.7.3 生分解性プラスチック
  4.7.4 磁性細菌
  4.7.5 氷核細菌
  4.7.6 コレステロール酸化酵素とコレステロール合成阻害剤
  4.7.7 糖アルコール
4.8 まとめ
引用・参考文献
5. 土壌の微生物
5.1 微生物の種類
  5.1.1 細菌
  5.1.2 放線菌
  5.1.3 真菌
  5.1.4 藻類
  5.1.5 原生動物
5.2 微生物の生理
  5.2.1 ATP獲得法
  5.2.2 土壌微生物の生理的分類
  5.2.3 土壌微生物の集積培養
5.3 土壌微生物の環境要因
  5.3.1 土壌の温度
  5.3.2 土壌のpH
  5.3.3 土壌の水分
  5.3.4 土壌の酸素分圧
  5.3.5 土壌の酸化還元電位
5.4 土壌微生物の窒素代謝
  5.4.1 アンモニア化成作用
  5.4.2 硝化作用
  5.4.3 脱窒作用
  5.4.4 窒素固定作用
  5.4.5 土壌酵素
引用・参考文献
6. 昆虫病原微生物の利用
6.1 殺虫性芽胞細菌の利用
  6.1.1 歴史的・社会的背景
  6.1.2 B. thuringiensisの一般的性状
  6.1.3 B. thuringiensisの殺虫性毒素
  6.1.4 ■-内毒素の作用機作
  6.1.5 B. thuringiensisの害虫防除への利用
  6.1.6 害虫抵抗性植物の開発
6.2 核多角体病ウイルスの利用
  6.2.1 歴史的・社会的背景
  6.2.2 核多角体病ウイルス(NPV)の性状
  6.2.3 NPVによる害虫防除
  6.2.4 NPVによる有用物質の生産
6.3 原虫および糸状菌の利用
  6.3.1 原虫
  6.3.2 糸状菌(不完全菌類)
引用・参考文献
7. 環境保全と微生物
7.1 化学物質による環境汚染
  7.1.1 廃棄物
  7.1.2 有機塩素化合物
  7.1.3 重金属
  7.1.4 原油・タール類
  7.1.5 農薬
  7.1.6 合成洗剤
  7.1.7 染料
  7.1.8 合意ポリマー
  7.1.9 大気汚染物質
7.2 微生物による環境保全技術
  7.2.1 活性汚泥法
  7.2.2 メタン発酵法
  7.2.3 窒素の除去
  7.2.4 リンの除去
  7.2.5 有害物質の微生物分解
  7.2.6 バイオレメディエーション
引用・参考文献
補遺 微生物を取り扱う場合の基本的な考え方
微生物学に関係の科学史年表
索引
微生物名(属名,種名)の索引

緒方 靖哉(オガタ セイヤ)