線形ロバスト制御

計測・制御テクノロジーシリーズ 8

線形ロバスト制御

ロバスト制御理論を解説する教科書。ロバスト制御,H2制御,H∞制御,μ設計法を網羅している。本書の特徴は,厳密性とわかりやすさを両立させ,応用上のノウハウも重視していることである。学部高学年,修士課程の学生,技術者向き。

ジャンル
発行年月日
2002/01/18
判型
A5
ページ数
228ページ
ISBN
978-4-339-03358-8
線形ロバスト制御
品切・重版未定
当面重版の予定がございません。

定価

3,300(本体3,000円+税)

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ロバスト制御理論を解説する教科書。ロバスト制御,H2制御,H∞制御,μ設計法を網羅している。本書の特徴は,厳密性とわかりやすさを両立させ,応用上のノウハウも重視していることである。学部高学年,修士課程の学生,技術者向き。

1.はじめに
 1.1 フィードバック制御とは
  1.1.1 目的
  1.1.2 制御対象のモデル
  1.1.3 制御系設計の流れ
 1.2 2自由度系
  1.2.1 2自由度系の特徴
  1.2.2 2自由度系の設計手順

2.数学の基礎
 2.1 行列の基本操作とその行列表現
 2.2 固有値と固有ベクトル
 2.3 ベクトルと行列の微積分
 2.4 ベクトルと行列の大きさ
  2.4.1 ベクトルのノルム
  2.4.2 行列のノルム
 2.5 特異値と特異値分解
 2.6 擬似逆行列と正定行列
  2.6.1 擬似逆行列
  2.6.2 正定行列
 2.7 関数ノルム
 2.7.1 信号のノルム
  2.7.2 システムのノルム
 2.8 内積
 2.9 LMI入門
  2.9.1 制御問題のLMI定式化の例
  2.9.2 BMIからLMIへ
 問題

3.線形システムの基礎
 3.1 動的システムの構造的性質
  3.1.1 線形システムの表現
  3.1.2 双対システム
  3.1.3 可制御性と可観測性
  3.1.4 実現と相似変換
  3.1.5 極と零点
  3.1.6 逆システム
  3.1.7 システムの結合
 3.2 安定性
  3.2.1 入出力安定性
  3.2.2 内部安定性
  3.2.3 極零点相殺
  3.2.4 可安定性と可検出性
 3.3 Lyapunov方程式
  3.3.1 可制御グラミアンと可観測グラミアン
  3.3.2 平衡実現
 3.4 線形分数変換
  3.4.1 線形分数変換とは
  3.4.2 Redhefferのスター積
 問題

4.ロバスト制御入門
 4.1 モデルの不確かさ
  4.1.1 ロバスト制御の考え方
  4.1.2 モデル誤差の分類
  4.1.3 不確かさをもつプラントの表現
  4.1.4 変動範囲のモデリング
 4.2 ロバスト安定およびロバスト性能
 4.3 小ゲイン定理
 4.4 ロバスト安定条件
  4.4.1 H∞公称性能条件とロバスト安定条件の等価性
 4.5 ロバスト性能の(十分)条件
  4.5.1 スケーリングの導入
 問題

5.フィードバックによる内部安定化
 5.1 一般化フィードバック構成の導入
  5.1.1 一般化プラントの状態方程式の求め方
 5.2 状態フィードバックとオブザーバ型制御器
 5.3 安定化制御器のパラメータ化
  5.3.1 制御対象が安定の場合
  5.3.2 一般的な場合
 5.4 閉ループ系の構造
  5.4.1 制御器のパラメータに関するアフィン構造
  5.4.2 自由パラメータに関するアフィン構造
 問題

6.代数Riccati方程式
 6.1 Riccati方程式の解の計算
 6.2 安定化解
 6.3 有界実補題
 6.4 内関数
 問題

7.H2制御
 7.1 伝達関数のH2ノルム
  7.1.1 入出力との関係
  7.1.2 重み関数と外乱・雑音の動特性
  7.1.3 計算方法
  7.1.4 ∥G∥2<γの条件
 7.2 H2制御問題とは
 7.3 正則H2制御問題の解
 7.4 正則解の証明
  7.4.1 準備
  7.4.2 定理の証明
 7.5 特異H2制御
 問題

8.H∞制御
 8.1 制御問題とH∞ノルム
  8.1.1 伝達行列のH∞ノルムと入出力の関係
  8.1.2 外乱制御と重み関数
 8.2 H∞制御問題とは
 8.3 Riccati方程式解法
  8.3.1 可解条件
  8.3.2 H∞制御器の公式
  8.3.3 正則条件が成立しない場合の対応
 8.4 LMI解法
  8.4.1 LMIによる解法
  8.4.2 LMI解の証明
  8.4.3 制御器の計算
 8.5 一般化プラントと重み関数の設定
  8.5.1 一般化プラント選定の指針
  8.5.2 重み関数の選び方
 8.6 設計例
 付録
 問題

9.μ設計法
 9.1 なぜμを導入するか
  9.1.1 複数個の不確かさの問題
  9.1.2 ロバスト性能問題
 9.2 μの定義と意味
 9.3 μの性質
  9.3.1 特殊例
  9.3.2 上界と下界
 9.4 ロバストH∞性能の必要十分条件
 9.5 D-K反復設計法
  9.5.1 D-K反復設計の手順
 9.6 パラメータ変動の抽出法
 9.7 設計例
 付録

参考文献
問題解答
索引