アダプティブコントロール

現代制御シリーズ 7

アダプティブコントロール

本書は,モデル規範形適応制御系に焦点を当てて,適応制御系の基礎から設計・解析に至るまでを丁寧に解説している。また,モデル化誤差に対するロバスト性とロバスト化法についても触れ,ロバスト構成法の一例を紹介している。

ジャンル
発行年月日
2001/08/10
判型
A5 上製
ページ数
270ページ
ISBN
978-4-339-03087-7
アダプティブコントロール
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定価

3,850(本体3,500円+税)

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本書は,モデル規範形適応制御系に焦点を当てて,適応制御系の基礎から設計・解析に至るまでを丁寧に解説している。また,モデル化誤差に対するロバスト性とロバスト化法についても触れ,ロバスト構成法の一例を紹介している。

1. 序     論
 1.1 適応制御とは…1
 1.2 適応制御の方式…3
  1.2.1 モデル規範形適応制御系(MRACS)  3
  1.2.2 セルフチューニングレギュレータ(STR)  5
  1.2.3 MRACSとSTRの関係  6
 1.3 適応制御理論の発展経緯…7
 1.4 適応制御系の構成例…10
  1.4.1 MIT方式による適応制御系の構成例  10
  1.4.2 安定理論に基づく適応制御系の構成例  12
 1.5 適応制御装置のディジタル実現…16

2. 数学的準備
 2.1 ノルムの概念と関数の諸性質…18
  2.1.1 各種ノルムと関数のLp性  18
  2.1.2 有界な係数を持つ状態方程式の解  21
  2.1.3 関数の一様連続性とBarbalatの定理  22
 2.2 リアプノフの安定理論…25
  2.2.1 状態方程式とその解  25
  2.2.2 安定の定義  25
  2.2.3 正定関数  28
  2.2.4 リアプノフの安定定理  30
  2.2.5 定係数線形システムの安定性  34
 2.3 伝達関数の正実性…36
  2.3.1 正実関数の定義  36
  2.3.2 正実関数の性質  36
  2.3.3 正実性のレンマ  39
 2.4 その他の有用な概念と定理…41
  2.4.1 交換定理  41
  2.4.2 Bellman-Gronwallの定理  42
  2.4.3 L2δノルムと漸近安定なシステムの入出力関係  44

3. プラントのモデル表現
 3.1 伝達関数と状態方程式…51
  3.1.1 伝達関数による表現  51
  3.1.2 状態方程式による表現  52
 3.2 パラメトリックモデルによる表現…56
  3.2.1 パラメトリックモデルⅠ  56
  3.2.2 パラメトリックモデルⅡ  61

4. パラメータ適応則
 4.1 安定理論に基づく適応則…69
  4.1.1 誤差方程式  69
  4.1.2 積分形適応則  70
  4.1.3 積分+比例形適応則  74
  4.1.4 正規化適応則  77
  4.1.5 可変ゲイン形適応則  80
 4.2 こう配法に基づく適応則…83
  4.2.1 瞬時形評価関数による適応則  83
  4.2.2 積分形評価関数による適応則  84
 4.3 最小二乗法によるアルゴリズム…87
 4.4 射影アルゴリズム…90
 4.5 プラントの初期値の影響…93

5. 適応同定器
 5.1 問題の設定…95
 5.2 微分値が利用できる場合の適応同定器の構成…96
 5.3 非最小実現を用いた適応同定器の構成…98
  5.3.1 直並列法による適応同定器の構成  98
  5.3.2 並列法による適応同定器の構成  100
 5.4 可同定条件―PE性と指数収束性…104
  5.4.1 信号のPE性  104
  5.4.2 PE条件と周波数成分の関係  106
  5.4.3 PE性と指数収束性  109
 5.5 雑音の影響―直並列法と並列法の違い…114
  5.5.1 直並列法の場合  116
  5.5.2 並列法の場合  118

6. モデル規範形適応制御系
 6.1 問題の設定…123
 6.2 微分値が利用できる場合のMRACSの構成…124
 6.3 MRACSの構成法Ⅰ―拡張誤差を用いる方法…127
 6.4 MRACSの構成法Ⅱ―直接法による構成…132
  6.4.1 構成法Ⅱ-1:W(s)=1/(s+λ)の場合  133
  6.4.2 構成法Ⅱ-2:W(s)=1の場合  136
 6.5 MRACSの構成法Ⅲ―間接法による構成…142
  6.5.1 制御入力の構成  143
  6.5.2 プラントパラメータの推定  143
  6.5.3 パラメータθとαの関係  145
  6.5.4 y(t)→ym(t)の証明  147
 6.6 MRACSの過渡応答の改善…151
  6.6.1 固定補償要素を付加したMRACS  151
  6.6.2 固定補償要素の決め方  153
 6.7 確定外乱の除去が可能なMRACSの構成…156
  6.7.1 問題の設定  156
  6.7.2 MRACSの構成  157

7. 適応制御系のロバスト性とロバスト化
 7.1 適応制御系におけるロバスト性検討の意義…163
 7.2 モデル化誤差を考慮したプラントの表現…164
 7.3 適応制御系における不安定現象…166
  7.3.1 考察の対象とするMRACSの構成  167
  7.3.2 パラメータのドリフトによる不安定現象  170
  7.3.3 高適応ゲインによる不安定現象  173
  7.3.4 高周波の規範入力による不安定現象  176
 7.4 PE条件下でのMRACSの挙動…177
  7.4.1 モデル化誤差存在下の状態方程式  178
  7.4.2 安定性の解析  182
 7.5 適応制御系のロバスト化対策…186
  7.5.1 低域フィルタの導入  187
  7.5.2 パラメータ適応則の修正  187
  7.5.3 固定補償要素の導入  192
  7.5.4 その他の留意事項  193

8. MRACSのロバスト構成法
 8.1 問題の設定…195
 8.2 直接法ロバストMRACSの構成法…197
  8.2.1 制御入力u(t)の合成  197
  8.2.2 パラメータθ(t)の調整  198
 8.3 直接法ロバストMRACSの安定解析…203
  8.3.1 信号ζ(t)の表現  203
  8.3.2 集合Ωの定義とζ∈Ωの証明  205
  8.3.3 ζ[j](j=1~d)の証明  206
  8.3.4 ζ[j](j=0~d-1)の有界性  208
  8.3.5 信号 ξ(t)の有界性  211
  8.3.6 出力誤差 e0(t)の評価  212
 8.4 間接法MRACSのロバスト構成法…214
  8.4.1 制御入力の合成  215
  8.4.2 プラントパラメータの推定  216
  8.4.3 パラメータθとαの関係  217
 8.5 間接法ロバストMRACSの安定解析…219
  8.5.1 出力誤差e(t)の表現  220
  8.5.2 信号 z(t)の表現  221
  8.5.3 集合Ωの定義とz[j]∈Ω(j=0~d)の証明  222
  8.5.4 z[j](t)(j=0~d-1),ξ(t),ζ(t)の有界性  224
  8.5.5 出力誤差e0(t)の評価  225

9. その他の適応制御法
 9.1 高階調整則を用いるMRACSの構成法…227
  9.1.1 W(s)が厳密にプロパーな場合  227
  9.1.2 W(s)が定数の場合  230
 9.2 安定性の証明…235
  9.2.1 W(s)=bd/(s+λ)の場合  235
  9.2.2 W(s)=bdの場合  238
 9.3 単純適応制御系…241
  9.3.1 問題の設定  241
  9.3.2 単純適応制御系の構成  242
  9.3.3 プラントのASPR性  246

参考文献  249
索  引  252

鈴木 隆(スズキ タカシ)