質問応答システム
コンピュータと人間がやり取りする光景はSF小説や映画でおなじみであるが,この自然言語処理の一つの手法である質問応答システムについて,これまでの具体化へのアプローチとすでに確立している手法の基礎と応用について解説する。
- 発行年月日
- 2009/08/21
- 判型
- A5
- ページ数
- 254ページ
- ISBN
- 978-4-339-02752-5
- 内容紹介
- 目次
- 広告掲載情報
コンピュータと人間がやり取りする光景はSF小説や映画でおなじみであるが,この自然言語処理の一つの手法である質問応答システムについて,これまでの具体化へのアプローチとすでに確立している手法の基礎と応用について解説する。
1. 質問応答の歴史
1.1 言語理解と質問応答
1.2 自然言語インタフェースと対話システム
1.3 情報アクセス技術としての質問応答
1.4 オープンドメイン質問応答
1.5 質問応答の展開
2. 自然言語インタフェース
2.1 技術的な位置づけ
2.2 典型的な構成と処理の流れ
2.2.1 システム構成
2.2.2 質問の処理
2.3 処理と知識の構成
2.3.1 可搬性
2.3.2 論理形式と検索式
2.3.3 構文解析と意味解析
2.4 知識の表現と獲得
2.4.1 論理形式の枠組み
2.4.2 概念表現
2.4.3 知識の獲得
2.5 質問解析と曖昧性
2.5.1 構文的曖昧性に起因する曖昧性
2.5.2 複合名詞や連体修飾の意味関係の曖昧性
2.5.3 限量子のスコープに関連する曖昧性
2.6 対話文脈に関する処理
2.6.1 照応の処理
2.6.2 省略の処理
2.7 利用者の支援
2.7.1 協調的情報付加
2.7.2 理解できない質問への対応とメタ質問
2.8 技術の評価と展開
3. ファクトイド型質問応答
3.1 ファクトイド型質問応答システムの典型的な構成
3.2 質問解析
3.2.1 手書きルールによる質問解析
3.2.2 機械学習による質問文の分類
3.2.3 サポートベクトルマシン
3.2.4 単語属性n-gram による質問分類
3.2.5 いろいろなカーネル
3.2.6 複数文の質問解析
3.3 情報検索
3.3.1 転置インデックス
3.3.2 文字n-gram
3.3.3 サフィックスアレイ
3.3.4 TF・IDF
3.3.5 Okapi/BM25
3.3.6 パッセージの評価
3.3.7 フィードバックによる改善
3.3.8 フレーズ検索による改善
3.3.9 回答タイプによる改善
3.3.10 同義語・言い換え処理による改善
3.3.11 フィールドを指定した検索
3.4 回答候補の抽出
3.4.1 機械学習による固有表現抽出
3.4.2 SVMによる固有表現抽出
3.4.3 SVM実行の高速化
3.4.4 条件付確率場による固有表現抽出
3.4.5 ルールの学習による固有表現抽出
3.4.6 半教師あり学習
3.4.7 回答タイプの要素を列挙したリスト
3.4.8 例から回答抽出パターンを自動獲得する方法
3.4.9 語義獲得
3.5 回答候補の選択・採点
3.5.1 冗長性・多様性の利用
3.5.2 採点関数の学習
3.5.3 照応解析
3.5.4 制約を用いた回答の検証
3.5.5 教師なし学習による回答候補選択
3.5.6 回答候補評価における論理の利用
3.5.7 導出原理による証明
3.5.8 COGEX
3.5.9 SAIQA-Is
3.6 システムの性能の評価
3.6.1 リスト型質問の評価
3.6.2 確信度を考慮したシステムの評価
3.7 回答タイプ分類の不要なシステム
3.7.1 固有表現抽出の拡張
3.7.2 統計的翻訳技術の利用
3.8 言語横断質問応答システム
3.8.1 翻訳辞書によるアプローチ
3.8.2 統計的機械翻訳技術を用いた検索
3.9 対話型質問応答システム
3.9.1 情報アクセス対話
3.9.2 SPIQA
3.9.3 VAQA
3.10 SAIQA
4. ノンファクトイド型質問応答
4.1 定義型質問応答とは
4.2 定義型質問応答の研究の経緯
4.2.1 定義の自動獲得
4.2.2 TRECにおける取組み
4.2.3 DUCにおける取組み
4.2.4 NTCIRにおける取組み
4.3 定義型質問応答の評価の仕方
4.3.1 F値による評価
4.3.2 Pyramidによる評価
4.3.3 ROUGEによる評価
4.3.4 POURPREによる評価
4.3.5 BEによる評価
4.4 定義型質問応答の処理の流れ
4.4.1 質問解析
4.4.2 文書検索
4.4.3 回答候補抽出
4.4.4 回答候補評価
4.4.5 冗長性除去と回答出力
4.5 定義型質問応答の代表的なシステム
4.5.1 BBNのベースラインシステム
4.5.2 BBNのシステム
4.5.3 QUALIFIER
4.5.4 FDUQA
4.5.5 DefScriber
4.5.6 PIQUANT
4.6 定義型質問応答の今後の展開
4.7 why型質問応答とは
4.8 why型質問応答の研究の経緯
4.8.1 因果関係の理解
4.8.2 why型質問応答システムへの取組み
4.9 why型質問応答の評価の仕方
4.9.1 MRRによる評価
4.9.2 一位正解率・五位正解率による評価
4.9.3 F値による評価
4.10 why型質問応答の処理の流れ
4.10.1 質問解析
4.10.2 文書検索
4.10.3 回答候補抽出
4.10.4 回答候補評価
4.10.5 回答出力
4.11 why型質問応答の代表的なシステム
4.11.1 諸岡らのシステム
4.11.2 RE:Why
4.11.3 NAZEQA
4.11.4 Verberneのシステム
4.11.5 田村らのシステム
4.12 why型質問応答の今後の展開
4.13 その他の質問応答と今後の展開
5. 自然言語検索
5.1 質問応答的な自然言語検索サービス
5.1.1 アーカイブ検索型のサービス
5.1.2 Web検索型のサービス
5.2 TREC QAとは異なる自然言語検索へのアプローチ
5.2.1 評判検索・意見検索
5.2.2 Q&A検索・質問回答検索
5.2.3 深い言語処理による自然言語検索
5.2.4 データベースの利用
5.3 実例紹介:gooラボ自然文検索実験
5.3.1 質問応答の対象範囲
5.3.2 処理の流れ
5.3.3 ユーザインタフェースと質問文の分布
引用・参考文献
索引
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掲載日:2020/06/18