色彩工学の基礎と応用

色彩工学の基礎と応用

近年,カラー画像を扱う研究者が増え,色彩工学の重要性が高まっている。本書は,物理,光学,化学,視覚生理学,認知科学,心理学,情報工学や画像工学等にまたがる学際的な分野である色彩工学を基礎から応用まで1冊にまとめた。

ジャンル
発行年月日
2009/04/12
判型
A5
ページ数
190ページ
ISBN
978-4-339-00805-0
色彩工学の基礎と応用
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定価

2,640(本体2,400円+税)

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近年,カラー画像を扱う研究者が増え,色彩工学の重要性が高まっている。本書は,物理,光学,化学,視覚生理学,認知科学,心理学,情報工学や画像工学等にまたがる学際的な分野である色彩工学を基礎から応用まで1冊にまとめた。

I. 基礎編
1. 視覚系の構造と情報処理
 1.1 光の性質
  1.1.1 光の波長と分光
  1.1.2 標準光源
  1.1.3 線形モデルによる分光分布の近似
  1.1.4 放射量
 1.2 光と表面反射
 1.3 視覚系の構造
  1.3.1 眼球構造
  1.3.2 網膜構造
  1.3.3 視覚系の情報処理
 1.4 動物の色覚と植物の色

2. 表色
 2.1 マンセル表色系
 2.2 比視感度と測光量
 2.3 等色関数とXYZ表色系
  2.3.1 加法混色
  2.3.2 原刺激と等色実験
  2.3.3 等色関数
  2.3.4 等色関数と錐体の分光感度の関係
  2.3.5 xy表色系の三刺激値
 2.4 メタメリズム
 2.5 色覚モデル

3. 色空間
 3.1 XYZ表色系とxy色度図
  3.1.1 XYZ表色系と3次元空間
  3.1.2 xy色度図
 3.2 CIELAB色空間
 3.3 CIELUV色空間
 3.4 色差

4. 測色
 4.1 物体表面の反射と反射率
 4.2 測色計
 4.3 分光放射輝度計

5. 視覚系の時・空間周波数特性
 5.1 受容野
 5.2 空間周波数特性
 5.3 時間周波数特性

6. 色の見えモデル
 6.1 色の見えに関する用語と現象
  6.1.1 色の知覚を表現する用語
  6.1.2 色の見えに関する現象
 6.2 色順応
  6.2.1 対応色
  6.2.2 色順応変換モデル
 6.3 色の見えモデル
  6.3.1 順方向処理
  6.3.2 逆方向処理

II. 応用編
7. 混色
 7.1 加法混色
 7.2 減法混色
 7.3 カラーテレビの色再現
 7.4 カラー印刷の色再現
  7.4.1 行列による変換
  7.4.2 LUTによる変換
  7.4.3 下色除去
 7.5 カラー写真の色再現
  7.5.1 フィルムの露光と感光
  7.5.2 カラーフィルムの色再現
  7.5.3 カラーフィルムの混色

8. 色再現
 8.1 ハントによる色再現の目標と分類
  8.1.1 分光的色再現
  8.1.2 測色的色再現
  8.1.3 正確な色再現
  8.1.4 等価な色再現
  8.1.5 対応的色再現
  8.1.6 好ましい色再現
 8.2 色の見えモデルを用いたカラー画像再現
  8.2.1 装置に依存しない色再現
  8.2.2 色の見えモデルを用いた色再現

9. 画像入力
 9.1 入力装置の測色的較正
 9.2 入力装置の分光的較正
  9.2.1 重回帰分析法を用いた分光反射率の復元
  9.2.2 線形モデルを用いた分光反射率の復元
  9.2.3 ウィーナー推定を用いた分光反射率の復元
 9.3 入力装置の評価モデル
  9.3.1 測色的評価モデル
  9.3.2 分光的評価モデル
 9.4 入力装置の分光感度最適化
  9.4.1 測色情報取得のための最適化
  9.4.2 分光情報取得のための最適化

10. 画像出力
 10.1 ディスプレイの測色的較正
 10.2 プリンタの測色的較正

11. 色域圧縮
 11.1 色域
 11.2 色域マッピング

付録
引用・参考文献
索引

大学教員 様

本書の前半部には、色彩工学の基礎がコンパクトに紹介されていて、短時間で要領よく学ぶことができます。
しかし、本書の真価は後半部の色再現技術を中心とした応用編、特に第9章画像入力にあります。著者のマルチスペクトル入力装置に関する近年の研究成果が、わかりやすく紹介されています。
カメラや印刷などのデジタル化と技術の進歩に伴い、カラーマネージメントが注目を集めていますが、本書を通じてその理論を学ぶことができます。

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