視覚障がいの歩行の科学 - 安全で安心なひとり歩きをめざして -

視覚障がいの歩行の科学 - 安全で安心なひとり歩きをめざして -

視覚障がいのある人が一人で歩行することについての分析と,そのための空間認知と歩行移動についてわかりやすく解説した。

  • CD付
ジャンル
発行年月日
2014/10/10
判型
B5
ページ数
96ページ
ISBN
978-4-339-07237-2
視覚障がいの歩行の科学 - 安全で安心なひとり歩きをめざして -
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定価

1,980(本体1,800円+税)

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本書は,視覚障がいのある人が一人で歩行することについての分析と,そのためのオリエンテーション(空間認知)とモビリティ(歩行移動)についてわかりやすく解説した。

第1章  人はなぜ移動するのか
1.1 人と移動 
1.2 移動の生物学的意味合い 
1.3 移動の社会学的意味合い 
1.4 移動の心理学的意味合い 
1.5 移動様式の基本は歩行 
1.6 本書の構成 

第2章  オリエンテーションとモビリティ
2.1 オリエンテーション 
2.1.1 現在地を知る 
2.1.2 目的地までの相対的位置関係を知る 
2.2 モビリティ 
2.3 ナビゲーション 
2.4 OMの実際 
2.4.1 歩道上の移動のOM 
2.4.2 交差点横断のOM 
2.5 視覚障がいがある場合のOMの困難さとそれらへの対応 
2.5.1 情報収集 
2.5.2 安全性 
2.5.3 効率性 
2.5.4 対応策 

第3章  
3.1 沿革 
3.2 OM訓練の概要 
3.2.1 OM訓練の内容 
3.2.2 OM訓練の特徴 
3.2.3 OM訓練の形態 
3.3 OM訓練の前準備 
3.3.1 訓練生への事前情報の聴き取り 
3.3.2 観察 
3.4 OM訓練の実際 
3.4.1 徒歩における基本技術の習得 
3.4.2 近接環境(半径5 m未満)のナビゲーション 
3.4.3 経路をたどる 

第4章  オリエンテーションとモビリティのためのエイド
4.1 オリエンテーションエイド 
4.1.1 触地図 
4.1.2 音声やテキストによるルート案内 
4.1.3 経路策定用地図 
4.1.4 GPS 
4.2 モビリティエイド 
4.2.1 白杖 
4.2.2 盲導犬 
4.2.3 電子式歩行補助具 

第5章  移動を支援する環境
5.1 視覚障がい者用の移動支援設備が必要な理由 
5.2 視覚障害者誘導用ブロック—点字ブロック— 
5.2.1 定義 
5.2.2 沿革 
5.2.3 機能 
5.2.4 ガイドラインおよび規格化 
5.2.5 点字ブロックの設置箇所と敷設法 
5.2.6 今後の課題 
5.2.7 外国における設置状況 
5.3 視覚障害者用交通信号付加装置—音響信号機— 
5.3.1 定義 
5.3.2 沿革 
5.3.3 機能 
5.3.4 ガイドラインおよび規格化 
5.3.5 音響信号機の設置箇所と敷設法 
5.3.6 今後の課題 
5.3.7 外国における設置状況 
5.4 視覚障害者用道路横断帯—エスコートゾーン— 
5.4.1 意義と役割 
5.4.2 開発の経緯と改良 
5.4.3 国内外における設置状況 
5.4.4 エスコートゾーンの設置指針 
5.4.5 エスコートゾーンの評価(可能性と限界) 
5.4.6 エスコートゾーンの維持管理 
5.5 移動支援設備のユーザビリティ 
5.6 移動支援設備の効用 
コラム:科学的であること 

第6章  移動環境とリスク
6.1 OMにおけるいくつかの行動特性 
6.1.1 偏軌傾向—なかなかまっすぐ歩けない 
6.1.2 スクウェアオフと慣性力の影響—障害物を回避して歩行を続けるのは至難の技 
6.1.3 音源定位—音の方向からまわりを知る 
6.1.4 エコー定位—反射音からまわりを知る 
6.1.5 音響・音声情報に基づく意思決定—誤った判断から抜け出すのは難しい 
6.1.6 記憶依存性—突然の環境における変化に出くわすと混乱する 
6.1.7 高い心理的ストレス—どんなに慣れても一人で歩くのはつらい 
6.2 道路横断におけるリスク 
6.3 鉄道駅プラットホームにおけるリスク 
6.3.1 事例1:まっすぐ歩いたつもりが実は曲がっていた 
6.3.2 事例2:ハサミの音で改札口を判断したら 
6.3.3 事例3:突然,柱が 
6.3.4 事例4:電車が来たと思ったらそれは対面のホームであった 
6.3.5 転落を未然に防止するために 
コラム:認知地図 

引用・参考文献 
索引 

大倉 元宏(オオクラ モトヒロ)