セラミックバイオマテリアル

バイオマテリアルシリーズ 3

セラミックバイオマテリアル

組織工学の概念を取り入れた生体親和性のより高いセラミックバイオマテリアルが注目されている。本書は,理工学分野や医歯薬学分野の学生が自主的に学んだり,教員が教えるのに便利な内容と分量になっている。

ジャンル
発行年月日
2009/08/17
判型
A5
ページ数
210ページ
ISBN
978-4-339-07096-5
セラミックバイオマテリアル
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定価

3,520(本体3,200円+税)

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組織工学の概念を取り入れた生体親和性のより高いセラミックバイオマテリアルが注目されている。本書は,理工学分野や医歯薬学分野の学生が自主的に学んだり,教員が教えるのに便利な内容と分量になっている。

1. バイオマテリアルとは
1.1 バイオマテリアルの歴史的変遷
1.1.1 温故知新
1.1.2 バイオマテリアルの登場
1.2 バイオマテリアル研究登場の機運と背景
1.3 バイオマテリアルの分類と用途
1.4 バイオマテリアルと人工臓器
1.4.1 人工臓器の概念
1.4.2 人工心臓
1.4.3 人工腎臓
1.4.4 その他の人工臓器
1.4.5 人工軟組織および人工硬組織
1.5 バイオマテリアルの目指すもの
1.6 バイオマテリアルの課題

2. セラミックスの科学
2.1 セラミック材料の概観
2.2 セラミック材料の構造
2.2.1 化学結合から見たセラミックス
2.2.2 原子配列構造
2.2.3 縮合型ケイ酸塩とリン酸塩系酸化物
2.2.4 -OH基を含むセラミックス
2.3 セラミック材料の作製
2.3.1 焼成と焼結
2.3.2 粒子の表面と焼結の機構
2.3.3 ガラスとガラスの結晶化
2.3.4 生体材料ガラスセラミックスの例
2.3.5 ゾル-ゲル法
2.4 セラミック材料の破壊と強度
2.4.1 セラミックスの微細構造
2.4.2 セラミックスの理論強度と実測強度
2.4.3 寿命予測─ワイブル分布
2.4.4 高強度化の手法

3. セラミックバイオマテリアルの科学
3.1 セラミックバイオマテリアルと細胞
3.1.1 バイオインタフェース
3.1.2 バイオインタフェースにおける細胞挙動
3.1.3 生体硬組織とセラミックバイオマテリアル
3.1.4 バイオミネラリゼーション機構
3.1.5 硬組織進化から見たバイオミネラル
3.2 組織工学用生体活性セラミックス
3.2.1 再生材料とスキャフォールド
3.2.2 ES細胞,iPS細胞への応用
3.2.3 エレクトロベクトル効果

4. 硬組織の化学
4.1 無脊椎動物と脊椎動物の硬組織組成
4.2 骨組織の組成と変化
4.3 骨組織の構造と機能
4.4 骨の発生と成長
4.5 骨リモデリングと細胞
4.6 歯の構造
4.7 リン酸カルシウムの物理化学

5. 医用セラミックス
5.1 医用セラミックスの歴史と現状
5.2 骨や関節を修復するセラミックスの役割
5.3 セラミックスの生体に対する挙動に基づいた分類
5.3.1 生体不活性セラミックス
5.3.2 生体活性セラミックス
5.3.3 生体吸収性セラミックス
5.3.4 リン酸カルシウムペースト
5.4 歯科領域で用いられるセラミックス
5.4.1 歯科用陶材
5.4.2 充てん材およびセメント
5.5 セラミックスの生体機能を生かす材料設計
5.5.1 生体活性結晶化ガラスA-Wの設計概念
5.5.2 結晶化ガラスA-Wと骨組織の結合機構
5.5.3 生体活性ガラスと骨組織の結合機構に基づく材料設計
5.5.4 生体活性セラミックスの特性を生かす金属材料の表面処理
5.6 生体中の反応を模倣した材料設計
5.6.1 生体を模倣した水溶液の利用
5.6.2 擬似体液の調製法
5.6.3 SBFを用いた有機高分子表面への骨類似アパタイトの形成
5.6.4 天然有機高分子表面を利用したバイオミメティック環境での骨類似アパタイト層の形成
5.6.5 アパタイトの不均一核を誘起する官能基の配列
5.7 生体機能を修復するセラミックスの新しい設計
5.7.1 生体の機能を促進するセラミックス
5.7.2 治療を支援するセラミックス(がん治療用セラミックス)

6. リン酸カルシウム系セラミックバイオマテリアルの創製法
6.1 アパタイト合成法
6.2 金属表面へのリン酸カルシウムコーティング法
6.3 リン酸カルシウムセメント
6.4 骨置換材としての炭酸アパタイト
6.5 生体活性セラミックス/セラミックス複合体
6.5.1 アパタイト/β型リン酸三カルシウム
6.5.2 結晶化ガラス
6.5.3 アパタイト/ジルコニア
6.5.4 アパタイト/各種セラミック柱状粒子
6.5.5 アパタイト/酸化亜鉛ユージノールセメント複合材料
6.6 生体活性セラミックス/ポリマー複合体
6.6.1 アパタイト/ポリエチレン複合体
6.6.2 アパタイト/ポリ乳酸
6.6.3 リン酸カルシウム/コラーゲン
6.6.4 歯科分野で用いられる複合材料

7. 生体親和性
7.1 生体親和性の概念
7.2 生体反応
7.3 免疫反応
7.4 生体由来材料
7.5 生物学的安全性評価

引用・参考文献
索引

山下 仁大(ヤマシタ キミヒロ)

尾坂 明義(オサカ アキヨシ)

石川 邦夫(イシカワ クニオ)

井奥 洪二(イオク コウジ)

中村 美穂(ナカムラ ミホ)

上高原 理暢

上高原 理暢(カミタカハラ マサノブ)

セラミックスや生体材料に関する材料科学を専門にしています。