材料マイクロ波プロセッシングの基礎

材料マイクロ波プロセッシングの基礎

無機固体や金属を主な対象とし,マイクロ波による加熱と材料加工について解説した。

ジャンル
発行年月日
2014/06/23
判型
A5
ページ数
272ページ
ISBN
978-4-339-04637-3
材料マイクロ波プロセッシングの基礎
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マイクロ波加熱が発見されたのは、1940年代です。それ以降、いろいろな基礎/応用研究が成されてきました。マイクロ波エネルギーが物質に吸収され、熱に変わるメカニズムは、物質により異なります。水分子がマイクロ波の交番電場により回転を起こし、それぞれの分子間で“摩擦”が生じ熱になるだけではなく、マイクロ波の磁場が関係する発熱機構もあります。このようなことを詳しく説明したテキストです。

1. 電磁波物理
1.1 はじめに
1.2 マイクロ波周波数
1.3 電磁波の減衰距離
1.3.1 物質内部における電磁波(Maxwell)の式
1.3.2 物質内部における減衰距離
1.4 誘電体と導電体における電磁波の境界条件
1.4.1 誘電体(導電性がない場合v=0)の境界条件
1.4.2 完全導体の境界条件
1.4.3 電気伝導度を有する誘電体
1.4.4 有限の電気抵抗を有する金属(良導体)表面の境界条件
1.5 金属粉体における電磁波の浸透と発熱の解析
1.6 電磁波エネルギーの物質による吸収
1.6.1 ポインティングベクトル
1.6.2 物質におけるマイクロ波エネルギー損失機構
1.7 マイクロ波工学基礎事項
1.7.1 概要
1.7.2 導波管,キャビティー内における電磁場分布
1.7.3 キャビティー内の損失とマイクロ波照射装置
 
2. 誘電損失
2.1 はじめに
2.2 基礎事項:誘電体と誘電損失
2.2.1 直流電場印加による誘電体の分極
2.2.2 局所電場とクラウジウス・モソッティの式
2.2.3 遷移状態での分極
2.2.4 交番電場での分極
2.2.5 Kramers-Kroenigの関係
2.2.6 誘電率の複素平面プロット
2.2.7 誘電損失
2.2.8 電子分極と原子(イオン)分極
2.3 無機固体物質の誘電率
2.3.1 電子分極,原子(イオン)分極による誘電分極と誘電損失
2.3.2 無機固体における誘電損失原因-1
2.3.3 無機固体における誘電損失原因-2:緩和型損失
2.4 物質の誘電率の温度依存性
2.4.1 分子双極子による誘電率の温度依存性
2.4.2 無機固体誘電率の温度依存性
2.5 物質の誘電率モデル
2.5.1 1次元振動子モデル
2.5.2 電子分極の誘電率モデル(ローレンツモデル)
2.5.3 緩和損失と共鳴損失
2.5.4 導電性物質の誘電率(ドルーデモデル)
2.5.5 誘電関数と光学的性質
2.5.6 金属の誘電関数と光学定数
2.6 金属の誘電率に関する話題
2.6.1 電磁メタマテリアル
2.6.2 金属ナノ粒子の誘電的性質
 
3. 誘導電流損失
3.1 はじめに
3.2 誘導電流と表皮効果
3.2.1 誘導加熱の最適周波数と最適寸法
3.2.2 誘導電流における表皮効果と異常表皮効果
3.3 基礎事項:物質の導電性と伝導電流
3.3.1 電荷キャリヤの移動度と導電率
3.3.2 導電率の周波数依存性と交流インピーダンス
3.3.3 導電性と誘導電流損失
3.4 基礎事項:物質の導電率の温度依存性
3.4.1 金属の電気伝導度の温度依存性
3.4.2 半導体の電気伝導度の温度依存性
3.4.3 セラミックスの電気伝導と温度依存性
3.5 物質の導電率の温度依存性(実例)
3.5.1 種々の物質の導電率の温度依存性
3.5.2 物質の溶融と導電率の変化
 
4. 磁気損失
4.1 はじめに
4.2 磁性に関する基礎事項
4.2.1 磁性の分類
4.2.2 強磁性における交換相互作用
4.2.3 強磁性体の磁区と磁壁
4.2.4 強磁性体の磁化
4.2.5 磁化率の温度依存性に関する理論
4.2.6 高周波における諸現象
4.3 磁気共鳴に関する基礎事項
4.3.1 スピンの歳差運動と磁気共鳴
4.3.2 磁化の動力学に関する現象論
4.4 強磁性共鳴とマイクロ波伝播
4.4.1 マイクロ波磁気工学
4.4.2 フェライトにおけるマイクロ波の分散曲線
4.4.3 自然共鳴(磁区の回転共鳴)
4.5 強磁性共鳴と緩和
4.5.1 緩和過程
4.5.2 スピン-スピン緩和過程
4.5.3 緩和過程と熱への移行(スピン-格子緩和)
4.6 マイクロ波磁気損失に関する研究例
4.6.1 強磁性共鳴による発熱
4.6.2 マイクロ波磁場によるスピン系のエネルギー(磁気損失に関するシミュレーション)
 
5. 熱と弾性波動
5.1 はじめに
5.2 基礎事項
5.2.1 格子振動の基礎
5.2.2 フォノンの分布と音波の減衰
5.2.3 電磁波と格子振動
5.3 イントリンシックな誘電損失機構
5.3.1 振動子モデルによる誘電率(光学領域)
5.3.2 2フォノン機構によるマイクロ波吸収
5.3.3 マイクロ波領域におけるセラミックスのイントリンシックな誘電損失
5.3.4 Sparks-King-Millsの理論
5.4 マイクロ波超音波と強磁性共鳴
5.4.1 マイクロ波超音波の発生
5.4.2 強磁性共鳴とマイクロ波弾性波
5.4.3 スピン波共鳴とマイクロ波超音波
 
6. 材料組織・構造形成への影響
6.1 はじめに
6.2 拡散現象への影響
6.2.1 結晶固体内における原子拡散機構と拡散係数
6.2.2 拡散現象への影響(実験報告)
6.3 ポンデロモーティブ力の関与する現象
6.3.1 ポンデロモーティブ力
6.3.2 イオン結晶固体におけるpmfに関する研究例
6.4 マイクロ波電場集中の影響
6.5 マイクロ波プロセッシングによる材料組織形成
6.5.1 焼結速度
6.5.2 結晶粒成長
6.5.3 その他の材料組織形成への影響
〔1〕 相変態,相分解
〔2〕 結晶化,非結晶化,特殊相の生成
〔3〕 固相反応

付録
1. 誘電率と浸透距離
2. 変位電流が無視できる条件
3. 金属表面における電場/磁場分布
4. 電磁波エネルギーの損失
5. 高周波における誘電率,透磁率,導電率
6. イオン結晶中の格子欠陥の緩和損失と誘電率
7. 振動子モデルによる誘電率に関する補足
8. ドルーデモデルによる金属の誘電率
9. 金属自由電子のプラズマ振動数
10. 種々の物質のマイクロ波加熱データ
11. Gilbert方程式による強磁性共鳴透磁率
引用・参考文献
索引

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吉川 昇

吉川 昇(ヨシカワ ノボル)

金属,セラミックス構造・機能材料およびそれらの製造プロセスに関する研究に従事してしてきた。 最近は、材料製造プロセス、環境分野におけるマイクロ波加熱利用技術に関する研究活動を行なっている。 マイクロ波研究においては、日本学術振興会の「電磁波励起反応場」に関する第188委員会や、 日本電磁波エネルギー応用学会(JEMEA)において活動している。

掲載日:2020/03/16

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