機械加工学の基礎
機械加工技術の中で最も多用されている切削,研削,研磨をおもに取り扱う。重要な問題は理論的側面の記述を重視した。
- 発行年月日
- 2013/08/08
- 判型
- A5
- ページ数
- 240ページ
- ISBN
- 978-4-339-04632-8
- 内容紹介
- 目次
本書では,機械加工技術の中で最も多用されている切削,研削,研磨をおもに取り扱う。また,難解な理論展開は省略しつつも,加工を学ぶ学生の科学する力の向上を期する立場から,重要な問題については理論的側面の記述を重視した。
1. 概論
1.1 加工の分類と機械加工の原理
1.2 強制切込み加工における表面の創成
1.3 圧力切込み加工における表面の創成
1.4 固体表面の幾何学的創成方式
1.5 おもな工作機械とその適用例
2. 金属材料の機械的・熱的性質
2.1 材料の変形と破壊
2.1.1 金属材料の結晶構造と変形
2.1.2 弾性理論
2.1.3 塑性理論
2.1.4 材料の破壊現象
2.2 固体の接触,摩擦,摩耗,および潤滑
2.2.1 固体の接触機構
2.2.2 金属の摩擦機構と潤滑
2.2.3 金属の摩耗現象
2.3 固体の熱伝導
2.3.1 熱伝導と熱伝達
2.3.2 熱量の蓄積と温度上昇
2.3.3 固体の摩擦面温度
3. 切削加工
3.1 金属材料の切削機構
3.1.1 切りくずの形態
3.1.2 切りくずの生成機構
3.1.3 構成刃先
3.1.4 切りくずの湾曲
3.2 2次元切削の力学
3.2.1 流れ形切削における切りくずの生成と切削力
3.2.2 せん断角の理論
3.2.3 せん断領域の降伏せん断応力
3.2.4 すくい面の摩擦現象
3.2.5 切削抵抗と切削条件
3.3 3次元切削
3.4 切削温度
3.4.1 切削温度の定義
3.4.2 切削温度の解析
3.4.3 切削温度の測定
3.5 切削工具の摩耗と寿命
3.5.1 工具材料
3.5.2 工具の損耗形態
3.5.3 工具の摩耗機構
3.5.4 工具寿命の判定基準と寿命方程式
3.5.5 工具寿命に影響する因子
3.5.6 材料の被削性
3.5.7 経済的切削速度
3.6 切削液
3.6.1 切削液の機能
3.6.2 添加剤とその機能
3.6.3 切削液の種類と用途
3.6.4 切削液の供給法
3.7 切削仕上面
3.7.1 送り方向の仕上面粗さ
3.7.2 切削方向の仕上面粗さ
3.7.3 加工変質層
3.7.4 加工バリ
3.8 切削加工における振動
3.8.1 びびり振動
3.8.2 自励びびり振動
3.8.3 びびり振動の防止法
3.9 各種切削加工法
3.9.1 旋削加工
3.9.2 平削り加工
3.9.3 フライス加工
3.9.4 穴あけ加工
3.9.5 その他の切削加工
3.10 最近の切削加工技術
3.10.1 超精密切削
3.10.2 振動切削
3.10.3 難削材の切削加工
3.10.4 セミドライ加工,ニアドライ加工
4. 研削加工
4.1 砥粒および研削砥石
4.1.1 砥粒の種類と性質
4.1.2 研削砥石の構造と表示
4.1.3 砥石のツルーイングおよびドレッシング
4.1.4 砥石のバランシング
4.2 研削液とその供給方法
4.2.1 研削液の選定方法
4.2.2 研削液の供給方法
4.3 研削機構
4.3.1 研削の幾何学
4.3.2 砥粒切れ刃の形状と分布
4.4 研削抵抗
4.4.1 研削抵抗の実験式
4.4.2 研削抵抗の理論
4.4.3 比研削抵抗と比研削エネルギー
4.4.4 研削抵抗の時間的変化
4.5 研削温度
4.5.1 研削温度の意義と分類
4.5.2 工作物の平均温度上昇
4.5.3 砥石と工作物の接触面温度上昇
4.5.4 研削熱による加工表面の損傷
4.6 研削仕上面粗さ
4.6.1 仕上面粗さの実験式
4.6.2 仕上面粗さの理論
4.6.3 ドレッシング条件と仕上面粗さ
4.7 研削砥石の損耗と寿命
4.7.1 砥粒の破砕と脱落
4.7.2 砥粒の摩滅
4.7.3 研削性能の劣化と研削抵抗の変化
4.7.4 砥石寿命の判定方法
4.8 研削加工の精度
4.8.1 プランジ研削における寸法の創成過程
4.8.2 寸法精度の向上
4.9 最近の研削加工技術
4.9.1 高能率研削
4.9.2 スライシングとダイシング
4.9.3 ワイヤソー切断
4.9.4 ELID研削
4.9.5 自由曲面の超精密研削
4.9.6 超精密・微細研削加工
5. 研磨加工
5.1 研磨加工の分類と特色
5.1.1 研磨加工の分類
5.1.2 研磨加工の特色
5.2 研磨機構
5.2.1 切りくずの生成機構
5.2.2 形状生成機構
5.2.3 研磨理論
5.3 研磨資材
5.3.1 砥粒の種類と性質.
5.3.2 研磨液
5.3.3 研磨工具
5.4 研磨仕上面
5.4.1 仕上面性状
5.4.2 仕上面粗さ
5.5 研磨機
5.5.1 片面研磨機
5.5.2 両面研磨機
5.6 各種研磨加工
5.6.1 遊離砥粒による研磨加工
5.6.2 固定および半固定砥粒による研磨加工
5.7 最近の研磨加工技術
5.7.1 プナラリゼーション(平たん化)研磨
5.7.2 磁気研磨
5.7.3 数値制御曲面研磨(非球面研磨)
引用・参考文献
索引