工業熱力学演習
機械系大学講義シリーズ工業熱力学(1),(2)のための演習書であり,より理解を深め,応用に生かしていくことを目的とした。(1)については各章末の演習問題の解答案を,(2)については新たな演習問題を作成し,解答案を示した。
- 発行年月日
- 1995/02/28
- 判型
- A5 上製
- ページ数
- 168ページ
- ISBN
- 978-4-339-04319-8
- 内容紹介
- 目次
機械系大学講義シリーズ工業熱力学(1),(2)のための演習書であり,より理解を深め,応用に生かしていくことを目的とした。(1)については各章末の演習問題の解答案を,(2)については新たな演習問題を作成し,解答案を示した。
I 工業熱力学(1)の演習問題と解答
1. 熱力学の基礎概念
[1.1] 系の同定
[1.2] セ氏温度とカ氏温度
[1.3] 体積変化の仕事
[1.4] ゲージ圧力と真空度
[1.5] 大気に開放されている容器内の圧力
2. 熱力学の第1法則
[2.1] 断熱圧縮と内部エネルギー
[2.2] 仕事としての電力
[2.3] 開いた系
[2.4] 開いた非定常系
[2.5] 閉じた系と開いた系
3. 理想気体
[3.1] 理想気体の基本定数
[3.2] 空気タービン(理想気体)
[3.3] 理想気体の準静的等温膨張
[3.4] 理想気体の準静的過程
[3.5] 空気圧縮機
4. 熱力学の第2法則
[4.1] カルノーの定理
[4.2] 理想気体の絞りとエントロピー変化
[4.3] 空気タービン(一般理想気体)
[4.4] 等エントロピー過程における有効仕事
[4.5] 理想気体とを動作流体とする動力プラントの評価
5. 物質の普遍的な熱力学的性質と状態変化
[5.1] 一般理想気体の定義
[5.2] 理想気体のT-s 図における等積線と等圧線のこう配
[5.3] 湿り蒸気の性質
[5.4] 蒸気の混合過程
[5.5] 湿り空気の冷却
6. 流動過程
[6.1] 流動系の収支
[6.2] ノズル
[6.3] 空気タービン
[6.4] 蒸気タービン
[6.5] 蒸気タービン等のエントロピー効果
[6.6] ポンプ動力
[6.7] 空気のポリトロープ圧縮
7. 燃焼過程
[7.1] 量論空気量
[7.2] 乾き燃焼ガスの体積組成による空燃比
[7.3] 燃焼ガスの組成と露点
[7.4] コークス炉ガスと重油の混焼に必要な空気量
8. 動力サイクルおよび冷凍サイクル
[8.1] 窒素を作動流体とする往復動機関
[8.2] ディーゼルサイクル
[8.3] P-v線図上のサイクル形状と仕事の伝達方向
[8.4] 過熱ランキンサイクル
[8.5] 蒸気のポリトロープ膨張
[8.6] 再燃ランキンサイクル
[8.7] 再生サイクル
[8.8] 蒸気圧縮式ヒートポンプ(1)
[8.9] 蒸気圧縮式ヒートポンプ(2)
II 工業熱力学(2)の演習問題と解答
1. 基礎概念
[1.1] 可逆-不可逆とエネルギーの保存
[1.2] 同じ状態
[1.3] 可逆過程の逆の過程
[1.4] 固有有効エネルギーの非算性
[1.5] 最大機械的仕事の参照系依存性
[1.6] 有効エネルギー
[1.7] 有効エネルギーの加算性
[1.8] 自発的変化
[1.9] Caratheodoryによる第2法則の表現
[1.10] 外部変数として重力によるエネルギーをもつ系(1)
[1.11] 参照系の変化する外部変数に共役な一般力
[1.12] 二つの固体塊からなる複合系の固有有効エネルギー
[1.13] 固体塊と参照系の熱相互作用
[1.14] 熱機関
[1.15] 冷凍機
[1.16] 大気温度より低い温度の参照系
2. 物質の基本的特性
[2.1] エンタルピーからの内部エネルギーの誘導
[2.2] 1時同次関数としての内部エネルギー
[2.3] 等積変化
[2.4] 特性関数f(ι,v)からのその他の性質の誘導
[2.5] Jacobianによる変換
[2.6] 理想気体のギブスエネルギー
[2.7] 示強的でも示量的でもない量
[2.8] Gibbsの相律とDuhemの定理
[2.9] 2相共存平衡に体するLagrangeの乗数法
[2.10] 蒸気圧の近似式
[2.11] 液体の混合性と相律
[2.12] 蒸発に際する定圧比熱の変化
[2.13] 残留体積によるフュガシティの計算
[2.14] 圧縮因子によるフュガシティの計算
[2.15] 還元状態量
[2.16] 理想気体状態方程式とvan der Waarsの状態方程式の比較
[2.17] l/v展開とp展開のビリアル式の係数の間の関係
[2.18] BWR式による圧力の計算
3. エネルギー変換
[3.1] 外部変数として重力によるエネルギーをもつ系(2)
[3.2] 外部変数として重力によるエネルギーをもつ系(3)
[3.3] 外部変数として重力によるエネルギーをもつ系(4)
[3.4] 流れ相互作用をする系
[3.5] 過熱蒸気を絞ると液体になることがある
[3.6] ノズルにおける理想定体積流体
[3.7] ガスタービンにおける理想気体
[3.8] エクセルギーA=(U-ιERS+PERV)-(U0-ιERS0+PERV0)の別の導出
[3.9] 内燃機関の排気がもつエクセルギー
[3.10] 熱相互作用によるエクセルギーの破壊
[3.11] 熱伝導によるエクセルギーの破壊
[3.12] 蒸気圧縮式冷凍機エクセルギー解析
[3.13] ノズル,ガスタービンおよび冷凍機のエクセルギー効率
[3.14] 性質としてのエクセルギー
4. 混合物
[4.1] 比熱,残留体積および圧縮係数の部分量
[4.2] 理想気体混合物とGibbs-Daltonの混合物
[4.3] 浸透圧による分子量の選定
[4.4] 海水の浸透圧
[4.5] 大量の溶液から溶媒を分離する際の最小仕事
[4.6] 理想溶液を成分に分離する際の最小仕事
[4.7] 閉じた系の平衡における組成の関係
[4.8] Raoultの法則が成り立つ閉じた系の平衡
[4.9] Raoultの法則に従う2構成要素の混合物の等圧気液平衡
[4.10] アンモニア-水系のHenryの定数
[4.11] いろいろな理想混合物
[4.12] モル沸点上昇係数およびモル融点降下係数
[4.13] 沸点上昇と融点降下
[4.14] p(τ,,v)状態方程式による構成要素のフュガシティ
[4.15] 部分量としてのlnπi/yi,lnφiおよびlnγi
[4.16] Lewis-Randallの規則
[4.17] 空気と空気の構成要素のフュガシティ
[4.18] 希釈量,混合量,超過量および超過混合量
[4.19] 混合量から部分量を計算する
[4.20] 活量と超過量の関係
[4.21] Duhem-Margulesの関係とHenryの法則
[4.22] Duhem-Margulesの関係の別の表現
[4.23] 共沸点の特性
[4.24] 超過ギブスエネルギーとMargulesの活量係数式
[4.25] 気液平衡の(p,, xi)→(τ,, yi)問題
5. 反応系
[5.1] 標準生成エンタルピーから標準反応エンタルピーを求める
[5.2] 反応の標準平衡定数
[5.3] 反応の平衡組成
[5.4] 電離平衡の平衡組成
[5.5] 標準反応エンタルピーと平衡定数の関係
[5.6] 並進反応の平衡組成
[5.7] 水素の酸化(燃焼)反応
[5.8] 酸素源としての大気の空気
[5.9] 燃焼反応の量論
[5.10] 空気比
[5.11] 湿り空気による燃焼の量論
[5.12] 発熱量
[5.13] 燃焼による液体の水の発生
[5.14] 閉じた系における断熱燃焼温度
[5.15] 定常流れ系における断熱燃焼温度
[5.16] 燃料のエクセルギー
[5.17] 燃焼によるエクセルギー損失