非線形システム制御論

非線形システム制御論

本書は,非線形システム論の研究法および設計法を紹介することを目的としている。紹介した設計法は,一部を除いて数式処理ソフトにより計算可能であり,今後の実システムへの応用研究・理論研究の準備に有用となるよう解説した。

ジャンル
発行年月日
1997/07/10
判型
A5
ページ数
284ページ
ISBN
978-4-339-03167-6
非線形システム制御論
品切・重版未定
当面重版の予定がございません。

定価

3,630(本体3,300円+税)

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本書は,非線形システム論の研究法および設計法を紹介することを目的としている。紹介した設計法は,一部を除いて数式処理ソフトにより計算可能であり,今後の実システムへの応用研究・理論研究の準備に有用となるよう解説した。

1. フィードバック安定化
1.1 序論
1.2 線形近似系と安定化可能性
1.3 中心多様体理論に基づく安定化
  1.3.1 概要
  1.3.2 設計法と例題
1.4 ゼロダイナミクスと最小位相系
1.5 2次元系の安定化
  1.5.1 低次元系の安定化
  1.5.2 C1安定化
  1.5.3 C0安定化
1.6 大域的安定化
  1.6.1 Motivative Example
  1.6.2 大域的最小位相系の漸近安定化
  1.6.3 開ループ系の安定性と可検出系の安定化
2. 正準形と極配置
2.1 1入力線形系の可制御正準形
2.2 座標変換の選び方について
2.3 相対次数とゼロダイナミクス
2.4 Kailathの可観測正準形と座標変換
2.5 連立1階偏微分方程式による表現
2.6 極配置の論理についての考察
2.7 非線形系の正準形
2.8 状態空間線形化(1入力アファインシステム)
3. 評価関数の変分の計算と最大原理の導出
3.1 系の記述
3.2 評価関数(評価規範)
3.3 ハミルトニアンと最大原理
3.4 変分計算の方針
3.5 第1変分の計算
3.6 Δx(t),Δp(t)の大きさの評価
3.7 最大原理の証明
3.8 第2変分
3.9 参考文献について
4. 不変性の条件
4.1 系の記述
4.2 出力の表現
4.3 軌道近傍における不変性の必要条件
4.4 ポアソン括弧
4.5 大域的な不変性の必要条件
4.6 不変性の十分条件
4.7 アファインシステムにおける不変性の条件
4.8 出力可制御性の条件
5. 最小次元オブザーバの設計
5.1 非線形システムの最小次元オブザーバ
5.2 アファインシステムの記述
5.3 オブザーバの満足すべき条件
5.4 可観測性
5.5 可制御性あるいは局所強可到達性
5.6 不変性の条件
5.7 設計例
6. モデル追従制御
6.1 序論
6.2 モデル追従制御I
  6.2.1 モデル追従制御系の定義
  6.2.2 設計法I
6.3 モデル追従制御II
  6.3.1 非線形構造アルゴリズム
  6.3.2 設計法II
  6.3.3 設計例
7. 無干渉化問題
7.1 外乱無干渉化問題
  7.1.1 外乱無干渉化問題の定式化
  7.1.2 (f,,g)-不変分布
  7.1.3 幾何学的手法による外乱無干渉化問題の解
7.2 最小観測空間アルゴリズム
  7.2.1 観測空間
  7.2.2 最小観測空間アルゴリズムの手順
  7.2.3 最小観測空間アルゴリズムの不変部分分布アルゴリズム
  7.2.4 最小観測空間アルゴリズムを用いた外乱無干渉化問題の解
7.3 ブロック無干渉化
  7.3.1 問題の設定と諸定義
  7.3.2 ブロック無干渉制御系の満たすべき条件
  7.3.3 Morganの問題の必要十分条件
  7.3.4 ブロック無干渉化可能であるための必要十分条件
  7.3.5 幾何学的アプローチによるブロック無干渉化
  7.3.6 ブロック無干渉化の二つの必要十分条件の同値性
7.4 動的補償器を用いた無干渉化
  7.4.1 動的拡張アルゴリズム
  7.4.2 動的拡張アルゴリズムの改良
  7.4.3 改良動的拡張アルゴリズムの収束性
8. 出力レギュレーション
8.1 序論
8.2 問題設定
8.3 外部システムがポアソン安定な場合
8.4 外部システムが局所有界な場合
8.5 FBI方程式とゼロダイナミクス
  8.5.1 標準形との関連
  8.5.2 最小位相系の場合
8.6 漸近モデルマッチング制御
8.7 おわりに
9. 非線形H∞制御
9.1 H∞制御の基本的な考え方
  9.1.1 L2ゲインの定義
  9.1.2 散逸不等式
9.2 H∞制御と微分ゲーム
9.3 状態フィードバックによる非線形H∞制御
9.4 出力フィードバックによる非線形H∞制御
  9.4.1 問題設定
  9.4.2 閉ループ系が満たすべき条件
  9.4.3 Hamilton-Jacobi不等式の低次元化について
  9.4.4 観測器ゲインの決定
10. 非ホロノミック系の制御
10.1 序論
10.2 分布
10.3 対称アファイン制御系
10.4 非ホロノミック拘束を受けるLagrange系
11. 制御則のディジタル化
11.1 序論
11.2 閉ループ系の応答を評価する方法
  11.2.1 常微分方程式の数値解法と制御則の離散化
  11.2.2 離散化誤差
  11.2.3 数値例
  11.2.4 動的補償器の離散化
  11.2.5 多段型コントローラの初期値
11.3 連続時間系での設計目的を保存する方法
12. 区間システムの安定性
12.1 序論
12.2 システムの記述
12.3 Kharitonovの定理
12.4 Edge定理
12.5 写像定理の拡張
  12.5.1 問題の記述
  12.5.2 写像定理の拡張
  12.5.3 単調性の判定方法
12.6 おわりに
文献
索引

島 公脩(シマ マサスケ)