半導体結晶成長
エレクトロニクスや最先端科学を支えている多様な半導体の結晶成長について,表面における原子・分子の動きをとらえることから,結晶成長とその技術,さらには成長した半導体結晶の性質に至るまでを解説した。
- 発行年月日
- 1999/02/08
- 判型
- A5 上製
- ページ数
- 280ページ
- ISBN
- 978-4-339-00704-6
- 内容紹介
- 目次
エレクトロニクスや最先端科学を支えている多様な半導体の結晶成長について,表面における原子・分子の動きをとらえることから,結晶成長とその技術,さらには成長した半導体結晶の性質に至るまでを解説した。
1. 走査型トンネル顕微鏡によるシリコン固相エピタキシー過程のその場観察
1.1 固相エピタキシーとは
1.2 非晶質Siの表面モフォロジー
1.2.1 真空蒸着表面
1.2.2 Arイオンスパッタ表面
1.2.3 Pイオン注入表面
1.3 SPE過程
1.3.1 真空蒸着膜のSPE過程
1.3.2 Arイオンスパッタリング膜のSPE過程
1.3.3 イオン注入膜
1.4 まとめ
参考文献
2. Si-Ge系のCVDエピタキシーと原子層成長制御
2.1 高品質Si-Ge系ヘテロ構造の実現を目指して
2.2 CVDプロセスの高清浄化
2.3 CVD表面反応機構
2.4 高Ge比率Si/Si1-xGex/Siヘテロ構造の形成
2.5 SiとGeの原子層成長制御
2.5.1 Si表面でのSiならびにGe表面でのGeの原子層成長
2.5.2 Si表面でのGeならびにGe表面でのSiの1原子層成長
参考文献
3. GaAsの単分子成長機構
3.1 単分子層成長技術開発の経緯
3.2 MOCVD反応系での反応
3.3 分子層エピタキシー(MLE)
3.3.1 実験方法
3.3.2 AsH3導入量依存性
3.3.3 AsH3排気時間依存性
3.3.4 TMG導入量依存性
3.3.5 TMG排気時間依存性
3.3.6 成長温度依存性
3.4 MLEにおける表面吸着反応
3.4.1 実験方法
3.4.2 GaAs(100)上でのTMGの反応
3.4.3 GaAs(100)上でのTMG導入後の吸着種とAsH3の反応
3.5 まとめ
参考文献
4. ・-・族化合物半導体のエピタキシーと表面構造
4.1 はじめに
4.2 エピタキシャル成長の表面過程
4.2.1 薄膜成長過程
4.2.2 3次元微結晶の成長
4.2.3 層状成長
4.3 化合物半導体のエピタキシャル成長
4.4 GaAsのMBE成長と表面構造
4.5 GaAs成長の動的過程
4.5.1 MBE成長に伴うRHEED強度振動
4.5.2 マイグレーションエンハンストエピタキシー法におけるGaAs成長機構
4.6 成長表面の実空間観察
4.7 むすび
参考文献
5. ・-・族希薄磁性半導体の結晶成長と物性
5.1 半導体と磁性
5.2 希薄磁性半導体
5.3 分子線エピタキシー法による結晶成長
5.3.1 GaAs中の磁性不純物とドーピング
5.3.2 低基板温度における成長
5.3.3 格子定数と組成
5.3.4 超構造の成長
5.4 電気的・磁性的性質
5.4.1 電気的・磁性的性質の基礎
5.4.2 (Ga,Mn)Asの性質
5.4.3 (In,Mn)Asの性質
5.5 エレクトロニクスに向けて
参考文献
6. ・-・族半導体量子井戸の作製と光物性
6.1 ・-・族半導体
6.2 ・-・族半導体量子井戸の作製
6.2.1 ホットウォールエピタキシー法
6.2.2 Zn1-xCdxSe/ZnSe系量子井戸の成長
6.3 ・-・族半導体2次元量子井戸の光物性
6.3.1 Zn1-xCdSe/ZnSe多重量子井戸
6.3.2 誘導放射スペクトル
6.4 希薄磁性半導体量子井戸
6.4.1 希薄磁性半導体2次元量子井戸の成長
6.4.2 CdTe/Cd1-xMnxTe,Cd1-xMnxTe/ZnTe量子井戸の磁気光物性
6.5 希薄磁性半導体量子ドット
6.5.1 Cd1-xMnxSe量子ドットの作製
6.5.2 希薄磁性半導体量子ドットの磁気光物性
6.6 ナノ構造半導体の応用
参考文献
7. ZnS系材料の分子線エピタキシー成長
7.1 光情報記録の鍵をにぎるワイドギャップ材料
7.2 ZnS系材料の特徴
7.2.1 バンド構造
7.2.2 ZnS系材料の結晶成長の概要
7.3 MBE成長の概要
7.3.1 硫黄原料の選択
7.3.2 基板材料の選択
7.3.3 成長条件
7.4 光学的評価
7.4.1 ZnSの光物性
7.4.2 ZnCdS/ZnS量子井戸構造の光物性
7.5 ZnSの伝導度制御
7.5.1 n形伝導度制御
7.5.2 p形伝導度制御
7.6 今後の課題
参考文献
8. 垂直ブリッジマン法によるtwin-free ZnSe単結晶の作製と評価
8.1 ZnSe単結晶の応用と結晶作製上の問題点
8.2 結晶成長法
8.3 self-seeding法による単結晶成長
8.4 種結晶を用いた育成
8.5 高圧溶融VB法育成単結晶の評価
8.5.1 基板の作製
8.5.2 直交ニコルによる観察
8.5.3 転位密度
8.5.4 X線回折法
8.5.5 X線トポグラフィー
8.5.6 ホトルミネセンス
8.6 融液組成を制御した成長
8.7 今後の課題
参考文献
9. 高純度ZnSeおよびCdTeバルク単結晶の成長と評価
9.1 高純度単結晶の重要性
9.2 ZnおよびCdの高純度精製
9.2.1 精製方法
9.2.2 精製結果および評価
9.3 昇華法によるZnSeおよびCdTeバルク単結晶の成長
9.3.1 ZnSeおよびCdTeの合成と純化
9.3.2 ZnSeおよびCdTeバルク単結晶の成長
9.4 成長結晶の評価
9.4.1 光励起サイクロトロン共鳴
9.4.2 ホトルミネセンス
9.5 今後の展望
参考文献
10. 磁性半導体Euカルコゲナイドの結晶作製
10.1 Euカルコゲナイドの特徴
10.2 原材料多結晶試料作製
10.3 バルク単結晶作製
10.3.1 るつぼ封入用電子ビーム溶接機
10.3.2 単結晶作製炉
10.3.3 超高温高周波加熱真空炉
10.3.4 融液成長
10.3.5 化学輸送法および昇華法
参考文献
11. カルコパイライト型化合物の結晶成長
11.1 カルコパイライト型化合物とは
11.2 カルコパイライト型化合物半導体の基礎的性質
11.2.1 化合物の種類と結晶構造
11.2.2 状態図
11.2.3 バンド構造と光・電気的性質
11.2.4 応用
11.3 カルコパイライト型化合物の結晶成長と諸性質
11.3.1 バルク単結晶成長
11.3.2 エピタキシャル成長
11.4 結論
参考文献
索引