微生物学入門

微生物学入門

本書は医学,農学など広い分野で微生物学を学ぶ人たちの入門書として,内容を微生物が関与する広い範囲に広げて,わかりやすく解説した。特に,微生物とわれわれのかかわりを観点として,微生物の働き,恩恵,利用を中心に述べた。

ジャンル
発行年月日
1998/08/21
判型
A5 上製
ページ数
278ページ
ISBN
978-4-339-07648-6
微生物学入門
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定価

3,850(本体3,500円+税)

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本書は医学,農学など広い分野で微生物学を学ぶ人たちの入門書として,内容を微生物が関与する広い範囲に広げて,わかりやすく解説した。特に,微生物とわれわれのかかわりを観点として,微生物の働き,恩恵,利用を中心に述べた。

第I編 細菌編
1 物質の循環
 1.1 炭素の循環
 1.2 硫黄循環
 1.3 窒素循環
2 微生物学研究の歴史
 2.1 微生物の発見  2.1.1 フックの細胞発見
  2.1.2 レーウェンフックの微生物発見
 2.2 微生物の自然発生説の否定
  2.2.1 パスツールと白鳥の首型フラスコ
  2.2.2 発酵は微生物によって行われる
 2.3 自然科学としての微生物学の確立
  2.3.1 コッホの微生物取扱いにおける技術改良
  2.3.2 コッホの3原則
 2.4 バイオテクノロジーへの道
3 微生物の構造
 3.1 微生物の大きさ
 3.2 細菌の形態
 3.3 細菌の構造
  3.3.1 核
  3.3.2 細胞質
  3.3.3 細胞質膜
  3.3.4 細胞壁
  3.3.5 べん毛
  3.3.6 線毛
  3.3.7 莢膜
 3.4 真菌の形態と構造
  3.4.1 菌糸
  3.4.2 細胞膜
  3.4.3 胞子   3.4.4 酵母
4 微生物の観察方法
 4.1 肉眼での観察
 4.2 光学顕微鏡による観察
  4.2.1 細菌の染色法
  4.2.2 真菌の染色
  4.2.3 光学顕微鏡の種類
 4.3 電子顕微鏡の利用
  4.3.1 透過型電子顕微鏡
  4.3.2 走査型電子顕微鏡
5 微生物の分類と増殖
 5.1 従属栄養細菌と独立栄養細菌
  5.1.1 従属栄養細菌
  5.1.2 独立栄養細菌
 5.2 好気性細菌と嫌気性細菌
  5.2.1 好気性細菌
  5.2.2 嫌気性細菌
  5.2.3 通性嫌気性菌
 5.3 細菌の増殖に必要な栄養素,環境
  5.3.1 栄養素  5.3.2 環境
 5.4 培地
 5.5 微生物の分裂と増殖
  5.5.1 微生物の分裂
  5.5.2 微生物の増殖
 5.6 微生物の数の測定
  5.6.1 生菌数の測定
  5.6.2 全菌数の測定
 5.7 連続培養
 5.8 集積培養
6 微生物の分類と保存
 6.1 微生物の分離
  6.1.1 土壌からの微生物分離
  6.1.2 液体試料と固形試料からの微生物分離
  6.1.3 臨床材料からの微生物分離
 6.2 微生物を増やす
 6.3 菌株保存機関からの菌株の入手方法
 6.4 微生物の保存
  6.4.1 軟寒天せんし培養
  6.4.2 凍結法
  6.4.3 凍結乾燥法
7 微生物の遺伝
 7.1 遺伝子の構造
  7.1.1 細菌の染色体DNA
  7.1.2 プラスミド
 7.2 突然変異
  7.2.1 変位誘発因子
  7.2.2 細菌の突然変異
 7.3 細菌に特有な遺伝子の伝達機構
  7.3.1 形質転換
  7.3.2 形質導入
  7.3,3 接合
8 特殊な機能をもつ細菌
 8.1 古細菌
  8.1.1 メタン生成菌
  8.1.2 好塩菌
  8.1.3 高温好酸菌
 8.2 独立栄養細菌
  8.2.1 アンモニア,亜硝酸酸化細菌
  8.2.2 硫黄酸化細菌
  8.2.3 鉄酸化細菌
 8.3 光合成細菌
  8.3.1 シアノバクテリア
  8.3.2 紅色硫黄細菌
  8.3.3 緑色硫黄細菌
 8.4 低栄養細菌
9 病原性をもつ細菌
 9.1 腸内細菌
 9.2 エシェリヒア属
  9.2.1 腸管病原性大腸菌
  9.2.2 腸管組織侵入性大腸菌
  9.2.3 腸管毒素原性大腸菌
  9.2.4 腸管出血性大腸菌
 9.3 シゲラ属
  9.3.1 赤痢菌の種類
  9.3.2 病原因子
  9.3.3 感染症
 9.4 サルモネラ属
  9.4.1 サルモネラの種類
  9.4.2 病原性
 9.5 クレブシーラ属
 9.6 セラチア属
 9.7 ブドラ球菌属
  9.7.1 病原性
  9.7.2 腸管毒素
  9.7.3 MRSA
  9.7.4 protein A
 9.8 レンサ球菌属
 9.9 ビブリオ属
  9.9.1 コレラ菌
  9.9.2 腸炎ビブリオ
 9.10 レジオネラ属
 9.11 ヘリコバクター属
 9.12 ミコバクテリウム属
  9.12.1 結核菌
  9.12.2 らい菌
 9.13 シュードモナス属
 9.14 クロストリジム属
  9.14.1 破傷風蘭
  9.14.2 ボツリヌス菌
 9.15 マイコプラズマ属
 9.16 リケッチア属
 9.17 クラミジア属
 9.18 細菌性食中毒
 9.19 日和見感染症
10 消毒と滅菌
 10.1 消毒と滅菌の違い
 10.2 消毒法の種類
  10.2.1 物理的方法による消毒
  10.2.2 科学的方法による消毒
 10.3 滅菌法の種類
  10.3.1 乾熱による滅菌方法
  10.3.2 湿熱による滅菌方法(高圧蒸気滅菌、オートクレーブ)
  10.3.3 放熱線による滅菌
  10.3.4 毒性ガスによる滅菌
  10.3.5 ろ過による滅菌
11 抗生物質
 11.1 抗生物質とはなにか
 11.2 抗生物質発見以前
 11.3 ペニシリン発見への道
  11.3.1 リゾチームの発見
  11.3.2 ペニシリンの発見
 11.4 ペニシリンの再発見
 11.5 抗菌活性と抗菌スペクトル
  11.5.1 抗菌活性の測定
  11.5.2 抗菌スペクトル
 11.6 抗生物質の作用
  11.6.1 殺菌的作用
  11.6.2 静菌的作用
 11.7 抗生物質の作用機作
  11.7.1 細胞壁合成阻害
  11.7.2 タンパク質合成阻害
  11.7.3 核酸合成阻害
  11.7.4 細胞膜傷害
  11.7.5 その他の作用
 11.8 いろいろな抗生物質
  11.8,1 β-ラクタム系抗生物質
  11.8,2 β-ラクタム系抗生物物質
  11.8,3 マクロライド抗生物質
  11.8,4 テトラサイクリン抗生物質
  11.8,5 クロラムフェニコール
  11.8,6 リンゴサミド抗生物質
  11.8.7 ピリドンカルボン抗生物質(キドロン系抗生物質)
  11.8.8 ペプチド系抗生物質
  11.8.9 リファンピシン
  11.8.10 サルファ剤
  11.8.11 トリメトプリム
  11.8.12 合成抗結核剤
12 薬剤耐性菌
 12.1 耐性菌はどこから来たのか
 12.2 細菌が耐性化するメカニズム
  12.2.1 抗生物質の不活化
  12.2.2 薬剤作用点の変化
  12.2.3 薬剤の排出
 12.3 耐性遺伝子の伝達
13 微生物の利用
 13.1 生活に必要,有益な微生物の機能
  13.1.1 空中窒素の固定機能
  13.1.2 二酸化炭素の固定機能
  13.1.3 酸素の供給機能
  13.1.4 有機化合物の産生(発酵)機能
  13.1.5 有機化合物の分解機能
  13.1.6 酸素機能
  13.1.7 活発な増殖機能
  13.1.8 その他の機能
 13.2 微生物の機能を利用した産業
  13.2.1 アルコール飲料(酒類)
  13.2.2 蒸留酒
  13.2.3 混成酒
 13.3 発酵食品
  13.3.1 調味料
  13.3.2 乳製品
  13.3.3 その他の発酵食品
  13.3.4 発酵嗜好品
 13.4 有機溶剤
 13,5 有機酸
 13.6 アミノ酸
  13.6.1 アミノ酸の工業生産
  13.6.2 アミノ酸発酵
14 環境保全と微生物
 14.1 微生物の有害物質分解能力
  14.1.1 一般有害物質の分解
  14.1.2 有機塩素化合物の分解
  14.1.3 天然物
  14.1.4 合成洗剤,染料,農薬
  14.1.5 流出原油,重油
  14.1.6 臭気原物質
 14.2 微生物の物質変換能力
  14.2.1 重金属の微生物による変換
  14.2.2 二酸化炭素の微生物による変換
  14.2.3 窒素酸化物の微生物による変換
 14.3 微生物の物質合成能力
 14.4 微生物の有害物質感受性
  14.4.1 BOD法
  14.4.2 微生物を使った有害物質の測定法
第II編ウイルス編
15 ウイルスとは何か
 15.1 細菌より小さい病原体の発見
 15.2 ウイルスは生きものか
 15.3 ウイルスの構造
  15.3.1 アデノウイルス(エンベロープをもたない)
  15.3.2 ヘノレペスウイルス(エンベロープをもつ)
  15.3,3 タバコモザイクウイルス(エンベロープをもたない))
  15.3.4 インワルエンザウイルス(エンベロープをもつ)
  15.3.5 バクテリオファージ(複雑な構造)
 15.4 ウイルスの増殖
16 ウイルスとホストの相互作用
 16.1 ウイルスの作用
  16.1.1 細胞変性効果
  16.1.2 持続感染
  16.1.3 ウイルスゲノムの挿入
 16.2 ウイルス感染に抵抗するホストの力
  16.2.1 アポトーシス
  16.2.2 インターフェロン
  16.2.3 細胞性免疫と液性免疫
17 免疫機構
 17.1 免疫機構の概要
 17.2 「自己」が生まれるまで
 17.3 免疫とは「自己」であるためのメカニズム
  17.3.1 自分のしるし:MHCの多型性
  17.3.2 自己を守るリンパ球
18 ウイルスの感染
 18.1 ウイルスの感染:個体のレベル
 18.2 ウイルスの感染:集団のレベル
  18.2.1 ドリフトとシフト
  18.2.2 インフルエンザウイルスのふるさと
  18.2.3 流行予測
19 環境とウイルス
 19.1 エボラウイルス
 19.2 マールブルグウイルス
 19.3 ラッサウルレス
 19.4 クリミア・コンゴ出血熱ウイルス
 19.5 ハンダウイルス
 19.6 その他の出血熱ウイルス
 19.7 狂牛病プリオン
20社会の中のウイルス:AIDS
 20.1 AIDSの出現
 20.2 それ以前のAIDS
 20.3 HIVの起源
 20.4 AIDSという病気
 20.5 HIVとはどんなウイルスか
 20.6 AIDSのワクチンと化学療法
 20.7 AIDSが問いかけること
参考文献
索引


















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渡辺 雅保(ワタナベ マサヤス)