マルチメディア時代 私の教育論
コンピュータ,マルチメディアなどに関する技術教育は,つねに人間の能力開発・向上に視点を置かなければならないという教育論について,教育情報工学の研究の第一人者がわかりやすく紹介している。
- 発行年月日
- 1997/01/20
- 判型
- B6
- ページ数
- 184ページ
- ISBN
- 978-4-339-07642-4
- 内容紹介
- 目次
コンピュータ,マルチメディアなどに関する技術教育は,つねに人間の能力開発・向上に視点を置かなければならないという教育論について,教育情報工学の研究の第一人者がわかりやすく紹介している。
1 情報社会と教育
情報社会における価値観
高度情報化──社会環境の変化
情報社会の価値観
情報社会の教育システム
情報社会の教育システムの特徴
工業社会と情報社会の教育システム
求められる情報生産型能力
教育の目標
情報社会の教育を支えるもの
教育への活力
求められる教師の力量
教育情報を取り扱う力量の拡大・向上を
教育ネットワーキング
2 日本の教育を考える
──Reassessing Japanese Education──
求められる学校の活力
情報発信源だった学校
少なくなった頼られる機会
識字率は世界のトップ
日本の教育現状に詳しい米国
短絡的正解追求型学習
──思考指導の欠如──
問題の解法を暗記するのが勉強
入試のための勉強
「理科離れ」の原因
理論だけでは故障がわからない
シミュレーション利用の問題点
答合わせの教育
課題の選定・与え方に配慮を
──本物を設計させる──
3 情報化・国際化──これからの教育のあり方
(イリノイ大学教授 ロナルド・トビ氏との対談)
教師は外部との交流が必要
国際化と同時に学際化が必要
WHATを提案する若者の育成を
「Learning How to Learn」が大切
「WHY-BECAUSE」の授業スタイルを考える
教育改革は事象を表面的にとらえるな
自分自身の存在感から充実感が生まれる
興味をもつことで積極性・独創性ができる
与える情報から自分でつくる情報へ
4 二十一世紀を担う子供たちを育むために
私を惹きつける琉球文化
Why Can't Litlle Taro Think?
──思考指導の欠如──
実践を通して学ぶことの大切さ
──WHY-BECAUSEの授業を──
観察・実験などの直接体験が興味・関心を抱かせる
社会が求める教育
──求められる能力──
「新しい学力観(思考力・判断力・表現力)」に基づく学習指導
感動の体験が表現力・論理力を育てる
情報教育:「情報活用能力の育成」
思考指導とコンピュータの活用
コンピュータの使い道の追求でなく「育成目標」をしっかりと
情報を与える指導から情報をつくらせる指導へ
5 学校運営──教師集団の指導力向上を
(日本電気工業技術短期大学校における実践を通して)
教育の生産性を高める五つのポイント
教師によるニーズの把握
「学び方を学ばせる」指導を
「教育開発力」を培う
従来の企業内教育ではない
教師間の連携による指導力アップ
情報化社会の進展の中での教育運営
6 教育とマルチメディア
マルチメディアのキーワードの先になにを想像できるか
「AI」始末記
教育における必然性はなにか
マルチメディアの進展と課題
新しい情報リテラシー育成の必要性
メディアへの依存の危険性
7 学校教育におけるコンピュータ利用のあり方
情報活用能力の育成とコンピュータ利用のあり方
授業の中でのコンピュータ利用の位置づけ
コンピュータの使い道の追求でなく「育成目標」をしっかり持つ
コンピュータ利用の前提条件
人間とコンピュータのかかわり方を考えさせること
8 教育情報工学のすすめ
求められる教師の力量
──教育情報を取り扱う力量の拡大・向上を──
教育情報を自分で生産・蓄積・処理すること
教育情報工学とは
──教育方法の情報工学──
研究開発のアプローチ