再生医療のための バイオエンジニアリング

再生医療の基礎シリーズ 4

再生医療のための バイオエンジニアリング

再生医療技術は臨床医学だけのものではなく,さまざまな新しい理工学の技術やコンセプトの導入が必要となる。本書では,再生医療のための工学的手法の数々を紹介する。

ジャンル
発行年月日
2007/04/12
判型
B5
ページ数
244ページ
ISBN
978-4-339-07254-9
再生医療のための バイオエンジニアリング
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定価

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再生医療技術は臨床医学だけのものではなく,さまざまな新しい理工学の技術やコンセプトの導入が必要となる。本書では,再生医療のための工学的手法の数々を紹介する。

1. セルプロセッシング工学
1.1 はじめに
1.2 動物細胞培養リアクター
 1.2.1 接着依存性細胞培養器
 1.2.2 せん断力
 1.2.3 溶存酸素供給
1.3 セルプロセッシング工学各論
 1.3.1 材料設計
 1.3.2 効率的培養法
 1.3.3 産業化技術
1.4 造血細胞の体外増幅
 1.4.1 造血細胞の体外増幅
 1.4.2 ストローマ細胞接着に適した多孔性担体
 1.4.3 3次元共培養による造血前駆細胞増幅
 1.4.4 3次元共培養システムにおける造血微小環境
引用・参考文献
2. メカニカルエンジニアリングと細胞工学
2.1 再生医療における機械工学,材料工学の役割
 2.1.1 細胞・組織への力学的刺激の効果
 2.1.2 静水圧培養法の軟骨再生への応用
 2.1.3 生分解性高分子ハイブリッドスポンジ
 2.1.4 生分解性高分子ハイブリッドメッシュ
 2.1.5 合成高分子,コラーゲン,水酸アパタイトハイブリッドスポンジ
 2.1.6 培養関節軟骨
 2.1.7 おわりに
2.2 メカニカルエンジニアリングと軟骨再生,血管再生
 2.2.1 はじめに
 2.2.2 静水圧負荷と軟骨再生技術
 2.2.3 ずり応力負荷,引張応力(ストレッチ)負荷による血管再生技術
引用・参考文献
3. 生体組織リモデリングのバイオメカニクス
3.1 はじめに
3.2 応力変化による血管壁のリモデリング
 3.2.1 血圧変化に対する反応
 3.2.2 血流変化に対する応答
 3.2.3 血圧と血流の両方を変化させた場合
 3.2.4 まとめ
3.3 負荷に対する・腱・靭帯の反応と組織再構築
 3.3.1 除荷・負荷軽減に伴う組織再構築
 3.3.2 除荷・負荷軽減後の再負荷に対する反応
 3.3.3 過負荷による組織構築
 3.3.4 培養コラーゲン線維束に及ぼす負荷の効果
 3.3.5 まとめ
3.4 機能的ティッシュエンジニアリング
3.5 おわりに
引用・参考文献
4. 細胞工学と流体力学の接点
4.1 はじめに
4.2 生体内における流れと細胞
 4.2.1 血管内皮細胞
 4.2.2 平滑筋細胞
 4.2.3 微小循環系における血球細胞
 4.2.4 骨内における流れと骨細胞
4.3 培養系における流れと細胞
 4.3.1 実験モデル
 4.3.2 流れに対する内皮細胞の応答
 4.3.3 静水圧に対する内皮細胞の応答
 4.3.4 流れに対する平滑筋細胞の応答
 4.3.5 流れに対する骨細胞の応答
 4.3.6 共存培養モデルによる内皮細胞の応答
4.4 組織再生と流れ
 4.4.1 血管再生と流れ
 4.4.2 血管壁組織の再生
4.4 おわりに
引用・参考文献
5. 遺伝子工学手法に基づく新しい細胞マトリックス設計と再生医療への応用
5.1 はじめに
5.2 再生医療のための足場マトリックス
 5.2.1 幹細胞による再生医療
 5.2.2 細胞外マトリックスと幹細胞の分化制御
 5.2.3 その他の外的刺激による幹細胞の分化制御
 5.2.4 バイオマテリアルの人工マトリックスとしての利用と再生医療への応用
5.3 遺伝子工学によるマトリックス設計と応用
 5.3.1 融合タンパク質の設計と細胞機能の制御
 5.3.2 幹細胞培養への応用
 5.3.3 細胞機能制御への応用
5.4 おわりに
引用・参考文献
6. 高分子界面設計と細胞・組織(スフェロイド)エンジニアリング
6.1 細胞工学用材料と高分子
6.2 細胞培養と基質材料表面
6.3 汎用培養容器
6.4 合成高分子
6.5 生分解性高分子
6.6 分子中に官能基を有するハイブリッド型高分子
6.7 3次元培養
6.8 細胞のパターン化培養を可能とする材料基板
引用・参考文献
7. 細胞マトリックス工学のセルプロセッシング工学への応用
7.1 はじめに
7.2 細胞外マトリックスの存在意義とそのin vitroとin vivoでの相違
7.3 メカニカルストレスによる新しいセルプロセッシング
7.4 ナノ・マイクロスケールで制御した細胞外マトリックス培養基板
7.5 微細加工技術によって可能になる細胞機能の計測と制御
7.6 ECMの力学特性を利用した新しい培養基板によるセルプロセッシング
7.7 より高度な細胞機能計測・制御を目指した3次元微細加工技術によるセルプロセッシング
7.8 おわりに
引用・参考文献
8. 再生医療の基盤技術としての計測・画像工学
8.1 はじめに
8.2 再生医療におけるバリデーションの必要性と意義
8.3 基盤計測・画像技術
 8.3.1 サイトメトリーによるin vitro細胞活性評価法
 8.3.2 ルシフェラーゼおよびGFPを用いたin vivo細胞機能評価バイオイメージング法
 8.3.3 バイオフォトニクスによるin vivo組織機能評価法
 8.3.4 超音波によるin vivo組織機能評価法
 8.3.5 MRIによる細胞追跡法
8.4 おわりに
引用・参考文献
9. 細胞表面の1分子追跡~1分子観察からタンパク質・脂質が感じている膜構造がわかる~
9.1 はじめに
9.2 細胞膜構造の概念のパラダイムシフト
9.3 1分子追跡法
 9.3.1 SFMT(1分子蛍光追跡)法
 9.3.2 1分子蛍光共鳴エネルギー移動法
 9.3.3 2色蛍光同時1分子追跡像の重ね合わせ法
 9.3.4 SPT(1分子追跡)法
 9.3.5 光ピンセットの装置と試料
9.4 タンパク・脂質の運動を1分子法で追う
 9.4.1 膜骨格・フェンス・による膜貫通型タンパク質の閉じ込めとホップ拡散
 9.4.2 膜骨格結合タンパク質・ピケット・による脂質の閉じ込めとホップ拡散
 9.4.3 フェンスモデルとピケットモデル
9.5 おわりに
引用・参考文献
10. 高効率マイクロインジェクション技術の開発とES細胞工学への応用
10.1 はじめに
10.2 マイクロインジェクションの歴史――より小さな細胞への挑戦――
10.3 マイクロインジェクション法と他の方法との比較
10.4 SMSRの開発のコンセプト
10.5 疾患モデル動物と疾患モデル細胞
10.6 疾患モデル細胞開発におけるマイクロインジェクション技術の利用
10.7 おわりに
引用・参考文献
11. 哺乳動物の細胞へのDNAおよびRNAのスマートなデリバリー
11.1 はじめに
11.2 遺伝子導入手法の種類と実際
 11.2.1 物理化学的手法
 11.2.2 ウイルスベクター法
 11.2.3 人工ベクター法
11.3 アパタイトナノ粒子法による画期的遺伝子導入方法の確立
 11.3.1 炭酸アパタイトによる遺伝子導入のためのナノ粒子作製の重要性
 11.3.2 従来法における手法との比較
 11.3.3 リン酸カルシウム作製の物理化学的考察
 11.3.4 遺伝子発現効率化のための粒子成長のコントロール
 11.3.5 カルシウム・マグネシウム・リン酸粒子の生成と化学的性質
 11.3.6 粒子の成長速度論と大きさの制御
 11.3.7 ナノアパタイトによるDNA送達の高効率細胞内移行
 11.3.8 ナノ粒子による遺伝子送達と遺伝子発現
 11.3.9 ECMを用いたナノ粒子の効率化
11.4 おわりに
引用・参考文献
索引

赤池 敏宏(アカイケ トシヒロ)