細胞工学概論

バイオテクノロジー教科書シリーズ 3

細胞工学概論

動物細胞の培養を行うにあたって必要となる基本的な設備・機器,また,実際の培養で注意すべき点について平易に解説した。さらに動物細胞の高密度培養法・細胞融合法等の応用技術や,細胞機能の検討法についても詳しく解説を加えた。

ジャンル
発行年月日
1994/12/20
判型
A5 上製
ページ数
228ページ
ISBN
978-4-339-06703-3
細胞工学概論
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定価

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動物細胞の培養を行うにあたって必要となる基本的な設備・機器,また,実際の培養で注意すべき点について平易に解説した。さらに動物細胞の高密度培養法・細胞融合法等の応用技術や,細胞機能の検討法についても詳しく解説を加えた。

1. 動物細胞工学の歴史と展開
1.1 動物細胞培養の歴史
1.2 細胞培養研究の流れ
1.3 動物細胞工学とは何か
1.4 動物細胞工学の展開
  1.4.1 新規生理活性物質の発見
  1.4.2 生理活性物質の生産技術,培養システムの開発
  1.4.3 天然生理活性物質からの誘導体の作製
  1.4.4 治療用細胞の生産
  1.4.5 検定系としての細胞の利用
  1.4.6 生命現象の解明への利用
1.5 動物細胞工学の将来の展開
2. 動物細胞培養を始めるための準備
2.1 無菌室の設計
2.2 無菌室に備えておくべき装置
  2.2.1 エアコンディショナー(エアコン)
  2.2.2 倒立顕微鏡
  2.2.3 炭酸ガスインキュベーター
  2.2.4 卓上型遠心器
  2.2.5 冷凍冷蔵庫
  2.2.6 セルカウンター
  2.2.7 クリーンベンチ
  2.2.8 まとめ
2.3 動物細胞培養に必要な機器
  2.3.1 滅菌機器
  2.3.2 ディープフリーザー
  2.3.3 液体窒素保存槽
  2.3.4 超純水製造装置
  2.3.5 蒸留水製造装置
  2.3.6 まとめ
2.4 培養用器具
  2.4.1 ピペット
  2.4.2 オートピペッター
  2.4.3 アスピレーター
  2.4.4 マイクロピペッター
  2.4.5 マイクロチップ
  2.4.6 培養容器
  2.4.7 遠心管および培地ビン
  2.4.8 その他の器具
2.5 培養用試薬
  2.5.1 水
  2.5.2 基本合成培地
  2.5.3 血清
  2.5.4 成長因子
  2.5.5 平衡塩溶液
2.6 まとめ
3. 器具および試薬の準備
3.1 器具の洗浄法
  3.1.1 ガラス器具の洗浄法
  3.1.2 ピペットの洗浄法
  3.1.3 まとめ
3.2 器具の滅菌法
  3.2.1 乾熱滅菌法
  3.2.2 湿熱滅菌法
  3.2.3 ろ過滅菌法
  3.2.4 その他の殺菌消毒法
  3.2.5 まとめ
3.3 試薬調製法
  3.3.1 基本合成培地調製,滅菌法
  3.3.2 成長因子調製法
  3.3.3 トリプシン溶液調製法
  3.3.4 トリパンブルー溶液調製法
3.4 細胞の入手法
  3.4.1 研究機関や研究者から分与を受ける場合
  3.4.2 細胞開発銀行から分譲を受ける場合
  3.4.3 市販品の購入の場合
  3.4.4 入手時の注意事項
4. 無菌操作の基本
4.1 無菌操作の前に
4.2 無菌操作の基本的手技
  4.2.1 ピペット操作
  4.2.2 ディッシュの取扱い
  4.2.3 アスピレーターの取扱い
  4.2.4 マイクロピペッターの取扱い
4.3 無菌操作の終了
  4.3.1 クリーンベンチの後片付け
  4.3.2 使用済み器具の洗浄
4.4 無菌室の保守
  4.4.1 無菌室の掃除法
  4.4.2 クリーンベンチの保守
  4.4.3 炭酸ガスインキュベーターの保守
5. 細胞培養の一般的手技
5.1 細胞の継代法
  5.1.1 正常細胞
  5.1.2 樹立細胞株
  5.1.3 浮遊細胞の継代法
  5.1.4 接着細胞の継代法
5.2 接着細胞のトリプシン処理
5.3 細胞数計数法
  5.3.1 計数装置の想定原理
  5.3.2 全細胞数の計数
  5.3.3 生細胞数の計数
5.4 細胞の凍結保存法
  5.4.1 細胞の凍結保存とは
  5.4.2 凍結培地
  5.4.3 凍結保存法の実際
5.5 細胞の解凍法
6. 無血清培養法
6.1 無血清培養とは
6.2 無血清培養の前に
  6.2.1 基本合成培地の選択
  6.2.2 成長因子の選択
6.3 無血清培養における注意点
6.4 培養実験の手順
  6.4.1 細胞の準備
  6.4.2 因子の調製
  6.4.3 因子の添加
  6.4.4 細胞懸濁液の調製
  6.4.5 培養実験の注意点
7. 動物細胞の大量培養法
7.1 大量培養法
  7.1.1 培養容器
  7.1.2 スピンナーフラスコによる培養
  7.1.3 ローラーボトルによる培養
7.2 高密度大量培養法
7.3 浮遊細胞の高密度大量培養装置について
  7.3.1 pHの制御
  7.3.2 溶存酸素濃度の制御
  7.3.3 培地交換
7.4 高密度大量培養装置による培養
  7.4.1 培養槽の組立ておよび滅菌
  7.4.2 酸素電極の校正
  7.4.3 細胞の接種
  7.4.4 培養の維持
  7.4.5 酸素消費速度について
  7.4.6 ハイブリドーマの培養結果
8. 高密度大量凍結法
8.1 高密度大量凍結法とは
8.2 凍結方法
8.3 解凍・接種法
8.4 高密度大量凍結保存細胞の高密度培養
9. 高密度大量培養におけるウイルスの封じ込め
9.1 培養上清からのウイルス除去の必要性
9.2 ウイルス除去ホローファイバーについて
9.3 ウイルス除去ホローファイバーの培養装置への組み込み
9.4 培養結果およびろ過性能の検討
10. 細胞融合法
10.1 はじめに
10.2 マウス型ハイブリドーマ作製法
  10.2.1 細胞融合法の概略
  10.2.2 細胞融合に用いられるマウス親細胞株
  10.2.3 マウスの免疫
  10.2.4 マウス脾臓からのリンパ球の調製
  10.2.5 細胞融合用試薬および器具
  10.2.6 PEGによる細胞融合実験法
  10.2.7 マウス型ハイブリドーマの利用
10.3 ヒト型ハイブリドーマ作製法
  10.3.1 ヒトリンパ球の分離法
  10.3.2 リンパ球の凍結保存法
  10.3.3 ヒトリンパ球の免疫感作
  10.3.4 細胞融合に用いられるヒト親細胞株
  10.3.5 電気融合による細胞融合実験法
10.4 酵素抗体法
10.5 ハイブリドーマのクローニング法
10.6 おわりに
11. フローサイトメトリーによる細胞解析法
11.1 はじめに
11.2 フローサイトメーターの原理
11.3 細胞解析上の注意点
  11.3.1 細胞懸濁液の調製
  11.3.2 蛍光色素の選択
  11.3.3 検出可能なパラメーターとその意義
11.4 細胞周期の解析法
  11.4.1 実験操作
  11.4.2 細胞周期解析の結果
11.5 細胞表面抗原および細胞内抗原の解析法
  11.5.1 細胞表面抗原の定量
  11.5.2 細胞内抗原の定量
11.6 細胞の分取
  11.6.1 送液系および機器の洗浄・滅菌法
  11.6.2 機器の調製
  11.6.3 細胞分取の注意事項
12. 動物細胞の機能制御
12.1 はじめに
12.2 ハイブリドーマの抗体産生促進
  12.2.1 動物細胞由来の抗体産生促進因子
  12.2.2 食品成分中の抗体産生促進因子
12.3 インターフェロン産生促進
  12.3.1 脂質によるIFN-β産生増強
  12.3.2 アスコルビン酸によるIFN-β産生増強
  12.3.3 塩基性ポリペプチドによる産性増強
12.4 マクロファージの貧食能の活性化
  12.4.1 脂質による貧食能の活性化
  12.4.2 塩基性ポリペプチドによる貧食能の活性化
12.5 複合培養系について
索引

村上 浩紀(ムラカミ ヒロキ)

菅原 卓也(スガワラ タクヤ)