流体の力学

流体の力学

本書は,従来の水力学と流体力学の内容を整理・統合し,学習内容を精選した初学者向けの教科書である。数式に過度に頼らず,現象の説明に重点を置き,直観的に理解できるように工夫して,できるだけ平易に要点を解説した。

ジャンル
発行年月日
1994/09/30
判型
A5 上製
ページ数
288ページ
ISBN
978-4-339-04317-4
流体の力学
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定価

3,850(本体3,500円+税)

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本書は,従来の水力学と流体力学の内容を整理・統合し,学習内容を精選した初学者向けの教科書である。数式に過度に頼らず,現象の説明に重点を置き,直観的に理解できるように工夫して,できるだけ平易に要点を解説した。

1. 流体の性質とその力学的取扱い方
1.1 流体と流体の力学
1.2 実在の流体のモデル化
  1.2.1 連続体および流体の概念
  1.2.2 流体の粘性と非粘性流体
  1.2.3 流体の圧縮性と非圧縮性流体
演習問題1
2. 流体の静力学
2.1 静止流体の圧力
  2.1.1 水深と圧力の関係
  2.1.2 圧力の単位,ゲージ圧力,絶対圧力
  2.1.3 圧力の等方性
  2.1.4 パスカルの原理
2.2 静止液体中の壁面に働く力
  2.2.1 平面壁に作用する力
  2.2.2 曲面壁に作用する力
2.3 浮力
2.4 相対的静止の状態にある液体の圧力
  2.4.1 等加速度直線運動
  2.4.2 回転運動
演習問題2
3. 流れの一次元的取扱い
3.1 流れに関する基礎的な概念
  3.1.1 定常流と非定常流
  3.1.2 一次元流れと二次元流れ
  3.1.3 流体の運動をとらえるために用いられる概念
3.2 一次元流れの連続の式
3.3 一次元流れの運動方程式
  3.3.1 流体粒子の加速度
  3.3.2 管内の流体に作用する力
  3.3.3 一次元流れに対するオイラーの方程式
3.4 ベルヌーイの定理
3.5 ベルヌーイの定理の応用
  3.5.1 小孔からの流れ
  3.5.2 ピトー管
  3.5.3 絞り流量計
  3.5.4 せきを越す流れ
  3.5.5 非定常流に対する応用
演習問題3
4 運動量の法則
4.1 運動量保存則の流れに対する適用
4.2 運動量の法則の応用
  4.2.1 管に働く力
  4.2.2 急拡大管における損失
  4.2.3 噴流が作用する力とペルトン水タービン
  4.2.4 一様流中の物体の抗力
4.3 角運動量の法則
演習問題4
5 管路内の流れ
5.1 概説
  5.1.1 層流と乱流
  5.1.2 助走区間と助走距離
5.2 管内の完全に発達した流れの圧力損失
  5.2.1 管摩擦係数の定義
  5.2.2 円管内の層流の圧力損失
  5.2.3 円管内の乱流の圧力損失
  5.2.4 粗い壁面をもつ円管内の流れの圧力損失
  5.2.5 円形以外の断面をもつ管の圧力損失
5.3 管路の諸損失
  5.3.1 直列異径管
  5.3.2 並列異径管
  5.3.3 分岐・合流管
5.4 水力こう配線とエネルギーこう配線
5.5 せん断応力
5.6 ニュートンの粘性法則
5.7 管内の層流
  5.7.1 二次元ポアズイユ流れ
  5.7.2 ハーゲン-ポアズイユ流れ
  5.7.3 クェット流れ
演習問題5
6. 流れの相似則と次元解析
6.1 模型実験の役割
6.2 模型実験と力学的相似
6.3 次元解析
  6.3.1 単位と次元
  6.3.2 次元解析の考え方と手順
6.4 流体力学における主要な相似パラメータ
  6.4.1 レイノルズ数
  6.4.2 その他の相似パラメータ
演習問題6
7. 粘性流体の基礎式
7.1 連続の式
7.2 運動方程式
7.3 構成方程式とナヴィエ-ストークス方程式
7.4 ナヴィエ-ストークス方程式の厳密解
  7.4.1 2平板間の定常流れ(二次元ポアズイユ流れ)
  7.4.2 円管内の定常層流(ハーゲン-ポアズイユ流れ)
  7.4.3 空中に噴射された水のジェット
  7.4.4 レイリー問題
7.5 遅い流れに対する近似解
演習問題7
8. 完全流体の力学
8.1 渦度
8.2 循環
8.3 二次元の渦なし運動
  8.3.1 二次元流れと流れ関数
  8.3.2 複素速度ポテンシャル
  8.3.3 流れの例
演習問題8
9. 乱流
9.1 いろいろな流れに見られる乱流と遷移
  9.1.1 円管内の乱流
  9.1.2 一様流に平行な平板上の流れ
  9.1.3 自由噴流
9.2 乱流の定量的表現
  9.2.1 時間的平均値と乱れの強さ
  9.2.2 乱れによる輸送
9.3 発達した乱流の取扱い
  9.3.1 基礎方程式とその解の困難さ
  9.3.2 乱流モデルと混合長理論
  9.3.3 混合長理論の適用
  9.3.4 円管内乱流の抵抗則と速度分布
演習問題9
10. 境界層
10.1 概説
10.2 流れのはく離
10.3 境界層方程式
10.4 境界層の厚さ
  10.4.1 境界層厚さ
  10.4.2 排除厚さ
  10.4.3 運動量厚さ
10.5 平板上の境界層の運動量方程式
  10.5.1 平板上の境界層
  10.5.2 平板上の境界層の運動量方程式
  10.5.3 平板上の層流境界層の摩擦抵抗
  10.5.4 平板上の乱流境界層の摩擦抵抗
演習問題10
11. 渦
11.1 渦度と循環
11.2 渦線,渦糸,渦管
11.3 渦の性質
11.4 円形の渦運動
  11.4.1 運動の基礎式
  11.4.2 自由渦
  11.4.3 強制渦
  11.4.4 組合せ渦
11.5 渦の誘導速度と干渉
  11.5.1 渦の誘導速度
  11.5.2 渦の干渉
11.6 渦糸に働く力
11.7 渦層と渦の発生
11.8 渦列
演習問題11
12. 物体まわりの流れと流体力
12.1 物体に働く流体力
  12.1.1 抗力と揚力
  12.1.2 抗力係数と揚力係数
12.2 円柱に働く流体力
  12.2.1 円柱まわりの流れ
  12.2.2 円柱に働く力
12.3 球に働く流体力
12.4 その他の物体に働く抗力
12.5 翼に働く流体力
  12.5.1 翼の名称
  12.5.2 二次元翼の性能
  12.5.3 循環と揚力
  12.5.4 三次元まわりの流れと誘導抗力
演習問題12
13. 高速気体の流れ
13.1 気体の熱力学的性質
13.2 気体の圧縮性と微小圧力の伝播
  13.2.1 圧縮性とマッハ数
  13.2.2 微小圧力の伝播速度
13.3 流れの分類
13.4 エネルギーの式
  13.4.1 定常流のエネルギー式
  13.4.2 断熱流れのエネルギー式
  13.4.3 等エントロピー流れのエネルギー式と諸関係式
13.5 断面積が緩やかに変化する管路内の等エントロピー流れ
  13.5.1 基礎方程式
  13.5.2 先細ノズル内の流れ
  13.5.3 ラバルノズル内の流れ
13.6 垂直衝撃波
  13.6.1 垂直衝撃波の発生
  13.6.2 垂直衝撃波の諸関係式
13.7 斜め衝撃波
13.7.1 斜め衝撃波の発生
13.7.2 斜め衝撃波の諸関係式
13.8 膨張波
演習問題13
付録
参考文献
演習問題解答
索引

amazonレビュー

須藤 浩三(スドウ コウゾウ)

長谷川 富市(ハセガワ トミイチ)

白樫 正高(シラカシ マサタカ)