ディジタル制御入門

システム制御工学シリーズ 5

ディジタル制御入門

本書は,現代制御の考え方に基づき,ディジタル制御系の解析ならびに設計法について述べたものである。全体を通して,制御理論の最近の発展を視野に入れつつ,基礎的な事柄について平易かつ詳細に解説している。

ジャンル
発行年月日
1999/03/10
判型
A5
ページ数
232ページ
ISBN
978-4-339-03305-2
ディジタル制御入門
品切・重版未定
当面重版の予定がございません。

定価

3,300(本体3,000円+税)

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  • 内容紹介
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本書は,現代制御の考え方に基づき,ディジタル制御系の解析ならびに設計法について述べたものである。全体を通して,制御理論の最近の発展を視野に入れつつ,基礎的な事柄について平易かつ詳細に解説している。

1. ディジタル制御の概要と基本的な考え方
 1.1 ディジタル制御の概要
  1.1.1 フィードバック制御
  1.1.2 ディジタル制御装置
 1.2 サンプリング周期選定とディジタル補償要素の設計
  1.2.1 サンプリング周期の選定
  1.2.2 ディジタル補償要素の設計における基本方針
  1.2.3 一般化プラントに基づく制御系の性能評価と最適設計
  1.2.4 本書の読み方
2. 線形システムの表現法
 2.1 連続時間系の表現法
  2.1.1 連続時間状態方程式
  2.1.2 解の公式と安定性
  2.1.3 伝達関数行列と周波数応答
  2.1.4 連続時間系の可到達性,可観測性
 2.2 離散時間系の表現法
 2.2.1 離散時間状態方程式とz変換
  2.2.2 パルス伝達関数行列と周波数応答
  2.2.3 相似変換と離散時間系の可到達性,可観測性
 演習問題
3. サンプリングと連続時間系の離散化表現
 3.1 連続時間系の離散化
  3.1.1 連続時間プラントの表現
  3.1.2 離散化モデルの導出
 3.2 離散化モデルの性質
  3.2.1 離散化モデルの安定性
  3.2.2 可到達性,可観測性などの保存条件
 3.3 サンプル点間応答とインパルス変調公式
  3.3.1 サンプル点間応答と拡張パルス伝達関数行列
  3.3.2 インパルス変調公式
 3.4 エイリアシングとその弊害
  3.4.1 サンプル値信号の周波数解析
  3.4.2 エイリアシングとサンプリング定理
  3.4.3 エイリアシングの弊害とアンチエイリアシングフィルタ
 演習問題
4. ディジタル制御系の安定条件と基本的設計法
 4.1 リアプノフ方程式とリアプノフの安定判別法
  4.1.1 リアプノフ関数を用いた基本的な考え方
  4.1.2 リアプノフ方程式に基づく安定判別法
  4.1.3 Qが半正定行列の場合のリアプノフ方程式
 4.2 リアプノフ方程式による制御系の性能評価
  4.2.1 インパルス応答の2乗和
  4.2.2 白色雑音に対する応答
  4.2.3 システムのH2ノルム
 4.3 状態フィードバックによるレギュレータ
  4.3.1 状態フィードバック
  4.3.2 極配置
 4.4 オブザーバ
  4.4.1 予測型同一次元オブザーバ
  4.4.2 濾波型同一次元オブザーバ
  4.4.3 ルーエンバーガーの条件
  4.4.4 最小次元オブザーバ
  4.4.5 濾波型同一次元オブザーバと最小次元オブザーバの関係
 4.5 オブザーバ併合レギュレータ
 演習問題
5. 最適レギュレータ
 5.1 評価関数の導入とダイナミックプログラミング
  5.1.1 評価関数
  5.1.2 有限時間最適レギュレータ問題
 5.2 最適レギュレータとRiccati方程式
  5.2.1 最適レギュレータの導出とその安定性
  5.2.2 最適入力のRiccati方程式から直接導出
 5.3 サンプル点間応答を考慮した最適レギュレータ
  5.3.1 連続型評価関数の導入
  5.3.2 連続型評価関数の離散化と一般化プラントの離散化としての解釈
 5.4 フルインフォメーションH2制御
  5.4.1 最適レギュレータの状態フィードバックH2制御としての解釈
  5.4.2 フルインフォメーションH2制御問題とその解
 演習問題
  付録A. 行列に関する性質と公式
 A.1 行列に関する性質
  A.1.1 正則行列と行列のランク
  A.1.2 行列の固有値・固有ベクトルとトレース
  A.1.3 正定行列と半正定行列
 A.2 行列に関する公式
  A.2.1 ケーリー-ハミルトンの定理
  A.2.2 逆行列に関する公式
  A.2.3 行列のトレースに関する微分公式
  付録B. 行列に関する数値計算法
 B.1 行列指数関数およびそれを含む積分の計算
 B.2 リアプノフ方程式の解法
 B.3 極配置アルゴリズム
 B.4 Riccati方程式の解法
 引用・参考文献
 演習問題の解答
 索引

萩原 朋道(ハギワラ トモミチ)