動的システムの解析と制御
本書は,大学高学年程度を対象として,制御工学の基礎を体系的に述べた教科書である。特に制御系を設計するための各種の方法について,古典制御から現代制御までわかりやすく解説してある。
- 発行年月日
- 1991/03/30
- 判型
- A5 上製
- ページ数
- 236ページ
- ISBN
- 978-4-339-03143-0
- 内容紹介
- 目次
本書は,大学高学年程度を対象として,制御工学の基礎を体系的に述べた教科書である。特に制御系を設計するための各種の方法について,古典制御から現代制御までわかりやすく解説してある。
1. 制御工学のあらすじ
1.1 自動制御とは何をすることか
1.2 制御対象のモデル化
1.3 制御系の設計
1.4 本書で述べていること
2. 動的システムのモデル化
2.1 基礎的な制御対象のモデル
2.2 制御対象のモデリングの方法
演習問題
3. 複素数の関数とラプラス変換
3.1 複素数の性質
3.2 ラプラス変換
3.2.1 ラプラス変換の定義
3.2.2 基本的関数のラプラス変換
3.2.3 ラプラス変換の公式
3.3 複素関数の性質
3.4 逆ラプラス変換
3.5 伝達関数
3.6 離散時間信号とZ変換
3.7 ラプラス変換とZ変換の関係
4. 動的システムの時間領域での解析
4.1 過渡応答
4.1.1 インパルス応答
4.1.2 ステップ応答
4.1.3 1次遅れ系の応答
4.1.4 2次遅れ系の応答
4.1.5 高次の系の応答
4.1.6 むだ時間要素の性質
4.1.7 右零点をもつ系のステップ応答
4.2 特殊方程式
4.2.1 特殊方程式
4.2.2 極と応答の関係
4.2.3 安定性の判定
4.3 状態方程式
4.3.1 状態変数と状態方程式
4.3.2 状態方程式の解
4.4 状態空間での軌道
演習問題
5. 動的システムの周波数領域での解析
5.1 周波数伝達関数と周波数応答
5.2 ベクトル軌跡
5.3 ボード線図
演習問題
6. フィードバック系の設計
6.1 フィードバック制御の効果
6.2 フィードバックによる定常特性の改善
6.2.1 定常偏差
6.2.2 制御系の形と定常偏差
6.2.3 ボード線図における定常特性
6.3 フィードバックによる動的特性の改善
6.3.1 制御系の速応性
6.3.2 根軌跡による制御系の検討
6.4 フィードバックによる周波数特性の改善
6.4.1 周波数領域での安定判別
6.4.2 ニコルス線図
6.4.3 ナイキストの安定判別法
6.5 古典制御理論による制御系の設計
6.5.1 制御系の設計仕様
6.5.2 PID�tィードバック制御
6.5.3 周波数領域でのサーボ補償器の設計
演習問題
7. 動的システムの構造解析
7.1 極と固有値
7.2 可制御性と可観測性
7.3 双対システム
7.4 座標変換とシステムの特性
7.5 可制御サブシステムと可観測サブシステム
7.6 カルマン正準形
7.7 可制御正準形と可観測正準形
7.8 最小実現
7.8.1 最小実現の一意性
7.8.2 平衡実現
7.9 多入力多出力システムの極と零点
演習問題
8. 現代制御理論による制御系の設計
8.1 極指定レギュレータ
8.1.1 極指定可能性
8.1.2 可安定性
8.1.3 極指定レギュレータ
8.2 最適レギュレータ
8.2.1 有限時間最適制御
8.2.2 無限時間最適制御
8.2.3 最適レギュレータの性質
8.3 観測器
8.3.1 極指定可能性
8.3.2 最小次元観測器
8.3.3 観測器を用いた制御系
8.4 サーボ制御系
8.4.1 1形ロバストサーボ系
8.4.2 L形ロバストサーボ系
8.4.3 観測器を用いたサーボ系
8.4.4 拡張観測器を用いたサーボ系
8.5 遅れをもつ系の制御
8.5.1 状態予測レギュレータ
8.5.2 状態予測サーボ
8.6 伝達関数の因数分解による制御系の設計
8.6.1 安定化制御器のパラメータ化
8.6.2 伝達関数行列の重既約分解
8.7 周波数領域におけるロバスト設計
演習問題
9. 動的システムの安定論
9.1 平衡状態
9.2 安定性
9.3 リヤプノフの安定判別法
9.4 ポポフの安定判別法
9.5 円板定理
9.6 有界入出力安定性
演習問題
付録
A. ベクトルと行列
B. 離散時間システムの理論
参考文献
演習問題解答
索引