システム設計論 (改訂版)

システム設計論 (改訂版)

情報システムの分析・設計・構築技術や運用保守技術を紹介し,情報システムを取り巻く環境や応用についても解説。改訂版では,さらにアジャイルなソフトウェア開発や,設計思想が多様化したWebサービスを利用した開発事例を追加。

ジャンル
発行年月日
2017/09/25
判型
A5
ページ数
220ページ
ISBN
978-4-339-02878-2
システム設計論 (改訂版)
在庫あり

定価

2,860(本体2,600円+税)

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本書では,情報社会のインフラストラクチャとして進歩を続ける情報システムについて,集中処理システムから分散処理システム,クライアント/サーバシステム,Webシステムへと変化したシステム構成,および情報システムを取り巻く環境や応用分野などについて解説する。さらに,情報システムの開発に必要なシステム分析・設計・構築技術,および情報システムの運用・保守技術について解説する。また,システム分析設計法,トランザクション処理など,情報システムの設計と運用に関連する技術についても説明する。
本書は,情報システムの開発工程の流れと各工程での設計技術を理解し,情報システムの開発に必要な知識や技術の修得を目的としている。
本書の特徴は,情報システムを開発するために必要な開発工程の全体像を示し,各工程の流れや関係をわかりやすく解説していることである。また,情報システムの開発に関連する設計技法,情報システムの運用管理,Webサービス,トランザクション処理などに関する内容も解説している。
さらに2017年9月には改訂版の発行にあたり,近年のシステム開発のスタイルが変化してきたことに対応して記述内容の見直しを行った。また,Webサービスについては事例を追加し,本書に関係する規格として,PMBOKガイド第5版,共通フレーム2013,システム運用設計のフレームワークITIL V 3の発行に対応した最新の規格の内容に変更した。

1章では,ハードウェアの性能向上や小型化・低価格化に対する情報システムの処理形態の変遷,および情報システムの開発技法の概要などについて解説する。
2章では,情報システムが集中処理システムから分散処理システム,そしてクライアント/サーバシステムへと変化する過程とクライアント/サーバシステムをWeb化するための技術について解説する。
3章では,システム設計・構築の開発モデル,工程の流れ,テスト計画・設計,プロジェクト管理,CASEツール,共通フレームについて解説する。
4章では,従来のホスト系の開発にはなかったオープン系の開発サイクルの一つであるインフラ設計について解説する。
5章では,システム設計の分析設計技法の代表的な二つの設計技法である構造化分析設計技法とオブジェクト指向分析設計技法について図式表現を中心に解説する。
6章では,Web技術を利用したアプリケーションの設計・構築の流れやユーザインタフェース設計について解説する。
7章では,データベースを管理するデータベースシステムの構成やデータベース設計・構築の流れについて解説する。
8章では,システムの構築とテスト,およびシステムの運用設計と管理について記述する。また,運用管理に関するフレームワークとして標準化されているITILについても解説する。
9章では,汎用的なデータ記述言語XMLの特徴やその使い方とXMLを応用したWebサービスのしかけや事例について解説する。
10章では,銀行のオンラインや航空機の座席予約,企業の生産管理,受発注管理,物流管理などの巨大システムで,膨大なデータと多数の利用者を相手にするトランザクション処理の特性や実行に必要な機能などについて解説する。

1. 情報システムとその設計思想の変遷
1.1 情報システムの処理形態とその変遷
 1.1.1 企業情報システムの処理形態
 1.1.2 バッチシステム
 1.1.3 オンラインシステム:集中処理から分散処理へ
 1.1.4 OLTPシステムとデータベース管理システム
 1.1.5 オンラインシステムのパターン:2階層と3階層
1.2 ハードウェアの急速な進歩
1.3 恒常的なソフトウェア危機と解決への努力
 1.3.1 コンピュータ向きのアセンブラ→問題分野向きの高級言語
 1.3.2 量の問題(開発規模の増大)→構造化技法とソフトウェア工学
 1.3.3 質の問題(信頼性,使い勝手,多重外注)
1.4 情報システムの設計思想
 1.4.1 システム開発モデル
 1.4.2 モデル化技法(システム分析のための世界観)
演習問題

2. クライアント/サーバシステム
2.1 情報システムの変革
 2.1.1 集中処理システム
 2.1.2 分散処理システム
2.2 クライアント/サーバシステムの登場
 2.2.1 クライアント/サーバシステムとは
 2.2.2 クライアント/サーバシステムの構成
2.3 Web3階層型クライアント/サーバシステム
 2.3.1 Webシステムを実現するための構成要素
 2.3.2 Web技術を利用した3階層型C/Sシステム
 2.3.3 Webシステムに求められる要件
演習問題

3. システム設計・構築
3.1 システム開発モデル
 3.1.1 ウォータフォールモデル
 3.1.2 プロトタイピングモデル
 3.1.3 スパイラルモデル
 3.1.4 アジャイルなソフトウェア開発
3.2 システム設計・構築の流れ
 3.2.1 システム設計の種類と工程の流れ
 3.2.2 システム化計画
 3.2.3 要求分析
 3.2.4 プロジェクト計画
 3.2.5 見積り
 3.2.6 インフラ設計
 3.2.7 運用設計
 3.2.8 アプリケーション設計・構築
 3.2.9 データベース設計・構築
 3.2.10 テスト
 3.2.11 運用管理
3.3 テスト計画・設計
3.4 プロジェクト管理
3.5 CASEツール
 3.5.1 CASEツールとは
 3.5.2 リポジトリ
 3.5.3 リエンジニアリング
3.6 共通フレーム
演習問題

4. インフラ設計
4.1 インフラ設計とは
4.2 インフラ設計の流れ
 4.2.1 業務要件の分析
 4.2.2 業務のパターン化
 4.2.3 インフラパターンの決定
 4.2.4 インフラの選定
演習問題

5. システム分析設計技法
5.1 構造化分析設計技法
 5.1.1 記述例で使用するアプリケーションの概要
 5.1.2 構造化分析
 5.1.3 構造化設計
5.2 オブジェクト指向分析設計技法
 5.2.1 UML
 5.2.2 用例図(ユースケース図)
 5.2.3 クラス図
 5.2.4 MDA
演習問題

6. アプリケーション設計・構築
6.1 アプリケーション設計・構築の流れ
 6.1.1 外部設計
 6.1.2 内部設計
 6.1.3 プログラム設計
 6.1.4 プログラミング
 6.1.5 テスト
6.2 ユーザインタフェース設計
 6.2.1 GUIの操作性
 6.2.2 GUI設計の流れ
6.3 Web技術を利用したアプリケーション設計
 6.3.1 Webアプリケーションとは
 6.3.2 Webアプリケーションの基本構造
 6.3.3 Webアプリケーションの機能設計
 6.3.4 サーバ側で動作するアプリケーションの実行方法
 6.3.5 性能設計
 6.3.6 運用に関わる設計方針
演習問題

7. データベース設計・構築
7.1 データベーシステムとは
 7.1.1 ファイル管理の問題点
 7.1.2 データベースシステム
7.2 データベース管理システム
 7.2.1 DBMSの役割
 7.2.2 DBMSの機能
7.3 データ独立性と3層スキーマ構造
7.4 データモデル
 7.4.1 概念データモデル
 7.4.2 論理データモデル
 7.4.3 物理データモデル
7.5 データベース設計・構築の流れ
 7.5.1 概念設計
 7.5.2 論理設計
 7.5.3 物理設計
演習問題

8. システム運用設計・運用管理
8.1 システムの構築・テストと運用管理の流れ
 8.1.1 システムの構築
 8.1.2 システムテスト
 8.1.3 運用テスト
 8.1.4 運用管理
8.2 システム運用設計のフレームワーク:ITIL
 8.2.1 ITILとは
 8.2.2 運用設計
8.3 セキュリティポリシーの構築・運用
 8.3.1 情報セキュリティポリシーとは
 8.3.2 セキュリティポリシーの策定
 8.3.3 セキュリティシステムの導入
 8.3.4 セキュリティシステムの運用
 8.3.5 情報セキュリティマネジメントシステム
演習問題

9. データ記述・表現とWebサービス
9.1 データ記述と表現:XMLとHTML
 9.1.1 データ記述言語:XML
 9.1.2 データの構造定義:DTDとXMLSchema
 9.1.3 Web上でのデータ表現:HTML
 9.1.4 XMLの応用動向
9.2 Webサービス
 9.2.1 Webサービスの定義と出現の背景
 9.2.2 Webサービスを支える技術とメカニズム
 9.2.3 クラウド環境とWebAPI
 9.2.4 WebAPIを利用したWebサービスの事例
9.3 SOA
 9.3.1 SOAのアプローチ
 9.3.2 SOAでのサービスの考え方
 9.3.3 SOAを実現するための技術
 9.3.4 マイクロサービス
演習問題

10. トランザクション処理
10.1 トランザクション処理とは
10.2 ACID特性
10.3 トランザクション処理モニタ
 10.3.1 コミットとロールバック
 10.3.2 キュー管理
 10.3.3 トランザクション処理の実行例
10.4 2相コミットメント
10.5 障害回復
10.6 排他制御
 10.6.1 排他制御の種類
 10.6.2 排他制御の必要性
 10.6.3 デッドロック
10.7 システムの高性能・高信頼化技術
 10.7.1 システムの高性能化技術
 10.7.2 システムの高信頼化技術
 10.7.3 分散オブジェクト技術
演習問題

引用・参考文献
演習問題解答
索引

今城 哲二(イマジョウ テツジ)

中原 俊政(ナカハラ トシマサ)