Excelで学ぶ ディジタル信号処理の基礎

Excelで学ぶ ディジタル信号処理の基礎

  • 深山 幸穂 広島工大教授 博士(工学)
  • 深山 理 東大助教 博士(情報理工学)
  • 深山 覚 産業技術総合研究所 博士(情報理工学)

Excelを用いた演習を豊富に用意し,ディジタル信号処理の具体的なイメージを獲得できるように工夫した。

ジャンル
発行年月日
2013/10/18
判型
A5
ページ数
190ページ
ISBN
978-4-339-00855-5
Excelで学ぶ ディジタル信号処理の基礎
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  • 目次
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本書は,Excelを用いた演習を豊富に用意し,ディジタル信号処理の具体的なイメージを獲得できるように工夫した。また,Matlabが使用できる学生用にパソコンで録音した音声を信号処理して聞く演習も用意している。

1. アナログ信号の解析ツール
1 . 1 デルタ関数,1 点への着目
1.1.1 定義【デルタ関数】
1.1.2 解説:デルタ関数の性質
1.1.3 補足:超 関 数 論
1.1.4 定義【フーリエ核】
1.1.5 定理【フーリエ核によるデルタ関数の近似】
1.1.6 解説:ガウス分布密度関数によるデルタ関数の近似
1.1.7 補足:フーリエ核の定積分
1.1.8 補足:フーリエ核の極限とデルタ関数
1 . 2 フーリエ変換,時間領域と周波数領域の橋わたし
1.2.1 定義【フーリエ変換と逆変換】
1.2.2 解説:スペクトラム,エネルギースペクトラム
1.2.3 解説:フーリエ変換可能,フーリエ逆変換可能,絶対可積分
1.2.4 例:白色スペクトラム
1.2.5 例:線スペクトラム
1.2.6 解説:フーリエ変換の逆変換の 1:1 対応,フーリエ変換対
1.2.7 定理【フーリエ変換対の応用に便利な公式】
1.2.8 解説:正負の周波数におけるフーリエ変換の対称性
1.2.9 例:方形スペクトラム
1.2.10 解説:時間領域と周波数領域の入替え
1.2.11 例:時間領域の符号関数のフーリエ変換対
1.2.12 例:単位ステップ関数のフーリエ変換対
1 . 3 フーリエ変換対による迂回解法,周波数領域で扱うと簡単
1.3.1 定理【周波数領域と時間領域での微分】
1.3.2 解説:時間領域のモーメント
1.3.3 定義【時間領域と周波数領域での畳込み】
1.3.4 解説:デルタ関数との畳込み 14
1.3.5 定理【周波数領域,時間領域での畳込みとフーリエ変換】
1.3.6 解説:ヒルベルト変換
1.3.7 定理【時間積分】
1.3.8 解説:フーリエ変換のパーセバルの等式
1 . 4 ラプラス変換,因果関数の迂回解法ツール
1.4.1 定義【因果関数,非因果関数】
1.4.2 定義【ラプラス変換と逆変換,ラプラス変換対】
1.4.3 解説:ラプラス変換可能,指数位数,収束範囲
1.4.4 解説:ラプラス変換対,ラプラス変換とフーリ変換の関係
1.4.5 定理【ラプラス変換対の応用に便利な公式】
1.4.6 補足:両側ラプラス変換と逆変換
1 . 5 フーリエ級数,周期関数の解析ツール
1.5.1 定義【周期関数,基本周期】
1.5.2 定理【複素フーリエ係数,フーリエ級数展開,フーリエ級数対】
1.5.3 解説:フーリエ級数展開の三角級数による記述
1.5.4 例:方形波のフーリエ級数展開
1.5.5 定理【フーリエ級数対の応用に便利な公式】
1.5.6 補足:フーリエ級数核
章末問題
 
2. アナログ信号処理の設計
2 . 1 連続時間線形時不変システム,アナログ信号処理の枠組み
2.1.1 定義【連続時間の線形時不変システム,インパルス応答】
2.1.2 定理【連続時間線形時不変システムの応答】
2.1.3 定義【伝達関数】
2.1.4 例:むだ時間の伝達関数
2.1.5 解説:伝達関数の関数形
2.1.6 例:不完全微分のインパルス応答
2.1.7 定理【伝達関数の極の左半平面上配置とインパルス応答との関係】
2.1.8 例:2 次遅れのインパルス応答
2.1.9 解説:右半平面の極の時間領域との対応
2.1.10 解説:モードと漸近安定
2.1.11 解説:有界入力有界出力安定
2.1.12 解説:最小位相推移
2 . 2 アナログフィルタの設計,定番の信号処理技術
2.2.1 定義【周波数特性,ボード線図】
2.2.2 例:2次フィルタ
2.2.3 例:1 次高域フィルタ
2.2.4 解説:バターワースフィルタ
2.2.5 解説:並列共振型 2 次フィルタ
2 . 3 アナログ変調,ラジオでおなじみの技術
2.3.1 定義【アナログ変調,復調】
2.3.2 例:定常余弦波信号の振幅変調
2.3.3 解説:一般の信号の振幅変調
2.3.4 解説:抑圧搬送波単側波帯振幅変調(下側の側波帯式)
章末問題
 
3. ディジタル信号処理の設計ツール
3 . 1 標本化定理と関連事項,ディジタル信号処理の屋台骨
3.1.1 定理【標本化と復元】
3.1.2 解説:エイリアシング
3.1.3 解説:正規化角周波数
3.1.4 解説:正規化角周波数とフーリエ級数核
3.1.5 解説:内積,正規直交系,単位パルス
3 . 2 離散時間フーリエ変換,標本化した信号のスペクトラム評価
3.2.1 定理【離散時間フーリエ変換と逆変換】
3.2.2 解説:離散時間フーリエ変換と逆変換の可能
3.2.3 定理【離散時間フーリエ変換対の応用に便利な公式】
3.2.4 解説:離散時間フーリエ変換の周期性,対称性
3.2.5 例:線スペクトラム
3.2.6 例:方形スペクトラム
3 . 3 離散時間フーリエ変換を用いた迂回解法,周波数領域での取扱い
3.3.1 定義【時間領域と周波領域での畳込み】
3.3.2 定理【畳込みと離散時間フーリエ変換】
3.3.3 例:離散時間ヒルベルト変換
3.3.4 解説:離散時間のパーセバルの等式,離散時間信号のエネルギー
3.4 Z変換,離散時間の迂回解法ツール
3.4.1 定義【因果数列,非因果数列】
3.4.2 定理【変換と逆変換,離散時間フーリエ変換との関係】
3.4.3 解説:Z変換の演算可能と収束領域
3.4.4 解説:3.4.2定理の証明
3.4.5 例:主要なZ変換対
3.4.6 定理【Z変換対の応用に便利な公式】
3.4.7 解説:片 側 Z 変換
3.4.8 解説:片側Z変換対の応用に便利な公式
3 . 5 離散フーリエ変換,広く普及した解析ツール
3.5.1 定理【離散フーリエ変換】
3.5.2 定理【離散フーリエ変換の応用に便利な公式】
3.5.3 解説:パーセバルの等式,1 周期のエネルギー
3.5.4 解説:窓関数
3.5.5 解説:高速フーリエ変換
章末問題
 
4. ディジタル信号処理の設計
4 . 1 離散時間線形時不変システム,ディジタル信号処理の枠組み
4.1.1 定義【離散時間の線形時不変システム,単位パルス応答】
4.1.2 定理【離散時間線形時不変システムの応答】
4.1.3 定義【パルス伝達関数】
4.1.4 解説:パルス伝達関数の関数形
4.1.5 定理【パルス伝達関数の極と単位パルス応答】
4.1.6 例:2 次システムの単位パルス応答
4.1.7 解説:有界入力有界出力安定
4.1.8 定理【離散時間システムの周波数伝達関数】
4.1.9 解説:最小位相推移
4 . 2 周波数領域での設計( 1 ) FIRフィルタ
4.2.1 定義【FIRフィルタ】
4.2.2 解説:FIRフィルタの性質,周波数伝達関数
4.2.3 解説:フィルタ次数,因果型,遅延型FIRフィルタ
4.2.4 例:移動平均の周波数特性
4.2.5 定理【FIRフィルタの係数の設定】
4.2.6 解説:窓関数によるゲイン特性の改善
4.2.7 解説:直線位相FIRフィルタ,位相ひずみ
4.2.8 例:FIR型低域フィルタ
4.2.9 定理【中心周波数のシフト】
4 . 3 周波数領域での設計( 2 ) IIRフィルタ
4.3.1 定義【IIR フィルタ】
4.3.2 要点:IIRフィルタの周波数伝達関数
4.3.3 定義【双 1 次 変 換】
4.3.4 例:双 1 次変換による積分
4.3.5 解説:双 1 次変換による極の射影
4.3.6 例:IIR型 1 次高域フィルタ
4.3.7 例:IIR型バターワースフィルタ
4.3.8 定理【IIR共振器の直接法による設計】
章末問題
 
5. 統計的信号処理
5 . 1 ランダムな信号のモデル化,確率の助けを借りる
5.1.1 定義【確率変数,確率分布関数,確率密度関数,期待値】
5.1.2 例:サイコロの目
5.1.3 解説:複素確率変数
5.1.4 定義【確率過程,見本過程,結合確率密度関数】
5.1.5 定義【平均値関数,自己相関関数,自己共分散関数】
5.1.6 定義【相互相関関数,相互共分散関数】
5.1.7 解説:確率過程の独立,無相関,直交
5.1.8 定義【広義定常性,結合広義定常性】
5.1.9 解説:自己相関関数,相互相関関数の性質
5.1.10 定義【正規化した自己相関関数,相互相関関数】
5.1.11 定義【自己相関行列,相互相関行列】
5.1.12 解説:自己相関行列の性質,エルミート行列,正定行列
5.1.13 解説:エルミート行列のスペクトラル分解,レイリー商
5.1.14 解説:正定行列の対角要素,固有値,コレスキ分解
5 . 2 統計的信号処理の基礎,伝達関数で考えるとき
5.2.1 解説:統計的信号処理における仮定
5.2.2 定義【パワースペクトラム,クロスパワースペクトラム】
5.2.3 解説:ウィーナー・ヒンチンの定理
5.2.4 定義【白色雑音】
5.2.5 定理【伝達関数に白色雑音を入力】
5.2.6 定理【伝達関数によるパワースペクトラムの変化】
5 . 3 統計的信号処理の実施例,時間領域での設計
5.3.1 解説:マッチドフィルタ
5.3.2 解説:白色化フィルタとマッチドフィルタ
5.3.3 例:マッチドフィルタの応用
5.3.4 解説:ウィーナーフィルタ
章末問題
 
6. 添付 Excel ブックの使用法
6.1 インストール
6.1.1 必要な環境
6.1.2 インストール手順
6.1.3 プログラムの削除
6 . 2 プログラム使用の流れ
6.2.1 AM(DSB/SSB):振幅変調
6.2.2 FIRfilter:FIR型フィルタの設計
6.2.3 Butterworth:バターワースフィルタの設計
6.2.4 IIRresonator:IIR型共振器の設計
6.2.5 Singer:IIR型共振器を利用した人工音声
6.2.6 WienerFilter:ウィーナーフィルタによる信号と雑音の分離
6 . 3 なにかおかしいときは?
 
付録
フーリエ変換対の応用に便利な公式  演習1.2の証明
引用・参考文献
章末問題略解
索引
 [和 英]
 [英 和]

深山 幸穂(フカヤマ ユキオ)

深山 理(フカヤマ オサム)

深山 覚

深山 覚(フカヤマ サトル)

2013年東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了。同年産業技術総合研究所研究員,2017年同研究所主任研究員を経て,2023年から同研究所企画主幹(博士 (情報理工学))。
大学院在籍時より自動作曲システムの研究開発に携わり,研究所に就職してからは,音楽に加えて音響・音声・身体動作・地震波等を対象とした情報処理技術を研究開発しています。本書では2章で自動作曲について執筆しました。自動作曲は技術の進歩とともに手法が著しく変貌し人々を惹きつけ続けている研究領域です。これからも次々と誕生する手法を理解するための足場を提供できるように心がけました。本書で自動作曲に興味を持った皆様が,最先端の技術を駆使して自動作曲に挑戦されることを願っています。

本書添付の「ExcelブックExcelDSP」と「演習問題解答」、「Matlab版プログラム」は左上の「関連資料」からダウンロードできます。